JPH05141536A - 磁性流体シール装置 - Google Patents
磁性流体シール装置Info
- Publication number
- JPH05141536A JPH05141536A JP3300914A JP30091491A JPH05141536A JP H05141536 A JPH05141536 A JP H05141536A JP 3300914 A JP3300914 A JP 3300914A JP 30091491 A JP30091491 A JP 30091491A JP H05141536 A JPH05141536 A JP H05141536A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- magnetic fluid
- ring
- sealing device
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】回転軸の回転に伴う遠心力で磁性流体が周囲に
飛散するのを防止し、安定したシール機能が維持できる
ようにした高信頼性の磁性流体シール装置を提供する。 【構成】回転軸１の周面に対向配備した２枚の磁性体リ
ング２，３と、該磁性体リングの間に介挿した永久磁石
４と、前記磁性体リングの少なくとも一方の端面と回転
軸との間の隙間に注入して隙間を封止する磁性流体８と
からなる磁性流体シール装置において、磁性流体を前記
注入箇所に保持させる仕切部材として、磁性体リングの
内周縁より回転軸に向けて僅かに突き出すよう磁性体リ
ングの両面に非磁性のリング片９を取付け、該リング片
の間に挟み込むようにして磁性流体を機械的に保持させ
る。
飛散するのを防止し、安定したシール機能が維持できる
ようにした高信頼性の磁性流体シール装置を提供する。 【構成】回転軸１の周面に対向配備した２枚の磁性体リ
ング２，３と、該磁性体リングの間に介挿した永久磁石
４と、前記磁性体リングの少なくとも一方の端面と回転
軸との間の隙間に注入して隙間を封止する磁性流体８と
からなる磁性流体シール装置において、磁性流体を前記
注入箇所に保持させる仕切部材として、磁性体リングの
内周縁より回転軸に向けて僅かに突き出すよう磁性体リ
ングの両面に非磁性のリング片９を取付け、該リング片
の間に挟み込むようにして磁性流体を機械的に保持させ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水車発電機など
の回転機械の案内軸受に適用して、軸受ボックス内に発
生したオイルミストを封止するようにした磁性流体シー
ル装置に関する。
の回転機械の案内軸受に適用して、軸受ボックス内に発
生したオイルミストを封止するようにした磁性流体シー
ル装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】頭記の磁性流体シール装置は、例えば特
開平１−２６１５７２号公報などで既に公知である。図
３は従来より実施されている磁性流体シール装置の構造
図であり、図において、１は回転軸、２，３は回転軸１
に間隙を隔てて対向した磁性体リング、４は前記磁性体
リング２，３を継鉄としてその間に介装した永久磁石、
５は案内軸受（図示せず）のハウジング、６は磁性体リ
ング２に設けた水冷ジャケット、７は水冷ジャケット６
に配管接続した水冷却器であり、前記磁性体リングの一
方のリング２の内周端面と回転軸１との間の隙間には磁
性流体８が注入されている。
開平１−２６１５７２号公報などで既に公知である。図
３は従来より実施されている磁性流体シール装置の構造
図であり、図において、１は回転軸、２，３は回転軸１
に間隙を隔てて対向した磁性体リング、４は前記磁性体
リング２，３を継鉄としてその間に介装した永久磁石、
５は案内軸受（図示せず）のハウジング、６は磁性体リ
ング２に設けた水冷ジャケット、７は水冷ジャケット６
に配管接続した水冷却器であり、前記磁性体リングの一
方のリング２の内周端面と回転軸１との間の隙間には磁
性流体８が注入されている。
【０００３】かかる構成により、永久磁石４から磁性体
リング２，回転軸１，磁性体リング３を経て永久磁石４
に戻る閉ループの磁気回路に磁束φが通る。これにより
回転軸１と磁性体リング２との間の隙間に注入した磁性
流体８は磁気力によりその位置に保持されて隙間を封止
し、案内軸受ハウジングの内部空間に発生したオイルミ
ストを封じ込めて外部に漏出するのを防止している。な
お、回転軸１と磁性体リング２と間の空隙磁束密度を高
めるために、磁性体リング２はその内周端面の厚みを薄
く縮小している。
リング２，回転軸１，磁性体リング３を経て永久磁石４
に戻る閉ループの磁気回路に磁束φが通る。これにより
回転軸１と磁性体リング２との間の隙間に注入した磁性
流体８は磁気力によりその位置に保持されて隙間を封止
し、案内軸受ハウジングの内部空間に発生したオイルミ
ストを封じ込めて外部に漏出するのを防止している。な
お、回転軸１と磁性体リング２と間の空隙磁束密度を高
めるために、磁性体リング２はその内周端面の厚みを薄
く縮小している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した構
造のままでは、次記のように磁性流体の保持性の面で難
点がある。すなわち、当該磁性流体シール装置を高速回
転する回転軸，あるいは軸径が太い回転軸に適用した場
合には、回転軸の周速度が大となるために、回転軸１と
磁性体リング２との間に注入した磁性流体８には大きな
遠心力が作用する。このために、磁性流体８に加わる遠
心力が永久磁石４による磁気的な保持力に打ち勝つと、
磁性流体自身が周囲に飛散してシール機能が喪失してし
まう。なお、このような磁性流体の逸散防止策として
は、永久磁石４の保磁力を高めることも考えられるが、
高価な大形永久磁石を使用することはコストアップの原
因となるので得策ではない。
造のままでは、次記のように磁性流体の保持性の面で難
点がある。すなわち、当該磁性流体シール装置を高速回
転する回転軸，あるいは軸径が太い回転軸に適用した場
合には、回転軸の周速度が大となるために、回転軸１と
磁性体リング２との間に注入した磁性流体８には大きな
遠心力が作用する。このために、磁性流体８に加わる遠
心力が永久磁石４による磁気的な保持力に打ち勝つと、
磁性流体自身が周囲に飛散してシール機能が喪失してし
まう。なお、このような磁性流体の逸散防止策として
は、永久磁石４の保磁力を高めることも考えられるが、
高価な大形永久磁石を使用することはコストアップの原
因となるので得策ではない。
【０００５】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、その目的は簡単な部品を追加することで磁性流
体の飛散を巧みに防止して安定したシール機能が維持で
きるようにした信頼性の高い磁性流体シール装置を提供
することにある。
であり、その目的は簡単な部品を追加することで磁性流
体の飛散を巧みに防止して安定したシール機能が維持で
きるようにした信頼性の高い磁性流体シール装置を提供
することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁性流体シール装置においては、回転軸の
周面と磁性体リングとの間の隙間に注入した磁性流体に
対し、磁性流体を前記注入箇所に保持させる仕切部材を
設けて構成するものとする。
に、本発明の磁性流体シール装置においては、回転軸の
周面と磁性体リングとの間の隙間に注入した磁性流体に
対し、磁性流体を前記注入箇所に保持させる仕切部材を
設けて構成するものとする。
【０００７】ここで、前記シール装置における仕切部材
は、磁性体リングの内周端縁より回転軸に向けて僅かに
突き出すよう磁性体リングの両面に取付けた２枚のリン
グ片として構成することができ、かつ、仕切部材は非磁
性材で構成するのがよい。
は、磁性体リングの内周端縁より回転軸に向けて僅かに
突き出すよう磁性体リングの両面に取付けた２枚のリン
グ片として構成することができ、かつ、仕切部材は非磁
性材で構成するのがよい。
【０００８】
【作用】上記の構成において、磁性体リングの先端両側
に取付けた非磁性リング片としてなる仕切部材は、回転
軸と磁性体リングの先端との間に注入した磁性流体を両
側から挟み込むようにしてその位置に保持する隔壁とし
て働く。したがって磁性流体が回転軸の回転に伴う遠心
力作用で周囲に飛散するのを確実に防止できる。また、
この仕切部材の材質を非磁性材とすることで、磁性体リ
ングと回転軸との間に集中する磁界分布を乱すことな影
響を及ぼすおそれがない。
に取付けた非磁性リング片としてなる仕切部材は、回転
軸と磁性体リングの先端との間に注入した磁性流体を両
側から挟み込むようにしてその位置に保持する隔壁とし
て働く。したがって磁性流体が回転軸の回転に伴う遠心
力作用で周囲に飛散するのを確実に防止できる。また、
この仕切部材の材質を非磁性材とすることで、磁性体リ
ングと回転軸との間に集中する磁界分布を乱すことな影
響を及ぼすおそれがない。
【０００９】
【実施例】図１，図２は本発明の実施例を示すものであ
り、図３に対応する同一部材には同じ符号が付してあ
る。すなわち、図３の構造と比べて、本発明の実施例で
は磁性体リング２の内周端を挟んでその両側に仕切部材
として２枚のリング片９が追加装備されている。このリ
ング片９は非磁性材で作られており、図２で示すように
回転軸１と磁性体リング２の内周縁と間の隙間寸法をｇ
として、リング片９が磁性体リング２の先端より僅かな
寸法ｄ（ｄ＜ｇ）だけ突き出るような径寸法に定めてあ
る。これにより、回転軸１と対向する磁性体リング２の
先端部には、２枚のリング片９で挟まれたポケット状の
空間が形成され、ここに注入した磁性流体８が機械的に
保持するようになる。
り、図３に対応する同一部材には同じ符号が付してあ
る。すなわち、図３の構造と比べて、本発明の実施例で
は磁性体リング２の内周端を挟んでその両側に仕切部材
として２枚のリング片９が追加装備されている。このリ
ング片９は非磁性材で作られており、図２で示すように
回転軸１と磁性体リング２の内周縁と間の隙間寸法をｇ
として、リング片９が磁性体リング２の先端より僅かな
寸法ｄ（ｄ＜ｇ）だけ突き出るような径寸法に定めてあ
る。これにより、回転軸１と対向する磁性体リング２の
先端部には、２枚のリング片９で挟まれたポケット状の
空間が形成され、ここに注入した磁性流体８が機械的に
保持するようになる。
【００１０】かかる構成により、回転軸１の回転に伴い
磁性流体８に大きな遠心力が加わっても、磁性流体８は
隙間から周囲に飛散することなく、前記リング片９の間
に挟まれて磁性体リング２の先端部に安定よく保持され
る。しかも、リング片９は非磁性体であるので、磁性体
リング２の先端と回転軸１との間に集中する磁束分布を
乱すおそれもない。
磁性流体８に大きな遠心力が加わっても、磁性流体８は
隙間から周囲に飛散することなく、前記リング片９の間
に挟まれて磁性体リング２の先端部に安定よく保持され
る。しかも、リング片９は非磁性体であるので、磁性体
リング２の先端と回転軸１との間に集中する磁束分布を
乱すおそれもない。
【００１１】
【発明の効果】本発明の磁性流体シール装置は、以上述
べたように構成されているので、高速回転軸，大径の回
転軸に適用した場合でも、回転軸と磁性体リングとの間
に注入した磁性流体が遠心力で周囲に飛散するのを防止
してシール機能を安定維持することができ、これにより
信頼性，使用限界周速度の高い磁性流体シール装置が得
られる。
べたように構成されているので、高速回転軸，大径の回
転軸に適用した場合でも、回転軸と磁性体リングとの間
に注入した磁性流体が遠心力で周囲に飛散するのを防止
してシール機能を安定維持することができ、これにより
信頼性，使用限界周速度の高い磁性流体シール装置が得
られる。
【図１】本発明実施例の構成断面図
【図２】図１における要部拡大図
【図３】従来における磁性流体シール装置の構成断面図
１ 回転軸 ２ 磁性体リング ３ 磁性体リング ４ 永久磁石 ８ 磁性流体 ９ リング片（仕切部材）
Claims (3)
- 【請求項１】回転軸の周面に対向配備した２枚の磁性体
リングと、該磁性体リングの間に介挿した永久磁石と、
前記磁性体リングの少なくとも一方の端面と回転軸との
間の隙間に注入して隙間を封止させる磁性流体とからな
る磁性流体シール装置において、磁性流体を前記注入箇
所に保持させる仕切部材を設けたことを特徴とする磁性
流体シール装置。 - 【請求項２】請求項１記載のシール装置において、仕切
部材が磁性体リングの内周縁より回転軸に向けて僅かに
突き出すよう磁性体リングの両面に取付けた２枚のリン
グ片であることを特徴とする磁性流体シール装置。 - 【請求項３】請求項１，２記載のシール装置において、
仕切部材の材質が非磁性材であることを特徴とする磁性
流体シール装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3300914A JPH05141536A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 磁性流体シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3300914A JPH05141536A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 磁性流体シール装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05141536A true JPH05141536A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=17890651
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3300914A Pending JPH05141536A (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 磁性流体シール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05141536A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103670456A (zh) * | 2013-11-20 | 2014-03-26 | 中国矿业大学 | 一种磁性液体密封的矿用液压支柱 |
-
1991
- 1991-11-18 JP JP3300914A patent/JPH05141536A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103670456A (zh) * | 2013-11-20 | 2014-03-26 | 中国矿业大学 | 一种磁性液体密封的矿用液压支柱 |
| CN103670456B (zh) * | 2013-11-20 | 2016-01-20 | 中国矿业大学 | 一种磁性液体密封的矿用液压支柱 |
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