JPH0513771U - インクリボンカセツト - Google Patents

インクリボンカセツト

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JPH0513771U JP6109291U JP6109291U JPH0513771U JP H0513771 U JPH0513771 U JP H0513771U JP 6109291 U JP6109291 U JP 6109291U JP 6109291 U JP6109291 U JP 6109291U JP H0513771 U JPH0513771 U JP H0513771U
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エンドレスインクリボンのリボン収納部から
の出口に、インクリボン幅方向に突出してインクリボン
幅方向の出口高さを当該インクリボンの幅よりも狭い出
口高さHに狭める突出段部6を、インクリボン幅方向に
交差する方向の出口幅全長に亘って設け、この出口高さ
Hを、出口幅方向の特定位置Sで最も高い高さに設定し
た。 【効果】 密着しあったインクリボンは、突出段部に対
して、インクリボンどうしの屈曲部位置と特定位置又は
その近くとに亘る斜め方向に通過し、突出段部を通過す
る距離が長くなって、引き離し作用の持続時間も長くな
るので、密着しあったインクリボンを確実に引き離して
リボン収納部から引き出せる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンドレスインクリボンの走行経路途中に、当該インクリボンの途 中部分を折り畳み状態で収納するリボン収納部が設けられ、前記インクリボンの 前記リボン収納部からの出口に、インクリボン幅方向に突出してインクリボン幅 方向の出口高さを当該インクリボンの幅よりも狭い出口高さに狭める突出段部が 、インクリボン幅方向に交差する方向の出口幅全長に亘って設けられているイン クリボンカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
冒記インクリボンカセットは、長尺のエンドレスインクリボンをリボン収納部 に折り畳んでコンパクトに収納できるものであるが、リボン収納部に折り畳み状 態で収納されたインクリボンは、インク成分の有する粘着性或いはインクリボン に帯電した静電気等によって互いに密着し易く、側面同士が互いに密着している インクリボンがそのままリボン収納部の出口から引き出されると、走行中にその インクリボンどうしの密着が解除されてインクリボンに弛みが生じ、印字不良や リボン詰まりが生じ易い問題がある。
【0003】 そこで、従来、図8に示すように、インクリボンRのリボン収納部01からの 出口に突出段部02を設け、インクリボン幅方向での出口高さHをインクリボン Rの幅よりも狭めることで、インクリボンRの走行にともなってリボン収納部0 1から出口に引き出されてくるインクリボンRがリボン幅方向で円弧状に強制変 形されるように構成し、密着し合ったインクリボンRが引き出されようとすると きには、密着し合っているインクリボンRの各々が密着力に抗して独自に変形し ようとすることで、密着し合ったインクリボンRどうしを引き離すようにしてい るのであるが、図9に示すように、突出段部02における出口高さHが、インク リボン幅方向に交差する方向の出口幅全長に亘って同じ高さに設定されている。 尚、03は、ケース本体04と蓋ケース05とから構成されるカセットケース である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
この為、図8に示すように、インクリボンRが突出段部02を通過してリボン 収納部01から引き出されてくる位置が、インクリボンRどうしの引き離し位置 の移動にともなって出口幅方向に往復移動し、前述の引き離し作用が充分行われ ないまま引き出され易い欠点がある。 つまり、密着しあったインクリボンRどうしが突出段部02の長手方向に沿う 姿勢で当該突出段部02側に押しつけられていると、引き離されたインクリボン Rが引き離し位置に近い突出段部部分を通過して引き出されようとするので、突 出段部02を通過する距離が短く、従って、引き離し作用の持続時間が短くなる からである。
【0005】 本考案は上記実情に鑑みて為されたものであって、突出段部位置の出口高さを 工夫することにより、密着しあったインクリボンを確実に引き離してリボン収納 部から引き出せるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の特徴構成は、冒記インクリボンカセットに おいて、前記出口高さが、出口幅方向の特定位置で最も高い高さに設定されてい る点にあり、かかる構成から次の作用効果を奏する。
【0007】
【作用】
図2に示すように、出口高さが最も高い特定位置S又はその近くを通過して、 インクリボンRがリボン収納部3から引き出され易い。 そして、インクリボンRが略一定の位置から引き出されるから、インクリボン Rが引き出されるにともなって、密着しあったインクリボンR1,R2 どうしがリ ボン長手方向に摺接しながら、インクリボンR1,R2 どうしの屈曲部R3 が突出 段部6長手方向に沿って出口幅方向に移動する。 従って、密着しあったインクリボンR1,R2 は、突出段部6に対して、インク リボンR1,R2 どうしの屈曲部R3 位置と特定位置S又はその近くとに亘る斜め 方向に通過し、突出段部6を通過する距離が長くなって、引き離し作用の持続時 間も長くなる。
【0008】
【考案の効果】
密着しあったインクリボンの引き離し作用が従来よりも長く持続し、密着しあ ったインクリボンを確実に引き離してリボン収納部から引き出せる。 請求項2記載のインクリボンカセットは、前記特定位置が、前記出口幅方向一 端側の位置であるから、密着しあったインクリボンどうしの屈曲部が、突出段部 に沿って、出口幅方向他端側から出口幅方向一端側に向かう一方向に移動し易く 、密着しあったインクリボンどうしの屈曲部が出口幅方向中間の特定位置を挟ん で往復移動する場合に比べて、引き離し作用の持続時間が一層長くなる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】 〔第1実施例〕 図3,図4はインクリボンカセットを示し、左右一対のインクリボン用腕部1 A,1Bを一体形成してある合成樹脂製の本体ケース1と、この本体ケース1の 上方開口部を閉塞する合成樹脂製の蓋板2とで構成されるカセットケースAに、 左右一対のインクリボン用腕部1A,1B間を走行するエンドレスインクリボン Rが内装され、エンドレスインクリボンRの走行経路途中に、当該インクリボン Rの途中部分を折り畳み状態で収納するリボン収納部3が設けられている。
【0011】 前記リボン収納部3の入口側には、リボン走行機構4を構成する一対のフィー ドロール4A,4Bが設けられ、これらのフィードロール4A,4Bの駆動回転 により、インクリボンRがリボン収納部3から引き出されて腕部1A,1Bを走 行するとともに、折り畳まれながらリボン収納部3内に密に詰め込まれる状態で 収納されるよう構成してある。
【0012】 前記インクリボンRのリボン収納部3から腕部1B側への出口には、インクリ ボン幅方向に突出してインクリボン幅方向の出口高さを当該インクリボンRの幅 よりも狭い出口高さHに狭める突出段部6が、リボン収納部3を区画形成してい るケース壁1a,1bに至るインクリボン幅方向に交差する方向の出口幅全長に 亘って設けられ、リボン収納部3から腕部1Bに至るリボン走行通路5には、イ ンクリボンRを厚み方向から挾持して走行インクリボンRに張力を付与する板バ ネ7が設けられている。
【0013】 前記突出段部6は、図3に示すように、上下方向に対向する姿勢で本体ケース 1と蓋体2とに各々一体形成され、それぞれ、リボン収納部3からリボン走行通 路5へのインクリボンRの引き出し方向での断面形状が台形状に形成されている とともに、当該突出段部6のリボン収納部3側に臨む側面6aがリボン収納部3 の上下内面に対して略45°の角度で傾斜する傾斜面に、通路5側の側面6cが リボン収納部3の上下内面に対して垂直な面に、各々形成されている。
【0014】 そして、リボン収納部3からリボン走行通路5側へ引き出されるインクリボン Rが、本体ケース1と蓋板2とに設けられた突出段部6の側面6a間に沿って移 動するにともなってリボン幅方向で円弧状に強制変形され、密着し合ったインク リボンR1,R2 が引き出されようとするときには、密着し合っているインクリボ ンR1,R2 の各々が密着力に抗して独自に変形しようとすることで、密着し合っ たインクリボンR1,R2 どうしを引き離すよう構成してある。
【0015】 前記突出段部6の上面6bは、図1,図2に示すように、リボン走行方向下手 側の位置ほどリボン収納部3の内面からの突出高さが低くなる傾斜面に形成され て、インクリボン幅方向の出口高さHがリボン走行方向下手側の出口幅方向一端 側で最も高い高さになるよう設定され、リボン収納部3から引き出されたインク リボンRがこの出口高さが最も高い特定位置S又はその近くを通過して、リボン 走行通路5を走行するよう構成してある。
【0016】 従って、インクリボンRが略一定位置から引き出されるから、インクリボンR が引き出されるにともなって、密着しあったインクリボンR1,R2 どうしがリボ ン長手方向に摺接しながら、インクリボンR1,R2 どうしの屈曲部R3 が、突出 段部6長手方向に沿って、出口幅方向他端側から出口幅方向一端側に向かう一方 向に移動し、密着しあったインクリボンR1,R2 は、突出段部6に対して、イン クリボンR1,R2 どうしの屈曲部R3 位置と出口高さが最も高い特定位置S又は その近くとに亘る斜め方向に通過して、突出段部6を通過する距離が長くなり、 引き離し作用の持続時間が長くなる。
【0017】 〔第2実施例〕 第1実施例における突出段部6に代え、図5に示すように、突出段部上面6b の傾斜角度を段階的に大きくして、インクリボン幅方向の出口高さHが、リボン 走行方向下手側に位置する出口幅方向一端側で最も高い高さになるよう設定して も良い。 その他の構成は第1実施例と同様である。
【0018】 〔第3実施例〕 第1又は第2実施例における突出段部6に代え、図6に示すように、リボン走 行方向上手側位置での突出高さが略一定で、途中から上面6bを傾斜させた突出 段部6を設けて実施しても良い。 その他の構成は第1実施例と同様である。 〔第4実施例〕 第1実施例における突出段部6に代え、図7に示すように、プリンターに装着 した状態で下側に位置する本体ケース1には突出高さが全長に亘って一定の突出 段部8を形成し、プリンターに装着した状態で上側に位置する蓋体2に、突出高 さが一定の突出部分9aと、比較的大きな傾斜角で突出高さが減少する突出部分 9bと、比較的小さな傾斜角で突出高さが減少する突出部分9cとが順に連なる 突出段部9を形成して、インクリボン幅方向の出口高さHが最も高い位置Sを、 リボン走行方向下手側の位置に設定して実施しても良い。 その他の構成は第1実施例と同様である。
【0019】 〔その他の実施例〕 ア.突出段部の突出高さを滑らかな曲線状に変化させて、インクリボン幅方向の 出口高さが最も高くなる特定位置を設けても良い。 イ.インクリボン幅方向の出口高さが最も高くなる特定位置は、突出段部の長手 方向中間位置、或いはリボン走行方向上手側に位置する出口幅方向端部であって も良い。 ウ.突出段部のインクリボン引き出し方向での断面形状は、半円形、矩形、三角 形或いはこれらを組み合わせた形状等、任意の形状で実施しても良い。 エ.突出段部はインクリボン引き出し方向に対して大角度で交差する方向に沿っ て設けられていても良く、曲線状の経路に沿って配置されていても良い。 オ.突出段部は、本体ケース又は蓋体のいずれか一方にだけ設けて実施しても良 い。 この場合、突出段部の突出高さによらず、突出段部が設けられていない方の本 体ケース内面又は蓋体内面の突出段部に対する間隔を変化させて、インクリボン 幅方向の出口高さが最も高くなる特定位置を設けても良い。
【0020】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2におけるI−I線矢視側面図
【図2】要部の拡大平面図
【図3】要部の拡大横断面図
【図4】インクリボンカセットの内部を示す平面図
【図5】別実施例を示す要部側面図
【図6】別実施例を示す要部側面図
【図7】別実施例を示す要部側面図
【図8】従来例を示す要部平面図
【図9】従来例を示す要部側面図
【符号の説明】
3 リボン収納部 6 突出段部 8 突出段部 9 突出段部 H 出口高さ R インクリボン S 特定位置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスインクリボン(R)の走行経
    路途中に、当該インクリボン(R)の途中部分を折り畳
    み状態で収納するリボン収納部(3)が設けられ、前記
    インクリボン(R)の前記リボン収納部(3)からの出
    口に、インクリボン幅方向に突出してインクリボン幅方
    向の出口高さを当該インクリボン(R)の幅よりも狭い
    出口高さ(H)に狭める突出段部(6),(8),
    (9)が、インクリボン幅方向に交差する方向の出口幅
    全長に亘って設けられているインクリボンカセットにお
    いて、前記出口高さ(H)が、出口幅方向の特定位置
    (S)で最も高い高さに設定されていることを特徴とす
    るインクリボンカセット。
  2. 【請求項2】 前記特定位置(S)が、前記出口幅方向
    一端側の位置である請求項1記載のインクリボンカセッ
    ト。
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