JPH0514093U - ブーム式高所作業車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブーム式高所作業車において、作業台２によ
る作業範囲を拡大させ、走行台車１による移動位置調整
を減少させることを目的とする。 【構成】 ブーム３を走行台車１の後方へ一定の角度θ
だけ傾斜可能にし、作業台２を走行台車１の後方へ移動
可能に構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、伸縮機構及び昇降機構を有するブームを作業台上に搭載し、該ブー ム先端に作業台を配置した、ビルの屋内や果樹園等で利用される高所作業車の構 成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ブーム式高所作業車に関する技術は公知とされており、図２に示す如く 、該ブーム式高所作業車の作業台２による作業範囲Ａ’は、走行台車１の前方へ ブーム３を最大に伸長させた時の作業台２の位置から、該ブーム３を上方へ回動 させた走行台車１の上方の高さＨ’の位置、更に、該最高位置の高さＨ’からブ ーム３を縮小させて作業台２が後方へ移動した位置より該ブーム３を下方へ回動 さて水平状態の位置に戻ったところまでである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の作業範囲では、走行台車１後端上方はブーム３を縮小させなけ ればならず、最高位置でその後部の作業は走行台車１を後進させないとできなか ったのである。そして、ブーム３を最高位置に回動した場合であっても転倒しな いようにブーム３は垂直位置まで回動できなかったのである。そこで、本考案は 伸縮ブーム式高所作業車において、作業台による作業範囲を拡大させ、走行台車 による移動を減少させることを目的とするのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決するための手段として、走行台車上にブームを枢支し、該ブ ーム先端に作業台を設け、該ブームの回動により作業台を昇降させる高所作業車 において、ブームを走行台車に設けた回動支点で、作業台を昇降回動するように 構成し、該回動支点側の走行台車の端部より側面視で作業台を偏位可能な位置ま で回動可能に構成したものである。

【０００５】

【作用】

ブーム式高所作業車の走行台車１の後部のブラケット６に枢支されたブーム３ は、該走行台車１の前部のブラケット８とブーム３との間に介装された起伏シリ ンダ４を最大に伸長すると、前記ブラケット６とブーム３を枢支する枢支軸７の 垂直方向から後方へ一定の角度θだけ傾斜した状態になり、該ブーム３を最大に 伸長すると、従来より更に高い位置まで上昇させることができるのである。

【０００６】

【実施例】

次に本考案の実施例を説明する。図１は本考案のブーム式高所作業車の側面図 である。走行台車１の後部には、ブラケット６を設け、該ブラケット６にはブー ム３下端を枢支軸７にて回動可能に枢支し、該ブーム３の内部には伸縮ブーム３ ａを伸縮させる為の油圧シリンダを内装し、該伸縮ブーム３ａ前部には、アーム １９を枢支し、該アーム１９には枢支軸１０に枢支されたステー１１を枢結し、 該ステー１１上端には作業台２を固設し、該作業台２の中央底部にブラケット１ ３が突設されて平行シリンダ５の先端が枢支軸１４にて枢支されている。該平行 シリンダ５の下端は伸縮ブーム３ａとアーム１９と共に枢支軸１２に枢支され、 該作業台２が伸縮ブーム３ａの上部に設置された平行シリンダ５によって水平に 保たれるようにしているのである。

【０００７】 走行台車１の前部にはブラケット８を設け、該ブラケット８には起伏シリンダ ４の基部を枢支軸９にて枢支し、該起伏シリンダ４の先端は前記ブーム３の下部 に枢支軸１５にて枢支されており、該ブーム３は、起伏シリンダ４が伸縮するこ とにより昇降回動することができるのである。なお、走行台車１は、前輪１７、 後輪１８を有するタイヤ式の走行装置により構成しているが、クローラ式により 構成しても構わない。また、走行台車１の後部には、作業台２が後方に位置した 時に転倒を防止する為に、該走行台車１に収納可能なアウトリガー１６が後方へ 突設可能に装着されているのである。

【０００８】 このような構成において、起伏シリンダ４は最大に伸長すると、ブーム３が前 記枢支軸７の垂直方向から後方へ一定の角度θだけ傾斜した状態まで回動できる ように構成しており、このとき作業台２は走行台車１後端より後方に位置するこ とができ、アウトリガー１６で支えられる範囲内としているのである。そして、 該作業台２が走行台車１の枢支軸７上方位置で、ブーム３を最大に伸長すると、 作業台２は従来の最高位置の高さＨ’よりも更に高さＨ分だけ高い位置とするこ とができるのである。

【０００９】 つまり、本考案の伸縮ブーム式高所作業車の作業台２による作業範囲Ａは、図 １に示す如く、走行台車１の前方へ水平状態にブーム３を最大に伸長させた時の 作業台２の位置から、該ブーム３を上方へ回動させ、作業台２が走行台車１の垂 直方向の位置の高さＨ’よりもまだ高さＨ分高い位置で、ブーム３が後方へ一定 の角度θ分後方の位置となり、該最高位置からブーム３を縮小させると作業台２ が走行台車１側へ移動し、該ブーム３を下方へ回動させ水平状態の位置に戻った ところまでとなるのである。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち 、走行台車後部上方までブームを回動できるので、作業台による作業範囲が広く なり、走行台車による移動が少なくて済み、該走行台車の移動時の衝突等による 事故を防止し、作業時間の短縮を図ることができるのであり、また、作業台が従 来の最高位置より高い位置まで回動できるようになり、高所作業車を大型化する ことなく作業範囲を更に広くすることができたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のブーム式高所作業車の側面図である。

【図２】従来のブーム式高所作業車の作業台２の移動範
囲を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 走行台車 ２ 作業台 ３ ブーム ４ 起伏シリンダ ５ 平行シリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行台車上にブームを枢支し、該ブーム
   先端に作業台を設け、該ブームの回動により作業台を昇
   降させる高所作業車において、ブームを走行台車に設け
   た回動支点で、作業台を昇降回動するように構成し、該
   回動支点側の走行台車の端部より側面視で作業台を偏位
   可能な位置まで回動可能に構成したことを特徴とするブ
   ーム式高所作業車。