JPH05141252A - 機械式過給機付内燃機関 - Google Patents

機械式過給機付内燃機関

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JPH05141252A
JPH05141252A JP30320791A JP30320791A JPH05141252A JP H05141252 A JPH05141252 A JP H05141252A JP 30320791 A JP30320791 A JP 30320791A JP 30320791 A JP30320791 A JP 30320791A JP H05141252 A JPH05141252 A JP H05141252A
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JP
Japan
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supercharger
engine
air
temperature
throttle valve
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Application number
JP30320791A
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English (en)
Inventor
Masaaki Tanaka
正明 田中
Hidemi Onaka
英巳 大仲
Yuichi Kato
雄一 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン冷間運転時の燃焼改善を図る。 【構成】 過給機5下流側吸気通路2に絞り弁12を設
け、エンジン冷間時に過給機5を作動させて絞り弁12
を絞ることにより吸気圧縮加熱を行う。また、燃料噴射
弁7へのアシスト空気供給を、過給機5と絞り弁12と
の間の吸気通路から連通路9を介して行う。これにより
エンジン冷間時には燃料噴射弁7にアシスト空気として
高温高圧の過給機吐出空気が供給され、燃粒の微粒化や
気化、混合が促進される。このため、吸気加熱の効果と
相俟ってエンジン冷間時の燃焼が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用エンジン等に用い
る機械式過給機付内燃機関に関し、詳細には機関冷間時
に過給機を作動させて圧縮による吸気加熱を行う内燃機
関に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの冷間運転では燃焼室壁温が低
く、圧縮後の混合気が燃焼室壁面で冷却されてしまい温
度が十分に上昇しない場合があり、このため混合気着火
性や燃焼速度が低下して燃焼状態が悪化する傾向があ
る。従来、この燃焼状態の悪化を補うために、冷間時に
は燃料を増量して濃混合気を形成することによって安定
燃焼を得ることが行われている。
【0003】しかし、燃料増量によりエンジン燃費が悪
化する他、冷間時に点火プラグのくすぶりが発生した
り、濃混合気の燃焼によりHCやCOの発生量が増大す
る場合がある。また燃焼悪化のため排気温度も低いこと
から、触媒を使用する排気浄化装置では触媒温度が活性
領域に達するのが遅れるため冷間時に十分な排気浄化が
行われず、前述のHC,CO発生量の増大も加わり、冷
間時の排気エミッションが悪化する傾向があった。
【0004】この問題を解決するためエンジン冷間時に
機械式過給機を作動させて圧縮による吸気加熱を行うよ
うにしたエンジンが知られている。予め吸気温度を上昇
させておくことにより燃焼室温度が低い場合でも圧縮後
の混合気温度を十分に高い温度に保持し、良好な燃焼が
得られるようにするためである。この種のエンジンの例
としては、例えば特開昭61−19933号公報に開示
されたものがある。
【0005】同公報のエンジンは、クラッチを介してエ
ンジンから機械的に駆動される過給機を設け、通常の運
転条件ではエンジンの中高負荷運転領域でクラッチを接
続して過給を行うようにするとともに、エンジン冷間時
には低回転低負荷領域でもクラッチを接続するようにし
て過給運転領域を拡大している。低負荷運転時にも過給
運転を行うことにより過給により高温になった吸気をエ
ンジンに供給して燃焼状態の改善と暖機の促進とを図っ
たものである。
【0006】しかし、上記特開昭61−19933号公
報のように過給機のみを用いて吸気の昇温を行うと、エ
ンジン始動後に低負荷低回転で運転を行うような場合過
給機の圧縮比が上らないため、外気温が低いと十分に高
い吸気温度を得ることができない。本願出願人はこの問
題を解決するため、従前の出願(特願平3−76374
号)で、過給機下流側吸気通路に絞り弁を設け、吸気加
熱時に過給機下流側吸気通路を絞るようにした過給制御
装置を提案している。過給機下流側吸気通路に絞り抵抗
を与えると過給機の圧縮比が増大し、吐出温度も上昇す
ることから、本装置を使用することにより低負荷低回転
運転においても吸気温度を高く維持することが可能とな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、エンジ
ン冷間時に吸気加熱を行うことにより、燃焼室内での混
合気冷却による燃焼の悪化を防止することができる。し
かし、エンジン冷間時の低速低負荷運転等の際には吸気
加熱を行っただけでは燃焼が十分に改善されない場合が
ある。
【0008】例えば燃料噴射弁を用いて吸気ポートに燃
料噴射を行うエンジンでは、吸気ポートを流れて燃焼室
に吸い込まれる吸気流により噴射された燃料の微粒化と
混合とが行われる。高速高負荷運転時は、吸気流量が多
く、流速も速いため噴射燃料の微粒化や混合も良好とな
るが、低速低負荷運転時は上記とは逆に、吸気流速が低
下するため噴射された燃料が十分に微粒化、混合されず
燃焼が悪化する傾向がある。エンジン冷間時の低速低負
荷運転では、上述のように混合気温度の低下による燃焼
の悪化に加え、噴射された燃料の微粒化や混合が不十分
なことによる燃焼の悪化が生じ易い。従ってエンジン冷
間時に吸気加熱のみを行っても低速低負荷運転時の噴射
燃料の微粒化や混合が不十分であり燃焼が悪化する傾向
が依然として残ることになる。
【0009】低速低負荷運転時に噴射燃料の微粒化を向
上させる手段としては、燃料噴射弁の噴射口近傍にエア
ノズルを設け、微粒化促進用の空気(いわゆるアシスト
空気)を噴射することが知られている。アシスト空気噴
流により噴射燃料に剪断を加えて微粒化を行うため、吸
気流速が低い場合でも燃料の微粒化と混合が十分に行わ
れ、燃焼を向上させることができる。
【0010】しかし、燃料噴射弁でアシスト空気噴射を
行う場合、加圧空気源として、エアポンプ等を設ける必
要があり、構成の複雑化やコストアップを生じる問題が
ある。また、燃料噴射弁のアシスト空気噴射口とスロッ
トル弁上流側の吸気通路とを接続する連通路を設け、吸
気ポートと大気圧との圧力差によりアシスト空気噴射を
行うことも可能である。しかし、吸気ポートと大気圧と
の圧力差は限られているためアシスト空気の噴射速度も
限りがあり低速低負荷運転時に十分な燃料微粒化が行わ
れない恐れがある。
【0011】更に、エンジン冷間時には吸気加熱だけで
なく、上記アシスト空気も加熱して燃料の気化を促進す
るとともに混合気温度を上昇させると効果的であるが上
記の構成ではアシスト空気の加熱のために加熱装置を別
途設けなければならず、更に構成が複雑化したりコスト
アップを生じる原因となる。本発明は、上記問題に鑑
み、エンジン冷間時の低速低負荷運転の際に、簡易な構
成で吸気加熱と燃料微粒化促進とによる燃焼改善を行う
ことのできる機械式過給機付内燃機関を提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、機械式
過給機の下流側吸気通路に絞り弁を備え、機関冷間時に
該絞り弁を用いて吸気通路を絞ると共に過給機を作動さ
せて吸気の圧縮加熱を行う内燃機関において、燃料噴射
弁と、前記過給機と絞り弁との間の吸気通路とを接続す
る連通路を設け、前記絞り弁上流側の過給機吐出空気を
燃料噴射弁のアシスト空気として使用することを特徴と
する機械式過給機付内燃機関が提供される。
【0013】
【作用】エンジン冷間時には絞り弁により過給機下流側
吸気通路を絞るため、過給機の圧縮比が増大し、過給機
吐出温度が上昇する。吸気は絞り弁を通過することによ
り通常の過給圧力まで減圧されるが、絞り弁での摩擦損
失や渦損失が大きいため膨脹による温度降下はほとんど
生じず、エンジンには高い温度の吸気が供給される。
【0014】また、燃料噴射弁にはアシスト空気として
過給機と絞り弁との間の高温高圧の過給機吐出空気が供
給される。このため、冷間時の低速低負荷運転の際にも
エアポンプや加熱装置を用いずにアシスト空気の噴射速
度と温度とを上昇させることができ、噴射燃料の微粒
化、混合と気化の促進が図られる。
【0015】
【実施例】図1に本発明の一実施例の構成を示す。図に
おいて1はエンジン、2はエンジンの吸気通路、3は運
転者のアクセルペダル(図示せず)の操作に応じて吸気
流量を連続的に変化させるスロットル弁、5はスロット
ル弁3の下流側吸気通路に設けられた過給機である。
【0016】過給機5は本実施例では容積型の圧縮機が
用いられ、エンジン1のクランク軸4に設けたプーリ4
aから電磁クラッチ6を介してベルト等により機械的に
駆動される。図に15で示すのは過給機5をバイパスし
てスロットル弁3下流側吸気通路と過給機出口側吸気通
路とを接続する吸気バイパス通路である。吸気バイパス
通路15にはバイパス制御弁16が設けられ、吸気バイ
パス通路15を通る空気流量を連続的に調節できるよう
になっている。17はバイパス制御弁16を開閉駆動す
るステップモータ等のアクチュエータである。
【0017】バイパス制御弁16はエンジンの通常運転
時にはエンジン過給圧力を調節するために用いられる。
すなわちバイパス制御弁16の開度を大きくすれば過給
機5の吐出側から入口側に吸気バイパス通路15を通っ
て還流する空気量が増大するため過給機前後の差圧が減
少し、過給機吐出圧力も低下する。逆にバイパス制御弁
16の開度を小さくすれば過給機吐出圧力が上昇する。
後述のようにエンジン暖機運転中はバイパス制御弁16
は全閉に保持される。
【0018】また、本実施例では、過給機吐出側の吸気
通路には、バイパス通路15の合流部下流にバタフライ
弁の形状の絞り弁12が設けられている。絞り弁12は
後述するようにエンジン冷間時にはエンジン吸気温度に
応じて開度制御される。絞り弁12の開度が減少すると
過給機下流側吸気通路の絞り抵抗が増大するため、同一
の回転数であっても過給機吐出圧力が上昇する。このた
め圧縮比増大により過給機吐出温度も上昇し、外気温が
低い場合でもエンジン吸気温度を高く維持することがで
きる。なお、絞り弁12はエンジン暖機完了後全開に保
持される。絞り弁12はバタフライ弁の形状であるた
め、全開時には抵抗が小さく、高速高負荷運転時に吸気
抵抗を生じない一方、部分開度にあるときは吸気の渦損
失が比較的大きくなり吸気が絞り弁12を通過する際の
温度降下を少くすることができる。図に13で示したの
は、絞り弁12を駆動する、ステップモータ等のアクチ
ュエータである。
【0019】本実施例では、エンジン1の各気筒吸気ポ
ートには燃料噴射弁7が設けられ、燃料噴射弁7のアシ
スト空気噴射口は連通路9を介して過給機5と絞り弁1
2との間の吸気通路2に接続されている。また本実施例
ではエンジンの暖機状態を検出するため、エンジン冷却
水通路に冷却水温度を検出する冷却水温度センサ21
と、吸気通路2のエンジン入口近傍にエンジン吸気温度
を検出する吸気温度センサ18とがそれぞれ設けられて
いる他、スロットル弁3にはスロットル弁開度を検出す
るスロットルセンサ22、クランク軸4にはエンジン回
転数を検出する回転数センサ23が、また吸気通路2の
スロットル弁3上流側には吸気流量を検出するエアフロ
ーメータ25がそれぞれ設けられている。
【0020】図に31で示すのはエンジンの制御を行う
電子制御装置(ECU)である。本実施例ではECU3
1は、中央演算装置(CPU)33、ランダムアクセス
メモリ(RAM)34、リードオンリメモリ(ROM)
35及び入力ポート36、出力ポート37をそれぞれ相
互に双方向性バス38で接続した構成のディジタルコン
ピュータが用いられている。
【0021】ECU31の入力ポート36には本過給制
御のため冷却水温度センサ21、吸気温度センサ18、
回転数センサ23、エアフロメータ25、スロットルセ
ンサ22が接続され、それぞれ冷却水温度、エンジン吸
気温度、エンジン回転数、吸気流量、スロットル開度が
入力されている。また、ECU31の出力ポート37は
エンジン燃料噴射制御のために燃料噴射弁7に接続され
ているほか、過給制御や吸気加熱制御を行うためにそれ
ぞれ図示しない駆動回路を介してバイパス制御弁16の
アクチュエータ17、絞り弁12のアクチュエータ1
3、電磁クラッチ6に接続され、バイパス制御弁16と
絞り弁12との開度制御と電磁クラッチ6のON/OF
Fによる過給機5の作動制御を行っている。
【0022】過給機5は通常運転時(エンジン暖機完了
後の状態)にはエンジン負荷に応じて作動する。図2実
線Aは通常運転時のクラッチ6のON/OFF領域を示
す。図の横軸はエンジン回転数N、縦軸はエンジン負荷
を表すパラメータとしてエンジン1回転当りの吸入空気
量Q/Nをとっている。図からわかるように過給機5は
通常運転時は中高負荷領域においてのみ作動(クラッチ
6がON)するように制御される。
【0023】また、図3は通常運転時におけるバイパス
制御弁16開度と負荷条件との関係を示す図で、縦軸は
バイパス制御弁16の開度θb、横軸はスロットル開度
θtを示している。図からわかるようにバイパス制御弁
16は通常運転時にはスロットル弁開度の小さい低負荷
領域で全開とされ、過給機駆動負荷を低減するようにし
ているが中高負荷領域では負荷の増大と共に開度が減少
し、過給圧を上昇させて出力増大を図っている。また高
負荷領域ではバイパス制御弁16は全閉となり最大過給
圧を得るように制御される。
【0024】次に本実施例のエンジン低温時の吸気加熱
操作について説明する。本実施例では冷却水温度センサ
21の出力によりエンジンが低温状態にあると判断され
た場合、軽負荷状態であってもクラッチ6を接続し、過
給機5を作動させる。過給機5により吸気を圧縮し、圧
縮仕事により吸気温度を上昇させるためである。
【0025】図2の点線Bは冷間時における過給機の作
動制御線を示している。本実施例では冷却水温度が所定
値(例えば50℃)以下の場合には機関が冷間状態にあ
ると判定して、通常時の作動線の代わりに点線Bで示す
作動線により電磁クラッチ6のON/OFFを行う。図
に示すように冷間時においては、エンジン極低負荷かつ
低回転数で運転されている場合(すなわち過給機を作動
させると駆動損失によりエンジンが停止する恐れがある
場合)を除いた全領域で過給機が作動する。
【0026】また、エンジン冷間時に過給機5を作動さ
せる際にはバイパス制御弁16は全閉位置に保持され、
絞り弁12の開度を変更することによりエンジン吸気温
度制御を行う。本実施例では絞り弁12開度は吸気温度
センサ18の検出したエンジン吸気温度に基づいて、エ
ンジン吸気温度が予め設定された目標値になるようにフ
ィードバック制御される。
【0027】図4はエンジン吸入空気温度(絞り弁下流
側での吸入空気温度)の目標値を示している。図4から
わかるように、吸入空気温度目標値は冷却水温度TWの
値に応じて設定され、冷却水温度TWが低いほど高く、
冷却水温度TWが高いほど低くなるように設定される。
冷却水温度TWが低いほど吸入空気温度目標値を高く設
定しているのは、冷却水温度が低い場合には吸気管や吸
気ポートの温度も低くなっており、吸入空気がこれらの
部分を通過する際の温度低下が大きくなることを考慮し
たためである。
【0028】なお、冷却水温度TWが極めて低い場合の
吸入空気温度は、過給機5を保護するため、過給機出口
温度が過大にならない範囲でできるだけ高くなるように
(例えば最高100℃前後)に設定される。このように
エンジン吸入空気温度に基づいて絞り弁12をフィード
バック制御することにより、大気温度やエンジン運転条
件に影響されることなく、エンジン吸入温度を常に設定
値に保持することが可能となる。
【0029】上記のように、エンジン冷間時に絞り弁1
2の開度調節を行うと絞り弁12の開度減少に応じて過
給機の吐出圧力と温度とが上昇する。燃料噴射弁7のア
シスト空気噴射口は、連通路9を介して過給機5と絞り
弁12との間の吸気通路に接続されているため上記の吸
気加熱操作時には燃料噴射弁7には高温高圧の過給機吐
出空気がアシスト空気として供給される。従って燃料噴
射弁7に供給されるアシスト空気は絞り弁12の開度が
小さい程、すなわちエンジンが低温である程高温かつ高
圧になる。このためエンジン冷間時には燃料噴射弁7か
ら噴射される燃料のアシスト空気による微粒化と気化と
が促進され、前述の吸気加熱による混合気温度上昇の効
果と相俟って大きな燃焼改善効果を得ることができる。
【0030】図5は本実施例の吸気加熱制御動作のフロ
ーチャートを示す。本ルーチンは前述のECU31によ
り一定時間毎(例えば16ミリ秒毎)に実行される。な
お、この制御のためECU31は図2から図4の関数を
ROM35に記憶しており、これらを基に以下の制御を
行う。図5でルーチンがスタートするとステップ100
では前述の各センサからエンジン回転数N、吸気流量
Q、スロットル開度θt、冷却水温度TW、エンジン吸
気温度TSが読込まれ、ステップ105では負荷パラメ
ータQ/Nが算出される。
【0031】次にステップ110ではエンジンが低温状
態にあるか否かが判定される。本実施例ではエンジン冷
却水温度TWを用いTW<50℃の場合にはエンジンが
低温状態にあると判断してステップ115〜ステップ1
60の吸気加熱操作を行う。すなわち、ステップ115
ではエンジン回転数Nと負荷パラメータQ/Nとから図
2の点線Bの関係を基に過給機5を作動できる負荷条件
か否かが判定される。過給機5が作動可能であれば、過
給機による吸気加熱を行うこととして、ステップ120
でバイパス制御弁16のアクチュエータ17に閉弁信号
を出力し、バイパス制御弁16を全閉にする。次いでス
テップ125では冷却水温度TWから図4に基づいてエ
ンジン吸気温度の目標値を設定し、ステップ130で
は、この目標温度と実際の吸気温度TSとの差に基づい
て絞り弁12の開度をフィードバック制御し、ステップ
135ではクラッチ6をONにして過給機5を作動させ
る。これによりエンジン吸気温度が目標値より低い場合
には絞り弁12の開度が減少し、逆に高い場合には開度
が増大してエンジン吸気温度TSは冷却水温度TWに応
じて常に適切な値に維持される。
【0032】また、燃料噴射弁7には冷却水温度TWが
低い程高温かつ高圧の空気が供給され、噴射燃料の微粒
化と気化とが促進される。ステップ115で過給機作動
不可と判定された場合には吸気加熱は行わない。すなわ
ちステップ150でバイパス制御弁16を全開にしてバ
イパス通路15を通してエンジンに吸気を供給すると共
にステップ155では絞り弁12を全開にして吸気抵抗
を減少させ、ステップ160ではクラッチをOFF状態
に保持して過給機は作動させない。
【0033】また、ステップ110でTW≧50℃、す
なわち暖機が完了していると判定された場合はステップ
170に進み、通常運転時の過給圧制御を行う。すなわ
ち、ステップ170では、暖機完了後の過給機作動線
(図2、実線A)から過給機作動要否を判定し、過給機
作動が必要な場合にはステップ175に進む。ステップ
175では、図3に基づいてスロットル弁開度θtから
バイパス制御弁の開度設定値θbを決定し、アクチュエ
ータ17を駆動してバイパス制御弁開度をθbに設定す
る。次いでステップ180で絞り弁12を全開にした後
ステップ185でクラッチ6をONにして過給機を作動
させる。
【0034】これにより暖機完了後は過給圧力がエンジ
ン負荷条件に応じた適切な値に制御される。なお、ステ
ップ170で過給機作動が必要ないと判定された場合は
ステップ150以下を実行し、バイパス弁全開(ステッ
プ150)、絞り弁全開(ステップ155)、クラッチ
OFF(ステップ160)の操作を行う。
【0035】次に図6に本発明の第二の実施例を示す。
図6において図1と同じ参照符号は図1と同じ要素を示
す。本実施例では、燃料噴射弁7へアシスト空気を供給
する連通路9には、ECU31により切換操作される電
磁三方切換弁11aが設けられ、それぞれ分岐通路9
a,9bを介して絞り弁12と過給機5との間の吸気通
路又はスロットル弁3上流側の吸気通路に選択的に連通
されるようになっている。また、分岐通路9bには切換
弁11a故障時等に過給機吐出空気がスロットル弁3上
流側に逆流することを防止する逆止弁11bが設けられ
ている。
【0036】図5のフローチャートからわかるように、
前述の実施例では、吸気抵抗の減少を図るため、過給機
5非作動時には絞り弁12を全開に保持している。この
ため前述の実施例では過給機非作動時には絞り弁12の
前後差圧がなくなり、燃料噴射弁7からアシスト空気が
噴射されなくなってしまう。図2で説明したように過給
機5はエンジン冷間時であっても極低負荷低速運転の領
域では作動しないため(図2、B)、前述の実施例では
エンジン冷間時の極低負荷低速運転ではアシスト空気の
供給も吸気加熱も行われず燃焼が悪化する恐れがある。
【0037】本実施例では、これを防止するため、EC
U31は過給機5の作動停止(クラッチ6OFF)時に
は電磁三方切換弁11aを分岐通路9b側に切換えて連
通路9をスロットル弁3上流側に連通させる操作を行
う。過給機非作動時には吸気ポート近傍は負圧になるた
め、このように切換操作を行うことにより燃料噴射弁7
には、スロットル弁3上流の大気圧と吸気ポートの負圧
との差圧に応じたアシスト空気が供給され、過給機非作
動時にもアシスト空気を確保することができる。
【0038】また、上記電磁三方切換弁11aの切換は
クラッチ6のON/OFF以外の条件で制御しても良
く、例えば冷却水温TWが所定値以上(暖機完了
後)、エンジン吸気温度が所定値以上、絞り弁12
の前後差圧が所定値以下、絞り弁開度が所定値以上等
のいずれかの条件を検出して切換弁11aを分岐通路9
b側に切換えても良い。上記又はのようにエンジン
温度や吸気温度が所定値以上になったときに切換弁11
aを切換るようにすれば、暖機完了後には燃料噴射弁7
に比較的低温のアシスト空気が供給されるため、噴射弁
7の過度の温度上昇を防止でき噴射弁7内の燃料中の気
泡発生等の問題を低減することができる。
【0039】なお、上記実施例では、エンジン冷間時の
吸気加熱の際に、バイパス制御弁16を全閉にして絞り
弁12を用いてエンジン吸気温度の制御を行っている
が、これとは逆に吸気加熱時に絞り弁12を一定開度に
保持したままでバイパス制御弁16をエンジン吸気温度
に基づいてフィードバック制御することも可能である。
また、上記実施例は、暖機完了後にはバイパス制御弁1
6の開度制御により過給圧を調節する形式のものについ
て説明しているが、本発明はこれに限定されるわけでは
なく、例えば可変回転数機構を介して過給機を駆動し、
過給機回転数を制御して過給圧を調節する形式の機械式
過給機付内燃機関にも同様に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、エンジン冷間時に過給
機と絞り弁とを用いて吸気加熱を行うと共に、絞り弁上
流側の高温高圧の過給機吐出空気を燃料噴射弁にアシス
ト空気として供給することにより、簡易な構成で混合気
温度の上昇と燃料の微粒化や気化、混合の促進とによる
燃焼の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式過給機付内燃機関の一実施例構
成を示す略示図である。
【図2】同上実施例の過給機作動領域を示す図である。
【図3】同上実施例のバイパス制御弁開度設定を示す図
である。
【図4】同上実施例のエンジン吸入空気温度目標値と冷
却水温度との関係を示す図である。
【図5】同上実施例の吸気加熱制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図6】本発明の機械式過給機付内燃機関の図1とは別
の実施例構成を示す略示図である。
【符号の説明】
1…エンジン 2…吸気通路 3…スロットル弁 5…過給機 7…燃料噴射弁 9…連通路 12…絞り弁 15…吸気バイパス通路 16…バイパス制御弁 31…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 310 Q 8109−3G F02M 31/04 B 8923−3G 69/00 310 A 9248−3G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械式過給機の下流側吸気通路に絞り弁
    を備え、機関冷間時に該絞り弁を用いて吸気通路を絞る
    と共に過給機を作動させて吸気の圧縮加熱を行う内燃機
    関において、燃料噴射弁と、前記過給機と絞り弁との間
    の吸気通路とを接続する連通路を設け、前記絞り弁上流
    側の過給機吐出空気を燃料噴射弁のアシスト空気として
    使用することを特徴とする機械式過給機付内燃機関。
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