JPH0512779U - ブツシユ - Google Patents

ブツシユ

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JPH0512779U
JPH0512779U JP5981591U JP5981591U JPH0512779U JP H0512779 U JPH0512779 U JP H0512779U JP 5981591 U JP5981591 U JP 5981591U JP 5981591 U JP5981591 U JP 5981591U JP H0512779 U JPH0512779 U JP H0512779U
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JP
Japan
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groove
outer cylinder
spring constant
ring
axial direction
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JP5981591U
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English (en)
Inventor
副喜 川勝
浩 川口
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】(軸方向のばね定数/捩じり方向のばね定数)
が大きいブッシュを提供する。 【構成】外向き突部10及びリング溝12をもつ内筒1
と、リング溝12に対面する内向き突部20をもつ外筒
2と、外筒2と内筒1とに接着された肉厚がほぼ一様な
スリーブ状のゴム製の弾性部材3とで構成され、加硫成
形後に外筒2を縮径することにより、外向き突部10の
外径D2と内向き突部20の内径D1とをほぼ一致させ
る。外筒2がY1方向に相対変位するとき、リング溝1
2の溝端面12bと内向き突部20の突部端面20bと
の間に介在するゴム部分3aの圧縮度が高まり、また外
筒2がY2方向に相対変位するとき、ゴム部分3bの圧
縮度が高まる。従って弾性部材3のゴムの硬さを抑えつ
つ軸方向のばね定数を増大させ得る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は(軸方向のばね定数/捩じり方向のばね定数)を大きくし得るブッシ ュに関する。このブッシュは例えば自動車の懸架装置のロアアームやアッパーア ームに装備できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ブッシュ、例えば自動車の懸架装置に使用されるブッシュでは、軸 方向のばね定数を大きくしたものが提供されている。このものでは、軸方向のば ね定数が大きくされているので、車両の制動時に発生する慣性力に対抗するのに 有利である。かかる特性をもつブッシュとして、図3(A)に示す様に内筒10 0と外筒101とフランジ部102、103を端部にもつゴム製の弾性部材10 4とで構成され、ブラケット106のフランジ間に挿入するものが知られている 。
【0003】 また軸方向のばね定数を大きくした他のブッシュとして、図3(B)に示す様 に内筒110とフランジ部111をもつ外筒112とフランジ部113をもつゴ ム製の弾性部材114とで構成され、内筒110の両軸端にかしめて固定される リテーナ115、116で弾性部材114の両端部を軸方向において圧縮し、弾 性部材114を構成するゴム材を硬くしたものが知られている。
【0004】 また他の種のブッシュとして、図3(C)に示す様に断面波形状の外周部を備 えた内筒120と外筒122とゴム製の弾性部材123とで構成されたものが知 られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図3(A)に示すブッシュでは、ブッシュをブラケット106に挿 入する関係上、弾性部材104のフランジ部102の厚みHが大きいと挿入に支 障をきたす。そのため、ブラケット106とフランジ部102、103の軸端面 との間に0.5mm程度のクリアランス107を設ける必要がある。そのため、 このブッシュは荷重−撓み特性において初期域で軟らかく、しかもブラケット1 06とフランジ部102、103の軸端面とが衝突する際の衝撃感、異音の問題 がある。
【0006】 また図3(C)に示すブッシュでは、リテーナ115、116で弾性部材11 4を軸方向において強く圧縮する関係上、弾性部材114を構成するゴム材がか なり硬くなり、軸方向のばね定数が大きくなるばかりか、捩じり方向(回転方向 )のばね定数も大きくなる不具合がある。 また図3(B)に示すブッシュは、こじり方向(矢印T方向)のばね定数を小 さくし、こじり剛性を低減させることを目的とするものであり、軸方向のばね定 数の増大作用を意図するものではない。
【0007】 本考案は上記した各ブッシュとは異なる構造で、捩じり方向のばね定数を極力 抑えつつ軸方向のばね定数を大きくし得るブッシュを提供することを目的とする 。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案のブッシュは、周方向にのびるリング状の溝底面と溝底面の軸方向にお ける両端に設けられ軸方向において互いに対面するリング状の溝端面とを備えた リング溝を外周部にもつ内部材と、 内部材の外周部を所定間隔隔てて覆う様に配置され、リング溝の溝底面に対面 して径内方に突出した突部内周面部分と突部内周面部分の軸方向における端から 径外方向にのびるとともにリング溝の溝端面に対面する突部端面とを備えたリン グ状の内向き突部を内周部にもつ外部材と、 外部材と内部材とに接着されて両者間に装填されリング溝の溝端面間における 径方向の肉厚がほぼ一様なスリーブ状のゴム製の弾性部材とで構成され、 (軸方向のばね定数/捩じり方向のばね定数)を大きくしたことを特徴とするも のである。
【0009】
【作用】
外部材と内部材とが軸方向において相対変位したとき、内部材のリング溝の溝 端面と外部材のリング状の内向き突部の突部端面との間に介在するゴム部分の圧 縮度が高まる。これにより軸方向のばね定数の増大作用が得られる。
【0010】
【実施例】
本考案の実施例を図1、図2を参照して説明する。このブッシュは自動車の懸 架装置のロアアームに装備されるものである。図1は完成状態を示し、図2は加 硫成形状態を示す。 このブッシュは、内部材としての内筒1と、外部材としての外筒2と、ゴム製 の弾性部材3とで構成されている。
【0011】 内筒1は比較的厚肉の円筒状をなす。内筒1は、2個のリング状の外向き突部 10と、外向き突部10間に位置するリング溝12とをもつ。リング溝12は、 周方向にのびるリング状の溝底面12aと、溝底面12aの軸方向における両端 に設けられたリング状の溝端面12bとを備えている。溝端面12bは溝底面1 2aから遠ざかるにつれて外径が大きくなるように傾斜する円錐面状をなしてい る。溝端面12bは軸方向において互いに対面する。外向き突部10は突部外周 面部分10aと円錐面10bとをもつ。なお内筒1の材質はアルミニウム合金で ある。
【0012】 外筒2は内筒1の外周部を所定間隔隔てて覆う様に配置されている。外筒2は 比較的薄肉の円筒状をなし、径外方向にのびるフランジ部をもたない構造である 。外筒2にはリング状の内向き突部20が形成されている。内向き突部20は、 径内方に突出した突部内周面部分20aと、突部内周面部分20aの軸方向にお ける端から径外方向にのびる突部端面20bとを備えている。図1に示す様に突 部端面20bは溝端面12bに対面している。本実施例では図1から理解できる 様に、溝底面12aと2つの溝端面12bとを備えたリング溝12は、突部内周 面部分20aと突部端面20bとを備えた内向き突部20に対応した形状とされ ている。
【0013】 本実施例では、図1に示す様に外筒2の内向き突部20の突部内周面部分20 aの内径をD1とし、内筒1の溝端面12bの上昇端の外径、つまり外向き突部 10の外径をD2とすると、D1とD2とはほぼ等しく設定されている。外筒2 の内向き突部20を得るための凹部20eの深さH1は約3.5mm程度である 。なお、外筒2の材質は鉄である。
【0014】 弾性部材3はスリーブ状をなし、外筒2の内周部と内筒1の外周部とに加硫 接着されて両者間に装填されている。従って弾性部材3の内周面は内筒1のリン グ溝12の溝底面12a、溝端面12b、外向き突部10の突部外周面部分10 a、円錐面10bなどに加硫接着されている。また弾性部材3の外周面は外筒2 の内向き突部20の突部内周面部分20a、突部端面20bなどに加硫接着され ている。なお図1から理解できる様に、弾性部材3の厚みは、外筒2の端間にお いて大きな肉厚変動が少なく、外筒2の軸長にわたり基本的にはほぼ一様に設定 されている。但し、大きな肉厚変動がなく一様であるけれども、より詳しく言え ば、溝底面12aと突部内周面部分20aとで挟まれゴム部分3dの厚みをt1 とし、外向き突部10の突部外周面部分10aと外筒2とで挟まれたゴム部分3 eの厚みをt2とすると、t2はt1よりも0.2mm〜0.7mm程度大きく されている。
【0015】 次に本実施例のブッシュを製造する場合について説明する。先ず、図2に示す 様にリング状の突部20Nをもつ外筒2Nと、内筒1とを用い、外筒2Nの内周 部と内筒1の外周部に加硫用接着剤を塗布し、外筒2Nの内部に内筒1を挿入し 、二重筒状とする。ここで外筒2Nの縮径前において、突部20Nの内径は内筒 1の突部外周面部分10aの外径よりも大きく設定されているので、内筒1を外 筒2N内に容易に挿通できる。この様に挿通した状態で、内筒1及び外筒2Nを それぞれ成形型のキャビティに配置する。ここで、外筒2Nの外径D3は約49 mm程度であり、外筒2Nの突部20Nを得るための凹部20fの深さH2は約 3.5mm程度である。上記した状態で未加硫配合ゴム材料をキャビティに注入 し、ゴムを加硫し、これにより図2に示す弾性部材3Nを得る。その後、円錐面 状の内壁面をもつスウェージング装置に外筒2Nを通すことにより、外筒2Nの 周壁全体をほぼ均一に縮径加工し、縮径した外筒2とする。この結果、弾性部材 3Nから図1に示す弾性部材3が得られる。この弾性部材3は予備圧縮状態であ り、これにより弾性部材3の耐疲労性の向上を図り得る。なお、図1では、縮径 後の外筒2の外径D4は約47mm程度である。
【0016】 さて、図1において、内筒1のリング溝12の溝端面12bと外筒2の内向き 突部20の突部端面20bとの間に介在する弾性部材3の部分をゴム部分3a、 3bとする。ここで外筒2と内筒1とが軸方向において相対変位する様に外力が 作用した場合には、ゴム部分3a、3bの圧縮度が高まり、これにより軸方向の ばね定数の増大作用が得られる。即ち、軸方向としての矢印Y1方向(図1)に 外筒2が内筒1に対して相対変位する場合には、ゴム部分3aの圧縮度が高まる 。また軸方向としての矢印Y2方向に外筒2が内筒1に対して相対変位する場合 には、ゴム部分3bの圧縮度が高まる。
【0017】 ところで図3(B)に示すブッシュでは、前述した様に弾性部材114を構成 するゴム材をかなり硬くしているため、軸方向のばね定数の他に、捩じり方向の ばね定数も増大してしまう不具合がある。この点本実施例では、リング溝12の 溝端面12bと内向き突部20の突部端面20bとで、ばね定数増大作用が得ら れるため、弾性部材3を構成するゴム材の圧縮度を軽減でき、該ゴム材の過剰の 硬度上昇を回避でき、従って捩じり方向のばね定数の増大化を抑えるのに有利で ある。
【0018】 ところで外筒2を縮径して外筒2の内向き突部20を径内方へ突出させるもの であるが、縮径度が大きいと、弾性部材3と外筒2との接着剤層、弾性部材3と 内筒1との接着剤層が損なわれる不具合がある。この点本実施例では、図2に示 す様に縮径前の状態で予め突部20Nをもつ外筒2Nを用い、その外筒2Nを縮 径して、内筒1の外向き突部10の外径D2と外筒2の内向き突部20の内径D 1とをほぼ一致させるものであり、過度の縮径を回避できる。従って接着剤層の 維持に有利である。
【0019】 本実施例では、前述した様に弾性部材3は大きな肉厚変動がなく、その厚みは 外筒2の軸長にわたり基本的にはほぼ一様に設定されている。そのため外筒2が 内筒1に対して軸方向、軸直角方向、捩じり方向、こじり方向などの各方向に相 対変位したとき、弾性部材3の歪みの局部的偏りの回避、弾性部材3の歪みの均 一化に有利であり、従って弾性部材3の耐久性向上に有利である。
【0020】 ここで、外筒2がこじり方向に相対変位したとき、軸方向の中央域に位置する ゴム部分3d付近がこじれの揺動中心域となり易く、従ってゴム部分3dの歪み 量よりもその両側のゴム部分3eの歪み量が大きくなる傾向にある。この点本実 施例では、弾性部材3の厚みは外筒2の軸長にわたり基本的にはほぼ一様に設定 されているものの、より詳しく言えば、前述した様にt2はt1よりも0.2m m〜0.7mm程度大きくされているため、ゴム部分3eの耐久性確保に有利で ある。また、捩じり方向の相対変位においても同様である。
【0021】 ところで、図4はブッシュに軸方向の外力を作用させた時における荷重と撓み の関係を模式的に示すグラフである。図4の特性線W1は本実施例のブッシュの 場合を示し、特性線W2は図3(A)のブッシュの場合を示す。特性線W2で示 す様に、図3(A)のブッシュでは、クリアランスにより初期域P1では軟らか く、クリアランスが消失した後に立上り域P2が生じる。しかし、本実施例のブ ッシュでは特性線W1で示す様に初期域より硬くなり、しかも衝突に起因する異 音の問題もない。また、図5はブッシュを捩じり方向に変位させた時における捩 じり角度とトルクとの関係を模式的に示すグラフである。図4の特性線W3は本 実施例のブッシュの場合を示し、特性線W4は図3(B)のブッシュの場合を示 す。図3(B)のブッシュでは特性線W4に示す様に、捩じり方向も硬くなる不 具合があるが、本実施例のブッシュでは特性線W3に示す様に捩じり方向のばね 定数を低減できる。
【0022】 なお、本実施例のブッシュは車両の懸架装置のロアアームに装備される。この とき内筒1の軸方向が車体の前後方向に沿い、内筒1の径方向が車体の上下方向 に沿う様にブッシュは配置される。このブッシュでは軸方向のばね定数が大きい ため、車両の制動時における慣性力に対抗するのに有利であり、しかも捩じり方 向のばね定数を抑え得るので、車両のバウンド、リバウンド時における乗り心地 性の向上に有利である。
【0023】
【考案の効果】
以上説明した様に本考案のブッシュによれば、外部材と内部材とが軸方向に相 対変位したとき、内部材のリング溝の溝端面と外部材の内向き突部の突部端面と の間に介在するゴム部分の圧縮度が高まり、軸方向のばね定数の増大作用が得ら れる。そのため、弾性部材の硬さを小さ目にして捩じり方向のばね定数を極力抑 えつつ、軸方向のばね定数を大きくできる。従って、本考案のブッシュによれば 両ばね定数の比、即ち、(軸方向のばね定数/捩じり方向のばね定数)を大きく できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブッシュの縦断面図である。
【図2】加硫成形後で外筒の縮径加工前の状態の縦断面
図である。
【図3】従来のブッシュの要部の縦断面図である。
【図4】ブッシュを軸方向に変位させた時における荷重
と撓みの関係を模式的に示すグラフである。
【図5】ブッシュを捩じり方向に変位させた時における
捩じり角度とトルクとの関係を模式的に示すグラフであ
る。
【符号の説明】
図中、1は内筒(内部材)、2は外筒(外部材)、12
はリング溝、12bは溝端面、20は内向き突部、20
bは突部端面、3は弾性部材を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】周方向にのびるリング状の溝底面と該溝底
    面の軸方向における両端に設けられ軸方向において互い
    に対面するリング状の溝端面とを備えたリング溝を外周
    部にもつ内部材と、 該内部材の外周部を所定間隔隔てて覆う様に配置され、
    該リング溝の該溝底面に対面して径内方に突出した突部
    内周面部分と該突部内周面部分の軸方向における端から
    径外方向にのびるとともに該リング溝の溝端面に対面す
    る突部端面とを備えたリング状の内向き突部を内周部に
    もつ外部材と、 該外部材と該内部材とに接着されて両者間に装填され該
    リング溝の溝端面間における径方向の肉厚がほぼ一様な
    スリーブ状のゴム製の弾性部材とで構成され、 (軸方向のばね定数/捩じり方向のばね定数)を大きく
    したことを特徴とするブッシュ。
JP5981591U 1991-07-30 1991-07-30 ブツシユ Pending JPH0512779U (ja)

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