JPH05135341A - 磁気デイスク用基板 - Google Patents

磁気デイスク用基板

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JPH05135341A
JPH05135341A JP3297445A JP29744591A JPH05135341A JP H05135341 A JPH05135341 A JP H05135341A JP 3297445 A JP3297445 A JP 3297445A JP 29744591 A JP29744591 A JP 29744591A JP H05135341 A JPH05135341 A JP H05135341A
Authority
JP
Japan
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substrate
carbon
magnetic disk
carbons
glassy carbon
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Pending
Application number
JP3297445A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Kato
博信 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平坦性、表面粗さ、厚さ、及び耐衝撃性に優
れた、高性能の磁気ディスク用基板を提供することを目
的とする。 【構成】 本発明は、ガラス状カーボンと熱分解カーボ
ンの2種類、またはこれらの中間物質を含むカーボン材
料から構成されるディスク基板である。本発明の基板
は、たとえば密閉容器の中で気相成長によって製造され
る。従って複合化工程は不必要である。また、2種類の
カーボンを連続的に製造することができ、製造条件を変
えることにより基板の厚さ方向において所望の構成を得
ることができるので、高性能の磁気ディスク基板の提供
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録/再生装置に
使用される磁気ディスク用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報化社会を背景に近年急速に記録の高
密度化、大容量化が進展しており、外部記憶装置の一つ
であるハードディスクドライブ(HDD)装置において
も記録密度の向上は著しい。特に高性能携帯型パソコン
等のOA機器においては、この傾向が顕著であり、記録
の高密度化は、大容量化、アクセスの高速化そしてHD
Dの小型軽量化をもたらし、更なる高密度化が要求され
ている。
【0003】磁気ディスクの記録密度を向上させるため
には、記録方式(ZBR、セクター、サーボ方式等)の
開発・改良、装置の記録用ヘッドやディスクの記録層
(磁性膜)の開発と並んで磁気ディスク用基板の性能向
上が極めて重要である。何故なら、磁気ディスク用基板
の性能の向上により、ディスクと記録用ヘッドとのギャ
ップ(浮上量)を小さくすることができ、高密度記録の
達成に大きく寄与することができるからである。磁気デ
ィスク用基板の性能を表す因子としては、平坦性、
表面粗さ、厚さ、及び耐衝撃性が特に重要である。
すなわち、高密度化のためには、平坦性が高く表面粗さ
が小さいことが必要であり、HDDの小型軽量化のため
には、基板の厚みが薄いこと、そして耐久性向上のため
には、基板の耐衝撃性が高いことが必要である。
【0004】従来、磁気ディスク用基板の材料として
は、アルミニウム、ガラス、及びセラミックス等が使用
あるいは検討されているが、これらの材料にはそれぞれ
次のような欠点がある。 (1) アルミニウムは、製品段階で最も普及している
が、軟らかい金属であるため塑性変形を生じやすく、ま
た、仕上げ研磨も困難である。更に、仕上げ研磨性を向
上させるために NiPメッキ処理を施したとしても、基板
自体の強度が小さいため板厚を薄くするには不適当であ
る。
【0005】この欠点を解消するためにMg、Cu、Z
n等を含むアルミニウム合金を採用したとしても強度の
向上はほとんど期待できない。 (2) ガラスは、最近開発、改良が盛んになっており、
既に一部ではアルミニウムに代替しているが、割れやす
い、衝撃に弱いという欠点がある。この欠点を解消する
ために化学強化、急冷強化を施しているものの、板厚が
薄くなるにつれて強化層の厚さに制限を受けるので、強
度の点で不利は免れ得ない。
【0006】(3) セラミックスは、通常、粉体を成形
・焼成して製造されるため基板表面の細孔や異物の除去
が困難であり、表面粗さの点で問題がある。 そこで、これらの問題点を解決するためにカーボン材料
が注目されている。カーボン材料は構造材料としての性
質に優れ、その他にも、軽い、耐熱性が高い、電気伝導
性、熱伝導性が比較的高いといった特徴を有する。
【0007】例えば、特公平3-11005 号公報において
は、ガラス状カーボン材料を含む複合材料集合体が磁気
ディスク用基板として提案されている。しかし、この場
合は、ガラス状カーボンが粉体状であれ薄板状であれ合
成樹脂、炭素質フィラーと複合させる工程を設ける必要
があり、この工程後に、通常は一定の平坦性と表面粗さ
を確保するために研磨仕上げ工程が入る。
【0008】また、同公報においては、ガラス状カーボ
ン材料を単独で磁気ディスク用基板として用いる提案も
ある。しかし、この場合は、高硬度のガラス状カーボン
が基板表面に存在するので研磨作業が困難であり、研磨
仕上げを行なったとしても研磨面の細孔その他の欠陥を
必要十分なレベルまで除去するのは非常に困難である。
【0009】従って、上記いずれにおいても工程上複雑
になるか、製造技術上困難を伴うことになってしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
このような問題点を解決し、平坦性、表面粗さ、
厚さ、及び耐衝撃性に優れた高性能の磁気ディスク用
基板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はまず、平坦性
を高く、表面粗さを小さくするために仕上げ研磨が容易
な熱分解カーボンを磁気ディスク用基板の材料として用
いることを着想した。そしてさらに、機械的強度をもた
せるためには熱分解カーボンとガラス状カーボンとを共
に用いればよいことを見い出し、本発明を成すに至っ
た。
【0012】従って、本発明は、第1に、ガラス状カー
ボンと熱分解カーボンとからなることを特徴とする磁気
ディスク用基板を提供するものである(請求項1)。ま
た、本発明は、第2に、ガラス状カーボンと、熱分解カ
ーボンと、これらの中間物質のカーボンからなることを
特徴とする磁気ディスク用基板を提供するものである
(請求項2)。
【0013】さらに、本発明の磁気ディスク用基板は、
気相成長法により製造されたカーボン材料であることが
好ましい(請求項3)。
【0014】
【作用】本発明の磁気ディスク用基板のカーボン材料
は、ガラス状カーボンと熱分解カーボンが主体である。
本発明の基板は、この2種類のカーボン材料を主体に構
成され、密閉容器の中で気相成長によって製造されるこ
とが好ましい。この場合、複合化工程は不必要である。
【0015】カーボン材料の微細組織は、炭素原子の六
角網面を基本構造としている。ガラス状カーボンは、こ
の六角網面の配向が無秩序であることから等方性を呈
し、熱分解カーボンは、配向性が高いことから異方性を
呈する。このような微細組織の違いが材料物性に大きな
影響を及ぼすため、いずれも炭素原子から成る材料であ
りながら機械的、電気的、化学的に性質が異なる。
【0016】ガラス状カーボン(アモルファスカーボ
ン)は、一般にピッチ、樹脂等を加熱処理(炭素化、黒
鉛化等)その他の処理を行なうことにより得られる。ま
た、炭化水素や炭化水素を含む化合物もしくは混合物を
熱分解して得られた物質、又は、炭素質固体からの蒸発
物若しくはスパッタリングによる生成物をサブストレー
ト上に堆積させたり、ガラス状カーボンの微粒子を搬送
管にて導入しサブストレート上に堆積させることにより
得られる。
【0017】熱分解カーボン(易黒鉛化性炭素)は、一
般に石炭液化物、ピッチ、石油系重質油等を熱分解、熱
変性等の加熱処理を行なうことにより得られる。また、
炭化水素や炭化水素を含む化合物もしくは混合物を熱分
解して得られた物質、又は炭素質固体からの蒸発物若し
くはスパッタリングによる生成物をサブストレート上に
堆積させたり、カーボンブラック、黒鉛等の微粒子を搬
送管にて導入しサブストレレート上に堆積させることに
より得られる。
【0018】ガラス状カーボン及び熱分解カーボンは、
同一の密閉容器の中で連続的に製造することができ、製
造条件を変えることによってこれらの2種類のカーボン
材料を適宜得ることができる。また、製造条件を調整す
ることによってガラス状カーボンと熱分解カーボンとの
中間的な性質(微細組織)をもつ中間物質のカーボン材
料を得ることもできる。従って、基板の厚さ方向におい
て多様性に富む構成を選ぶことができ、高性能磁気ディ
スク用基板の提供を可能にするものである。
【0019】図1は磁気ディスク用基板の部分断面図で
あり、構成の一例を示すものである。図中、7及び9は
熱分解カーボン、8はガラス状カーボンであり、3層構
成である。各層の厚さ比率は、例えば1:10:1とす
る。表皮層として用いられる熱分解カーボン7及び9
は、六角網面が板面と平行に形成されるため仕上げ研磨
によって比較的容易に高精度の平面を得ることができ
る。また、熱分解カーボンは、高温で空気酸化を施すこ
とによって清浄な面を得ることができる。すなわち、熱
分解カーボンは、酸化性雰囲気で熱処理を施すことによ
って反応性の高い欠陥部が選択的に酸素と結合してC
O、CO2 として除去される。その結果、欠陥を含まな
い清浄な、且つ化学的に安定な表面を得ることができ
る。
【0020】コア層として用いられるガラス状カーボン
8は、六角網面が無秩序に配列しており、硬さ、引張り
強さ、曲げ剛性等の機械的強度が大きい。この機械的強
度は、六角網面の大きさに依存し、この寸法が小さい程
機械的強度は大きい。一般に六角網面が小さく、配向の
規則性が小さい程機械的強度は大きい。反面、ガラス状
カーボンの1層構成では、表面の研磨作業上問題があ
り、高い平坦性、小さい表面粗さを得るのが困難であ
り、また、化学的安定性の点で熱分解カーボンを表皮層
とした3層構成に比べ、不利である。従って、ガラス状
カーボンのもつ機械的強度が大きいという利点を活かす
ためには、コア層として用いるのが適切である。
【0021】また、これら表皮層とコア層は、いずれも
同じ炭素原子から成る材料であるので密着性に優れ、熱
膨張率の差が小さいので形状の安定性も高い。以上によ
り、表皮層として用いられる熱分解カーボンは、仕上げ
研磨が容易で表面に欠陥を含まず化学的に安定であり、
コア層として用いられるガラス状カーボンは、機械的強
度が大きく、また、これら両者の密着性が良好である。
従って、機械的強度の向上及び仕上げ研磨による研磨代
の2つの観点から、本発明による磁気ディスク用基板の
厚さ範囲は 0.2〜1.2mm であり、且つコア層に対する表
皮層(片面のみ)の厚さ比率の範囲は1〜25%であるこ
とが望ましい。
【0022】以上により、図1に例示した磁気ディスク
用基板は、高性能基板としての条件を十分に満足するも
のである。また、図1に例示した磁気ディスク用基板
は、2種類のカーボン材料から成る3層構成であるが、
ガラス状カーボンと熱分解カーボンとの層間に中間的な
微細組織をもつカーボン材料からなる中間物質の層を設
けて5層構成あるいはそれ以上の多層構成も可能であ
る。3層構成に比べて5層構成の利点は、中間物質の介
在により密着性の向上や熱膨張差の吸収が図れるので磁
気ディスク用基板としての形状安定性がさらに増すこと
である。
【0023】なお、磁気ディスクが片面記録である場合
は、記録面のみ熱分解カーボンを配置し、非記録面の方
は熱分解カーボンを設けなくともよい。図1に例示する
磁気ディスク用基板の製造法は、以下のとおりである。
磁気ディスク用基板を製造する装置としては、図2に示
すように、膜形成室1、サブストレート保持工具2、原
料供給系3、排気系4から構成される気相成長装置が用
いられる。サブストレート保持工具2にはヒーターが組
込まれており、サブストレート5を加熱できる。原料供
給系3は炭化水素系の原料を収納した容器3aと3b、
キャリヤーガスボンベ3c及びこれらの物質を膜形成室
1に導入するための導入管3dから構成されている。容
器3aと3bには異なる炭化水素系の原料が収納されて
おり、形成する膜の種類によって使い分けることができ
る。導入管3dには予熱ヒーターが組み込まれており、
膜形成室1に導入する原料ガスの温度を調整できる。排
気系4は、膜形成前に膜形成室1の内部をクリーンにす
るためと膜形成中に膜形成室1のガス圧力をコントロー
ルするために用いる。
【0024】膜を成長させるためのサブストレートとし
ては、平坦性が高く表面粗さが小さい金属、合金、セラ
ミックス及びその他の無機物が用いられる。原料ガス
は、キャリヤーガスによって膜形成室1に運ばれ、高温
のサブストレート近傍で分解又は反応してカーボン膜が
形成される。第1層に熱分解カーボン膜を成膜させた後
に、原料ガスの種類、流量、膜形成室1の圧力、サブス
トレート温度、雰囲気温度等の因子を変えて、第2層に
ガラス状カーボンを成膜させ、再び第1層形成の際と同
じ条件で第3層を成膜させる。以上の工程により製造さ
れた3層構成の薄板をディスク形状に加工し、サブスト
レートから分離することによって磁気ディスク用基板を
得る。また、工程順を逆にして、サブストレートからの
分離の後、ディスクの形状加工を行なってもよい。
【0025】図3に示す製造装置は、基本的には図2と
同様であり、膜形成室1、サブストレート保持工具2、
原料供給系3、排気系4、から構成される気相成長装置
である。図2の装置と異なる点は、サブストレート保持
工具2が回転可能であること、導入管3dの先(原料ガ
スの出口側)が軸方向に往復直線運動可能であること、
及びサブストレート5の近傍にディスク状のマスク6を
配置してあることの3点である。第2層(コア層)とし
てガラス状カーボンを成膜する際に、サブストレート保
持工具2を回転させ、導入管3dの先を往復直線運動さ
せることによって濃度の高い原料ガスを均一に吹き付け
て膜形成速度を高めることができる。
【0026】また、図3に示す製造装置は、マスク6を
用いてカーボン膜成膜を行なうので、ディスク形状加工
を必要とせず、サブストレートから分離することによっ
て直ちにディスク状の基板を得ることができる。図2あ
るいは図3に示す装置を用いて上述のように本発明の磁
気ディスク用基板を製造すれば、複合化工程が不必要で
あり、且つサブストレートの高精度表面の転写を利用で
きるので、この面については仕上げ研磨も不必要である
という大きな特長を有する。
【0027】なお、本発明の磁気ディスク基板は、ガラ
ス、金属、セラミックス等のサブストレートからカーボ
ン膜を分離せずに、一体で磁気ディスク用基板とするも
のを含む。この場合、機械的強度は充分であるのでカー
ボン膜の厚さ範囲が上述した0.2〜1.2mm より薄くても
よい。たとえば0.05〜0.8mm 程度が好ましい。
【0028】
【実施例1】図2の気相成長装置を用いて、3.5 インチ
径、0.6 mm厚さの磁気ディスク用基板を製造した。原料
ガスとしてベンゼンとメタン、キャリヤーガスとしてア
ルゴンを用い、サブストレートには高精度平面をもつガ
ラスを用いる。まず、膜形成室1内部を10-6Torr台まで
排気する。メタンと水素の混合ガスをアルゴンとともに
膜形成室1へ導入しサブストレート上に0.1 mm厚さの熱
分解カーボン膜を堆積させる。生成条件は、サブストレ
ート温度1200℃、膜形成室1内部の圧力 100Torrであ
る。次に、ベンゼンを沸点80.1℃以上に加熱し水素を加
え混合ガスとし、アルゴンと共に膜形成室1に導入し当
該サブストレート上に0.4mm厚さのガラス状カーボン膜
を堆積させる。生成条件は、サブストレート温度 850
℃、膜形成室1内部の圧力は35Torrである。最後に、再
びメタンとアルゴンを膜形成室1へ導入し、第1層堆積
と同じ条件で当該サブストレート上に0.1 mm厚さの熱分
解カーボン膜を堆積させる。
【0029】この結果、厚さ0.6 mm、3層構成の基板材
料が得られた。これをディスク状に切り出し、サブスト
レートのガラスを加熱分離して磁気ディスク用基板が得
られる。最終的に高精度平面を得るためには、平面研磨
機を用いて仕上げ研磨を行なう。
【0030】
【実施例2】図2の気相成長装置を用いて、3.5 インチ
径、0.6 mm厚さの磁気ディスク用基板を製造した。基本
的な製造法は実施例1と同様であるが、本実施例では5
層構成である点が異なる。すなわち、図1の表皮層とコ
ア層の層間に熱分解カーボンとガラス状カーボンとの中
間的微細組織を持つカーボン材料からなる中間物質の層
を設けることにより5層構成とする。
【0031】表皮層とコア層の成膜法は表皮層の厚さ以
外は実施例1と同様なので省略し、中間物質層について
述べる。メタンとベンゼンを気体容積比1:1とし、こ
れに水素を加えて混合ガスとしてアルゴンと共に膜形成
室1に導入し、サブストレート温度1000℃の条件で0.05
mm厚さの中間物質を堆積させる。この結果、表皮層各0.
05mm、コア層0.4 mm及び中間物質層各0.05mmからなる0.
6 mm厚さの磁気ディスク用基板を得た。
【0032】
【実施例3】図3の気相成長装置を用いて、3.5 インチ
径、0.6 mm厚さの磁気ディスク用基板を製造した。原料
ガスにベンゼンとメタン、キャリヤーガスにアルゴンを
用い、サブストレート5には高精度平面をもつガラスを
用いる。サブストレート保持工具2は60 rpmで回転させ
る。マスクには0.2 mm厚さのアルミナ板を用いる。
【0033】まず、膜形成室1内部を10-6Torrまで排気
する。メタンと水素の混合ガスをアルゴンとともに膜形
成室1へ導入しサブストレート上に0.1 mm厚さの熱分解
カーボン膜を堆積させる。生成条件は、サブストレート
温度1200℃、膜形成室1内部の圧力 100Torrである。次
に、ベンゼンを沸点80.1℃以上に加熱し水素を加えて混
合ガスとし、アルゴンと共に膜形成室1に導入し、導入
管3dの先端部を60回/分の往復直線運動状態に保っ
て、当該サブストレート上に0.4 mm厚さのガラス状カー
ボン膜を堆積させる。生成条件は、サブストレート温度
850℃、膜形成室1内部の圧力が70Torrである。最後
に、再びメタンと水素の混合ガスをアルゴンとともに膜
形成室1へ導入し、第1層作成と同じ条件で当該サブス
トレート上に0.1 mm厚さの熱分解カーボン膜を堆積させ
る。
【0034】この結果、厚さ0.6 mm、3層構成の磁気デ
ィスク用基板材料が得られた。この基板材料は、すでに
外形3.5 インチのドーナツ状を呈しているので、サブス
トレートであるガラスを加熱分離すると磁気ディスク用
基板が得られた。最終的に高精度平面を得るためには、
平面研磨機を用いて仕上げ研磨を行なう。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明は、2種類のカー
ボン材料から構成され、またはこれらの中間物質を含む
カーボン材料から構成されているので、平坦性が高く表
面粗さが小さく板厚が薄く耐久性に富む、高性能の磁気
ディスク用基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3層構成の基板の部分断面図。
【図2】気相成長装置の一例。
【図3】気相成長装置の他の一例。
【符号の説明】
1 膜形成室 2 サブストレート保持工具 3 原料供給系 3a 容器 3b 容器 3c キャリヤーガスボンベ 3d 導入管 4 排気系 5 サブストレート 6 マスク 7 熱分解カーボン 8 ガラス状カーボン 9 熱分解カーボン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス状カーボンと、熱分解カーボンと
    から構成されることを特徴とする磁気ディスク用基板。
  2. 【請求項2】 ガラス状カーボンと、熱分解カーボン
    と、これらの中間物質のカーボンとから構成されること
    を特徴とする磁気ディスク用基板。
  3. 【請求項3】 特許請求の範囲第1項または第2項の磁
    気ディスク用基板において、気相成長法により製造した
    ことを特徴とする磁気ディスク用基板。
JP3297445A 1991-11-13 1991-11-13 磁気デイスク用基板 Pending JPH05135341A (ja)

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