JPH0514326B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0514326B2
JPH0514326B2 JP1282699A JP28269989A JPH0514326B2 JP H0514326 B2 JPH0514326 B2 JP H0514326B2 JP 1282699 A JP1282699 A JP 1282699A JP 28269989 A JP28269989 A JP 28269989A JP H0514326 B2 JPH0514326 B2 JP H0514326B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
vinyl
vinyl acetate
copolymer
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1282699A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03130916A (ja
Inventor
Juichi Kubota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP28269989A priority Critical patent/JPH03130916A/ja
Publication of JPH03130916A publication Critical patent/JPH03130916A/ja
Publication of JPH0514326B2 publication Critical patent/JPH0514326B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
I 発明の背景 技術分野 本発明は、磁性粉を有機結合剤中に分散して得
た磁性塗料を、ポリエステルフイルム等で代表さ
れるベースフイルム、アルミ金属またはドラム等
の基体上に塗着した磁気記録媒体とその製造方法
に関する。 先行技術とその問題点 従来、磁気テープ、磁気カード、磁気デイスク
等の磁気記録媒体の製造に際しては、γ−
Fe2O3、Fe3O4及びこれらにコバルトイオンを吸
着もしくはドープした酸化鉄またはCrO2、Fe、
Co、Fe−Coもしくは場合によりNi等を含有させ
た金属酸化物、さらには金属系の針状微粒材料等
より構成された磁性粉末を使用し、有機結合剤を
バインダとして磁気記録媒体の製品化及び研究が
進められてきた。 ところで、近年の家庭用VTRの普及や高性能
オーデイオカセツトテープの実用化等に代表され
るように、磁気記録媒体に要求される信号の記録
密度が高まり、最短記録波長が1μmの領域に達
してきている。こうした動向に対処する為に、前
述の微粒子分散型の磁気記録媒体においては、こ
れまでより一層微粒子化された磁性粉末を使用す
る傾向にある。磁性粉末の微粒子化により、磁気
記録媒体の磁気的均一性が向上し、高記録密度媒
体としての要求を満足させることができるからで
ある。 ところが、磁性粉末の微粒子化が進むにつれ
て、有機結合剤として、磁性粉末微粒子に対する
親和性の優れたものが要求されるようになり、従
来の有機結合剤ではこの要求を充分に満たすこと
ができなくなつてきている。磁性粉末に対する有
機結合剤の親和性の良否は、磁性塗料もしくは磁
性塗膜中での磁性粉末の分散性の良否を左右し、
磁気記録媒体として使用した時の信頼性、耐久
性、電磁変換特性に大きな影響を及ぼすものであ
り、従来の有機結合剤では、この親和性が不足
し、かつ高分子の力学的性質としての強靭性にも
欠ける面があつた。 発明の目的 本発明の目的は、微粒子化された磁性粉末と有
機結合剤との間の親和性が高く、信頼性、耐久
性、電磁変換特性に優れた磁気記録媒体とその製
造方法を提供することにある。 発明の開示 このような目的は下記の本発明によつて達成さ
れる。 すなわち、本発明は結合剤と磁性粉とを含有す
る磁性塗料を基体上に塗設した磁気記録媒体にお
いて、結合剤が塩化ビニルとビニルアルコールと
酢酸ビニルとを含む共重合体を主体とし、この共
重合体のビニルアルコール含有量が8〜22重量%
であり、酢酸ビニルの含有量が0.3〜2重量%で
あることを特徴とする磁気記録媒体である。 また第2の発明は、結合剤と磁性粉とを含有す
る磁性塗料を基体上に塗設するにあたり、(塩化
ビニル/酢酸ビニル)の共重合重量比が(85/
15)〜(70/30)の範囲の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を原料とし、その酢酸ビニル中のアセ
チル基をケン化し、ビニルアルコール含有量8〜
22重量%、酢酸ビニル残存含有量0.3〜2重量%
の塩化ビニルとビニルアルコールと酢酸ビニルと
を含む共重合体を得、この共重合体を結合剤の主
体として用いることを特徴とする磁気記録媒体の
製造方法である。 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明
する。 本発明の磁気記録媒体は、結合剤と、磁性粉と
を含んで構成される磁性塗料を基体上に塗布して
形成された磁性層を有する。 用いる結合剤は、塩化ビニルとビニルアルコー
ルと酢酸ビニルとを含む共重合体単独からなる
か、これを主体として含むものである。 この共重合体は、酢酸ビニルの重量比率が0.3
〜2重量%、特に0.4〜2重量%のものである。 また、ビニルアルコールの含有量は8〜22重量
%であり、残部は実質的に塩化ビニルである。 酢酸ビニル含有量が2重量%をこえると、親和
性、分散性が低下し、配向度が低下し、走行耐久
性や電磁変換特性が低下してしまう。 また、この出願の先願である特開昭55−151067
号には、酢酸ビニル量0のものが記載されている
が、酢酸ビニル含有量が0.3重量%未満でほぼ0
となると、電磁変換特性が低下する。また、樹脂
の溶解性や、熱的安定性等の各種安定性が低下
し、走行耐久性が悪化し、しかも走行耐久性や電
磁変換特性等にバラツキが生じる。 一方、ビニルアルコール量が8重量%未満とな
ると、磁性粉末の分散性が大巾に低下し、また反
応性水酸基の濃度が減少するため後述の架橋構造
の割合が減じ、物理特性が低下してしまう。ま
た、22重量%をこえると、水分との親和性が増
し、湿度の影響を受けやすくなり、またバインダ
ー配合時の相溶性、アルコール以外の溶剤との溶
解性等の低下や化学劣化などの問題が生ずる。 このような結合剤の主体となる共重合体は、
(塩化ビニル/酢酸ビニル)の共重合重量比が
(85/15)〜(70/30)の範囲にある塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体を原料とし、その酢酸ビニ
ル中のアセチル基をケン化することによつて得ら
れる。その結果、前記共重合体中に残存する酢酸
ビニルの重量比率は0.3〜2%で、かつビニルア
ルコール含有量は8〜22重量%となる。 なお、共重合体の重合度は250〜800であること
が好ましい。 次に、こような結合剤を用いる理由を詳述す
る。 磁性微粒子に対する有機結合剤の親和性を向上
させるためには、磁性微粒子である金属酸化物や
合金微粒子の表面が有する親水性の性質を、有機
結合剤にも持たせると同時に、有機結合剤におけ
るポリマーの側鎖に、水素結合を形成し得る官能
基を多量に導入させることが必要である。具体的
には、ポリマー主鎖に結合するペンダント結合性
水酸基濃度を、できるだけ増大させた線状高分子
が有効となる。 また微粒化した磁性粉末を、有機結合剤と強固
に結着させるためには、ガラス転位点の高いポリ
マーと、ゴム弾性を有するポリマー(エラストマ
など)とを、塗料用有機溶剤に溶解する程度の分
子量を有して、ポリマーブレンドすることによ
り、適当なヤング率、破断強度、伸率、耐摩耗性
および摩擦係数を調整することが有効となる。 特に反応性水酸基を用い、これにイソシアネー
ト基等で代表される反応性官能基を有するポリマ
ー、プレポリマーまたは架橋剤等を組合せ、ウレ
タン結合による架橋構造を作ることにより、高分
子の力学的強度を一層向上させると共、含有する
水酸基をたとえばウレタン結合に変化させること
により、特に湿度に対する磁気記録媒体の物性、
信頼性および耐久性を向上させることが可能とな
る。 ただし、酢酸ビニル量を殆どゼロにすると、前
述のとおりの不都合を生じる。 このような理由に基づき、本発明では従来より
磁気記録媒体用の有機結合剤として用いられてき
た塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体または塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体に
関する技術を更に発展させ、ビニルアルコール基
含有量が8〜22重量%と多く、酢酸ビニル含有量
を0.3〜2重量%に規制した塩化ビニル−ビニル
アルコール−酢酸ビニル共重合体とすることが有
効であることを見出した。 すなわち、ビニルアルコール基は、酢酸ビニル
基より磁性粒子に対する親和性が優れており、ま
たガラス転位温度が高く、かつ湿度に対するヤン
グ率の変化率が小さいという優れた性質を有して
いることに着目し、酢酸ビニル基に存在するアセ
チル基(CH3CO−)をケン化することによつて
ビニルアルコール基に変化させるわけである。 このための合成方法としては、汎用の塗料用樹
脂として多量に生産される塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を原料とし、その酢酸ビニルのアセチ
ル基をケン化し、これによつて塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコールを共重合体を合成する
方法が有効である。この合成方法によれば、原料
となる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が安価で
経済性に富むうえに、粉末状態で作業性良く取扱
える利点がある。 また最終的に得られる塩化ビニル−ビニルアル
コール−酢酸ビニル共重合体のビニルアルコール
基をできるだけ多くするためと、得られた共重合
体の脱塩酸化による分解等を防止し安定性を確保
する立場から、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
は、(塩化ビニル基/酢酸ビニル基)の重量比を
前述のように85/15〜70/30の範囲にしている。 この時の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の重
合度nは、最終的に得られる共重合体の溶解性、
媒体としての分散性およびガラス転位温度を高く
すると同時に、適度の強度と靭性を持たせ、走行
耐久性と電磁変換特性とをともに高い値とする為
に、n=250〜800程度が有効である。 次に、汎用の塗料樹脂である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体を原料とするケン化法について説
明する。 ケン化法 1 (塩化ビニル基/酢酸ビニル基)の重量比が 75/25で、平均重合度n=400の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体を原料とし、これをMIBK(メ
チルイソブチルケトン)等の溶剤と水との混合分
散媒体中に懸濁させ、攪拌機等による機械的分散
により、樹脂を膨潤させたスラリーに近い懸濁物
を作る。 次にこれに、苛性ソーダナトリウムメチラート
を触媒として添加して、かつ温度を80℃近辺に保
ち、酢酸ビニルのアセチル基を水酸基にケン化す
る。 なお、脱塩酸防止のための安定剤や、均一に懸
濁させるための懸濁剤を使用してもよい。 次に脱離したアセチル基より生成する酢酸や触
媒を、ケン化の終了したスラリーを水洗すること
により除去し、樹脂の安定性を高める。 この場合、必要に応じて、ケン化時の着色を消
すため、塩素イオン等を取り除く脱色工程を付加
してもよい。 上述のケン化法1によつて得られた変化ビニル
−ビニルアルコール共重合体の特性は次のような
ものであつた。 塩化ビニル基/ビニルアルコール基
87/12.6(重量比) 酢酸ビニル基 0.3重量% 重合度 330 ケン化法 2 ケン化法1と同じ塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体を原料として使用する。この樹脂を
(MIBK/トルオール)=(1/1)の溶剤に、樹
脂濃度が40重量%になるように溶解させ、これに
メタノールを10重量%添加し、濃塩酸触媒下で、
MIBKの沸点温度に保ちながら、耐圧反応器中で
加熱反応させることにより、酢酸ビニルのアセチ
ル基を水酸基に置換し、塩化ビニル−ビニルアル
コール共重合体となるまで充分にケン化する。 このようにして得られた塩化ビニル−ビニルア
ルコール共重合体の(MIBK/トルオール)=
(1/1)の溶媒中には、未反応のメタノールや
反応の結果生成した酢酸その他の副成物が含まれ
る。そこで、前記溶液を約70℃の温度に保ち、か
つ減圧下で、残留メタノールが0.01重量%となる
まで、メタノール、酢酸、水および触媒等を除去
する。 次に、加熱によりポリマー中から脱離した塩酸
等を除去する脱色工程の終了後、再度、
(MIBK/トルオール)=(1/1)の溶剤を加え、
樹脂濃度が25重量%となるように調節する。この
際に、ジブチル錫ジフタレート等の安定剤を、樹
脂量に対し1%程度添加すると、得られた塩化ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体の安定性が増
す。 上述のケン化法2によつて得られた塩化ビニル
−ビニルアルコール共重合体の特性は次のような
ものであつた。 塩化ビニル基/ビニルアルコール基
78.9/13.2(重量比) 酢酸ビニル基 0.4重量% 重合度 n=350 上記ケン化法1、2のいずれの場合にも、上述
のジブチル錫ジフタレートの他、ジ−n−オクチ
ル錫マレエートの2量体や3量体、ジ−n−オク
チル錫−SS′ビス・イソオクチル−メルカプトア
セテート、ジブチル錫ジラウレート等の錫系安定
剤またはエポキシ系安定剤(エポサイザ−W−
128、日本ライヒホールド社製)、Zn−Caとステ
アリン酸の金属石ケン、アミノクロトン酸エステ
ル等を、ケン化工程もしくは最終工程で約1重量
%程度添加することにより、ポリマーの安定製を
向上させることができる。 上述のようにして得られた塩化ビニル−ビニル
アルコール共重合体は、そのビニルアルコールが
金属酸化物たる磁性微粒子に対して優れた親和性
を示すこと、アセチル基が水酸基となりガラス転
位温度が高くなること、また反応性水酸基を含有
しイソシアネート化合物と反応するため、容易に
架橋構造が得られること等々、磁気記録媒体用の
主バインダ(結合剤)として適した性質を具備す
るものである。 本発明において結合剤は、エラストマ成分およ
びこれに代わる熱可塑性樹脂のうちのいずれか一
方または両者を結合剤における全樹脂分に対して
10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%含有す
る。 エラストマ成分としては、ポリウレタンエラス
トマ、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体、
ポリブタジエン、塩化ゴム等を使用することがで
きる。 また、このようなエラストマ成分に代わる熱可
塑性樹脂として、線状飽和ポリエステル樹脂、バ
イエル社製デスモフエン#800、#1100、#2200
の様なイソシアネートとの2液タイプに汎用性の
ある低分子量ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
フエノキシ樹脂、クロルスルホン化ポリエチレン
樹脂、ビニルイソブチルエーテル、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルピロ
リドン樹脂等を使用することができる。 また、結合剤は、その水酸基と反応し得る化合
物により架橋させて成る。 このような化合物としては、前にふれたように
イソシアネート基を有する多官能性イソシアネー
ト化合物もしくはイソシアネート含有物のほか、
ブチル化メラミン樹脂等が挙げられる。 本発明の磁気記録媒体の磁性塗料に用いる磁性
粉は、γ−Fe2O3、Fe3O4、これらにコバルトイ
オンを吸着もしくはドープした酸化鉄または
CrO2、Fe、Co、Ni等を含有させた金属酸化物、
金属系の針状微粒子など、用途に応じて選べばよ
い。 基体としては、ポリエステルフイルム、アルミ
金属など目的に応じていずれを用いてもよい。 発明の具体的作用効果 本発明によれば、結合剤として、塩化ビニル−
ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体であつ
て、酢酸ビニルの重量比率が0.3〜2%で、かつ
ビニルアルコール含有量が8〜22重量%であるも
のを用いているため、微粒子化された磁性粉末と
結合剤との間の親和性が高く、信頼性、耐久性、
電磁変換特性に優れた磁気記録媒体が得られる。 そして、汎用の塗料用樹脂として多量に生産さ
れる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を原料と
し、その酢酸ビニル中のアセチル基をケン化する
ことによつて、ビニルアルコール基含有量の多い
塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重
合体とする構成であるから、安価で経済性に富む
磁気記録媒体が得られること、粉末状態で作業性
良く取扱えること等の効果が得られる。 また、最終的に得られる塩化ビニル−ビニルア
ルコール−酢酸ビニル共重合体のビニルアルコー
ル基含有量が増大すること、得られた共重合体の
脱塩酸化による分解等を防止し安定性を確保でき
ること等の効果が得られる。 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明を
更に詳細に説明する。 本発明の塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸
ビニル共重合体を主バインダとして磁性塗料を調
整し、これを使用して磁気テープ化した各実施例
と、従来のバインダを用いて磁気テープ化した各
比較例とを挙げる。 実施例 1 γ−Fe2O3針状酸化鉄(長軸0.4μm、短軸0.05μ
m) 120重量部 塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重
合樹脂 24重量部 但し、この塩化ビニル−ビニルアルコール−酢
酸ビニル共重合体は前述のケン化法1を用いた下
記のものを使用した。 (塩化ビニル/ビニルアルコール)=88/12(重量
比) 残留酢酸ビニル 0.5重量% 平均重合度 350 メチルエチルケトン(MEK) 250重量部 メチルイソブチルケトン(MIBK) 150重量部 ポリウレタン樹脂 22.9重量部 但し、日本ポリウレタン社製のニツポラン5033
を45%酢酸エチル−トルオール溶液に浸し、固形
分が10.3重量部であるようにしたものを使用し
た。 上記組成物のうち、γ−Fe2O3を除く他の組成
物を攪拌機によつて十分に混合溶解させてラツカ
ーとし、このラツカーをγ−Fe2O3粒子と共にボ
ールミル中に投入して24時間混合し、γ−Fe2O3
粒子を充分に分散させた。 次にベヘニン酸の3重量部を添加し、さらに1
時間分散させた後、磁性塗料を得た。この磁性塗
料をポリエステルフイルムにコーテイングし、か
つ必要な加工を施して磁気テープとした。この磁
気テープを試料No.1とする。 実施例 2 実施例1に従つて得られた磁性塗料に、多官能
性イソシアネートポリマー(ニツポランN2036、
固型分60%、日本ポリウレタン社製)の8.6重量
部を添加し、これをポリエステルフイルム等にコ
ーテイングした後、80℃で4時間の熱硬化時間を
とり、熱硬化タイプの磁気テープとした。これを
試料No.2とする。 実施例 3 塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル共
重合体 72重量部 但しこの塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸
ビニル共重合体は、前述のケン化法2によつて得
たものを使用した。すなわち塩化ビニル−ビニル
アルコール−酢酸ビニル共重合体樹脂を25重量%
の濃度で含有する(MIBK/トルオール)溶液を
72重量部加えた。このときの共重合体樹脂の固型
分は18重量部となる。 ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
1.5重量部 (ハイカー1432J、日本ゼオン社製) ポリウレタン樹脂(エステン5702、B・Fグツド
リツチ社製) 10.5重量部 MEK 250重量部 シクロヘキサノン 150重量部 上記の組成物を混合溶解してラツカーを作成し
た。次にこのラツカーの2/3量と γ−Fe2O3(長軸0.4μm、短軸0.05μm) 120重量部 Al2O3微粒子(粒子径0.2μm) 3重量部 導電性カーボンブラツク 6重量部 の組成物とを、サンドグラインドミルを用いて充
分分散させた。次に ミリスチン酸ブチル 3重量部 ベヘニン酸 1重量部 および残りのラツカーを添加して更に分散させ、
磁性塗料を調製し、磁気テープを作成した。これ
を試料No.3とする。 実施例 4 実施例3によつて得た磁性塗料に、コロネート
L(日本ポリウレタン社製、75%の固型分を含む
イソシアネート含有物)の6重量部を加え、ミキ
サにより均一に混合して磁性塗料を調製し、磁気
テープを作成した。これを試料No.4とする。 実施例 5 実施例4において、ブタジエン−アクリルニト
リル共重合体を硝化綿(含浸してあるイソプロピ
ルアルコールを真空除去したもので、H1/2秒の
もの)に置換し、他は実施例4と同じ手法に従つ
て磁気テープを作成した。これを試料No.5とす
る。 実施例 6 塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル共
重合体 50重量部 但し、この共重合体は前記ケン化法1によつて
得られたものを使用した。 ポリウレタン樹脂(エステン5702、B・Fグツド
リツチ社製) 20重量部 熱可塑性系線状ポリヒドロキシポリエーテルエス
テル樹脂(エピクロンH−351、大日本インキ製)
30重量部 MEK 250重量部 シクロヘキサノン 150重量部 上記の組成物をミキサ中で混合溶解し、ラツカ
ーを作成した。次にこのラツカーの2/3量と、 γ−Fe2O3針状酸化鉄 微粒子(長軸0.4μm、短軸0.06μm)120重量部 炭化ケイ素(SiC粒状微粉末、粒径0.2μm)
4重量部 の組成物とを、サンドグラインドミルを用いて充
分分散させた。次に、 ミリスチン酸ブチル 3重量部 ベヘニン酸 1重量部 および残りのラツカーを加え、更に分散させて磁
性塗料を調製した。この磁性塗料をポリエステル
ベース等に塗布する直前に、ダルトセツトN2280
(日本ポリウレタン製)を20重量部加え、その後、
磁気テープ化した。これを試料No.6とする。 比較例 1 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 24重量部 但し、ユニオンカーバイト、 VYHHで、 塩化ビニル基 87重量% 酢酸ビニル基 13重量% 重合度 400 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製、No.
5033 45%酢酸エチルオートル) 22.9重量部 MEK 250重量部 MIBK 150重量部 上記組成物を攪拌機によつて充分混合溶解しラ
ツカーとした。 次にこのラツカーを、針状γ−Fe2O3粒子(長
軸0.4μm、短軸0.05μm)の120重量部と共にボー
ルミル中に投入して混合し、γ−Fe2O3粒子を充
分に分散させた。 次にベヘニン酸の3重量部を添加し、更に1時
間分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポ
リエステルフイルムにコーテイングし、必要な加
工を施して磁気テープとした。これを試料No.7と
する。 比較例 2 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体 20重量部 但し、 塩化ビニル基 91重量% 酢酸ビニル基 3重量% ビニルアルコール基 6重量% 平均重合度 400 である。 ブタジエン−アクリルニトリル共重合体(日本ゼ
オン製、ハイカー1432J) 1.5重量部 ポリウレタン樹脂(BF、グツドリツチ社製、エ
ステン5702) 10.5重量部 MEK 250重量部 シクロヘキサノン 150重量部 上記の組成物を混合溶解してラツカーを作成し
た。次にこのラツカーの2/3量と、 針状γ−Fe2O3(町軸0.4μm、短軸0.05μm)
120重量部 Al2O3微粒子 4重量部 導電性カーボンブラツク 6重量部 の組成物とを、サンドグラインドミルを用いて充
分分散させた。次にこれに ミリスチン酸ブチル 3重量部 ベヘニン酸 1重量部 および残りのラツカーを添加して更に分散させ、
磁性塗料を調製し、磁気テープを作成した。これ
を試料No.8とする。 比較例 3 比較例2において作成した磁性塗料にコロネー
トL(日本ポリウレタン社製、75%の固型分を含
むイソシアネート含有物)の6重量部を加え、ミ
キサにより均一に混合して磁性塗料を調製し、こ
れをベースに塗布して80℃で48時間保持し、熱硬
化タイプの磁気テープとした。これを試料No.9と
する。 実施例7、比較例4、5 実施例1において、用いる塩化ビニル−ビニル
アルコール−酢酸ビニル共重合体を下記表1に示
されるものにかえて、試料No.10〜12を作成した。 なお試料No.12のVAC量は、0.1重量%未満であ
つた。 表1は上記試料No.1〜No.9の磁気テープの配向
度、走行耐久性およびオーデイオ感度に関する実
験結果を示している。 走行耐久テストは、周囲温度50℃、湿度70%
RHの条件で、松下通信工業(株)製のカーステレオ
CX−1147Pを使用して行つた。 またオーデイオ感度テストは、中道研究所製カ
セツトデツキNaKamichi1000によつて測定し、
試料No.8の感度を基準として0dBとした。 なお、試料No.1〜No.8は磁性塗膜厚(乾燥時)
を6μmとし、C−60タイプの磁気テープとして
構成してある。 またVC/VA、VACはそれぞれ有機結合剤中
に含まれる塩化ビニル/ビニルアルコールの重量
比および酢酸ビニルの重量%をそれぞれ示してい
る。
【表】
【表】 〜 〜
〜 〜
No.12(比 88/12 0 ウレタン
− 1.7 50〜100 0 0

= =
= =

較例)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結合剤と磁性粉とを含有する磁性塗料を基体
    上に塗設した磁気記録媒体において、結合剤が塩
    化ビニルとビニルアルコールと酢酸ビニルとを含
    む共重合体を主体とし、この共重合体のビニルア
    ルコール含有量が8〜22重量%であり、酢酸ビニ
    ルの含有量が0.3〜2重量%であることを特徴と
    する磁気記録媒体。 2 前記結合剤は、共重合体に対する安定剤と共
    存されている特許請求の範囲第1項に記載の磁気
    記録媒体。 3 結合剤と磁性粉とを含有する磁性塗料を基体
    上に塗設するにあたり、(塩化ビニル/酢酸ビニ
    ル)の共重合重量比が(85/15)〜(70/30)の
    範囲の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を原料と
    し、その酢酸ビニル中のアセチル基をケン化し、
    ビニルアルコール含有量8〜22重量%、酢酸ビニ
    ル残存含有量0.3〜2重量%の塩化ビニルとビニ
    ルアルコールと酢酸ビニルとを含む共重合体を
    得、この共重合体を結合剤の主体として用いるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
JP28269989A 1989-10-30 1989-10-30 磁気記録媒体およびその製造方法 Granted JPH03130916A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28269989A JPH03130916A (ja) 1989-10-30 1989-10-30 磁気記録媒体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28269989A JPH03130916A (ja) 1989-10-30 1989-10-30 磁気記録媒体およびその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7993779A Division JPS567233A (en) 1979-06-25 1979-06-25 Magnetic recording medium

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03130916A JPH03130916A (ja) 1991-06-04
JPH0514326B2 true JPH0514326B2 (ja) 1993-02-24

Family

ID=17655904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28269989A Granted JPH03130916A (ja) 1989-10-30 1989-10-30 磁気記録媒体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03130916A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06336779A (ja) * 1993-05-28 1994-12-06 Natl House Ind Co Ltd 浴室の壁パネル取付け構造

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5243405A (en) * 1975-10-02 1977-04-05 Tdk Corp Magnetic recording media
JPS5446011A (en) * 1977-09-19 1979-04-11 Fuji Photo Film Co Ltd Magnetic recording medium
JPS5450095A (en) * 1977-09-28 1979-04-19 Denki Kagaku Kogyo Kk Coating resin and its preparation
JPS55151067A (en) * 1979-05-12 1980-11-25 Victor Co Of Japan Ltd Magnetic paint
JPS5953611A (ja) * 1982-09-22 1984-03-28 Kawasaki Steel Corp 溶銑脱硫法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5243405A (en) * 1975-10-02 1977-04-05 Tdk Corp Magnetic recording media
JPS5446011A (en) * 1977-09-19 1979-04-11 Fuji Photo Film Co Ltd Magnetic recording medium
JPS5450095A (en) * 1977-09-28 1979-04-19 Denki Kagaku Kogyo Kk Coating resin and its preparation
JPS55151067A (en) * 1979-05-12 1980-11-25 Victor Co Of Japan Ltd Magnetic paint
JPS5953611A (ja) * 1982-09-22 1984-03-28 Kawasaki Steel Corp 溶銑脱硫法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06336779A (ja) * 1993-05-28 1994-12-06 Natl House Ind Co Ltd 浴室の壁パネル取付け構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03130916A (ja) 1991-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0313647B2 (ja)
US4388376A (en) Magnetic recording medium
JPS6190327A (ja) 磁気記録媒体
JPH0719362B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0514326B2 (ja)
JPS6226630A (ja) 磁気記録媒体
JPS62185225A (ja) 磁気記録媒体
JPS5868230A (ja) 磁気記録担体
JPH0630151B2 (ja) 磁気記録媒体の製造法
JPS6029929A (ja) 磁気記録媒体
JP3246051B2 (ja) 磁気記録媒体用結合剤および磁気記録媒体
JPS62154229A (ja) 磁気記録媒体
JPS5975432A (ja) 磁気記録体
JP2634864B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS59172115A (ja) 磁気記録媒体
JPS59162639A (ja) 磁気記録媒体
JPS60223021A (ja) 磁気記録媒体
JPS6080119A (ja) 磁気記録媒体
JPH0472288B2 (ja)
JPH0833985B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH06236543A (ja) 高記録密度磁気記録媒体
JPH0149426B2 (ja)
JPH0696437A (ja) 磁気記録媒体
JPS59172117A (ja) 磁気記録媒体
JPS60111326A (ja) 磁気記録媒体