JPH05133235A - 機械式過給機付内燃機関 - Google Patents

機械式過給機付内燃機関

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JPH05133235A
JPH05133235A JP29886291A JP29886291A JPH05133235A JP H05133235 A JPH05133235 A JP H05133235A JP 29886291 A JP29886291 A JP 29886291A JP 29886291 A JP29886291 A JP 29886291A JP H05133235 A JPH05133235 A JP H05133235A
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JP
Japan
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throttle valve
supercharger
intake air
engine
temperature
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JP29886291A
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Yuichi Kato
雄一 加藤
Hidemi Onaka
英巳 大仲
Masaaki Tanaka
正明 田中
Kouichi Satoya
浩一 里屋
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン冷間運転時に機械式過給機を作動さ
せ、過給機下流側吸気通路に設けた絞り弁で吸気通路に
絞りを与えて吸気の圧縮加熱を行う際に、絞り弁による
加速応答性悪化を防止する。 【構成】 過給機5下流側吸気通路2に設けた絞り弁1
2の開度をスロットル弁3の開度に応じて制御し、絞り
弁12の流路面積がスロットル弁3の流路面積より大き
くなるように保持する。これにより、加速時等に絞り弁
12がスロットル弁3の開度増大による吸気流量増加を
妨げることが防止され、加速応答性悪化を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用エンジン等に用い
る機械式過給機付内燃機関に関し、詳細には機関低温時
に過給機による吸気の圧縮加熱を行う内燃機関に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関では機関低温時には燃焼室壁温
が低く、圧縮後の混合気が燃焼室壁面で冷却されてしま
い温度が上がらないため、混合気の着火性や火炎伝播速
度が低下して燃焼状態が悪化する傾向がある。この燃焼
状態悪化を補うため、従来、機関低温時に燃料を増量し
て濃混合気を形成することによって燃焼を安定させるこ
とが行われている。
【0003】しかし、燃料を増量することにより燃費の
悪化が生じる他、低温時に点火プラグのくすぶりが発生
したり、濃混合気の燃焼によりHCやCOの発生量が増
大する等の問題が生じる。また燃焼悪化のため排気温度
も低いことから、触媒を使用する排気浄化装置では触媒
温度が活性領域に達するのが遅れるため冷間時に十分な
排気浄化が行われず、前述のHC,CO発生量の増大も
加わり、冷間時の排気エミッションが悪化する問題があ
り、触媒への二次空気の導入等の対策が必要となってい
た。
【0004】この問題点を解決するため機関低温時に機
械式過給機(本明細書では機関出力軸から機械的に駆動
される過給機を機械式過給機という。)を作動させて圧
縮による吸気加熱を行うようにした内燃機関が知られて
いる。予め吸気温度を上昇させておくことにより燃焼室
温度が低い場合でも圧縮後の混合気温度を十分に高い温
度に保持し、良好な燃焼が得られるようにするためであ
る。
【0005】この種の内燃機関の例としては、例えば特
開昭61-19933号公報に開示されたものがある。同公報の
機関は、クラッチを介して機関出力軸から機械的に駆動
される過給機を設け、通常の運転条件ではエンジンの中
高負荷運転領域でクラッチを接続して過給を行うように
するとともに、機関低温時には低回転負荷領域でもクラ
ッチを接続するようにして過給運転領域を拡大してい
る。低負荷運転時にも過給運転を行うことにより過給に
より高温になった吸気を機関に供給して燃焼状態の改善
と暖機の促進とを図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記特開昭61
-19933号公報のように過給機のみを用いて吸気の昇温を
行う場合、条件によっては十分に高い温度の吸気を得ら
れないことがある。例えば機関始動後アイドル回転で暖
機を行うような場合、機械式過給機の回転数も低く圧縮
比も比較的小さい。このため外気温度が低い状態では過
給機吐出空気の温度も上昇せず十分な燃焼改善効果が得
られない。
【0007】このような場合に吸気温度を上昇させる手
段としては例えば本願出願人は従前の出願で過給機下流
側吸気通路に絞り弁を設け、過給機作動時に吸気温度が
十分に上昇しない場合にこの絞り弁を用いて過給機下流
側吸気通路を絞るようにすることを提案している(特願
平3−292928号)。過給機吐出側を絞ることによ
り同じ回転数であっても過給機の圧縮比が上昇し、高い
過給機吐出温度を得ることができるためである。この場
合、吸気は絞り弁を通過する際に膨張して通常の過給圧
力まで減圧されるが、絞り弁での摩擦損失や渦損失が大
きいため、絞り弁を通過する際の膨張による温度降下は
ほとんど生じず、低温時にも機関吸気温度を高く維持す
ることができる。
【0008】しかし、上記のように過給機下流側吸気通
路に絞り弁を設け、吸気通路を絞った場合、加速時等に
スロットル弁を開いた際に絞り弁の応答遅れによる加速
性の悪化を生じる場合がある。すなわち、加速時等にス
ロットル弁を大きく開いた場合でも絞り弁は吸気温度が
上昇するまで開度が増大しないため機関吸入空気量は直
ちに増加せず加速に必要なトルクを得ることができなく
なる問題が生じる。
【0009】例えばスロットル弁の開き速度等を検出し
て、運転者の加速要求を判断し、加速時に絞り弁を全開
にするように制御すればこの問題はある程度解消できる
が、加速検出やそれに伴う制御動作の遅れにより加速応
答性が悪化する問題は避けられない。特に、外気温が極
めて低いような場合には、絞り弁は必要な吸気温度を得
るため全閉に近い状態となっているため、開弁動作に時
間を要し上記加速応答性の悪化も大きくなる。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑み、機械式過給
機と絞り弁とを用いて吸気圧縮加熱を行う際に加速応答
性の悪化を生じない機械式過給機付内燃機関を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、機械式
過給機と、該過給機下流側吸気通路に絞り弁とを備え、
機関低温時に過給機を作動させると共に前記絞り弁によ
り過給機下流側吸気通路を絞って吸気の圧縮加熱を行う
内燃機関において、前記絞り弁による吸気絞りの際に絞
り弁開度をスロットル弁開度に応じて制御し、絞り弁に
おける流路面積をスロットル弁における流路面積と同等
又はそれ以上に保持することを特徴とする機械式過給機
付内燃機関が提供される。
【0012】
【作用】絞り弁開度は常にスロットル弁開度に応じて制
御されており、スロットル弁の開弁動作と共に絞り弁も
開弁するため、前述の加速要求判定等に伴う制御遅れが
生じない。また絞り弁開度は、絞り弁における流路面積
が常にスロットル弁における流路面積以上になるように
保持されているため、スロットル弁開弁動作中にも絞り
弁がスロットル弁開度増加による吸気量の増大を妨げる
ことがなく、加速応答性に影響を与えない。
【0013】
【実施例】図1に本発明の第一の実施例を示す。図にお
いて1はエンジン、2はエンジンの吸気通路、3は運転
者のアクセルペダル(図示せず)の操作に応じて吸気流
量を連続的に変化させるスロットル弁、5はスロットル
弁3の下流側吸気通路に設けられた過給機である。
【0014】過給機5は本実施例では容積型の圧縮機が
用いられ、エンジン1のクランク軸4に設けたプーリ4
aから電磁クラッチ6を介してベルト等により機械的に
駆動される。本実施例では吸気通路2には過給機5をバ
イパスしてスロットル弁3下流側吸気通路と過給機出口
側吸気通路とを接続する吸気バイパス通路15が設けら
れており、吸気バイパス通路15にはバイパス制御弁1
6が設けられ、吸気バイパス通路15を通る空気流量を
連続的に調節できるようになっている。17はバイパス
制御弁16を開閉駆動するステップモータ等のアクチュ
エータである。
【0015】バイパス制御弁16はエンジンの通常運転
時にエンジン過給圧力を調節するために用いられる。す
なわちバイパス制御弁16の開度を大きくすれば過給機
5の吐出側から入口側に吸気バイパス通路15を通って
還流する空気量が増大し過給機前後の圧力差が減少する
ため過給機圧縮比は低下し、過給圧力も低下する。逆に
バイパス制御弁16の開度を小さくすれば過給圧力が上
昇する。後述のようにエンジン暖機運転中はバイパス制
御弁16はエンジン入口の吸気温度に応じて制御され、
エンジン吸気温度を目標値まで上昇させるのに用いられ
る。
【0016】図に12で示すのは、吸気通路2のバイパ
ス通路15合流部下流側に設けられた絞り弁である。本
実施例では絞り弁12はバタフライ弁の形状とされ、ス
ロットル弁3にリンク機構12aを介して連結されてお
り、スロットル弁3の動作に連動して開閉操作される。
図2は絞り弁12の開度とスロットル弁3の開度との関
係を示している。図2の縦軸と横軸はそれぞれ絞り弁1
2とスロットル弁3の流路面積を示し、絞り弁12はそ
の流路面積がスロットル弁3の流路面積に対して常に所
定量(図2,A)だけ大きくなるようにリンク機構12
aにオフセットが設けられている。従ってスロットル弁
3全閉時にも絞り弁12は全閉にはならず、所定の流路
面積を保持する。
【0017】このように、絞り弁12をスロットル弁3
に連動して開度制御することにより過給機下流側吸気通
路に絞りを与え、過給機圧縮比を高めながら、絞り弁1
2の流路面積をスロットル弁3の流路面積より大きくな
るように保持して通常運転時にも絞り弁12により大き
な吸気抵抗が生じることを防止することができる。また
本実施例では、エンジン低温時に吸気加熱制御を行うた
めにエンジン冷却水通路に冷却水温度センサ21と、絞
り弁下流側吸気通路に吸気温度センサ18とがそれぞれ
設けられている他、スロットル弁3にはスロットル弁開
度を検出するスロットルセンサ22、クランク軸4には
エンジン回転数を検出する回転数センサ23が、また吸
気通路2のスロットル弁3上流側には吸気流量を検出す
るエアフローメータ25がそれぞれ設けられている(図
1)。
【0018】図に31で示すのはエンジンの制御を行う
電子制御装置(ECU)である。本実施例ではECU3
1は、中央演算装置(CPU)33、ランダムアクセス
メモリ(RAM)34、リードオンリメモリ(ROM)
35及び入力ポート36、出力ポート37をそれぞれ相
互に双方向性バス38で接続した構成のディジタルコン
ピュータが用いられている。
【0019】ECU31の入力ポート36に本過給制御
のため冷却水温度センサ21、吸気温度センサ18、回
転数センサ23、エアフロメータ25、スロットルセン
サ22が接続され、それぞれ冷却水温度、エンジン吸入
空気温度、エンジン回転数、吸気流量、スロットル開度
が入力されている。またECU31の出力ポート37は
図示しない駆動回路を介してバイパス制御弁16のアク
チュエータ17に接続され、バイパス制御弁16の開度
変更を行うほか、電磁クラッチ6に接続され、クラッチ
ON/OFF を制御するようになっている。
【0020】過給機5は通常運転時(エンジン暖機完了
後の状態)にはエンジン負荷に応じて作動する。図3実
線Aは通常運転時のクラッチ6のON/OFF 領域を示す。
図の横軸はエンジン回転数N、縦軸はエンジン負荷を表
すパラメータとしてエンジン1回転当たりの吸気流量Q
/Nをとっている。図からわかるように過給機5は通常
運転時は中高負荷領域においてのみ作動(クラッチ6が
ON)するように制御される。
【0021】また、図4は通常運転時におけるバイパス
制御弁16開度と負荷条件との関係を示す図で、縦軸は
バイパス制御弁16の開度θb 、横軸はスロットル開度
θtを示している。図からわかるようにバイパス制御弁
16は通常運転時にはスロットル弁開度の小さい低負荷
領域で全開とされ、過給機駆動負荷を低減するようにし
ているが中高負荷領域では負荷の増大と共に開度が減少
し、過給圧を上昇させて出力増大を図っている。また高
負荷領域ではバイパス制御弁16は全閉となり最大過給
圧を得るように制御される。
【0022】次に本実施例の過給制御装置によるエンジ
ン低温時の吸気加熱操作について説明する。本実施例で
は冷却水温度センサ21の出力によりエンジンが低温状
態にあると判断された場合軽負荷状態であってもクラッ
チ6を接続し、過給機5を作動させる。過給機5により
吸気を圧縮し、圧縮仕事により吸気温度を上昇させるた
めである。
【0023】図3の点線Bは冷間時における過給機の作
動制御線を示している。本実施例では冷却水温度が所定
値(例えば50℃)以下の場合には機関が冷間状態にあ
ると判定して、通常時の作動線の代わりに点線Bで示す
作動線により電磁クラッチ6のON/OFF を行う。図に示
すように冷間時においては、エンジン極低負荷かつ低回
転数で運転されている場合(すなわち過給機を作動させ
ると駆動損失によりエンジンが停止する恐れがある場
合)を除いた全領域で過給機が作動する。
【0024】また、エンジン冷間時に過給機5を作動さ
せる際にはバイパス制御弁16開度はエンジン吸入空気
温度に基づいてフィードバック制御され、エンジン吸入
空気温度を冷却水温度により決定される目標吸気温度に
保持するように制御される。図5は冷却水温度と目標吸
気温度設定値との関係を示している。図5からわかるよ
うに吸入空気温度目標値は、冷却水温度が低いほど高
く、冷却水温度が高いほど低くなるように設定される。
冷却水温度が低いほど吸入空気温度目標値を高く設定し
ているのは、機関冷間時であっても運転中に暖機が進む
と燃焼室温度は上昇して行き、混合気温度も上昇して行
くことから冷間運転時にあっても必要とされる吸気温度
は機関暖機状態とともに低下して行くこと、及び冷却水
温度が低い場合には吸気管や吸気ポートの温度も低くな
っており、吸入空気がこれらの部分を通過する際の温度
低下が大きくなることを考慮したためである。
【0025】エンジン冷間時、バイパス制御弁16は図
5に基づいて、吸気温度センサ18で検出された吸気温
度が目標空気温度より低い場合には開度を減少し、逆に
高い場合には開度を増大して過給機の吐出温度(圧縮
比)を調整している。なお、冷却水温度が極めて低い場
合の吸入空気温度は、過給機5を保護するため、過給機
出口温度が過大にならない範囲でできるだけ高くなるよ
うに(例えば最高100℃前後)に設定される。
【0026】上述のように本実施例では、エンジン冷間
時に過給機5を作動させると共に、過給機下流側吸気通
路に絞り弁12により、スロットル弁3の開度に応じた
絞りを与えながら吸気温度に応じてバイパス制御弁16
の開度を調節することによりエンジン入口吸気温度を上
昇させる。過給機下流側吸気通路は絞り弁12により或
る程度絞られているため、バイパス制御弁16の開度制
御により容易に高い圧縮比を得ることができ、外気温が
低い場合でも高い吸入空気温度を得ることができる。ま
た絞り弁12はスロットル弁3とリンク機構12aを介
して機械的に連結され、スロットル弁3に連動して動作
するため、スロットル弁3に対する動作遅れが生じな
い。
【0027】なお、絞り弁12を設けたことにより吸気
通路の流路抵抗は増大するが、絞り弁12の流路面積は
スロットル弁3の流路面積より常に大きく保持されてい
るため、流路抵抗を大幅に増大させることはない。更
に、絞り弁12上流側の吸気は過給機5により昇圧され
ており、絞り弁12で或る程度の流路抵抗が生じていて
も必要な吸入空気量を絞り弁12を通して流すことがで
きる。このため、絞り弁12の流路面積をスロットル弁
3の流路面積と同等以上に保持しておけば急加速時等に
スロットル弁3が開弁する際にも絞り弁の抵抗により吸
入空気量の増大が遅れるようなことがなく、良好な加速
応答性を得ることができる。
【0028】図6は本実施例の吸気加熱制御動作のフロ
ーチャートを示す。本ルーチンは前述のECU31によ
り一定時間毎(例えば16ミリ秒毎)に実行される。な
お、この制御のためECU31は図3から図5の関数を
ROM35に記憶しており、これらを基に以下の制御を
行う。図6でルーチンがスタートするとステップ100
では前述の各センサからエンジン回転数N、吸気流量
Q、スロットル開度θt 、冷却水温度TW、エンジン吸
入空気温度TSが読込まれ、ステップ105では負荷パ
ラメータQ/Nが算出される。
【0029】次にステップ110ではエンジンが低温状
態にあるか否かが判定される。本実施例ではエンジン冷
却水温度TWを用いてTW<50℃の場合にはエンジン
が低温状態にあると判断してステップ115からステッ
プ130の吸気加熱操作を行う。すなわち、ステップ1
15では、エンジン回転数Nと負荷パラメータQ/Nと
からエンジン冷間時の過給機作動線(図3,点線B)を
基に過給機作動可否を判定する。ステップ115で過給
機作動可能な負荷条件であると判断された場合はステッ
プ120で冷却水温度TWを用いて図5の関係から吸気
温度目標値を設定する。ステップ125ではこの目標温
度とステップ100で読込んだ実際の吸入空気温度とに
基づいてアクチュエータ17を駆動し、バイパス制御弁
16開度をフィードバック制御すると共に、ステップ1
30ではクラッチ6がONにされ、過給機による圧縮加
熱が行われる。
【0030】なお、前述のように絞り弁12はリンク機
構12aを介してスロットル弁3に連動しているため、
絞り弁12の開度制御のための特別な制御操作は必要と
されない。また、ステップ115で機関負荷条件が過給
機作動領域にないと判定された場合は、ステップ135
でクラッチ6を OFFにして過給機5を停止させ、ステッ
プ140でバイパス制御弁16を全開にし、吸気をバイ
パス通路15を通してエンジンに供給する。
【0031】次に本実施例の通常時(暖機完了後)の過
給制御について説明する。図6のステップ110でTW
≧50℃であった場合はエンジン暖機が完了しているた
めステップ145以下で通常時の過給制御が行われる。
すなわち、ステップ145ではNとQ/Nとを用いて通
常時の過給機作動線(図5,実線A)を基に過給機作動
要否を判定し、過給機作動領域であればステップ150
ではステップ100を読み込んだスロットル開度θt を
用いて図4からバイパス制御弁16の開度設定値θb を
求めてバイパス制御弁アクチュエータ17にθb を出力
してバイパス制御弁16開度を調節し、次いでステップ
155でクラッチ6をONにして過給を行う。またステ
ップ145でエンジン負荷条件が過給機非作動領域にあ
る場合はクラッチ0FF(ステップ135)、バイパス
制御弁全開(ステップ140)の操作を行う。
【0032】これにより暖機完了後にはバイパス制御弁
16は負荷条件に応じて制御され、過給圧が負荷に応じ
て制御される。次に図7に本発明の第二の実施例を示
す。図7において図1と同じ参照符号で示したものは図
1と同じ要素を示すため説明は省略する。本実施例では
過給機5の下流側吸気通路には、暖機運転完了後過給機
から吐出される高温の吸気を冷却して吸気充填効率の向
上とノッキング防止を図るインタークーラ7が設けられ
ている。
【0033】インタークーラ7にはクーラバイパス通路
9が設けられており、クーラバイパス通路9入口には吸
気流をインタークーラ7側又はクーラバイパス通路9側
に切換えると共に、吸気流をバイパス通路9側に切換え
た際にバイパス通路9を流れる吸気流に絞りを与える絞
り弁12が設けられている。本実施例では絞り弁12は
ステップモータ等のアクチュエータ12bにより駆動さ
れるロータリ弁の形状とされている。
【0034】図8は絞り弁12の作動状態を説明する図
である。絞り弁12は切欠部を有する円筒状の弁体12
cを有しており、アクチュエータ12bを用いて弁体1
2cを回転させることにより前述の切換え及び絞り動作
を行う。図8 (a),(b)は絞り弁12をインタークーラバ
イパス9側に切換えた状態を示し、図8(a) は絞り弁を
全開にした状態、図8(b) は絞り弁流路面積を最小にし
た状態を示す。
【0035】本実施例ではエンジン冷間時には絞り弁1
2をインタークーラバイパス9側に切換えて、過給機5
で昇温された吸気がインタークーラ7で冷却されるのを
防止すると共に、絞り弁12の開度を図8(a) と (b)と
の間の状態に調節して過給機下流側吸気通路を絞ってい
る。またエンジン暖機完了後には、絞り弁12は図8
(c) の位置に固定され、インタークーラ7側に吸気を導
き、吸気温度を低下させる。
【0036】本実施例においては絞り弁12はアクチュ
エータ12bを介してECU31により制御されるが、
吸気加熱時には図1の実施例と同様絞り弁12の開度は
スロットル弁3開度に応じて設定され、絞り弁12の流
路面積は常にスロットル弁3の流路面積より大きくなる
ように制御される(図2)。なお、絞り弁12の弁体切
欠部はインタークーラ7側とバイパス通路9側の両方に
同時に連通することはなく、吸気はインタークーラ7側
又はバイパス通路9側のいずれかにのみ流れ、両方に同
時に流れることはない。また絞り弁12の開度は図2に
示したようにスロットル弁3全閉時にも所定の最小開度
(図8(b))を保持するように制御されており、過給機吐
出側吸気通路を完全に閉塞することがないようにされて
いる。
【0037】従来、インタークーラを採用したエンジン
で吸気加熱を行う際には、インタークーラバイパス通路
に吸気を流す切換弁が別途必要とされていたが、本実施
例では吸気加熱用の絞り弁に切換弁としての機能を持た
せたことにより切換弁を省略し、構造の簡素化と部品点
数の削減を図ることが可能となっている。図9は本実施
例の吸気加熱制御動作を示すフローチャートである。
【0038】本ルーチンも図6のルーチンと同様ECU
31により所定時間毎に実行される。図9に示すように
本実施例ではステップ215で吸気加熱のため過給機作
動可能と判定されるとステップ220で絞り弁12をク
ーラバイパス9側に切換えて、図2に基づいてスロット
ル弁開度θt に応じた開度に設定する操作を行う。また
ステップ215で過給機を作動できないと判定するとク
ラッチOFF(ステップ240)、バイパス制御弁全開
(ステップ250)の操作と共に絞り弁12をクーラバ
イパス側で全開(図8(a) の位置) にする操作を行う(
ステップ245)。また暖機完了後の過給機作動時には
絞り弁をインタークーラ側(図8(c) の位置) に切換え
る操作を行う。これにより、インタークーラ7側とバイ
パス9側とに過給機の作動に応じて吸気が切換えられる
と共に、吸気加熱時には過給機下流側吸気通路に絞りを
与えることができる。
【0039】次に図10に本発明の第三の実施例を示
す。本実施例の構成は図1の実施例と略同様であるが、
過給機5の吐出口近傍に過給機吐出空気温度を検出する
吐出温度センサ19を設け、過給機吐出空気温度の過度
の上昇を監視している点と、絞り弁12に独立したアク
チュエータ13を設け、ECU31により開度制御を行
っている点が相違する。前述のように、吸気加熱時には
冷却水温度に応じて吸気温度目標値を設定し(図5参
照)、この目標値と吸気温度センサ18で検出した吸気
温度とに基づいてバイパス制御弁16をフィードバック
制御するが、このとき過給機吐出温度が過度に上昇して
耐熱限界を越えることがないように吸気目標温度の最大
値(図5では100℃程度)を設定している。しかし吸
気温度センサ18はエンジン入口に近い位置に設置して
おり、吸気が過給機吐出口から吸気温度センサ18の位
置に到達するまでに温度降下を生じているため、過給機
吐出温度は吸気温度センサ18で検出した値より高くな
っている。特に極低温時等で吸気通路壁面温度が非常に
低くなっているような場合には吸気の温度降下も大きく
なるため、吸気温度が目標値になるようにバイパス制御
弁16を制御すると過給機吐出温度が耐熱限界を越えて
過度に上昇してしまう恐れがある。
【0040】本実施例では、このような事態を防止する
ため吸気加熱制御実行中であっても吐出温度センサ19
で検出した過給機吐出温度が所定値を越えた場合には、
強制的にバイパス制御弁16の開度を増大して過給機吐
出温度を下げる操作を行う。図11は本実施例の吸気温
度制御動作を示すフローチャートである。本ルーチンは
図6に示したルーチンに対して絞り弁12の開度制御
(ステップ325,355,375)を追加した点と、
過給機保護のためのバイパス制御弁操作(ステップ32
0,345)を追加した点が相違する。
【0041】すなわち図11に示すように、本実施例で
はステップ300で冷却水温度TW等のパラメータと共
に過給機吐出温度TCを温度センサー19から読込み、
ステップ315で吸気加熱のための過給機作動が可能と
判断されるとステップ320で、図2に基づいて絞り弁
12の開度を設定し、ステップ325で過給機吐出温度
TCが許容値Tmax 以下か否かを判断する。TC≦T
max の場合はステップ330,335でバイパス制御弁
16開度を目標吸気温度と実際の吸気温度とに基づいて
フィードバック制御し、過給機の作動(ステップ34
0)を行う。ステップ325でTC>Tmax であった場
合は上記のバイパス制御弁16のフィードバック制御
(ステップ330,335)を中止してステップ345
に進み、過給機保護のためバイパス制御弁16の開度を
所定量だけ増大する操作を行う。これによりバイパス制
御弁16の開度は、吐出温度TCが許容値Tmax 以下に
なるまでルーチン実行毎に一定量ずつ増大することにな
る。このため過給機吐出温度は低下し、許容値Tmax
下に制御される。また、本実施例では、暖機完了後と過
給機非作動時には絞り弁12は全開に保持される(ステ
ップ375,360)。
【0042】本実施例によれば、極低温時の吸気加熱操
作時にも過給機吐出温度は許容範囲内に制御されるた
め、吐出温度の過度の上昇による各部品の寿命低下や損
傷を防止することができる。なお、本実施例では過給機
吐出温度上昇時にバイパス制御弁開度を増大して吐出温
度を低下させているが、バイパス制御弁の代わりに絞り
弁12の開度を増大させて吐出温度を低下させるように
しても良い。
【0043】また、上記実施例はいずれも吸気バイパス
通路15に設けたバイパス制御弁16の開度を制御する
ことにより過給機吐出温度(圧縮比)を制御している
が、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば過
給機を可変速増速機を用いて駆動する形式の過給装置に
おいて、バイパス制御弁16を用いずに過給機速度を変
更して吐出温度を制御するような場合にも同様に適用す
ることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、上述のように過給機下流側に
設けた絞り弁をスロットル弁開度に応じて制御し、吸気
加熱時に絞り弁の流路面積をスロットル弁の流路面積よ
り大きくなるように保持することにより、吸気加熱時の
加速応答性の悪化を防止しながら良好な吸気加熱効果を
得ることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例構成を示す略示図であ
る。
【図2】絞り弁流路面積とスロットル弁流路面積との関
係を説明する図である。
【図3】過給機の作動領域を示す図である。
【図4】暖機完了後のバイパス制御弁開度設定を示す図
である。
【図5】吸気温度目標値と冷却水温度との関係を示す図
である。
【図6】図1の実施例の吸気加熱制御動作を示すフロー
チャートである。
【図7】本発明の第二の実施例構成を示す略示図であ
る。
【図8】図7の実施例の絞り弁の作動状態を説明する図
である。
【図9】図7の実施例の吸気加熱制御動作を示すフロー
チャートである。
【図10】本発明の第三の実施例構成を示す略示図であ
る。
【図11】図10の実施例の吸気加熱制御動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 2…吸気通路 5…過給機 12…絞り弁 12a…リンク機構 15…吸気バイパス通路 16…バイパス制御弁 31…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 里屋 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械式過給機と、該過給機下流側吸気通
    路に絞り弁とを備え、機関低温時に過給機を作動させる
    と共に前記絞り弁により過給機下流側吸気通路を絞って
    吸気の圧縮加熱を行う内燃機関において、前記絞り弁に
    よる吸気絞りの際に絞り弁開度をスロットル弁開度に応
    じて制御し、絞り弁における流路面積をスロットル弁に
    おける流路面積と同等又はそれ以上に保持することを特
    徴とする機械式過給機付内燃機関。
JP29886291A 1991-11-14 1991-11-14 機械式過給機付内燃機関 Pending JPH05133235A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7958871B2 (en) * 2004-12-03 2011-06-14 Koenigsegg Automotive Ab Combustion air supply arrangement
JP2012127275A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関
JP2017008724A (ja) * 2015-06-16 2017-01-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の制御装置及びスロットル弁保護装置

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