JPH0513102A - 全固体電気化学素子の製造法 - Google Patents

全固体電気化学素子の製造法

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JPH0513102A
JPH0513102A JP3162659A JP16265991A JPH0513102A JP H0513102 A JPH0513102 A JP H0513102A JP 3162659 A JP3162659 A JP 3162659A JP 16265991 A JP16265991 A JP 16265991A JP H0513102 A JPH0513102 A JP H0513102A
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和典 高田
Shigeo Kondo
繁雄 近藤
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寛治 高田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧成形法による全固体電気化学素子の構成
において、ペレットに割れが生じる恐れのある端面の研
磨工程なしに内部短絡のない全固体電気化学素子を構成
する。 【構成】 全固体電気化学素子を、その素子としての一
対の電極が電気的に接続されない容器中で加圧成形法に
より構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全固体電池、あるいは
全固体化学センサをはじめとする固体電解質を用いた全
固体電気化学素子の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在電池を始めとする電気化学反応を用
いた電気化学素子は、そのほとんどが電解質に液体を使
用しているため、電解質の漏液等の問題を皆無とするこ
とができない。
【0003】また液体電解質の低温での凍結や高温での
蒸発が生じるため、その使用温度範囲が限定される。こ
うした問題を解決し信頼性を高めるため、また素子を小
型,薄膜化するためにも、液体電解質に代えて固体電解
質を用い、素子を全固体化する試みが各方面でなされて
いる。
【0004】このような全固体電気化学素子には、全固
体電池、あるいは酸素センサなどの化学センサ,アナロ
グメモリなどがあり、その構成には固体電解質および電
極材料の粉末を加圧成形しペレット状とする方法、ある
いは蒸着法などによる薄膜状とする方法があるが、蒸着
法は加圧成形法に比べてその工程が煩雑であり、コスト
的にも高いものとなるため、現在主には加圧成形による
方法が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】全固体電気化学素子は
通常下記の方法で構成される。全固体電気化学素子の一
例として全固体電池を例にとり説明する。
【0006】全固体電池は、正極と固体電解質層および
負極が順次積層されてなる構成をとっている。したがっ
てその構成法としては、金型中に負極材料,固体電解質
層,正極材料を順次あるいはその逆の順にいれ、一体と
なるように加圧成形し、正極/固体電解質/負極という
3層の構造のペレット状とする。その後、このペレット
を取り出し、集電体,リード端子をとりつけ、容器中に
いれるかあるいは樹脂等で封示し構成される。
【0007】しかしながら、3層構造のペレットを金型
から取り出す際には、金型とペレットの内面が擦り合わ
されることになるため、電極材料が固体電解質層の端面
に付着し、電池が内部短絡を起こす恐れがあった。その
ために金型から取り出した後端面を研磨することで内部
短絡を防ぐ方法が採られるが、固体電解質および電極材
料は粉末状のものであり、その成形体は脆いものであ
る、研磨中にペレットに亀裂が入るあるいはペレットが
割れる恐れがあった。
【0008】本発明は以上の課題を解決し、ペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】全固体電気化学素子を、
全固体電気化学素子の一対の電極が電気的に接続されな
い容器中で加圧成形法により構成することを開示するも
のであり、ここでの全固体電気化学素子の構成において
は、全固体電気化学素子の容器として固体電解質層に接
する部分の表面のうち少なくとも一部分が、電極が電気
的に接続しないよう電気絶縁体に覆われているものを用
いる。
【0010】また、前記の全固体電気化学素子の構成に
おいては、全固体電気化学素子の容器として、その容器
が分割可能な複数の部分より構成され、その複数の部分
のうち固体電解質層に接する部分が、電気絶縁体よりな
る容器を用いることを特徴とする。
【0011】
【作用】全固体電気化学素子を、全固体電気化学素子の
一対の電極が電気的に接続されない容器中で加圧成形法
により構成することで、加圧成形の後に成形機より素子
を取り出す必要がなくなり、電極間の短絡を防ぐことが
できる。またその結果、素子端面を研磨する必要もなく
なり、素子に亀裂が入ったり、素子が割れる恐れをなく
すことができる。
【0012】また、前記全固体電気化学素子の構成にお
いては、全固体電気化学素子の容器として固体電解質層
に接する部分の表面のうち少なくとも一部分が、電極が
電気的に接続しないよう電気絶縁体に覆われたものを用
いることで、所望の目的を達することができる。
【0013】また、前記全固体電気化学素子の構成にお
いては、全固体電気化学素子の容器として、その容器が
分割可能な複数の部分より構成され、その複数の部分の
うち固体電解質層に接する部分が、電気絶縁体よりなる
容器を用いることで、所望の目的を達することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて詳細に
説明する。
【0015】(実施例1)固体電解質として4AgI・
Ag2WO4で表される銀イオン導電性固体電解質、正極
および負極の電極活物質としてAg0.725であらわ
される銀とバナジウムよりなる複合酸化物を用い、全固
体電気化学素子として以下の方法で全固体二次電池を構
成した。
【0016】最初に、AgI,Ag2O,WO3をモル比
で4:1:1の比となるように秤量し、アルミナ乳鉢で
混合した。この混合物を加圧成形しペレット状とした
後、パイレックス管中に減圧封入し、400℃で17時
間溶融,反応させた。その反応物を乳鉢で200メッシ
ュ以下に粉砕し、4AgI・Ag2WO4で表わされる銀
イオン導電性の固体電解質を得た。
【0017】次にV25で表わされるバナジウム酸化物
と金属銀をモル比で1:0.7となるよう秤量し、乳鉢
で混合した。その混合物を同じくペレット状に加圧成形
し、石英管中に減圧封入し、600℃で48時間反応さ
せ、同じく200メッシュ以下に粉砕し、Ag0.72
5で表わされる銀とバナジウムの複合酸化物を得た。
【0018】以上のようにして得られた固体電解質と複
合酸化物とを重量比で1:1の比で混合し、全固体二次
電池用の電極材料を得た。
【0019】図1に本実施例における全固体電解質電池
の構成方法を示す。図1のI中1は、ポリイミド樹脂よ
りなる内径10mmφ,長さ10mmの中空管で、加圧時の
圧力に耐え得るように保護リング2により保持されてい
る。3,4は、加圧成形用のピストンであり、全固体二
次電池の構成後は集電体およびリード端子となるシリン
ダである。このポリイミド管中に上記で得られた銀イオ
ン導電性固体電解質5を200mg入れ、シリンダ3,4
により2000kg/cm2の圧力で加圧し、ポリイミド管
中において固体電解質層を円盤状に成形した(図1のI
I)。次にピストン4を取り除き、上記で得た電極材料
6を正極材料として100mg入れ(図1のIII)、ピス
トン3,4により2000kg/cm2の圧力で加圧し、正
極を成形した。次にピストン3を取り除き、上記で得た
電極材料7を負極材料として200mg入れ、ピストン
3,4により4000kg/cm2の圧力で加圧し、一方の
電極層(負極)を成形し、保護リング2を取り除き、全
固体二次電池を構成した(図1のIV)。
【0020】このようにして構成された全固体二次電池
の動作特性を250〜500mVの定電流充放電特性(充
放電電流200μA)を測定することにより評価した。
その結果、このように構成した電池では充放電効率はほ
ぼ100%であり、また充放電サイクルによる容量の低
下も見られず、動作特性に異常は全く見られなかった。
【0021】以上のように、本発明によるとペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成することができること
が判った。
【0022】(比較例1)比較例として従来の方法によ
り、固体電解質として4AgI・Ag2WO4で表される
銀イオン導電性固体電解質、正極および負極の電極活物
質としてAg0.725を用いた全固体二次電池を構成
した。その詳細を以下に示す。
【0023】電極材料および固体電解質は実施例1と同
様の方法で合成した。負極としてこの電極材料200m
g,固体電解質層として固体電解質200mg,正極とし
てこの電極材料200mgを順次10mmφの金型中に入
れ、全体を4000kg/cm2の圧力で3層状のペレット
に加圧成形した。
【0024】このペレットを金型より取り出し、錫メッ
キ銅線をリード端子としてカーボンペーストにより接着
し、全体をエポキシ樹脂により封止し全固体二次電池を
得た。その断面図を図2に示す。なお図2において、8
は正極、9は固体電解質層、10は負極、11,12は
リード端子、13はエポキシ樹脂の封止である。
【0025】このようにして得た電池を実施例1と同様
の方法で特性評価したところ、充放電効率が70%に満
たないものが電池100個中70個を越えていた。その
原因を探るため電池の内部インピーダンスを複素インピ
ーダンス測定により測定したところ、充放電効率が70
%に満たないものについては内部インピーダンスが低
く、電池が内部短絡していることが判った。
【0026】次に端面での短絡を防ぐために、上記加圧
成形後端面を研磨紙により研磨し、上記と同様の全固体
二次電池を構成した。
【0027】その結果、充放電効率はほぼ100%を示
したが、実施例1で得たものに比べて充放電容量の小さ
な電池が100個中7個見つかった。そこで容量の小さ
な電池についてその断面を走査型電子顕微鏡により観察
したところ、固体電解質層と電極層の間に亀裂が見つか
り、端面研磨の際に電池が割れていたことが判明した。
【0028】以上のように、本発明によるとペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成することができること
が判った。
【0029】(実施例2)固体電解質として0.3Li
I−0.35Li2S−0.35SiS2で表されるリチ
ウムイオン導電性非晶質固体電解質、正極活物質として
二流化チタン(TiS2)、負極活物質として金属リチ
ウムを用いて、以下の方法で全固体電気化学素子として
全固体二次電池を構成した。
【0030】最初に、非晶質固体電解質を合成するため
のガラス母材を合成した。硫化リチウム(Li2S)と
硫化ケイ素(SiS2)とをモル比で1:1に混合し、
その混合物をガラス状カーボンの坩堝中に入れた。その
坩堝を縦型炉中に入れアルゴン気流中で950℃まで加
熱し、混合物を溶融状態とした。2時間加熱の後、坩堝
を液体窒素中に落とし込み、急冷して0.5Li2S−
0.5SiS2で表されるガラス母材を得た。このガラ
ス母材を粉砕の後、ヨウ化リチウム(LiI)を0.3
LiI−0.35Li2S−0.35SiS2の組成とな
るよう混合し、上記と同様の加熱−急冷を行い、0.3
LiI−0.35Li2S−0.35SiS2で表される
リチウムイオン導電性非晶質固体電解質を得た。
【0031】正極活物質であるTiS2は、金属チタン
と硫黄を原材料とし、CVD法により合成した。
【0032】次に、以上のようにして得られた固体電解
質とTiS2とを重量比で1:1の比で混合し、全固体
二次電池用の正極材料を得た。
【0033】図3に本実施例における全固体電解質電池
の構成法を示す。(図3のI)中14は、ステンレスス
チールよりなる内径15mmφの金属容器で内面の一部を
テフロン樹脂によりコートされている15。この容器
に、10mmφに加圧成形した上記正極材料16を入れ、
次に上記固体電解質を粉砕したもの17を入れた。全体
を図3のIIのように加圧した後、負極として金属リチウ
ム18を入れ、ポリエチレンよりなるパッキング19,
負極リードを兼ねた容器蓋20を取り付け、蓋をかしめ
て全固体二次電池を得た(図3のIII)。
【0034】このようにして構成された全固体二次電池
の動作特性を1.5〜2.5Vの定電流充放電特性(充
放電電流20μA)を測定することにより評価した。そ
の結果、このように構成した電池では充放電効率はほぼ
100%であり、また充放電サイクルによる容量の低下
も見られず、動作特性に異常は全く見られなかった。
【0035】以上のように、本発明によるとペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成することができること
が判った。
【0036】(実施例3)固体電解質としてRb4Cu
167Cl13で表される銅イオン導電性固体電解質、正
極および負極の電極活物質としてCu2Mo68で表わ
される銅のシェブレル相化合物を用い、全固体電気化学
素子として以下の方法で全固体二次電池を構成した。
【0037】Rb4Cu167Cl13で表される銅イオン
導電性固体電解質は、ヨウ化銅(I)(CuI),塩化
銅(I)(CuCl),塩化ルビジウム(RbCl)を
所定の割合で混合し、硬質ガラス管中に減圧封入し、2
00℃で24時間加熱することにより合成した。
【0038】Cu2Mo68で表される銅のシェブレル
相化合物は、金属銅,金属モリブデン,硫化モリブデン
(MoS2)を所定の割合で混合し、石英ガラス管中に
減圧封入し、1000℃で72時間加熱することにより
合成した。
【0039】以上のようにして得た固体電解質と銅のシ
ェブレル相化合物を重量比で1:1に混合し、全固体二
次電池の電極材料とした。
【0040】図4に本実施例における全固体電解質電池
の構成法を示す。(図4のI)中21は、ポリエチレン
樹脂よりなる内径10mmφ,長さ10mmφの中空の管
で、22は金属容器である。ポリエチレン管中に上記で
得られた電極材料200mgを入れ2000kg/cm2の圧
力で加圧し、電極ペレット23とした。その後、固体電
解質粉末200mg24,電極材料200mg25を順次ポ
リエチレン管中に入れ、加圧しポリエチレン管中に電極
/固体電解質/電極の3層状のペレットを構成した(図
4のII)。最後に導電性ゴムよりなる集電体26を有す
るリード端子27をハーメチックシールにより取り付け
た金属容器の蓋28を溶接により取り付け全固体二次電
池を構成した(図4のIII)。
【0041】このようにして構成された全固体二次電池
の動作特性を300〜550mVの定電流充放電特性(充
放電電流1mA)を測定することにより評価した。その結
果、このように構成した電池では充放電効率はほぼ10
0%であり、また充放電サイクルによる容量の低下も見
られず、動作特性に異常は全く見られなかった。
【0042】以上のように、本発明によるとペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成することができること
が判った。
【0043】(実施例4)本実施例では、Pb0.99Sn
0.99Zr0.024.04で表されるフッ化物イオン伝導体を
用い酸素センサを構成した。以下にその詳細を示す。
【0044】最初に出発物質として、フッ化鉛(PbF
2),フッ化錫(SnF2),フッ化ジルコニウム(Zr
4)を用い、以下の方法でPb0.99Sn0.99Zr0.02
4.0 4で表されるフッ化物イオン伝導体を合成した。
【0045】PbF2,SnF2,ZrF4をモル比で
0.99:0.99:0.02のモル比で秤量し、メノ
ウ乳鉢中で混合し、ペレット状に加圧成形した。このペ
レットを、ニッケルの反応管中にいれ、管内をアルゴン
置換した後、フッ化水素を20ml/minに対してキャリ
アガスであるアルゴンを20ml/minの流量で管内に通
じ、反応管を350℃に加熱し6時間反応させ、Pb
0.99Sn0.99Zr0.024.04で表されるフッ化物イオン
伝導体を得た。
【0046】また、酸素センサを構成する際に用いる、
4AgI・Ag2WO4で表される銀イオン導電性固体電
解質は、実施例1と同様にして得たものを用いた。
【0047】図5に、本実施例による酸素センサの断面
図を示す。図中29は、酸素センサの容器となるアルミ
ナ管である。このアルミナ管中に実施例1と同様の方法
で、4AgI・Ag2WO4200mg30、金属粉末と4
AgI・Ag2WO4の重量比1:1の混合物100mg3
1、Pb0.99Sn0.99Zr0.024.04と4AgI・Ag
2WO4の重量比1:1の混合物200mg32、Pb0.99
Sn0.99Zr0.024. 04100mg33を順次いれ加圧成
形した。その後Ar雰囲気中で200℃で加熱し、ペレ
ットの焼結を行った。また、34はリード端子を兼ねた
加圧用のピストンである。このような加圧成形による工
程の後、さらに酸素イオンの検出極として白金電極35
をスパッタ蒸着法により形成した。
【0048】このようにして得たセンサの特性は次のよ
うにして調べた。検出ガスとしては酸素と窒素の混合ガ
スを用い、混合ガス流量を一定(100ml/min)とし
ながら、酸素濃度を0〜20%に変化させた際のセンサ
の端子間電圧の変化をレコーダで記録した。その結果、
本酸素センサは酸素濃度変化により端子間電圧が変化
し、正常に動作することが判った。
【0049】比較のために、比較例1と同様に、金属銀
粉末と4AgI・Ag2WO4の混合物/4Ag・Ag2
WO4/Pb0.99Sn0.99Zr0.024.04と4AgI・
Ag2WO4の混合物/Pb0.99Sn0.99Zr0.024.04
の4層構成のペレットを金型中で構成し、同様にArガ
ス雰囲気中で焼結し、負極リードを取り付けた後エポキ
シ樹脂で封止し、最後に白金電極をスパッタ状着法によ
り形成し、酸素センサを構成した。
【0050】この酸素センサを用い、上記と同様の方法
で特性評価を行った。その結果、センサ100個中55
個は酸素濃度を変化させても端子間電圧は0Vを示した
ままで正常に作動しなかった。その原因を探るため電池
の内部インピーダンスを複素インピーダンス測定により
測定したところ、正常に作動しなかったものについては
内部インピーダンスが低く、センサが内部短絡している
ことが判った。
【0051】(実施例5)固体電解質として4AgI・
Ag2WO4で表される銀イオン導電性固体電解質、正極
活物質としてセレン化銀−リン酸銀固溶体(Ag2Se
−Ag3PO4)、負極活物質として金属銀を用いて、全
固体電気化学素子として全固体電位記憶素子を構成し
た。
【0052】最初に、Ag2SeとAg3PO4をモル比
で0.97:0.03となるように混合し、ペレット状
に加圧成形の後、石英管中に減圧封入し、750℃で2
4時間焼成し、0.97Ag2Se−Ag3PO4で表さ
れるセレン化銀−リン酸銀固溶体を得た。
【0053】正極として上記のセレン化銀−リン酸銀固
溶体を100mg、固体電解質層として4AgI・Ag2
WO4を200mg、負極として金属銀粉末100mgを用
いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体電位記憶素
子を得た。
【0054】この素子の特性は、20μAで0〜100
mVの定電流充放電を行うことにより評価した。その結
果、このように構成した素子では充放電効率はほぼ10
0%であり、また充放電サイクルによる容量の低下も見
られず、動作特性に異常は全く見られなかった。
【0055】比較のために、正極として上記のセレン化
銀−リン酸銀固溶体を100mg、固体電解質層として4
AgI・Ag2WO4を200mg、負極として金属銀粉末
100mgを用いた以外は、比較例1と同様の方法で全固
体電位記憶素子を得た。
【0056】このようにして得た電池を上記と同様の方
法で特性評価したところ、充放電効率が70%に満たな
いものが多くみられ、その原因を探るため素子の内部イ
ンピーダンスを複素インピーダンス測定により測定した
ところ、作動が不良のものについては内部インピーダン
スが低く、内部短絡していることが判った。
【0057】次に端面での短絡を防ぐために、加圧成形
後端面を研磨紙により端面を研磨したものについては、
充放電効率はほぼ100%を示したが、充放電容量の小
さな素子が電池100個中7個見つかり、その断面を走
査型電子顕微鏡により観察したところ、固体電解質層と
電極層の間に亀裂が見つかり、端面研磨の際に素子が割
れていたことが判明した。
【0058】以上のように、本発明によるとペレットに
割れが生じる恐れのある端面の研磨工程なしに内部短絡
のない全固体電気化学素子を構成することができること
が判った。
【0059】なお、以上の実施例においては、全固体二
次電池,全固体電位記憶素子,全固体酸素センサを構成
したものについて説明を行ったが、全固体電気化学表示
素子,全固体積分計等その他の全固体電気化学素子につ
いても同様の効果が得られることはいうまでもなく、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によると、加圧成形
後に成形機より素子を取り出す必要がなくなり、電極間
の短絡を防ぐことができる。またその結果、素子端面を
研磨する必要もなくなり、素子に亀裂が入ったり、素子
が割れる恐れをなくすことができた。
【0061】また、全固体電気化学素子の容器として固
体電解質層に接する部分の表面のうち少なくとも一部分
が、電極が電気的に接続されないよう電気絶縁体に覆わ
れていたものを用いることで、所望の目的を達すること
ができた。
【0062】また、全固体電気化学素子の容器として、
その容器が分割可能な複数の部分より構成され、その複
数の部分のうち固体電解質層に接する部分が、電気絶縁
体よりなる容器を用いることで、所望の目的を達するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における全固体二次電池の構
成法の原理図
【図2】本発明の一比較例における全固体二次電池の断
面図
【図3】本発明の一実施例における全固体二次電池の構
成法の原理図
【図4】本発明の一実施例における全固体二次電池の構
成法の原理図
【図5】本発明の一実施例における酸素センサの断面図
【符号の説明】
1 ポリイミド管 2 保護リング 3,4 シリンダ 5 固体電解質 6 正極材料 7 負極材料 8 正極 9 固体電解質層 10 負極 11,12 リード端子 13 エポキシ樹脂封止 14 金属容器 15 テフロン樹脂 16 正極 17 固体電解質 18 金属リチウム 19 パッキング 20 容器蓋 21 ポリエチレン管 22 金属容器 23 電極ペレット 24 固体電解質層 25 電極層 26 集電体 27 リード端子 28 金属容器 29 アルミナ管 30 Ag64WO4 31 金属銀粉末とAg64WO4の混合物 32 Pb0.99Sn0.99Zr0.024.04とAg64WO
4の混合物 33 Pb0.99Sn0.99Zr0.024.04の加圧成形体 34 加圧用のピストン 35 白金電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一対の電極層と固体電解質層を
    備えてなる全固体電気化学素子の製造法において、前記
    全固体電気化学素子が前記一対の電極が電気的に接続さ
    れない容器中で構成され、かつ前記容器中での前記電極
    あるいは固体電解質あるいはその両方の加圧工程を有す
    ることを特徴とする全固体電気化学素子の製造法。
  2. 【請求項2】前記容器において、全固体電気化学素子の
    固体電解質層に接する部分の表面のうち少なくとも一部
    分が、前記の一対の電極が電気的に接続しないよう電気
    絶縁体に覆われていることを特徴とする請求項1に記載
    の全固体電気化学素子の製造法。
  3. 【請求項3】前記容器が分割可能な複数の部分より構成
    され、その複数の部分のうち固体電解質層に接する部分
    が、電気絶縁体よりなることを特徴とする請求項1に記
    載の全固体電気化学素子の製造法。
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