JPH05144068A - 光学ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学ヘッドに設けられた移動光学系を薄型化
し、軽量化し、光学ヘッド全体の薄型化と移動光学系の
アクセスタイムの短縮を図る。 【構成】 光学ヘッドの移動光学系１２に設けられた対
物レンズ８を薄型軽量のフレネルレンズ２１で構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ディスクなどの情報記
憶媒体に対し、情報の記録再生を行なう光学ヘッドに係
り、特に分離型光学ヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】光ディスク装置などに設けられ、情報記
憶媒体である光ディスクに対して情報の記録再生を行な
う光学ヘッドとしては、薄型化して装置全体を小型化
し、軽量化してアクセスタイムを短縮できるものが望ま
しい。このため可動部と固定部とを分離した分離型光学
ヘッドが用いられている。

【０００３】図４に従来の分離型光学ヘッドの一例の構
成を示す。図４において、装置本体にはレーザ光源であ
る半導体レーザ１と光検出器２とが並列に固定されてい
る。また装置本体にはスピンドルモータ３が取り付けら
れており、光ディスク４はスピンドルモータ３により回
転駆動される。さらに装置本体にはガルバノミラー５及
び可動部材であるキャリッジ６を光ディスク４の半径方
向に移動案内するガイドレール７が固定されている。そ
してキャリッジ６は図示しないアクチュエータによりガ
イドレール７に沿って進退駆動される。またキャリッジ
６には反射鏡８及び対物レンズ９が取り付けられてい
る。

【０００４】上記の構成において、半導体レーザ１から
出射したレーザ光はガルバノミラー５により反射し、キ
ャリッジ６の移動方向に平行な光路１０に沿って進む。
そして光路１０に沿って進むレーザ光は光路１０に対し
て４５度の角度で設けられた反射鏡８によって上方向に
反射し、光ディスク４の下面に対向して設けられた対物
レンズ９に入射して、光ディスク４の下面に合焦する。
光ディスク４から反射したレーザ光は上記と逆の方向に
同じ光路１０を通って光検出器２に入射し、光ディスク
４に形成された情報の読取りを行なう。

【０００５】上記のように構成された従来の分離型光学
ヘッドによれば、半導体レーザ１、光検出器２及びガル
バノミラー５を固定光学系１１とし、キャリッジ６に固
定された反射ミラー８及び対物レンズ９を移動光学系１
２として分離したので、移動する部分を最小限とし、装
置の小型化と移動光学系１２の軽量化及びアクセスタイ
ムの短縮を図ることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の分離型光学ヘッドでは、対物レンズ９としてモール
ドタイプのものを用いているため、図５に示すように対
物レンズ９が厚く、移動光学系１２が大型化するという
問題があった。またキャリッジ６の移動距離を確保する
ために対物レンズ９の焦点距離を長くする必要があり、
レンズ径を小さくできず、入射ビーム径ｄも大きくなっ
て、同様に移動光学系１２が大型化する欠点があった。
なお図５に示す光ディスク４は保護層４ａと記録層４ｂ
とからなっている。本発明はこのような状況に鑑みてな
されたもので、対物レンズのレンズ厚を薄く焦点距離を
短くして光学ヘッド全体を薄型化することができ、移動
光学系を軽量化してアクセスタイムの短縮を図ることの
できる光学ヘッドを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の光学ヘッドは、
レーザ光源としての半導体レーザ１、光検出器２及び半
導体レーザ１から出射された光を情報記録媒体としての
光ディスク４に導き、光ディスク４で反射された光を光
検出器２に導く光学部材としてのガルバノミラー５から
構成され、筺体に固定された固定光学系１１と、対物レ
ンズ９及び反射部材としての反射鏡８から構成され、筺
体に移動可能に設けられた可動部材としてのキャリッジ
６に固定されて、固定光学系１１の光軸上に配設された
移動光学系１２とからなる光学ヘッドにおいて、対物レ
ンズ９をフレネルレンズ２１で構成したことを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】上記構成の光学ヘッドにおいては、移動光学系
に設けられた対物レンズ９をフレネルレンズ２１で構成
したので、対物レンズ９の厚さを薄くすることができ、
光学ヘッド全体を薄型化することができる。またキャリ
ッジ６の移動距離を変えることなく対物レンズ９への入
射ビーム径を小さくすることができ、同様に光学ヘッド
全体を薄型化できる。さらに対物レンズ９の重量を低減
することができ、移動光学系１２が軽量化されてアクセ
スタイムの短縮を図ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の光学ヘッドの一実施例を図面
を参照して説明する。

【００１０】図１に本発明の一実施例の構成を示す。図
１において、図５に示す従来例の部分と対応する部分に
は同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
本実施例の特徴は対物レンズとしてフレネルレンズ２１
を用いた点にあり、光学ヘッド全体の構成は図４及び図
５に示すものと同様である。フレネルレンズ２１は透明
部材２２上に断面が鋸歯状の同心円パターン２３が形成
されてなっており、それぞれ焦点距離が異なる複数次回
折光が得られる。そして焦点距離が最も短い高次回折光
の焦点位置に光ディスク４の記録層４ｂを位置させて、
その反射光を検出する構成となっている。

【００１１】本実施例によれば、対物レンズとしてフレ
ネルレンズ２１を用いたので、対物レンズの厚さを従来
のモールドタイプのレンズの厚さの数分の１にすること
ができるため、移動光学系１２を薄型化でき、光学ヘッ
ド全体を薄型化することができる。また焦点距離が短い
ため、作動距離を変えることなく対物レンズへの入射ビ
ーム径ｄを従来より小さくできる。このことによっても
移動光学系１２を薄型化でき、光学ヘッド全体を薄型化
できる。さらに対物レンズとしてのフレネルレンズ２１
は軽量であるので、移動光学系１２も軽量化でき、アク
セスタイムの短縮が図られる。

【００１２】上記実施例では移動光学系１２に反射鏡８
を設けた場合について説明したが、図２に示すように断
面が直角三角形状のプリズム３１を設け、光ディスク４
に対向する辺にフレネルレンズパターン３２を形成して
もよい。

【００１３】また図３に示すように情報記憶媒体として
基材４１上に記録層４２及び保護層４３を積層してなる
光磁気ディスク４４を用いる場合にも応用することがで
きる。この場合は記録層４２の表面に塗布された磁気層
の磁力をレーザ光で失わせて消去したのち、磁気ヘッド
４５により外部磁界を加えて反転させて情報の記録を行
なうものである。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学ヘッ
ドによれば、移動光学系に設けられた対物レンズをフレ
ネルレンズで構成したので、対物レンズを薄型化、軽量
化することができ、光学ヘッド全体を薄型化することが
できる。また移動光学系を軽量化することができ、アク
セスタイムの短縮を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光学ヘッドの一実施例による移動光学
系の構成を示す説明図

【図２】本発明の光学ヘッドの他の実施例による移動光
学系の構成を示す説明図

【図３】本発明の光学ヘッドの別の実施例による移動光
学系の構成を示す説明図

【図４】従来の光学ヘッドの一例の構成を示す斜視図

【図５】図４の移動光学系の構成を示す説明図

【符号の説明】

１ 半導体レーザ（レーザ光源） ２ 光検出器 ４ 光ディスク（情報記録媒体） ５ ガルバノミラー（光学部材） ６ キャリッジ（可動部材） ８ 反射鏡（反射部材） ９ 対物レンズ １１ 固定光学系 １２ 移動光学系 ２１ フレネルレンズ ３１ プリズム（反射部材） ４４ 光磁気ディスク（情報記録媒体）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザ光源、光検出器及び前記レーザ光
   源から出射された光を情報記録媒体に導き、前記情報記
   憶媒体で反射された光を前記光検出器に導く光学部材か
   ら構成され、筺体に固定された固定光学系と、 対物レンズ及び反射部材から構成され、前記筺体に移動
   可能に設けられた可動部材に固定されて、前記固定光学
   系の光軸上に配設された移動光学系とからなる光学ヘッ
   ドにおいて前記対物レンズをフレネルレンズで構成した
   ことを特徴とする光学ヘッド。