JPH05131286A - レーザービームによる厚板の溶断方法 - Google Patents

レーザービームによる厚板の溶断方法

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JPH05131286A
JPH05131286A JP3321453A JP32145391A JPH05131286A JP H05131286 A JPH05131286 A JP H05131286A JP 3321453 A JP3321453 A JP 3321453A JP 32145391 A JP32145391 A JP 32145391A JP H05131286 A JPH05131286 A JP H05131286A
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concrete
thick plate
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昭 沓水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集光レンズに悪影響を与えることなく溶融ド
ロスの冷却を防止しつつ排出することにより、板厚の厚
い物体であっても効率よく切断できるようにすること。 【構成】 レーザービーム用ノズル10にはレーザービ
ーム16を集光レンズ14を通じてノズル口18の先端
におけるコンクリート20の表面に対して直交し、かつ
表面よりやや奥で集光させ、この焦点位置Fにおける熱
的現象を利用してコンクリート20を溶断する。ノズル
10の切断方向の後部側にはアシストガス用ノズル22
がそのノズル口24を前記焦点位置Fに向けて配置さ
れ、ノズル10とともに矢印に示す切断方向に移動して
いる。ノズル22の後部にはヒータ26が配置され、所
定の圧力でノズル口24に向けて送られるアシストガス
30を加熱している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融ドロスが溶断溝中で
再固化することなく効率的に除去できるようにしたレー
ザービームによる厚板の溶断方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザービームを照射して物体を切断す
る場合、レーザービームによって溶融したドロスを除去
するために従来からアシストガスを吹き付け、溶融ドロ
スを吹き飛ばす方法が取られている。
【0003】しかし、切断対象が例えばコンクリートで
ある場合のように厚くなり、溶融温度が高くなると、溶
融ドロスの抜けが悪くなり、そのためレーザービームが
ドロスに遮られある深さ以上は切断深さを深くすること
はできない。つまり、ガスで吹き飛ばされたドロスが切
断溝の中で温度低下につれて再固化し、後から除去され
てくるドロスの進路を塞ぐからである。この対策として
アシストガスを高温にしてドロスの冷却を防止する方法
も実用化されている。
【0004】この従来方法は図2に示すように、レーザ
ービーム用ノズル1の内部に焦点距離の比較的長い集光
レンズ2を配置し、このレンズ2を用いて炭酸ガスレー
ザなどの高出力のレーザービーム3を集光させてノズル
口4を通し、その熱的現象を利用して物体5を溶断す
る。また、同時にパイプ6を通じてアシストガス7がノ
ズル1内に送り込まれ、切断によって生じた溶融ドロス
を吹き飛ばす。この場合、パイプ6の経路途中にヒータ
8を設けることによってアシストガス7を加熱してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の溶断方法にあっては、アシストガスの温度が
高い場合には切断用ノズル1内の集光レンズ2を痛める
ため、焦点距離を長くしたとしても供給するアシストガ
スの温度に上限があり、思うような冷却防止効果が得ら
れなかった。
【0006】本発明は以上の問題を解決するものであっ
て、その目的は集光レンズに悪影響を与えずに溶融ドロ
スの冷却を防止しつつ排出することにより、板厚の厚い
物体であっても効率よく切断できるようにしたレーザー
ビームによる厚板の溶断方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、レーザービーム用のノズルからレーザー
ビームを照射して厚板を溶断する際に、高温に加熱され
たアシストガスを前記ノズルとは別のノズルからレーザ
ービームの照射位置後方より吹き付けることを特徴とす
る。
【0008】
【作用】上記構成により、アシストガスの温度及び吹き
付け圧力をレーザービーム用のノズルに影響されること
なく、自由に設定できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面を用いて
詳細に説明する。
【0010】図1はこの発明をコンクリート溶断に適用
したものである。図において、略L字形に形成されたレ
ーザービーム用ノズル10の内部にはベントミラー12
及び集光レンズ14が配置され、炭酸ガスレーザなどの
高出力のレーザービーム16を屈折させると共に、集光
レンズ14を通じてノズル口18の先端におけるコンク
リート20の表面に対して直交し、かつ該コンクリート
20の表面よりやや奥で集光させることにより、この焦
点位置Fにおける熱的現象を利用してコンクリート20
を溶断する。
【0011】このレーザービーム用ノズル10の矢印で
示す切断方向(同図中で左方向)の後部側にはアシスト
ガス用ノズル22がそのノズル口24を前記焦点位置F
に向けて配置され、アシストガス用ノズル22はレーザ
ービーム用ノズル10とともに切断方向に移動してい
る。このノズル22の後部にはヒータ26が配置され、
図示しないガス供給用ボンベあるいはコンプレッサより
パイプ28を通じて所定の圧力でノズル口24に向けて
送られるアシストガス30を加熱している。
【0012】このヒータ24の手段としては例えばプラ
ズマアーク,レーザービームあるいは電熱線などの手段
が与えられるが、切断対象であるコンクリート20の溶
融温度より高い1000℃以上の高温が得られることが
望ましい。
【0013】したがって、図に示すごとくコンクリート
20はレーザービーム16の照射により順次垂直に溶断
される。またこれによって生じた縦溝A内に吹き込まれ
たアシストガス30は既に溶断された溝Aの後方に向け
て高温で移動し、溶融ドロスを効率よく吹き飛ばすこと
になり、溶断深さDをその出力に応じて十分に深いもの
とすることができるのである。
【0014】なお、前記実施例では溶断対象としてコン
クリートを掲げたが、他の材料からなる溶融温度の高い
厚板でも十分に適用でき、この場合のアシストガスの温
度及び圧力はその素材に応じて設定できる。
【0015】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、本発明にかかるレーザービームによる厚板の溶断方
法にあっては、アシストガスの温度及び吹き付け圧力を
レーザービーム用のノズルに影響されることなく自由に
設定できるため、十分に高温のガスにより溶融ドロスを
吹き飛ばすことができ、従来に比べて溶断対象素材の範
囲が広くなるとともに、さらに溶断深さを深くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をコンクリートの溶断に適用した実施例
を示す説明図である。
【図2】従来のアシストガスを用いた溶断方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
10 レーザービーム用ノズル 18 ノズル口 20 コンクリート(溶断対象物) 22 アシストガス用ノズル 24 ノズル口 26 ヒータ 30 アシストガス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービーム用のノズルからレーザー
    ビームを照射して厚板を溶断する際に、高温に加熱され
    たアシストガスを前記ノズルとは別のノズルからレーザ
    ービームの照射位置後方より吹き付けることを特徴とす
    るレーザービームによる厚板の溶断方法。
JP3321453A 1991-11-11 1991-11-11 レーザービームによる厚板の溶断方法 Expired - Lifetime JP2720669B2 (ja)

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