JPH05132391A - 単結晶の育成方法 - Google Patents
単結晶の育成方法Info
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- JPH05132391A JPH05132391A JP29421991A JP29421991A JPH05132391A JP H05132391 A JPH05132391 A JP H05132391A JP 29421991 A JP29421991 A JP 29421991A JP 29421991 A JP29421991 A JP 29421991A JP H05132391 A JPH05132391 A JP H05132391A
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Abstract
液界面の形状制御を容易にし、結晶性の優れた単結晶を
育成する方法を提供しようとするものである。 【構成】 単結晶を融液から育成する方法において、直
胴部育成中の結晶の固液界面付近の(d2 T/dz2 )
(Tは温度、zは成長方向の座標)が0または負となる
ように温度環境を調整することを特徴とする単結晶の育
成方法である。
Description
(CZ法)、垂直ブリッジマン法(VB法)、垂直徐冷
法(VGF法)等により、Si,Geなどの半導体、G
aAs,GaP,GaSb.InAs,InP,InS
bなどのIII-V族化合物半導体単結晶、CdTe,Hg
1-x Cdx Te,ZnSeなどのII-VI 族化合物半導体
単結晶を育成する方法に関する。
るために、結晶の固液界面形状をフラットにするか、融
液側に凸にすることは知られている。このような固液界
面を得るために、特開昭62─216995号公報では、ルツボ
の内壁に熱遮断板を配置することが提案され、特開昭61
─58881 号公報では、ルツボ内に熱電対を入れて固液界
面付近の融液温度をモニターしながら単結晶を育成する
ことが提案されている。
6995号公報の方法では、原料融液量の減少とともに固液
界面付近の温度分布が変化するため、結晶全長にわたっ
て固液界面形状を一定に保つことは困難であった。ま
た、熱遮蔽板の設置の仕方によって、固液界面形状が大
きく変わるので再現性に乏しかった。
F法などの融液から単結晶を育成する方法において、上
記の欠点を解消し、固液界面の形状制御を容易にし、結
晶性の優れた単結晶を育成する方法を提供しようとする
ものである。
から育成する方法において、直胴部育成中の結晶の固液
界面付近の(d2 T/dz2)(Tは温度、zは成長方
向の座標)が0または負となるように温度環境を調整す
ることを特徴とする単結晶の育成方法である。上記の温
度環境は、例えば、育成結晶側面の固液界面付近に3本
以上の熱電対を上下に配置し、成長方向の温度分布を検
出し、上記(d2 T/dz2 )が0または負となるよう
に育成炉の複数のヒータを制御することにより温度環境
の調整を行うことができる。
晶製造装置の概念図であり、図1はCZ法を実施する装
置であり、図2はVB法を実施する装置である。図1の
装置では、チャンバー4の中央に下軸6で昇降回転可能
にルツボ5を支持し、ルツボ5には原料融液7及び液体
封止剤8を収容し、ルツボ5の周囲にはヒータ13,1
4及び断熱材15を配置して所定の温度環境を形成し、
上軸11に取り付けた種結晶10を原料融液7に十分に
なじませた後、回転させながら徐々に引き上げることに
より、単結晶12を育成する。結晶固液界面9付近に
は、熱電対1,2,3を配置し、測定信号をコンピュー
タ16に送り、ヒータ13,14を制御することによ
り、直胴部育成中の固液界面付近の(d2 T/dz2 )
を0または負となるように温度環境を調整する。
下軸19で昇降回転可能にルツボ18を支持し、ルツボ
18の底部に種結晶20を装着し、原料融液21及び液
体封止剤22を収容し、ルツボ18の周囲にはヒータ2
3,24,25及び断熱材26を配置して所定の温度環
境を形成し、ルツボ18を回転させながら徐々に降下さ
せて種結晶20の上端より単結晶27を育成する。結晶
固液界面28付近には、熱電対1,2,3を配置し、測
定信号をコンピュータ16に送り、ヒータ23,24,
25を制御することにより、直胴部育成中の固液界面付
近の(d2 T/dz2 )を0または負となるように温度
環境を調整する。
は、結晶成長速度が小さいため、熱平衡状態にあると考
えられる直胴部の結晶中の熱分布は次式のラプラス方程
式を満たすことが知られている。 (d2 T/dr2 )+(1/r)(dT/dr)+(d2 T/dz2 )=0 ・・・ ここで、座標は結晶径方向にrを、成長方向にzをとっ
た。結晶径方向の温度分布を2次関数に近似させて次式
とおいた。 T=ar2 +To ・・・ ここで、Toは結晶中心(r=0)の温度である。この
式を結晶内部における固液界面付近の温度分布と仮定す
ると、固液界面形状は、a>0のときに融液側に凸、a
<0のときに融液側に凹、a=0のときにフラットであ
ることが分かる。式を式に代入すると次の式が得ら
れ、表1の関係が成立することが分かる。 (d2 T/dz2 )=−4a ・・・
(z)の温度分布の2階微分を知ることができれば、育
成結晶の固液界面形状を推定することができる。図1、
図2の装置においては、固液界面付近に上下に配置した
3つの熱電対で温度を測定すると、図3のような曲線と
して示すことができるが、この曲線を例えば2次関数な
どの適当な関数で近似して(d2 T/dz2 )を算出す
れば、上記表1のように固液界面形状を推測することが
できることが分かる。なお、上記のように算出した(d
2 T/dz2)は、結晶外周の値であって、結晶内部の
値ではないので厳密に固液界面形状を反映しているか心
配されたが、熱電対を結晶に十分に近づけて熱電対の保
護管の輻射率を結晶と同じにすれば、結晶内部の値に近
づけることができる。本発明では、炉内の複数ヒータの
出力を調節し、その都度(d2 T/dz2 )を算出し、
その値の正負を判定しながら、ヒータの出力にフィード
バックし、固液界面形状を常にフラットか融液側に凸に
保ちながら直胴部を育成するようにした。以上、円柱状
の結晶を育成する場合を想定して説明してきたが、必ず
しも円柱に限定されるものではなく、円柱に近い結晶に
ついても同様に有効であった。
As単結晶を製造した。4インチ径のpBN製ルツボに
2.5kgのGaAs多結晶原料と200gのB2 O3
を収容した。熱電対はW−ReをMo製保護管に入れた
ものであり、その熱電対は炉の中心から35mmの位置
に円周に沿って3ケ並べ、第1の熱電対は原料融液表面
から上方に5mmの高さに、第2の熱電対は10mmの
高さに、第3の熱電対は15mmの高さにそれぞれ保持
した。3つの熱電対の測定値から成長軸方向の温度勾配
を図3のような2次関数に近似させ、固液界面付近の
(d2 T/dz2 )が−10〜−4(K/cm2 )の範
囲に入るように上段のヒータの出力を調節して結晶を育
成したところ、2インチ径で180mm長の長尺結晶を
得た。得られた結晶は、全量単結晶であり、固液界面形
状は結晶全体にわたって融液側に3〜5mm突出した凸
状態であることが分かった。また、EPDは結晶全体で
8000以下であり、テール部になってもEPDの増加
は認められなかった。さらに、上記と同様の実験を6回
繰り返したが、同様に良好な結果を得た。
VB法によりGaAs単結晶を製造した。2インチ径の
pBN製ルツボに1.6kgのGaAs多結晶原料と1
00gのB2 O3 を収容した。熱電対はW−ReをMo
製保護管に入れたものであり、その熱電対はルツボの壁
から5mmの位置に円周に沿って3ケ並べ、第1の熱電
対は原料融液表面から上方に5mmの高さに、第2の熱
電対は10mmの高さに、第3の熱電対は15mmの高
さにそれぞれ保持した。3つの熱電対の測定値から成長
軸方向の温度勾配を図3のような2次関数に近似させ、
固液界面付近の(d2 T/dz2 )が−10〜−4(K
/cm2 )の範囲に入るように上段のヒータの出力を調
節して結晶を育成したところ、全量単結晶を得ることが
でき、固液界面形状は結晶全体にわたって融液側に3〜
10mm突出した凸状態であることが分かった。また、
EPDは結晶全体で104 以下であり、テール部になっ
てもEPDの増加は認められなかった。さらに、上記と
同様の実験を3回繰り返したが、同様に良好な結果を得
た。一方、温度分布を検出せずにその他の条件は実施例
2と同様にして単結晶を育成したところ、テール部でリ
ネージポリ化が生ずるなど、全量単結晶を得ることがで
きなかった。
より、結晶の固液界面形状を確認しながら直胴部の結晶
育成を行うことができ、単結晶化率の向上、転位などの
欠陥の少ない特性の均一な単結晶を得ることができるよ
うになった。
図である。
概念図である。
の温度分布のグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 単結晶を融液から育成する方法におい
て、直胴部育成中の結晶の固液界面付近の(d2 T/d
z2 )(Tは温度、zは成長方向の座標)が0または負
となるように温度環境を調整することを特徴とする単結
晶の育成方法。 - 【請求項2】 育成結晶側面近くの固液界面付近に3本
以上の熱電対を上下に配置して成長方向の温度分布を検
出し、上記(d2 T/dz2)が0または負となるよう
に育成炉のヒータを制御することを特徴とする請求項1
記載の単結晶の育成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03294219A JP3134415B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 単結晶の育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03294219A JP3134415B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 単結晶の育成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05132391A true JPH05132391A (ja) | 1993-05-28 |
JP3134415B2 JP3134415B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=17804881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03294219A Expired - Lifetime JP3134415B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 単結晶の育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134415B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018150219A (ja) * | 2017-03-13 | 2018-09-27 | Ftb研究所株式会社 | 大口径cz単結晶の成長装置およびその成長方法 |
JP2021517105A (ja) * | 2018-03-14 | 2021-07-15 | サン−ゴバン イゾベール | 繊維抜出設備の制御方法 |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP03294219A patent/JP3134415B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018150219A (ja) * | 2017-03-13 | 2018-09-27 | Ftb研究所株式会社 | 大口径cz単結晶の成長装置およびその成長方法 |
JP2021517105A (ja) * | 2018-03-14 | 2021-07-15 | サン−ゴバン イゾベール | 繊維抜出設備の制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3134415B2 (ja) | 2001-02-13 |
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