JPH051300A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の成分(A)及び(B) (A)高級脂肪酸の弱塩基性塩 (B)一般式(1) 【化１】 で表わされる糖系界面活性剤 を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。 【効果】 洗浄力及び起泡力に優れ、かつ皮膚に対し
て、つっぱり感、かさつき感を与えず、また毛髪に対し
きしみ感を与えないため、顔、手等の皮膚洗浄剤とし
て、又は毛髪洗浄用として有用な洗浄剤組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗浄剤組成物、更に詳細
には優れた洗浄力と起泡力を有し、かつ皮膚等に対して
かさつき感、つっぱり感等の不快感を与えない洗浄剤組
成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】高級脂肪酸塩は石けん等の洗浄成分とし
て広く用いられている。例えばラウリン酸カリウムは液
体石けんとしてよく用いられており、ミリスチン酸カリ
ウムは遊離の脂肪酸とともにクリーム状洗浄剤に好んで
用いられる。しかし、これらの成分はアルカリ性である
ため肌、目等に乾燥感や刺激感を与えるという問題があ
る。

【０００３】この刺激を改善するために、高級脂肪酸の
塩をナトリウム、カリウム塩といった強塩基性塩に代え
て、アンモニウム塩等の弱塩基性塩とする試みがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脂肪酸
弱塩基性塩は刺激は改善されるものの、皮膚に対してつ
っぱり感、かさつき感を与え、また毛髪に対してはきし
み感を与えてしまう。これを、防止するため、更に他の
非イオン性界面活性剤を配合する試みもなされている
が、起泡力が低下する等の問題があった。従って、起泡
力、洗浄力に優れ、しかも皮膚等に対して、つっぱり
感、かさつき感等の不快感を与えない洗浄剤組成物が望
まれていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結
果、高級脂肪酸の弱塩基性塩に、特定の糖系界面活性剤
を配合すれば、起泡力及び洗浄力に優れることはもちろ
ん、皮膚等に対して、つっぱり感、かさつき感等の不快
感を与ない優れた洗浄剤組成物が得られることを見出
し、本発明を完成した。

【０００６】すなわち、本発明は次の成分(A)及び(B) (A)高級脂肪酸の弱塩基性塩 (B)一般式(1)

【０００７】

【化２】

【０００８】〔式中、Ｒ¹ は炭素数８〜18の直鎖又は分
岐鎖のアルキル、アルケニル又はアルキルフェニル基を
示し、Ｒ² は炭素数２〜４のアルキレン基を示し、Ｇは
炭素数５〜６の還元糖を示し、ｍは０〜10の数を示し、
ｎは１〜10の数を示す〕で表わされる糖系界面活性剤 を含有することを特徴とする洗浄剤組成物を提供するも
のである。

【０００９】本発明に用いられる(A)成分たる高級脂肪
酸の弱塩基性塩の高級脂肪酸としては、炭素数８〜22の
ものが挙げられ、より具体的には、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸
などの単一脂肪酸の他、ヤシ油脂肪酸、牛脂肪酸等の混
合脂肪酸が挙げられる。また、弱塩基性塩とは、アンモ
ニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミ
ン塩、トリエタノールアミン塩、２−アミノ−２−メチ
ルプロパノール、２−アミノ−２−メチルプロパンジオ
ール等のアルカノールアミン塩、リジン、アルギニン等
の塩基性アミノ酸等が例示される。これらの脂肪酸弱塩
基性塩は、必ずしも脂肪酸弱塩基性塩として配合する必
要はなく脂肪酸と弱塩基とを独立に配合して処方系の中
で脂肪酸塩を形成せしめてもよい。またこれらの高級脂
肪酸弱塩基性塩は、単独で、又は２種以上を混合して用
いてもよい。

【００１０】本発明洗浄剤組成物への(A)成分の配合量
は、剤型により異なるが、１〜90重量％（以下、単に
「％」で示す）が好ましく、特に、シャンプーの場合は
１〜20％、皮膚洗浄剤の場合は１〜50％が好ましい。

【００１１】(B)成分の糖系界面活性剤としては、式(1)
中、Ｒ¹ が炭素数８〜18、特に10〜14のアルキル基
（ラウリル基、ミリスチル基等）であるものが好まし
い。また、親水基の糖部分は、炭素数５〜６の還元糖
〔(1)式中、Ｇ〕を基本単位とする。この還元糖として
は、グルコース、ガラクトース、フラクトースが好まし
い。更に平均糖重合度ｎは１〜10であり、就中ｎ＝１〜
４が特に好ましい。かかる平均糖重合度ｎはＲ¹ のアル
キル基に由来する物性を考慮して選択するのが望まし
く、例えばＲ¹ が炭素数８〜11の疎水基である場合はn=
１〜1.4を、炭素数12〜14の疎水基である場合はｎ＝ 1.
5〜4.0 を選択するのが好ましい。なお、平均糖重合度
ｎはプロトン−NMR 法で求められる。これらの糖系界面
活性剤は、単独で又は２種以上を混合して用いることが
できる。

【００１２】本発明洗浄剤組成物への(B)成分の配合量
は、剤型により異なるが、１〜40％、特にシャンプーの
場合は１〜10％、皮膚洗浄剤の場合１〜20％が好まし
い。

【００１３】また、本発明洗浄剤組成物には、上記必須
成分の他に、洗浄剤として通常用いられる成分を発明の
効果を損なわない範囲において任意に併用することもで
きる。例えば、プロピレングリコール、ソルビトール、
グリセリン等の保湿剤、カルボキシビニルポリマー、メ
チルセルロース、エタノール、ポリオキシエチレングリ
コールジステアレート等の粘度調整剤、パール化剤、香
料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、抗炎症
剤、防腐剤などを配合することができる。

【００１４】本発明洗浄剤組成物の剤型は特に限定され
ないが特に液状、クリーム状等が好ましい。これらの液
状、クリーム状の剤型の洗浄剤を調製するには、常法に
従い、水性基剤に上記成分を均一に混合・分散せしめれ
ばよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、洗浄力及び起
泡性に優れ皮膚に対して、つっぱり感、かさつき感を与
えず、また毛髪に対してきしみ感を与えないため、特に
顔、手等の皮膚洗浄用及び毛髪洗浄用として有用であ
る。

【００１６】

【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。

【００１７】実施例１ 表１記載の成分を均一に混合して、洗浄剤組成物を調製
した。得られた洗浄剤組成物について、専門パネラー10
名に手を洗ってもらい、その洗浄力、起泡力及び手肌の
つっぱり感、かさつき感について官能評価を行った。結
果を表１に示す。評価基準 洗浄力、起泡力 良い：○ あまり良くない：△ わるい：× 洗浄後のつっぱり感、かさつき感 ない：○ ややある：△ ある：×

【００１８】

【表１】

【００１９】表１より、(A)及び(B)成分を配合した本発
明洗浄剤組成物は、これらのうちのの１成分を欠いた洗
浄剤及び高級脂肪酸強塩基性塩を配合したものに比べ、
洗浄力、起泡力及び肌に対する感触の点で良好であっ
た。

【００２０】実施例２ 洗顔料 （％） ラウリン酸トリエタノール 20 アルキルサッカライド （R¹=C₁₂H₂₅,m=0,G=グルコース,n=1.3) 10 １，３−ブチレングリコール 5 エチレングリコールジステアリル 3 ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 エタノール 5 ＢＨＴ 0.1 水 バランス 100

【００２１】実施例３ シャンプー （％） ミリスチン酸トリエタノールアミン 1 アルキルサッカライド （R¹=C₁₀H₂₁,m=0,G=グルコース,n=1.3) 10 ラウリン酸ジエタノールアミド 5 ポリオキシエチレン(2E.O.)ラウリル硫酸ナトリウム 5 プロピレングリコール 5 ＥＤＴＡ 0.1 カチオン化セルロース（カチナールHC-100, 東邦化学製） 0.5 オクトピロックス 0.5 水 バランス 100

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 次の成分(A)及び(B) (A)高級脂肪酸の弱塩基性塩 (B)一般式(1) 【化１】 〔式中、Ｒ¹ は炭素数８〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキ
   ル、アルケニル又はアルキルフェニル基を示し、Ｒ² は
   炭素数２〜４のアルキレン基を示し、Ｇは炭素数５〜６
   の還元糖を示し、ｍは０〜10の数を示し、ｎは１〜10の
   数を示す〕で表わされる糖系界面活性剤 を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。