JPH0512779A - 光磁気デイスク装置における挿入排出機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カートリッジ化した３.５インチ光磁気ディ
スクを簡単な機構で自動的に挿入及び排出することを可
能とする光磁気ディスク装置の挿入排出機構を提供す
る。 【構成】 第２固定機構部１１により、排出スイッチア
ーム１４を押し込んだ状態で固定させる。第３固定機構
部１６により、ディスクカートリッジ１を指示している
スライドシャーシを挿入状態で固定させる。スピンドル
モータの回転が停止してからソレノイド２１を作動さ
せ、スライドシャーシの固定を解除させる。スライドシ
ャーシは排出スイッチアーム１４と連結されたバネ１３
により移動させられ、ディスクカートリッジ１を安全に
排出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、３.５インチ光磁気
ディスクを記録媒体とする光磁気ディスク装置に於て、
記録媒体を装置内に挿入排出する光磁気ディスク装置挿
入排出機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】カートリッジ化した３.５インチ光磁気
ディスクはその形状及び機能上、３.５インチフロッピ
ィディスクのカートリッジに酷似している。装置機構部
を安価で小型なものとするためには、装置の挿入排出機
構は３.５インチフロッピィディスク装置の機構と類似
してしまう。

【０００３】ところで、３.５インチフロッピィディス
ク装置では商品化が高度に進んでおり、モータなどの電
気的駆動手段を用いていない挿入排出機構を搭載した安
価で小型なものが一般に供給されている。３.５インチ
フロッピィディスク装置ではフロッピィディスクをカー
トリッジケースに収納してカートリッジ化し、このディ
スクカートリッジを装置のカートリッジホルダに乗せ
て、駆動力に複数のバネを用いた各機構部により構成さ
れた挿入排出機構により、自動的にローディング及びア
ンローディングを行なうことができるようにされてい
る。

【０００４】フロッピィディスクはその媒体性質上、摩
擦などによる損傷に強いので、スピンドルモータ上でフ
ロッピィディスクが回転している間にカートリッジを押
し上げることにより、カートリッジ内面が媒体に接触し
押し上げ、スピンドルモータとの磁気的な吸着を強制的
に解除することが出来る。その為、上記排出機構は排出
ボタンを押す力を用いて排出動作を行なうような簡単な
構成を取ることが出来る。

【０００５】しかし、光磁気ディスク装置ではその媒体
性質上、媒体表面の傷などの損傷に非常に弱いため、フ
ロッピィディスク装置の場合と事情は異なり、光磁気デ
ィスクがスピンドルモータ上で回転している間に、磁気
的な吸着を強制的に解除することが出来ないので、フロ
ッピィディスク装置のような簡単な排出機構を用いるこ
とが出来ない。

【０００６】この為、従来の３.５インチ光磁気ディス
ク装置に於いては、カートリッジ化した光磁気ディスク
を自動的に挿入及び排出する簡単な機構は、まだ開発さ
れていない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記のように光磁気デ
ィスクは媒体表面の傷などの損傷に弱いという事情はあ
るが、３.５インチ光磁気ディスク装置に於いても操作
性を考慮した場合、カートリッジ化した３.５インチ光
磁気ディスクを簡単な機構で自動的に挿入及び排出でき
ることが望ましい。

【０００８】本発明は、上記背景のもとになされたもの
で、カートリッジ化した３.５インチ光磁気ディスクを
簡単な機構で自動的に挿入及び排出することを可能とす
る光磁気ディスク装置の挿入排出機構を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、ディスクカートリッジに設けられたシャッタを自
動的に開閉する機構と、光磁気ディスクに外部磁界を印
加する機構を備え、ディスクカートリッジを保持するカ
ートリッジホルダと、フレーム上に設けられ、装置の前
後方向に移動自由に支持され、前記カートリッジホルダ
を保持し上昇及び下降移動させる斜面案内溝を備えたス
ライドシャーシと、フレーム上に設けられ、ディスクカ
ートリッジの挿入にともないスライドシャーシの位置の
固定及び解除を行なう第１固定機構部と、フレーム上に
設けられ、装置の前後方向に移動自由に支持され、装置
前面に設けられた排出ボタンに直結された排出スイッチ
アームと、この排出スイッチアームの移動を検知する検
出スイッチと、フレーム上に設けられ、前記排出スイッ
チアームの位置の固定及び解除を行なう第２固定機構部
と、フレーム上に設けられ、ディスクカートリッジの挿
入終了状態でのスライドシャーシの位置の固定及び解除
を行なう第３固定機構部と、前記第３固定機構部に連結
され、前記スライドシャーシの位置の固定を解除させる
小型ソレノイドと、前記の各部位を連結させる複数のバ
ネを備え、スピンドルモータの回転が停止してから、ス
ピンドルモータと光磁気ディスクの磁気的な吸着を解除
することにより、カートリッジ化した３.５インチ光磁
気ディスクを簡単な機構で挿入及び排出させる手段を備
えたことを特徴とする光磁気ディスク装置の挿入排出機
構である。

【００１０】

【作用】上記構成に於いて、スライドシャーシはフレー
ム上を移動することにより、ディスクカートリッジを内
挿したカートリッジホルダを上昇及び下降移動させ、所
定の位置に移動させる。

【００１１】第１固定機構部は、ディスクカートリッジ
未挿入時のスライドシャーシの位置の固定を行ない、そ
してディスクカートリッジ挿入時のスライドシャーシの
位置の固定解除を行なう。又、ディスクカートリッジ未
挿入時、あるいは排出時に排出スイッチアームの位置の
固定を行なっている第２固定機構部を、ディスクカート
リッジ挿入時に位置の固定解除を行なわせ、装置前面よ
り排出ボタンを突出させる。

【００１２】排出スイッチアームの移動を検知する検出
スイッチは、排出ボタンに直結した排出スイッチアーム
が押し込まれたことを検知する。

【００１３】第３固定機構部は、ディスクカートリッジ
挿入終了時のスライドシャーシの位置の固定を行なう。
第３固定機構部に連結された小型ソレノイドは、ディス
クカートリッジ排出時、スピンドルモータの回転停止が
行われた後、吸引動作を行ない、第３固定機構部のスラ
イドシャーシの位置の固定解除を行なわせ、スライドシ
ャーシの移動を始めさせディスクカートリッジの排出動
作を行わせる。

【００１４】各部位を連結したバネは、各部位及び各固
定機構部の移動及び回転移動に必要な力を与え、ディス
クカートリッジの挿入排出動作を行なわせる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図４を参照
して説明する。図１に於いて、ディスクカートリッジ未
挿入時、ディスクカートリッジ１を内挿保持するカート
リッジホルダ３は、両側面に設けられた支持ピン５をス
ライドシャーシ４に設けられた斜面案内溝１５に嵌合さ
せた状態で保持される。フレーム２上で図中、Ａ，Ｂ方
向に移動自由に支持されたスライドシャーシ４は、図４
に示される第１固定機構部８の当て部２３が図３に示さ
れるスライドシャーシ４の固定溝部２４に入り込み、図
示の位置で固定されている。又、排出ボタン２７に直結
された排出スイッチアーム１４は、図４に示される第２
固定機構部１１の当て部２５が排出スイッチアームの固
定溝部１９に入り込み、図示の位置で固定されている。
スライドシャーシ４は図３、図４に示されるバネ１２に
より、フレーム２に連結されており、排出スイッチアー
ム１４はバネ１３により、スライドシャーシ４に連結さ
れている。

【００１６】ディスクカートリッジ挿入時、ディスクカ
ートリッジ１をカートリッジホルダ３の中に押し込むこ
とにより、ディスクカートリッジの端面が図４に示す第
１固定機構部８に設けられたピン７を押し第１固定機構
部を回転させ、当て部２３と図３に示すスライドシャー
シの固定溝部２４の接触を解放し、スライドシャーシ４
の固定を解除する。これにより、フレーム２と図３に示
すバネ１２で連結されたスライドシャーシ４はバネ１２
の力で、図中矢印Ａの方向へ移動する。又、図４に示す
第１固定機構部８が回転させられることにより、当て部
９が第２固定機構部１１の当て部１０を押し、第２固定
機構部１１を移動させ、当て部２５と図１に示す排出ス
イッチアームの固定溝部１９の接触を解放させ、排出ス
イッチアーム１４の固定を解除する。

【００１７】これにより、スライドシャーシ４とバネ１
３で連結された排出スイッチアーム１４は、スライドシ
ャーシ４が図中矢印Ａの方向へ移動するのにともない、
同方向へ移動する。又、排出スイッチアーム１４の先端
に設けられた排出ボタン２４が、図示しないフロントベ
ゼル面より突出する。

【００１８】ディスクカートリッジ１を内挿したカート
リッジホルダ３は、スライドシャーシ４が移動すること
により、斜面案内溝１５とサイドシャーシに設けられた
位置決め案内溝２５により下降し図２に示す所定の位置
へ移動し、ディスクカートリッジ１内に納められた光磁
気ディスクを、図示しないスピンドルモータに磁気的に
吸着させる。

【００１９】スライドシャーシ４は図中矢印Ａ方向へ動
くことにより、図４に示す第３固定機構部１６がバネ１
７により回転し、第３固定機構部に設けられた当て部２
６が図２、図３に示すスライドシャーシに設けられた固
定端部６に引っかかり、スライドシャーシ４の固定を行
ないディスクカートリッジの挿入動作を終了する。

【００２０】ディスクカートリッジを装置から排出させ
る場合、図示しないフロントベゼルより突出した排出ボ
タン２４を、図中矢印Ｂ方向へ押戻すことにより、排出
スイッチアーム１４を図１に示す初期の位置へ移動させ
る。

【００２１】前記第２固定機構部１１はディスクカート
リッジの挿入動作により排出スイッチアーム１４の固定
を解除した後、当て部１０を押していた第１固定機構部
の当て部９との接触が離れ、バネ１８により排出スイッ
チアーム１４を固定するための待機位置へ復帰する。

【００２２】排出スイッチアーム１４は初期の位置へ移
動することにより、固定溝部１９に第２固定機構部の当
て部２５が入り込み、第２固定機構部１１により固定さ
せられる。

【００２３】又、図１に示すように排出スイッチアーム
１４の端部がスイッチ２０を押し、排出ボタンが押され
たことを検知する。これにより、スピンドルモータの回
転停止が指示される。スピンドルモータに備えられたイ
ンデックスセンサにより、スピンドルモータの回転停止
が確認された後、図４に示す第２固定機構部に連結され
たソレノイド２１に信号が送られ、鉄心部を吸引する。

【００２４】これにより、第２固定機構部１６が回転さ
せられ、当て部２６とスライドシャーシの固定端部６の
接触が外され、スライドシャーシ４の固定が解除され
る。スライドシャーシ４は排出スイッチアーム１４と連
結されたバネ１３により引っ張られ、図中Ｂ方向へ移動
する。

【００２５】これにより、カートリッジホルダ３は、前
記挿入動作の逆手順により内挿されたカートリッジディ
スク１とともに図１の図示位置まで押し上げられ、光磁
気ディスクのスピンドルモータとの磁気的な吸着を強制
的に解除する。

【００２６】図４に示す第１固定機構部８はスライドシ
ャーシ４が初期の位置へ移動することにより、バネ２２
により回転させられ当て部２３が図３に示すスライドシ
ャーシの固定溝部２４に入り込み、スライドシャーシ４
の固定を行なう。

【００２７】第１固定機構部８が回転することにより、
初期位置まで押し上げられたカートリッジホルダ３に内
挿されているカートリッジディスク１は、その端面をピ
ン７により押し出され所定の位置まで排出される。

【００２８】又、第１固定機構部８の当て部９は、スラ
イドシャーシ４を固定する位置へ回転移動するのにとも
ない、第２固定機構部１１の板バネで作られた当て部１
０を乗り越えて初期の位置へ復帰し、ディスクカートリ
ッジの排出動作を終了する。

【００２９】

【発明の効果】本発明は、上記の通り構成されているの
で次のような効果を奏する。

【００３０】（１）ディスクカートリッジの排出動作に
ともなう光磁気ディスクとスピンドルモータとのクラン
プの解除を、スピンドルモータの回転停止を検知した後
に行なうため、光磁気ディスクにディスクカートリッジ
の内側面との接触等による損傷を与えることがないの
で、安全に排出動作を行なうことが出来る。

【００３１】（２）小型ソレノイドを用いた固定機構と
検出スイッチを備え、各部をバネにより連結する構成を
取っているため、安価で小型な挿入排出機構を得ること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す光磁気ディスク装置の
挿入排出機構の側面図。

【図２】ディスクカートリッジ挿入状態での同側面図。

【図３】本発明の一実施例を示す光磁気ディスク装置の
平面図。

【図４】本発明の一実施例を示す光磁気ディスク装置フ
レーム部の平面図。

【符号の説明】

１ 光磁気ディスクカートリッジ ２ フレーム ３ カートリッジホルダ ４ スライドシャーシ ５ カートリッジホルダ支持ピン ６ 固定端部 ７ ピン ８ 第１固定機構部 ９ 当て部 １０ 当て部 １１ 第２固定機構部 １２ バネ １３ バネ １４ 排出スイッチアーム １５ 斜面案内溝 １６ 第３固定機構部 １７ バネ １８ バネ １９ 固定溝部 ２０ スイッチ ２１ ソレノイド ２２ バネ ２３ 当て部 ２４ 固定溝部 ２５ 当て部 ２６ 当て部 ２７ 排出ボタン ２８ 位置決め案内溝

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光磁気ディスク装置におけるカートリッ
   ジ化した光磁気ディスクの挿入排出機構に於て、排出ボ
   タンが入力されたことを検知する検出スイッチと、小型
   ソレノイドを連結した固定機構及びその他の固定機構を
   設け、各部を複数のバネにより連結する構成により、ス
   ピンドルモータの回転停止後に、ディスクカートリッジ
   の排出を行なわせることを特徴とする光磁気ディスク装
   置における挿入排出機構。
2. 【請求項２】 ディスクカートリッジに設けられたシャ
   ッタを自動的に開閉する機構と、光磁気ディスクに外部
   磁界を印加する機構を備え、ディスクカートリッジを保
   持するカートリッジホルダと、フレーム上に設けられ、
   装置の前後方向に移動自由に支持され、前記カートリッ
   ジホルダを保持し上昇及び下降移動させる斜面案内溝を
   備えたスライドシャーシと、フレーム上に設けられ、デ
   ィスクカートリッジの挿入にともないスライドシャーシ
   の位置の固定及び解除を行なう第１固定機構部と、フレ
   ーム上に設けられ、装置の前後方向に移動自由に支持さ
   れ、装置前面に設けられた排出ボタンに直結された排出
   スイッチアームと、この排出スイッチアームの移動を検
   知する検出スイッチと、フレーム上に設けられ、前記排
   出スイッチアームの位置の固定及び解除を行なう第２固
   定機構部と、フレーム上に設けられ、ディスクカートリ
   ッジの挿入終了状態でのスライドシャーシの位置の固定
   及び解除を行なう第３固定機構部と、前記第３固定機構
   部に連結され、前記スライドシャーシの位置の固定を解
   除させる小型ソレノイドと、前記の各部位を連結させる
   複数のバネを備え、スピンドルモータの回転が停止して
   から、スピンドルモータと光磁気ディスクの磁気的な吸
   着を解除することにより、カートリッジ化した３.５イ
   ンチ光磁気ディスクを簡単な 機構で挿入及び排出させ
   る手段を備えたことを特徴とする請求項１記載の光磁気
   ディスクにおける挿入排出装置。