JPH05140278A - 熱成形用シート製造用ポリエステル樹脂 - Google Patents
熱成形用シート製造用ポリエステル樹脂Info
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- JPH05140278A JPH05140278A JP32665691A JP32665691A JPH05140278A JP H05140278 A JPH05140278 A JP H05140278A JP 32665691 A JP32665691 A JP 32665691A JP 32665691 A JP32665691 A JP 32665691A JP H05140278 A JPH05140278 A JP H05140278A
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- polyester resin
- cyclohexanedimethanol
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 テレフタル酸単位を主とするジカルボン酸単
位と、1,4−シクロヘキサンジメタノール単位及びエ
チレングリコール単位を主とするグリコール単位とから
なるポリエステル樹脂であって、グリコール単位の10
〜80モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単
位からなり且つその1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル単位におけるシス体:トランス体の比が0:100〜
20:80である熱成形用シート製造用ポリエステル樹
脂、並びに該ポリエステル樹脂からなる熱成形用シー
ト。 【効果】 本発明のポリエステル樹脂からなるシートを
使用した場合には、真空成形等の熱成形方法により、充
分な耐湿熱変形性を有し高温高湿条件下に長時間さらさ
れても変形がなく、且つ白化のない成形品を円滑にしか
も高い生産性で得ることができる。
位と、1,4−シクロヘキサンジメタノール単位及びエ
チレングリコール単位を主とするグリコール単位とから
なるポリエステル樹脂であって、グリコール単位の10
〜80モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単
位からなり且つその1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル単位におけるシス体:トランス体の比が0:100〜
20:80である熱成形用シート製造用ポリエステル樹
脂、並びに該ポリエステル樹脂からなる熱成形用シー
ト。 【効果】 本発明のポリエステル樹脂からなるシートを
使用した場合には、真空成形等の熱成形方法により、充
分な耐湿熱変形性を有し高温高湿条件下に長時間さらさ
れても変形がなく、且つ白化のない成形品を円滑にしか
も高い生産性で得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空成形等の熱成形用
のシートを製造するためのポリエステル樹脂および該ポ
リエステル樹脂からなる熱成形用シートに関する。
のシートを製造するためのポリエステル樹脂および該ポ
リエステル樹脂からなる熱成形用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレートは、透明性、力学的特性、耐熱性、耐候性、耐
薬品性等の諸特性に優れ、且つ特に環境汚染のおそれが
少ないことから、塩化ビニル樹脂の代わりに食品容器、
ブリスターパック等の製品包装用資材として近年広く使
用されるようになっている。
タレートは、透明性、力学的特性、耐熱性、耐候性、耐
薬品性等の諸特性に優れ、且つ特に環境汚染のおそれが
少ないことから、塩化ビニル樹脂の代わりに食品容器、
ブリスターパック等の製品包装用資材として近年広く使
用されるようになっている。
【0003】しかしながら、ポリエチレンテレフタレー
トからなる包装材料、特にポリエチレンテレフタレート
のシートを真空成形等により熱成形用して得られた包装
材料は、一般に高温高湿下では変形し易い。例えば、ポ
リエチレンテレフタレートシートの真空成形容器で包装
された製品を船舶で輸送するような場合には、船倉の高
温高湿の条件下に長期間さらされることになるが、その
場合には該包装容器の変形を生じて製品価値を著しく損
なうという問題を生じ易い。しかも、ポリエチレンテレ
フタレートシートを真空成形した場合には、白化を生じ
て透明性を損ない易いという欠点がある。
トからなる包装材料、特にポリエチレンテレフタレート
のシートを真空成形等により熱成形用して得られた包装
材料は、一般に高温高湿下では変形し易い。例えば、ポ
リエチレンテレフタレートシートの真空成形容器で包装
された製品を船舶で輸送するような場合には、船倉の高
温高湿の条件下に長期間さらされることになるが、その
場合には該包装容器の変形を生じて製品価値を著しく損
なうという問題を生じ易い。しかも、ポリエチレンテレ
フタレートシートを真空成形した場合には、白化を生じ
て透明性を損ない易いという欠点がある。
【0004】従来より、上記の問題、特に耐湿熱変形性
の改良に対しては、(1)真空成形時のシート加熱温度を
高温にして成形する方法、(2)真空成形時の金型温度を
高温にして成形する方法、(3)得られた真空成形品を熱
処理する方法等の諸方法によって成形品中の残留応力を
取り除いて耐湿熱変形性を付与することが行われてい
る。しかしながら、それらの方法による場合は、結晶化
による成形品の白化などの成形不良が発生したり、成形
サイクルが長くなってコストの上昇を招く等の欠点があ
り、充分満足のゆくものではない。
の改良に対しては、(1)真空成形時のシート加熱温度を
高温にして成形する方法、(2)真空成形時の金型温度を
高温にして成形する方法、(3)得られた真空成形品を熱
処理する方法等の諸方法によって成形品中の残留応力を
取り除いて耐湿熱変形性を付与することが行われてい
る。しかしながら、それらの方法による場合は、結晶化
による成形品の白化などの成形不良が発生したり、成形
サイクルが長くなってコストの上昇を招く等の欠点があ
り、充分満足のゆくものではない。
【0005】
【発明の内容】かかる点から、本発明者らは、結晶化に
よる成形品の白化や成形サイクルの長期化等の上記した
欠点がなく、しかも高温高湿の条件下に長期間さらされ
ても変形の生じない成形品を与える、熱成形用シート素
材に適したポリエステル樹脂を求めて研究を行ってき
た。
よる成形品の白化や成形サイクルの長期化等の上記した
欠点がなく、しかも高温高湿の条件下に長期間さらされ
ても変形の生じない成形品を与える、熱成形用シート素
材に適したポリエステル樹脂を求めて研究を行ってき
た。
【0006】その結果、ポリエチレンテレフタレート樹
脂において、そのグリコール単位をエチレングリコール
のみから構成する代わりに、グリコール単位の10〜8
0モル%を1,4−シクロヘキサンジメタノール単位か
ら構成し、しかも該1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル単位の80%以上がトランス体である特定のポリエス
テル樹脂が、高温高湿下に長期間さらされても変形が全
くないかまたはほとんどなく、しかも透明性の良好な真
空成形品を提供できることを見出した。そして、更に研
究を進めたところ、そのポリエステル樹脂を使用した場
合には、真空成形品だけでなく、圧空成形、プレス成
形、ブロー成形のような他の熱成形技術で製造された成
形品においても、その耐湿熱変形性の向上や白化防止が
達成されることを見出して本発明を完成した。
脂において、そのグリコール単位をエチレングリコール
のみから構成する代わりに、グリコール単位の10〜8
0モル%を1,4−シクロヘキサンジメタノール単位か
ら構成し、しかも該1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル単位の80%以上がトランス体である特定のポリエス
テル樹脂が、高温高湿下に長期間さらされても変形が全
くないかまたはほとんどなく、しかも透明性の良好な真
空成形品を提供できることを見出した。そして、更に研
究を進めたところ、そのポリエステル樹脂を使用した場
合には、真空成形品だけでなく、圧空成形、プレス成
形、ブロー成形のような他の熱成形技術で製造された成
形品においても、その耐湿熱変形性の向上や白化防止が
達成されることを見出して本発明を完成した。
【0007】したがって、本発明は、テレフタル酸単位
を主とするジカルボン酸単位と、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール単位およびエチレングリコール単位を主
とするグリコール単位とからなるポリエステル樹脂であ
って、グリコール単位の10〜80モル%が1,4−シ
クロヘキサンジメタノール単位からなり、且つ該1,4
−シクロヘキサンジメタノール単位におけるシス体:ト
ランス体の比が0:100〜20:80の範囲内である
ことを特徴とする熱成形用シート製造用ポリエステル樹
脂、ならびに該ポリエステル樹脂からなる熱成形用シー
トである。
を主とするジカルボン酸単位と、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール単位およびエチレングリコール単位を主
とするグリコール単位とからなるポリエステル樹脂であ
って、グリコール単位の10〜80モル%が1,4−シ
クロヘキサンジメタノール単位からなり、且つ該1,4
−シクロヘキサンジメタノール単位におけるシス体:ト
ランス体の比が0:100〜20:80の範囲内である
ことを特徴とする熱成形用シート製造用ポリエステル樹
脂、ならびに該ポリエステル樹脂からなる熱成形用シー
トである。
【0008】上記本発明における「テレフタル酸単位を
主とするジカルボン酸単位」とは、ポリエステル樹脂を
構成しているジカルボン酸単位の90モル%以上がテレ
フタル酸単位からなっていることを意味する。本発明の
ポリエステル樹脂は、10モル%以下であれば他のジカ
ルボン酸単位を含むことができる。例えばイソフタル
酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェ
ニル−4,4’−ジカルボン酸、パラフェニレンジカル
ボン酸、スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカ
ルボン酸の単位、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
スベリン酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂肪族ジカルボン酸の単位の1種または2種
以上を必要に応じて10モル%以下の割合で含むことが
できる。
主とするジカルボン酸単位」とは、ポリエステル樹脂を
構成しているジカルボン酸単位の90モル%以上がテレ
フタル酸単位からなっていることを意味する。本発明の
ポリエステル樹脂は、10モル%以下であれば他のジカ
ルボン酸単位を含むことができる。例えばイソフタル
酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェ
ニル−4,4’−ジカルボン酸、パラフェニレンジカル
ボン酸、スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカ
ルボン酸の単位、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
スベリン酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂肪族ジカルボン酸の単位の1種または2種
以上を必要に応じて10モル%以下の割合で含むことが
できる。
【0009】また、上記本発明における「1,4−シク
ロヘキサンジメタノール単位およびエチレングリコール
単位を主とするグリコール単位」とは、ポリエステル樹
脂を構成しているグリコール単位の90モル%以上が
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位とエチレング
リコール単位との合計で占められていることを意味し、
必要に応じてグリコール単位の10モル%以下の割合
で、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコールなどの他のグリコールの
単位の1種または2種以上を含むことができる。
ロヘキサンジメタノール単位およびエチレングリコール
単位を主とするグリコール単位」とは、ポリエステル樹
脂を構成しているグリコール単位の90モル%以上が
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位とエチレング
リコール単位との合計で占められていることを意味し、
必要に応じてグリコール単位の10モル%以下の割合
で、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコールなどの他のグリコールの
単位の1種または2種以上を含むことができる。
【0010】そして上記のように、本発明のポリエステ
ル樹脂では、グリコール単位の10〜80モル%が1,
4−シクロヘキサンジメタノール単位からなっているこ
とが必要であり、グリコール単位の残りの90〜20モ
ル%がエチレングリコール等の他のグリコール単位から
なっている。1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
の割合が10モル%未満であると、熱成形品に充分な耐
湿熱変形性が付与されず、しかもシートを熱成形に付し
た時に白化を生じ易い。一方、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール単位の割合が80モル%を超えると結晶化
速度が増大してシートを熱成形に付した時にやはり白化
が発生する。特に、グリコール単位の約65〜75モル
%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単位からなっ
ているのが耐湿熱変形性および白化防止の点から好まし
い。
ル樹脂では、グリコール単位の10〜80モル%が1,
4−シクロヘキサンジメタノール単位からなっているこ
とが必要であり、グリコール単位の残りの90〜20モ
ル%がエチレングリコール等の他のグリコール単位から
なっている。1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
の割合が10モル%未満であると、熱成形品に充分な耐
湿熱変形性が付与されず、しかもシートを熱成形に付し
た時に白化を生じ易い。一方、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール単位の割合が80モル%を超えると結晶化
速度が増大してシートを熱成形に付した時にやはり白化
が発生する。特に、グリコール単位の約65〜75モル
%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単位からなっ
ているのが耐湿熱変形性および白化防止の点から好まし
い。
【0011】また、本発明のポリエステル樹脂では、
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位におけるシス
体:トランス体の比が0:100〜20:80の範囲
内、すなわちトランス体分率が80%以上であることが
必要であり、トランス体分率を80%以上にすることに
よって、高温高湿下に長期間さらされた場合にも変形が
全くないか又は極めてわずかな成形品を熱成形によって
得ることができる。特に、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール単位におけるトランス体分率を85%以上にす
るのが耐湿熱変形性の点から好ましい。
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位におけるシス
体:トランス体の比が0:100〜20:80の範囲
内、すなわちトランス体分率が80%以上であることが
必要であり、トランス体分率を80%以上にすることに
よって、高温高湿下に長期間さらされた場合にも変形が
全くないか又は極めてわずかな成形品を熱成形によって
得ることができる。特に、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール単位におけるトランス体分率を85%以上にす
るのが耐湿熱変形性の点から好ましい。
【0012】更に、得られるポリエステルの熱可塑性を
実質的に損なわない程度の量であれば、本発明のポリエ
ステル樹脂は、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリ
トール等の三官能以上の多官能性化合物から誘導される
単位を必要に応じて少量含んでいてもよい。
実質的に損なわない程度の量であれば、本発明のポリエ
ステル樹脂は、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリ
トール等の三官能以上の多官能性化合物から誘導される
単位を必要に応じて少量含んでいてもよい。
【0013】本発明のポリエステル樹脂は、ポリエステ
ル樹脂を製造するのに通常採用されているいずれの方法
に準じて製造してもよい。例えば、エチレングリコール
を90〜20モル%の割合で含有し且つトランス体分率
が80%以上の1,4−シクロヘキサンジメタノールを
10〜80モル%の割合で含有するグリコール原料を、
テレフタル酸を主とするジカルボン酸またはその低級ア
ルキルエステルからなるジカルボン酸原料と、エステル
化反応またはエステル交換反応させて低重合体を製造し
た後、この低重合体を溶融重縮合させてプレポリマーを
製造し、次いでこのプレポリマーをダイス状、円柱状等
の任意の形状のチップとし、更に該チップを固相重合す
ることによって、チップ状の本発明のポリエステル樹脂
を製造することができる。
ル樹脂を製造するのに通常採用されているいずれの方法
に準じて製造してもよい。例えば、エチレングリコール
を90〜20モル%の割合で含有し且つトランス体分率
が80%以上の1,4−シクロヘキサンジメタノールを
10〜80モル%の割合で含有するグリコール原料を、
テレフタル酸を主とするジカルボン酸またはその低級ア
ルキルエステルからなるジカルボン酸原料と、エステル
化反応またはエステル交換反応させて低重合体を製造し
た後、この低重合体を溶融重縮合させてプレポリマーを
製造し、次いでこのプレポリマーをダイス状、円柱状等
の任意の形状のチップとし、更に該チップを固相重合す
ることによって、チップ状の本発明のポリエステル樹脂
を製造することができる。
【0014】上記の方法において、低重合体を得るため
のエステル化反応またはエステル交換反応は、上記のグ
リコール原料およびジカルボン酸原料からなる混合物
を、通常、常圧下もしくは絶対圧で約3kg/cm2以
下の加圧下に約230〜280℃でエステル化反応させ
るか、または常圧もしくはその付近の圧力条件下に約1
60〜230℃でエステル交換反応させることにより行
う。その場合のジカルボン酸原料:グリコール原料の使
用割合は、モル比で、エステル化反応による場合には約
1:1〜約1:1.5、エステル交換反応による場合に
は約1:2〜約1:3にするとよい。
のエステル化反応またはエステル交換反応は、上記のグ
リコール原料およびジカルボン酸原料からなる混合物
を、通常、常圧下もしくは絶対圧で約3kg/cm2以
下の加圧下に約230〜280℃でエステル化反応させ
るか、または常圧もしくはその付近の圧力条件下に約1
60〜230℃でエステル交換反応させることにより行
う。その場合のジカルボン酸原料:グリコール原料の使
用割合は、モル比で、エステル化反応による場合には約
1:1〜約1:1.5、エステル交換反応による場合に
は約1:2〜約1:3にするとよい。
【0015】また、低重合体からプレポリマーを得るた
めの上記した溶融重縮合は、通常、二酸化ゲルマニウ
ム、三酸化アンチモン等のエステル重合触媒の存在下に
約250〜290℃の温度で行うのがよい。そして、こ
のような溶融重縮合によって、通常、約0.35〜0.
70dl/gの極限粘度(フェノール/テトラクロロエ
タンの等重量混合溶媒中30℃で測定)を有するプレポ
リマーを得る。
めの上記した溶融重縮合は、通常、二酸化ゲルマニウ
ム、三酸化アンチモン等のエステル重合触媒の存在下に
約250〜290℃の温度で行うのがよい。そして、こ
のような溶融重縮合によって、通常、約0.35〜0.
70dl/gの極限粘度(フェノール/テトラクロロエ
タンの等重量混合溶媒中30℃で測定)を有するプレポ
リマーを得る。
【0016】更に、上記のエステル化反応、エステル交
換反応または溶融重縮合工程は、必要に応じて、テトラ
アルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラエチルアン
モニウムヒドロキシド等)、トリエタノールアミン、ト
リエチルアミン等のジエチレングリコール副生抑制剤を
添加して行ってもよい。
換反応または溶融重縮合工程は、必要に応じて、テトラ
アルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラエチルアン
モニウムヒドロキシド等)、トリエタノールアミン、ト
リエチルアミン等のジエチレングリコール副生抑制剤を
添加して行ってもよい。
【0017】上記で得られたプレポリマーを任意形状の
チップにした後、これを通常190℃以下の温度で予備
乾燥してから上記した固相重合を行うが、固相重合は、
通常、減圧下でまたは窒素ガス等の不活性ガスの流通下
にチップを流動させながら、約190〜240℃の温度
に加熱することにより行うのがよい。機械的特性の良好
な熱成形品を得るためには、最終的に得られるポリエス
テル樹脂チップの極限粘度(フェノール/テトラクロロ
エタンの等重量混合溶媒中30℃で測定)が約0.60
〜0.90dl/gの範囲になるように固相重合を行う
のが望ましい。
チップにした後、これを通常190℃以下の温度で予備
乾燥してから上記した固相重合を行うが、固相重合は、
通常、減圧下でまたは窒素ガス等の不活性ガスの流通下
にチップを流動させながら、約190〜240℃の温度
に加熱することにより行うのがよい。機械的特性の良好
な熱成形品を得るためには、最終的に得られるポリエス
テル樹脂チップの極限粘度(フェノール/テトラクロロ
エタンの等重量混合溶媒中30℃で測定)が約0.60
〜0.90dl/gの範囲になるように固相重合を行う
のが望ましい。
【0018】そして、上記により得られたポリエステル
樹脂から熱成形用シートが製造される。ここで、本発明
でいう「熱成形」(thermoforming)とは、シートを加
熱して、真空成形、圧空成形、プレス成形、ブロー成形
等により成形して、所定形状の成形品を製造する成形を
いう。本発明のシートの厚さは特に限定されず、通常の
熱成形技術に使用できる程度の厚みであればどのような
厚さでもよい。熱成形によって所定形状を有する成形品
を製造し得るものである限りは、フイルムに近い薄いシ
ートからプレートに近い厚いシートまで包含される。そ
のうちでも、シートの厚さを約200〜1000μの範
囲にしておくのが特に好ましい。
樹脂から熱成形用シートが製造される。ここで、本発明
でいう「熱成形」(thermoforming)とは、シートを加
熱して、真空成形、圧空成形、プレス成形、ブロー成形
等により成形して、所定形状の成形品を製造する成形を
いう。本発明のシートの厚さは特に限定されず、通常の
熱成形技術に使用できる程度の厚みであればどのような
厚さでもよい。熱成形によって所定形状を有する成形品
を製造し得るものである限りは、フイルムに近い薄いシ
ートからプレートに近い厚いシートまで包含される。そ
のうちでも、シートの厚さを約200〜1000μの範
囲にしておくのが特に好ましい。
【0019】また、本発明の熱成形用シートは、熱成形
用シートの製造法として知られている任意の方法で製造
することができ、例えばTダイまたは環状ダイによる押
出成形法、カレンダーロールによるシート成形法、流延
法等により製造することができる。そのうちでも、Tダ
イによる押出成形法およびカレンダーロールを用いた成
形法が、得られたシートの内部応力が少なく、耐湿熱変
形性が特に良好となる成形品を与え易い点で好ましい。
例えば、押出成形法による場合は、約270〜310℃
の押出温度でTダイより押出した後、約30〜70℃の
冷却ロールで冷却してシートを製造するのがよい。ま
た、表面状態の良好なシートを得るために、冷却ロール
との接触時点で5〜15kV程度の静電圧を必要に応じ
て印加してもよい。
用シートの製造法として知られている任意の方法で製造
することができ、例えばTダイまたは環状ダイによる押
出成形法、カレンダーロールによるシート成形法、流延
法等により製造することができる。そのうちでも、Tダ
イによる押出成形法およびカレンダーロールを用いた成
形法が、得られたシートの内部応力が少なく、耐湿熱変
形性が特に良好となる成形品を与え易い点で好ましい。
例えば、押出成形法による場合は、約270〜310℃
の押出温度でTダイより押出した後、約30〜70℃の
冷却ロールで冷却してシートを製造するのがよい。ま
た、表面状態の良好なシートを得るために、冷却ロール
との接触時点で5〜15kV程度の静電圧を必要に応じ
て印加してもよい。
【0020】上記のポリエステル樹脂シートは、加熱し
た後、または加熱と同時に、真空成形、圧空成形、プレ
ス成形、ブロー成形のような通常の熱成形技術によっ
て、例えば凹部等を有する任意の形状に成形することが
でき、特に真空成形用として適している。真空成形によ
る場合は、直接真空成形法(ストレート法)、ドレープ
法、エアスリップ法、スナップバック法、プラグアンス
ト法等の既知の真空成形法のいずれもが採用できる。ま
た、本発明のシートを用いた熱成形時の加熱温度は、ポ
リエステル樹脂の組成により異なる場合もあるが、一般
に、シート表面の温度が約110〜160℃の範囲にな
るようにするのが好ましい。110℃未満であると、シ
ートの軟化が不足し金型への密着が不完全になることに
よる形態不良が発生し易く、一方160℃を超えるとシ
ートのドローダウン(drawdown)により成形が困難とな
る場合があり、また結晶化による白化の発生等の問題を
生じ易い。
た後、または加熱と同時に、真空成形、圧空成形、プレ
ス成形、ブロー成形のような通常の熱成形技術によっ
て、例えば凹部等を有する任意の形状に成形することが
でき、特に真空成形用として適している。真空成形によ
る場合は、直接真空成形法(ストレート法)、ドレープ
法、エアスリップ法、スナップバック法、プラグアンス
ト法等の既知の真空成形法のいずれもが採用できる。ま
た、本発明のシートを用いた熱成形時の加熱温度は、ポ
リエステル樹脂の組成により異なる場合もあるが、一般
に、シート表面の温度が約110〜160℃の範囲にな
るようにするのが好ましい。110℃未満であると、シ
ートの軟化が不足し金型への密着が不完全になることに
よる形態不良が発生し易く、一方160℃を超えるとシ
ートのドローダウン(drawdown)により成形が困難とな
る場合があり、また結晶化による白化の発生等の問題を
生じ易い。
【0021】上記の熱成形用シート製造用により得られ
た成形品は、電気製品、電気部品、日用雑貨品、食品等
の種々の製品の包装容器等として使用することができ、
高温高湿の条件下に長期間置かれても、変形、容積の縮
小等を生じず、当初の形態および寸法を保持する。
た成形品は、電気製品、電気部品、日用雑貨品、食品等
の種々の製品の包装容器等として使用することができ、
高温高湿の条件下に長期間置かれても、変形、容積の縮
小等を生じず、当初の形態および寸法を保持する。
【0022】
【実施例】以下の本発明を実施例等により具体的に説明
するが、本発明はそれらの例により限定されない。な
お、下記の実施例および比較例において、プレポリマー
および最終的に得られたポリエステル樹脂の極限粘度
は、上記と同様に、フェノール/テトラクロロエタンの
等重量混合溶媒中において30℃で測定した。また、真
空成形により得られたカップ状成形品の耐湿熱変形性
は、以下に記載した容積保持率により評価した。
するが、本発明はそれらの例により限定されない。な
お、下記の実施例および比較例において、プレポリマー
および最終的に得られたポリエステル樹脂の極限粘度
は、上記と同様に、フェノール/テトラクロロエタンの
等重量混合溶媒中において30℃で測定した。また、真
空成形により得られたカップ状成形品の耐湿熱変形性
は、以下に記載した容積保持率により評価した。
【0023】容積保持率の測定 下記の実施例および比較例において真空成形により製
造されたカップ状成形品を、温度60℃、湿度80%R
Hの恒温恒湿の室内に16時間静置した後、取り出し
て、以下の式により容積保持率(%)を求めた。容積保
持率が100%に近いほど、元の容積がそのまま保持さ
れていることとなり、耐湿熱変形性が高いということが
できる。 容積保持率(%)=(V16/V0)×100 V16:恒温恒湿の室内に16時間静置後のカップ状成形
品の容積(cc) V0 :カップ状成形品の元の容積(cc)
造されたカップ状成形品を、温度60℃、湿度80%R
Hの恒温恒湿の室内に16時間静置した後、取り出し
て、以下の式により容積保持率(%)を求めた。容積保
持率が100%に近いほど、元の容積がそのまま保持さ
れていることとなり、耐湿熱変形性が高いということが
できる。 容積保持率(%)=(V16/V0)×100 V16:恒温恒湿の室内に16時間静置後のカップ状成形
品の容積(cc) V0 :カップ状成形品の元の容積(cc)
【0024】《実施例 1》エチレングリコール30モ
ル%およびシス体:トランス体の比が10:90である
1,4−シクロヘキサンジメタノール70モル%からな
るグリコール原料と、テレフタル酸とを、グリコール原
料:テレフタル酸のモル比が1.2:1になるように調
整してスラリーを形成し、このスラリーを加圧下(絶対
圧2.5kg/cm2)に250℃の温度でエステル化
率が95%になるまでエステル化反応させて低重合体を
製造した。次に、触媒として350ppmの三酸化アン
チモンを加えて、絶対圧1トールの減圧下に、280℃
の温度で低重合体を重縮合して、極限粘度が0.65d
l/gのプレポリマーを調製した。このプレポリマーを
ノズルからストランド状に押出し、切断して長さ3.2
mm、直径2.8mmの円柱状チップを製造した。この
プレポリマーチップを150℃で5時間乾燥した後、窒
素気流下に流動させながら205℃の温度で15時間固
相重合して、極限粘度が0.80dl/gのポリエステ
ル樹脂チップを得た。
ル%およびシス体:トランス体の比が10:90である
1,4−シクロヘキサンジメタノール70モル%からな
るグリコール原料と、テレフタル酸とを、グリコール原
料:テレフタル酸のモル比が1.2:1になるように調
整してスラリーを形成し、このスラリーを加圧下(絶対
圧2.5kg/cm2)に250℃の温度でエステル化
率が95%になるまでエステル化反応させて低重合体を
製造した。次に、触媒として350ppmの三酸化アン
チモンを加えて、絶対圧1トールの減圧下に、280℃
の温度で低重合体を重縮合して、極限粘度が0.65d
l/gのプレポリマーを調製した。このプレポリマーを
ノズルからストランド状に押出し、切断して長さ3.2
mm、直径2.8mmの円柱状チップを製造した。この
プレポリマーチップを150℃で5時間乾燥した後、窒
素気流下に流動させながら205℃の温度で15時間固
相重合して、極限粘度が0.80dl/gのポリエステ
ル樹脂チップを得た。
【0025】上記で得たポリエステル樹脂チップを用い
てTダイ押出機(川田製作所製;EMS−II)により温
度280〜290℃で押出した後、40℃の冷却ロール
で冷却して、厚さ500μのポリエステル樹脂シートを
製造した。上記で製造したシートをその表面温度が13
0℃になるように加熱した後、真空成形して、絞り比が
1/0.7の、凹部の底部直径が6.5cmで、深さが1
1.0cmの円筒形のカップ状成形品を製造した(凹部
容積V0=425cc)。このカップ状成形品を、上記
したように、温度60℃、湿度80%RHの恒温恒湿の
室内に16時間静置した後、取り出して冷却後にその凹
部にいっぱいの水を入れて、その水量を測定してV
16(cc)として、上記の式により容積保持率を求め
た。その結果を、下記の表1に示す。
てTダイ押出機(川田製作所製;EMS−II)により温
度280〜290℃で押出した後、40℃の冷却ロール
で冷却して、厚さ500μのポリエステル樹脂シートを
製造した。上記で製造したシートをその表面温度が13
0℃になるように加熱した後、真空成形して、絞り比が
1/0.7の、凹部の底部直径が6.5cmで、深さが1
1.0cmの円筒形のカップ状成形品を製造した(凹部
容積V0=425cc)。このカップ状成形品を、上記
したように、温度60℃、湿度80%RHの恒温恒湿の
室内に16時間静置した後、取り出して冷却後にその凹
部にいっぱいの水を入れて、その水量を測定してV
16(cc)として、上記の式により容積保持率を求め
た。その結果を、下記の表1に示す。
【0026】《実施例2および比較例1〜3》1,4−
シクロヘキサンジメタノールにおけるシス体:トランス
体の比を下記の表1に示すように変えた他は、実施例1
と同様にしてポリエステル樹脂の製造およびカップ状成
形品の製造を行って、得られたカップ状成形品の容積保
持率を求めた。その結果を表1に示す。
シクロヘキサンジメタノールにおけるシス体:トランス
体の比を下記の表1に示すように変えた他は、実施例1
と同様にしてポリエステル樹脂の製造およびカップ状成
形品の製造を行って、得られたカップ状成形品の容積保
持率を求めた。その結果を表1に示す。
【0027】《実施例3および比較例4〜5》グリコー
ル原料における1,4−シクロヘキサンジメタノールの
割合を表1に示すように変えた他は、実施例1と同様に
してポリエステル樹脂の製造およびカップ状成形品の製
造を行って、得られたカップ状成形品の容積保持率を求
めた。その結果を表1に示す。
ル原料における1,4−シクロヘキサンジメタノールの
割合を表1に示すように変えた他は、実施例1と同様に
してポリエステル樹脂の製造およびカップ状成形品の製
造を行って、得られたカップ状成形品の容積保持率を求
めた。その結果を表1に示す。
【0028】《比較例 6》グリコール原料として、
1,4−シクロヘキサンジメタノールを含まずエチレン
グリコール100モル%のものを用いて、実施例1と同
様にしてポリエステル樹脂の製造およびカップ状成形品
の製造を行って、得られたカップ状成形品の容積保持率
を求めた。その結果を表1に示す。
1,4−シクロヘキサンジメタノールを含まずエチレン
グリコール100モル%のものを用いて、実施例1と同
様にしてポリエステル樹脂の製造およびカップ状成形品
の製造を行って、得られたカップ状成形品の容積保持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 1,4−シクロヘキサンジメタノール 真空成形品の特性 例 共重合割合 シス体/トランス体 容積保持率 外 観 (モル%) 比 率 (%) 実施例1 70 10/90 99.8 ○1) 実施例2 70 20/80 97.0 ○ 比較例1 70 25/75 93.1 △2) 比較例2 70 30/70 90.2 △ 比較例3 70 40/60 82.8 △ 実施例3 50 10/90 95.6 ○ 比較例4 90 10/90 99.7 ×3) 比較例5 5 10/90 85.3 △ 比較例6 0 − 80.6 × 1) 白化がなく、外観良好 2) やや白化しており、外観やや不良 3) 白化が生じており、外観不良
【0030】上記表1の結果から、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位におけるトランス体分率が80%
以上であり且つグリコール単位の20〜80モル%が
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位からなってい
る、実施例1〜3の本発明のポリエステル樹脂を使用し
て得られた成形品では、その容積保持率が95%以上と
極めて高く、高温高湿下に長時間さらされても変形がほ
とんどなく、耐湿熱変形性が極めて良好であること、し
かも成形品は白化がなく外観が良好で透明性が高いこと
がわかる。
サンジメタノール単位におけるトランス体分率が80%
以上であり且つグリコール単位の20〜80モル%が
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位からなってい
る、実施例1〜3の本発明のポリエステル樹脂を使用し
て得られた成形品では、その容積保持率が95%以上と
極めて高く、高温高湿下に長時間さらされても変形がほ
とんどなく、耐湿熱変形性が極めて良好であること、し
かも成形品は白化がなく外観が良好で透明性が高いこと
がわかる。
【0031】それに対して、グリコール単位における
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位の割合が20
〜80モル%の範囲であっても、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール単位におけるトランス体分率が80%よ
りも低い比較例1〜3のポリエステル樹脂を使用した場
合には、成形品の容積保持率が低くなり、高温高湿下で
は変形を生じ耐湿熱変形性が低いこと、しかも得られる
成形品に白化が生じて外観も劣ることがわかる。
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位の割合が20
〜80モル%の範囲であっても、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール単位におけるトランス体分率が80%よ
りも低い比較例1〜3のポリエステル樹脂を使用した場
合には、成形品の容積保持率が低くなり、高温高湿下で
は変形を生じ耐湿熱変形性が低いこと、しかも得られる
成形品に白化が生じて外観も劣ることがわかる。
【0032】また、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル単位におけるトランス体分率が80%以上(90%)
と高くても、グリコール単位における1,4−シクロヘ
キサンジメタノールの割合が80モル%を超えるかまた
は20モル%よりも低い比較例4〜5の場合は、成形品
の耐湿熱変形性が劣るか、または成形品に白化が生じて
外観が著しく劣ることがわかる。更に、比較例6の結果
からは、グリコール単位中に1,4−シクロヘキサンジ
メタノール単位を含まないポリエチレンテレフタレート
樹脂から真空成形品を製造した場合には、成形品の容積
保持率が極めて低くて高温高湿下では成形品に著しい変
形を生ずると共に、白化を生じて成形品の外観も劣るこ
とがわかる。
ル単位におけるトランス体分率が80%以上(90%)
と高くても、グリコール単位における1,4−シクロヘ
キサンジメタノールの割合が80モル%を超えるかまた
は20モル%よりも低い比較例4〜5の場合は、成形品
の耐湿熱変形性が劣るか、または成形品に白化が生じて
外観が著しく劣ることがわかる。更に、比較例6の結果
からは、グリコール単位中に1,4−シクロヘキサンジ
メタノール単位を含まないポリエチレンテレフタレート
樹脂から真空成形品を製造した場合には、成形品の容積
保持率が極めて低くて高温高湿下では成形品に著しい変
形を生ずると共に、白化を生じて成形品の外観も劣るこ
とがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂からなるシー
トを使用して真空成形等の熱成形を行った場合には、熱
成形時にシート加熱温度を高温にしたり、該熱成形時の
金型温度を高温にしたり、得られた成形品を熱処理する
等の上記した特殊な方法によらずに、通常の成形法によ
って、充分な耐湿熱変形性を有し高温高湿条件下に長時
間さらされても変形のほとんどない成形品を容易に且つ
経済的に得ることができる。また、本発明のポリエステ
ル樹脂からなるシートを使用して熱成形を行った場合に
は、白化等のない外観の良好な透明性の優れた成形品を
得ることができる。
トを使用して真空成形等の熱成形を行った場合には、熱
成形時にシート加熱温度を高温にしたり、該熱成形時の
金型温度を高温にしたり、得られた成形品を熱処理する
等の上記した特殊な方法によらずに、通常の成形法によ
って、充分な耐湿熱変形性を有し高温高湿条件下に長時
間さらされても変形のほとんどない成形品を容易に且つ
経済的に得ることができる。また、本発明のポリエステ
ル樹脂からなるシートを使用して熱成形を行った場合に
は、白化等のない外観の良好な透明性の優れた成形品を
得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 テレフタル酸単位を主とするジカルボン
酸単位と、1,4−シクロヘキサンジメタノール単位お
よびエチレングリコール単位を主とするグリコール単位
とからなるポリエステル樹脂であって、グリコール単位
の10〜80モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール単位からなり、且つ該1,4−シクロヘキサンジメ
タノール単位におけるシス体:トランス体の比が0:1
00〜20:80の範囲内であることを特徴とする熱成
形用シート製造用ポリエステル樹脂。 - 【請求項2】 テレフタル酸単位を主とするジカルボン
酸単位と、1,4−シクロヘキサンジメタノール単位お
よびエチレングリコール単位を主とするグリコール単位
とからなるポリエステル樹脂であって、グリコール単位
の10〜80モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール単位からなり、且つ該1,4−シクロヘキサンジメ
タノール単位におけるシス体:トランス体の比が0:1
00〜20:80の範囲内であるポリエステル樹脂から
なる熱成形用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32665691A JPH05140278A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 熱成形用シート製造用ポリエステル樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32665691A JPH05140278A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 熱成形用シート製造用ポリエステル樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140278A true JPH05140278A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18190210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32665691A Pending JPH05140278A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 熱成形用シート製造用ポリエステル樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05140278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110606942A (zh) * | 2019-09-11 | 2019-12-24 | 重庆晟淦新材料科技有限公司 | 聚对苯二甲酸环己烷二甲醇酯的工业制备方法 |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP32665691A patent/JPH05140278A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110606942A (zh) * | 2019-09-11 | 2019-12-24 | 重庆晟淦新材料科技有限公司 | 聚对苯二甲酸环己烷二甲醇酯的工业制备方法 |
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