JPH051281B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH051281B2
JPH051281B2 JP58200990A JP20099083A JPH051281B2 JP H051281 B2 JPH051281 B2 JP H051281B2 JP 58200990 A JP58200990 A JP 58200990A JP 20099083 A JP20099083 A JP 20099083A JP H051281 B2 JPH051281 B2 JP H051281B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pectin
water
precipitate
ion exchange
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58200990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6094402A (ja
Inventor
Hirofumi Ninomya
Shoji Suzuki
Taku Tabuchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP20099083A priority Critical patent/JPS6094402A/ja
Publication of JPS6094402A publication Critical patent/JPS6094402A/ja
Publication of JPH051281B2 publication Critical patent/JPH051281B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高品質のペクチンを効率よく収得す
るためのペクチン精製方法に関する。 ペクチンは細胞間の充填並びに組織の支持作用
を行う物質として植物界一般に広く含まれている
コロイド状の細胞壁多糖であつて、主としてD−
ガラクチユロン酸のα−1,4結合から成つてい
る。特にレモン、ライム、オレンジ、グレープフ
レーツ等の柑橘類の果皮並びにリンゴ等には良質
のペクチンが相当量含まれ、欧米諸国ではこれら
を原料としてペクチンが製造されている。 ペクチンは主として、低PH系において安定なゲ
ルを形成するという性質並びに低pH系でタンパ
ク質を安定化させるという性質を利用して、ジヤ
ム、ママレード、ゼリー菓子、果汁飲料、ヨーグ
ルト、豆乳などの食品業界に広く利用されてい
る。ペクチンをこれら各種用途に使用する場合に
ペクチンに強く要求される性質は、ゲル化力が強
く、水溶液粘度が低く、さらに凝結時間が適度に
遅く、透明度及び水への分散性も優れていること
である。 ペクチンを製造する一般的な方法は、石灰処理
あるいは無処理の柑橘類果皮を水又は/及び鉱酸
を含む水で処理したのち、鉱酸にてペクチンを抽
出し、未溶解残査を除去し、清澄な抽出液を得
る。次いでこの抽出液にアルミニウム、銅、鉄等
の金属塩を添加してペクチンを金属塩として沈殿
させるか、あるいは抽出液を濃縮し、メタノー
ル、プロパノール等の水混和性有機溶剤を添加
し、ペクチンを沈殿として収得する。金属塩沈殿
法による場合は、続いて酸性アルコール水溶液で
沈殿物を洗浄して金属分を除去する必要がある
が、いずれの場合でも、得られたペクチンを乾
燥、粉砕して粉末ペクチンとする。 しかしこのような方法で日本の柑橘類果皮から
製造した粉末ペクチンは、いずれも上記各種用途
に使用する場合にその性質特にゲル化力と粘度特
性が不満足である。これは、ペクチンが柑橘類果
皮中でセルロースと結合したプロトペクチンとし
て存在し、しかもこれはカルシウムなどの多価金
属イオンのほか、ガラクタン、アラバンなどを随
伴し、抽出液中にペクチン以外に種々物質が含有
され、これらの不純物がペクチンの品質に悪影響
を及ぼすためである。通常は凝析物を酸−アルコ
ール水溶液にて多数回洗浄すれば精製が可能であ
るが、酸との接触時間が長いため品質の劣化を招
き、また設備、試薬等に多額の費用を必要とし経
済的でない。近時、ペクチンの精製法として、抽
出液を陽イオン交換樹脂と接触せしめる方法、抽
出液から金属塩沈殿法によりペクチンを沈殿させ
たのち再溶解し、カチオン系イオン交換樹脂を接
触せしめる方法等が報告されているが、いずれも
経済的及び品質的に満足できるものでなく、特に
前者は金属塩沈殿法を用いることができず、溶剤
を多量必要とし、また後者は精製の工程が増加す
る。 したがつてわが国では柑橘類の生産が多いにも
かかわらず、その果皮からの粉末ペクチンの製造
は行われておらず、前記各用途に使用する粉末ペ
クチンは輸入に頼つているのが現状である。本発
明者らはかかる状況を鑑み、高品質のペクチンを
効率的に得るための精製方法を鋭意検討した結果
本発明に到達した。 本発明は、ペクチン抽出液から得られたペクチ
ン沈殿物を、それが溶解されない比率の酸水溶液
−水混和性有機溶剤混合液とカチオン系イオン交
換樹脂の混合系に接触せしめることを特徴とす
る、ペクチンの精製方法である。 本発明において水混和性有機溶剤としては、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケ
トン、テトラヒドロフランあるいはこれらの混合
物が用いられる。酸としては塩酸、硫酸、硝酸等
の鉱酸が好ましい。 沈殿物が溶解されない比率の酸水溶液と水混和
性有機溶剤の混合液とは、水混合性有機溶剤1重
量部に酸水溶液を0.1〜1.5重量部混合したもの
で、混合液における酸の濃度はPH3.5以下にする。
PH3.5以下になるとアルミニウムペクテートから
アルミニウムが脱離し、PHが低い程脱離がよく進
行する。しかしPHが過度に低いと脱離したアルミ
ニウムがイオン交換樹脂に吸着され難くなつて、
系内にアルミニウムが残存するおそれがあり、ま
たペクチン及びイオン交換樹脂の劣化するおそれ
もあるので、特に好ましいPHは1.0〜1.8である。
酸水溶液及び水混和性有機溶剤からの混合液とカ
チオン系イオン交換樹脂との混合系としては、カ
チオン系イオン交換樹脂を酸水溶液と水混和性有
機溶剤の混合液に分散せしめた系、槽中でカチオ
ン系イオン交換樹脂をペクチン沈殿物から金網、
ナイロン網、綿布、金属多孔板、プラスチツク多
孔板、セラミツク多孔板等を用いて隔て、酸水溶
液と水混和性有機溶剤の混合液を添加した系、ペ
クチン沈殿物と酸水溶液−水混和性有機溶剤の混
合槽より酸水溶液−水混和性有機溶剤の混合液を
選択的にポンプ等により送り出し、この溶液をカ
チオン系イオン交換樹脂カラムを通過させたの
ち、混合槽へ送り戻す系、ペクチン沈殿物を充填
したカラムに酸水溶液−水混和性有機溶剤混合液
を通過せしめたのち、カチオン系イオン交換樹脂
を充填したカラムを通過せしめ、再度ペクチン沈
殿物充填カラムに通過せしめる系、カチオン系イ
オン交換樹脂を金網、ナイロン網、綿布等で包み
込んだものを、酸水溶液−水混和性有機溶剤混合
液中に分散せしめる系などを利用することができ
る。 接触時期としては、金属塩あるいは水混和性有
機溶剤によりペクチンを沈殿させた直後、沈殿さ
せたペクチンを1回ないし数回酸水溶液−水混和
性有機溶剤混合液にて洗浄、圧搾した後、あるい
は従来法によりペクチン粉末を得た後等のいずれ
の時期でもよいが、精製の効率、経済性、カチオ
ン系イオン交換樹脂の再生効率等を考慮すると、
沈殿させたペクチンを1回又は2回酸水溶液−水
混和性有機溶剤混合液で洗浄したのち、酸水溶液
−水混和性有機溶剤混合液とカチオン系イオン交
換樹脂との混合系に接触せしめることが好まし
い。 本発明に用いられるカチオン系イオン交換樹脂
としては、アンバーライトIR−120、同IR−200
などの市販のカチオン系イオン交換樹脂を用いる
ことができる。 本発明によれば、ペクチン抽出液より回収した
ペクチン沈殿物を溶解させることなく、不均一系
にてカチオン系イオン交換樹脂と酸水溶液−水混
和性有機溶剤と接触させることにより、ペクチン
が工業的に有利に精製される。既知の均一溶液系
での接触に比して、本発明方法は水混和性有機溶
剤の使用量が極めて少なくて済み、得られる精製
ペクチンの品質も優れている。 実施例 1 夏みかん搾汁果皮乾燥物350gを0.02規定塩酸
4と共に室温で30分撹拌した。この操作を2回
繰り返したのち、過剰の酸を除くため果皮を水洗
し、水8中に移し、塩酸にてPHを2.0とし、90
℃で30分間撹拌してペクチンを抽出した。次いで
未溶解残査を金網、ガーゼ等で分離し、分離液に
過助剤としての珪藻土を0.5%添加して精密
過を行つた。得られた清澄液に、0.5%の塩化
アルミニウム・6水和物を添加溶解し、ペクチン
を沈殿させて分離した。このペクチン沈殿物に、
同容量の60%イソプロピルアルコール水溶液及び
5%容量の濃塩酸を添加し、30分間撹拌したのち
ガーゼを用いて沈殿物を分離した。この操作を繰
り返したのち、沈殿物に同容量の60%イソプロピ
ルアルコール水溶液、5%容量の濃塩酸及び70g
のカチオン系イオン交換樹脂(ロームアンドハー
ス社製アンバーライトIR−120)をガーゼにて包
囲したものを添加し、30分間撹拌したのち沈殿物
を分取した。さらにこの沈殿物に60%イソプロピ
ルアルコールを同容量添加し、アンモニア水にて
PHを3.5〜4.0に調整して沈殿物を分取し、圧搾乾
燥して粉末ペクチン47gを得た。 実施例 2 実施例1と同様の操作によつて得られた清澄
液に、直ちに60%濃度となるようにイソプロピル
アルコールを加え、混合してペクチンを沈殿させ
た。続いて実施例1と同様な操作により精製して
粉末ペクチン50gを得た。 実施例3及び4 夏みかん搾汁果皮石灰混和乾燥物を原料とし、
その他は実施例1又は2と同様に操作して粉末ペ
クチン41g及び42gを得た。 比較例1及び2 カチオン系イオン交換樹脂を使用しないで、そ
の他は実施例1又は2と同様に操作して、粉末ペ
クチン48g及び50gを得た。 比較例 3 実施例1と同様な操作によつて得た清澄液
に、カチオン系イオン交換樹脂を100g添加し、
30分間撹拌したのち過してカチオン系イオン交
換樹脂を除去した。以下比較例2と同様にして粉
末ペクチン48gを得た。 以上の実施例及び比較例で得た粉末ペクチンの
収率、ゲル強度、粘度、エステル化度、純度及び
A1含量を比較して次表に示す。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ペクチン抽出液から得られたペクチン沈殿物
    を、それが溶解されない比率の酸水溶液−水混和
    性有機溶剤混合液とカチオン系イオン交換樹脂の
    混合系に接触せしめることを特徴とする、ペクチ
    ンの精製方法。
JP20099083A 1983-10-28 1983-10-28 ペクチンの精製方法 Granted JPS6094402A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099083A JPS6094402A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 ペクチンの精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099083A JPS6094402A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 ペクチンの精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6094402A JPS6094402A (ja) 1985-05-27
JPH051281B2 true JPH051281B2 (ja) 1993-01-07

Family

ID=16433669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20099083A Granted JPS6094402A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 ペクチンの精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6094402A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1075518C (zh) * 1998-09-14 2001-11-28 中国科学院广州化学研究所 一种从苎麻中提取果胶的方法
GB2384562A (en) * 2002-01-24 2003-07-30 Roy George Cox Measuring device
CN102757515B (zh) * 2012-08-02 2014-12-03 江西省科学院应用化学研究所 一种从柑橘果皮中提取高纯度类黄酮和果胶的方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50148399A (ja) * 1974-05-17 1975-11-27

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50148399A (ja) * 1974-05-17 1975-11-27

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6094402A (ja) 1985-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3176003A (en) Selective extraction of hydrocolloid fractions from sea plants
CN104151445B (zh) 一种从向日葵盘中提取天然低酯果胶的方法
EP3083703B1 (en) Process for extraction of calcium sensitive pectin
PL196962B1 (pl) Sposób obróbki chromatograficznej materiału roślinnego zawierającego pektynę
EP0206239A2 (en) Process for removing acids from fluids
JPH051281B2 (ja)
JPS6024696B2 (ja) 柑橘系果実飲料類の製造法
DE2618146A1 (de) Extraktionsverfahren fuer eine suesse substanz
JPS60160865A (ja) 減塩作用を有する食品の製造方法
US2323483A (en) Extraction and recovery of pectin
JPS6176503A (ja) ペクチンの精製方法
US1497884A (en) Pectin product and process of producing same
JP2808033B2 (ja) 合成ゼオライトをイオン交換すると共に安定化する方法
JPS6176502A (ja) 部分アミド化ペクチンの製造方法
JPH0358361B2 (ja)
JPH0649724B2 (ja) ペクチンの製造方法
JPH0212467B2 (ja)
JPH0613561B2 (ja) ペクチンの精製法
US1141458A (en) Process for making syrup from cider and other fruit-juices.
US1410920A (en) Pectic substance and process of making the same
JPH0541641B2 (ja)
JPS6189205A (ja) ペクチンの製造方法
US3847899A (en) Method for manufacture of citrus bioflavonoids
JPH07196702A (ja) 多糖類硫酸エステル塩の製造方法
USRE19197E (en) Pectin product and process of