JPH05125996A - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents

内燃機関の排気還流装置

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JPH05125996A
JPH05125996A JP3286040A JP28604091A JPH05125996A JP H05125996 A JPH05125996 A JP H05125996A JP 3286040 A JP3286040 A JP 3286040A JP 28604091 A JP28604091 A JP 28604091A JP H05125996 A JPH05125996 A JP H05125996A
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passage
exhaust
exhaust gas
pressure
gas recirculation
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Eiji Aiyoshizawa
英二 相吉澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負圧制御弁1に導入される排気圧力の排気脈
動を抑制して制御の安定化を図り、かつそのために設け
られる排圧通路オリフィス44の目詰まりを防止する。 【構成】 排気還流通路33から排気圧力P2を導く排
圧通路42にオリフィス44が介装されている。排圧通
路42と吸気通路32との間に掃気用通路45が設けら
れ、かつ開閉弁46を備えている。吸気通路32には、
掃気用通路45の上流,下流の間に差圧を与えるべく吸
気絞弁49が配置されている。制御ユニット51の制御
により、排気還流停止時に掃気用通路45から空気が導
入されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の排気還流
装置に関し、特にダイヤフラム式排気還流制御弁の負圧
室に導入される負圧を、排気圧力に応答する負圧制御弁
により適宜に希釈して排気還流率を所望の特性に制御す
るようにした排気還流装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ディーゼル機関に好適な排気還
流装置として、排気還流通路の下流側つまり吸気通路合
流部近傍にEGRオリフィスを設け、該オリフィスと排
気還流制御弁との間の排気圧力P2を一定に保つように
負圧制御弁にて排気還流制御弁の開度をフィードバック
制御するようにした構成のものが知られている。また、
上記の排気圧力P2を運転条件等に応じて任意に可変制
御するために、排圧室と大気室とを画成するダイヤフラ
ムに対するセットスプリングの実質的な荷重を変化さ
せ、大気導入ポートの開弁圧を変化させ得るようにした
負圧制御弁が例えば実開平1−130058号公報や実
開平1−149558号公報等に開示されている。これ
は、ダイヤフラムを大気導入ポートの閉方向に付勢する
セットスプリングと対抗するように補助スプリングを配
設し、かつこの補助スプリングの基端を支持したスプリ
ングシートの位置をステップモータにより上下動させて
開弁圧を調節できるようになっている。従って、ステッ
プモータの制御位置により上記排気圧力P2ひいては排
気還流率をきめ細かく制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように排気
圧力に応答する負圧制御弁を用いた排気還流装置にあっ
ては、排気ガスの脈動により排気還流通路内の圧力が変
動し、これに伴って負圧制御弁内のダイヤフラムが振動
することがある。その結果、大気導入ポートと弁体とが
干渉を起こし、大気導入量が増大して排気還流量が目標
値より大となったり、両者の接触により耐久性が低下し
たりする虞れがある。
【0004】尚、この圧力脈動を低減するために、排気
還流通路から負圧制御弁の排圧室に至る排圧通路にオリ
フィスを設けることも考えられるが、この位置にオリフ
ィスを設けると、ディーゼル機関の場合には排気ガス中
のカーボンが付着して目詰まりを起こし、排気還流量の
制御が困難となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、排
気還流通路に介装されたダイヤフラム式の排気還流制御
弁と、排気還流通路の下流側に介装されたEGRオリフ
ィスと、負圧通路を介して上記排気還流制御弁の負圧室
に連通した負圧源と、上記負圧通路に接続された大気導
入通路と、上記排気還流通路の排気還流制御弁とEGR
オリフィスとの間の排気圧力が排圧通路を介して排圧室
に導入され、この排気圧力に応じて上記大気導入通路先
端の大気導入ポートを開閉する負圧制御弁と、を備えて
なる内燃機関の排気還流装置において、上記排圧通路に
介装された排圧通路オリフィスと、この排圧通路オリフ
ィスと上記排圧室との間に一端が接続され、かつ他端が
吸気通路に接続された掃気用通路と、この掃気用通路を
開閉する開閉弁と、上記掃気用通路の吸気通路側と排気
還流通路側との間に差圧を生成する差圧生成手段とを備
えたことを特徴としている。
【0006】
【作用】上記構成においては、排圧通路オリフィスによ
って排圧室に導かれる排気脈動が抑制される。
【0007】一方、掃気用通路は上記排圧通路オリフィ
スに付着したカーボンを除去する際に用いられる。例え
ば、排気還流停止時に開閉弁を開き、かつ差圧生成手段
として例えば吸気通路に設けた吸気絞弁を閉じて差圧を
与えてやれば、空気が掃気用通路から排圧通路オリフィ
スを通して排気還流通路へと流れるため、排圧通路オリ
フィスのカーボンが吹き飛ばされる。あるいは、機関減
速時に燃料供給を停止して排気還流(実際は吸気の還流
となる)を行えば、排気還流通路から排圧通路オリフィ
スを通して掃気用通路へと清浄な空気が流れ、やはり排
圧通路オリフィスのカーボンが除去される。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0009】図1はこの発明に係る排気還流装置全体の
構成を示す構成説明図、図2はこの排気還流装置に用い
られている負圧制御弁1の構成を示す断面図である。
【0010】先ず上記負圧制御弁1を説明する。
【0011】上記負圧制御弁1は、排気圧力に応じた基
本的な負圧制御を司る下部のダイヤフラム弁部2と、そ
の制御特性をさらに所望の特性に変化させるための上部
のステップモータ3とに大別される。
【0012】上記ダイヤフラム弁部2は、ケーシング4
内部に配設されたダイヤフラム5を主体としており、こ
のダイヤフラム5によって、下部に排圧室6が、上部に
大気室7が夫々隔成されている。上記ダイヤフラム5に
は、排圧室6内に圧縮状態で配設されたセットスプリン
グ8によって所定のセット荷重が付与されており、かつ
その大気室7側に弁体9が取り付けられている。そし
て、大気室7内には、上記弁体9に対向して大気導入ポ
ート10が開口形成されている。この大気導入ポート1
0は、側方に延びた大気導入通路11に連通している。
尚、上記大気室7は、一般に連通孔7aおよびフィルタ
25を介して大気に開放された形となっているが、過給
機付機関などでは吸気通路から過給圧を導く場合もあ
る。
【0013】一方、ステップモータ3は、ケーシング1
2に固定された一対のステータ13と、ベアリング1
4,15を介して回転自在に支持されたロータ16とを
有している。このステップモータ3は、ステータ13の
コイルに所定のパルス信号を印加することで回転角がス
テップ的に制御されるもので、例えば4ステップでロー
タ16が一回転する構成となっている。尚、全体のステ
ップ数は例えば0〜32の32ステップにその作動範囲
が定められている。また上記ロータ16は円筒状をな
し、その内周面に雌ねじ17が形成されている。
【0014】18はケーシング12のベアリング15内
周側に固定されたガイド部材、19は上記ガイド部材1
8によって非回転かつ軸方向に摺動可能にガイドされた
プランジャであって、このプランジャ19は、上部に雄
ねじ20が形成されており、これが上記ロータ16の雌
ねじ17に螺合している。つまり、このプランジャ19
は、ステップモータ3のステップ数(回転角)に応じて
軸方向に直線運動する構成となっている。なお、このプ
ランジャ19は、ダイヤフラム5の中心線上に位置して
いる。そして、上記プランジャ19の下端部には、円盤
状のスプリングシート21が固定されている。
【0015】具体的には、プランジャ19の下端部に雄
ねじ26が形成されており、ここにスプリングシート2
1が螺合しているとともに、ロックナット27によって
適宜位置で固定されている。
【0016】また22は、上記プランジャ19の作動を
上記ダイヤフラム5に伝達する中間部材を示している。
この中間部材22は、円盤状のスプリングシート部22
aと、スプリングシート部22aの一側部からプランジ
ャ19軸方向に延びたプッシュロッド部22bとからな
り、上記プッシュロッド部22bがケーシング4の大気
室7上面部分を貫通して配設されている。そして、上記
スプリングシート部22aと上記スプリングシート21
との間には補助スプリング23が圧縮状態で配設されて
おり、これによって中間部材22のプッシュロッド部2
2b先端がダイヤフラム5上面のリテーナ24に圧接し
ている。つまりダイヤフラム5を中間に挟んでセットス
プリング8と補助スプリング23とが互いに対向して配
置されている。
【0017】次に図1に基づいて排気還流装置全体の構
成を説明する。これは、一例としてディーゼル機関に適
用した構成例であって、機関の排気通路31と吸気通路
32とを連通するように排気還流通路33が設けられて
いるとともに、その通路途中にダイヤフラム式の排気還
流制御弁34が介装されている。この排気還流制御弁3
4は、テーパ状の弁体35が弁口部を排気通路31側か
ら開閉しており、ダイヤフラム36によって画成された
負圧室37に導入される負圧がセットスプリング38の
付勢力より弱いときには弁体35が開き、上記付勢力に
打ち勝つと弁体35が閉じる構成となっている。上記負
圧室37は、信号負圧通路39を介して負圧タンク40
に連通している。この負圧タンク40には、図示せぬバ
キュームポンプ等により生成された一定圧の負圧が蓄え
られるようになっている。尚、上記信号負圧通路39に
は、負圧制御弁1から延びた大気導入通路11´が合流
しているとともに、この合流点より負圧タンク40寄り
にVCオリフィス41が介装されている。
【0018】また排気還流通路33の排気還流制御弁3
4下流側と上記負圧制御弁1の排圧室6とが排圧通路4
2によって連通されているとともに、排気還流通路33
の更に下流側に、EGRオリフィス43が介装されてい
る。つまり、該EGRオリフィス43と上記排気還流制
御弁34との間の排気圧力P2が上記排圧室6に導かれ
ている。そして、上記排圧通路42に、排気脈動を抑制
するための排圧通路オリフィス44が介装されている。
尚、上記EGRオリフィス43は、排圧通路42の延長
線上に位置しており、かつ排圧通路42の開口端が上記
EGRオリフィス43に近接するように延長部42aが
設けられている。
【0019】また上記排圧通路42の排圧通路オリフィ
ス44と排圧室6との間に、掃気用通路45の一端が接
続されている。この掃気用通路45の他端は、吸気通路
32、特に排気還流通路33合流部よりも上流側に接続
されており、かつこの掃気用通路45の通路途中には、
ダイヤフラム式の開閉弁46が介装されている。この開
閉弁46は、負圧導入時に掃気用通路45を開路するも
のであって、ここに接続された負圧通路47が、三方電
磁弁からなる負圧切換弁48によって大気導入ポート4
8a側もしくは負圧タンク40側に選択的に連通するよ
うになっている。
【0020】そして、吸気通路32の排気還流通路33
合流部と掃気用通路45接続部との間には、差圧生成手
段となる吸気絞弁49が設けられている。この吸気絞弁
49は、大量の排気還流を行う際および後述するカーボ
ン除去の際に吸気通路面積を絞るもので、ステップモー
タ50によりその開度が制御されている。
【0021】51は、機関回転数や負荷等の機関運転条
件に基づいて上記負圧制御弁1のステップモータ3や負
圧切換弁48あるいは吸気絞弁49のステップモータ5
0等を制御する制御ユニットである。
【0022】図4は、上記制御ユニット51のシステム
構成を示したもので、この制御ユニット51は、CPU
61、ROM62、RAM63および入出力回路64を
主体として構成されている。入出力回路64には、回転
数センサ65、アクセル開度センサ66、吸気温センサ
67、排気温センサ68、吸気圧センサ69、水温セン
サ70、燃温センサ71等のセンサ類の検出信号が入力
されている。そして、負圧制御弁1のステップモータ
3、吸気絞弁49のステップモータ50、負圧切換弁4
8、燃料噴射ポンプ72等を入出力回路64を介して制
御している。
【0023】次に上記のように構成された排気還流装置
の基本的な作用について説明する。
【0024】上述したように負圧制御弁1の排圧室6に
は、EGRオリフィス43と排気還流制御弁34との間
の排気圧力P2が常時導かれている。負圧制御弁1のダ
イヤフラム5には排気圧力P2と大気圧との差圧が作用
するとともに、セットスプリング8の付勢力が大気導入
ポート10の閉方向に作用し、かつ補助スプリング23
の付勢力が開方向に作用する。従って、両スプリング
8,23の付勢力によって定まる圧力つまり開弁圧より
も差圧が低くなると、大気導入ポート10が開放され、
かつそれよりも差圧が高くなると大気導入ポート10は
閉じられる。
【0025】一方、排気還流制御弁34の負圧室37に
は、負圧タンク40の負圧を負圧制御弁1から導入され
る大気で希釈してなる信号負圧が導入される。ここで、
上記の信号負圧が弱いと、弁体35の開度が増加し、排
気圧力P2が上昇する。そのため負圧制御弁1における
大気導入ポート10の開度が減少し、信号負圧が強まる
ので、排気還流制御弁34の開度は減少する。これに伴
い、排気圧力P2は低下し、負圧制御弁1における大気
導入ポート10の開度が増加するため、信号負圧が弱ま
り、排気還流制御弁34の開度が増加する。このような
作用が繰り返される結果、排気圧力P2は略一定に保た
れる。尚、機関が完全な定常状態にあると仮定すれば、
負圧制御弁1における大気導入ポート10の開度(つま
り弁体9の位置)および排気還流制御弁34の開度は、
それぞれある点でバランスしているものと考えることが
でき、その状態で一定の排気圧力P2が得られる。この
とき、排圧室6に導入される排気圧力P2は、排圧通路
オリフィス44によって排気脈動が抑制された比較的安
定したものとなるので、弁体9と大気導入ポート10と
の干渉による制御精度の低下や耐久性低下が回避され
る。
【0026】また上記補助スプリング23の付勢力は、
スプリングシート21の位置に応じて変化するので、ス
テップモータ3が回転してスプリングシート21が上下
動すると、上記開弁圧が変化し、その結果として排気圧
力P2が比例的に変動する。本実施例では、ステップ数
が小さいときにスプリングシート21が下降するので、
排気圧力P2はステップ数に対し図3のような傾向で変
化する。これによって最終的な排気還流率特性を機関運
転条件に応じた所望の特性に得ることができる。尚、吸
気通路32の吸気絞弁49を絞ると、該絞弁49より下
流が負圧となるため、排気還流率を更に高く制御するこ
とができる。
【0027】次に、上記排圧通路オリフィス44のカー
ボンを除去する際の制御を、図5のフローチャートに従
って説明する。この図5の処理は、一定時間もしくは一
定クランク角毎に繰り返し実行されるもので、先ずステ
ップ1で機関回転数Ne、アクセル開度Acc、冷却水
温Tw等の運転条件の諸データを読み込み、次にステッ
プ2で、この各データに基づきEGR量が0の領域であ
るか否か、つまりEGR停止条件か否かを判定する。こ
こでEGR停止条件でなければ、ステップ3,4へ進ん
で通常のEGR制御および燃料噴射制御を実行する。つ
まり、ステップ3では、所定の制御マップに基づいて、
基本噴射量QN、基本噴射時期ITN、ステップモータ
3の基本ステップ数STEPN、吸気絞弁49の基本吸
気絞弁開度WNを算出する。図6は基本噴射量QNの制
御マップの特性を示したもので、回転数Neとアクセル
開度Accとから決定される。図7は基本噴射時期IT
Nの制御マップの特性を示したもので、やはり回転数N
eとアクセル開度Accとから決定される。図8は、基
本ステップ数STEPNの制御マップの特性を示したも
ので、回転数Neとそのときの噴射量Qとから決定され
る。図9は、基本吸気絞弁開度WNの制御マップ特性を
示したもので、回転数Neと噴射量Qとから決定され
る。またステップ3では、同時に負圧切換弁48をOF
Fとし、つまり掃気用通路45を閉状態とする。そし
て、ステップ4で、上記のように算出した基本噴射量Q
N等を、それぞれ噴射量Q、噴射時期IT、ステップ数
STEP、吸気絞弁開度Wとしてセットする。これによ
って、常に適切な燃料噴射が行われるとともに、所期の
目標還流率に沿った排気還流制御が行われる。
【0028】一方、ステップ2でEGR停止条件である
と判定した場合には、ステップ5へ進み、吸気絞弁49
を所定開度Wxまで絞るとともに、負圧切換弁48をO
Nとし、掃気用通路45を開状態とする。そして、ステ
ップ6で、前述したステップ3と同様に基本噴射量Q
N、基本噴射時期ITN、ステップモータ3の基本ステ
ップ数STEPNを算出し、かつステップ7でこれらを
噴射量Q、噴射時期IT、ステップ数STEPとしてセ
ットする。尚、ステップモータ3のステップ数STEP
は、排気還流制御弁34が開弁し得ない範囲の値とな
る。
【0029】このように制御することによって、掃気用
通路45内を空気が通流する。つまり、排気還流は行わ
れておらず、かつ吸気絞弁49が所定開度Wxまで閉じ
ているので、吸気絞弁49の上流側と下流側との間に生
じる差圧によって吸気通路32から掃気通路45を通し
て排気還流通路33側へと空気が流れる。従って、この
空気の通流によって排圧通路オリフィス44に付着して
いたカーボンが吹き飛ばされ、その目詰まりが防止され
る。また、この空気流は排気還流通路33内のEGRオ
リフィス43にも衝突するので、該EGRオリフィス4
3の付着カーボンも吹き飛ばすことができる。
【0030】次に、図10はこの発明の異なる実施例を
示している。この実施例は、機関のポンピング作用自体
を差圧生成手段として利用したもので、掃気用通路45
の一端が吸気通路32の吸気絞弁49上流側に接続され
ている。尚、EGRオリフィス43は、排気還流通路3
3の比較的吸気通路32寄りに位置している。
【0031】図11は、この実施例における制御の内容
を示したフローチャートであって、先ずステップ11で
機関回転数Ne等運転条件の諸データを読み込み、次に
ステップ2で、このデータに基づき、設定回転数(例え
ば2000rpm)以上でかつ減速状態にあるか否かを
判定する。ここで減速状態でなければ、ステップ13,
14へ進んで通常のEGR制御および燃料噴射制御を実
行する。この通常の制御は、前述した実施例のステップ
3,4と特に変わりがないので、詳細な説明は省略す
る。
【0032】一方、ステップ12で所定の減速状態であ
ると判定した場合には、ステップ15へ進み、吸気絞弁
49を最小開度Wminつまり全閉位置まで絞るととも
に、負圧切換弁48をONとし、掃気用通路45を開状
態とする。そして、ステップ16では、噴射量Qを0と
し、燃料供給を停止するとともに、ステップモータ3の
ステップ数STEPを0として、負圧制御弁1の大気導
入ポート10を全開状態とする。
【0033】従って、排気還流制御弁34が全開状態と
なり、吸気絞弁49の作用と併せて非常に大きな流量の
排気還流がなされることになるが、燃料供給が停止され
ていることから、実際には清浄な吸気が排気還流通路3
3へ還流してくる。そして、この清浄な空気の一部は、
排圧通路オリフィス44および掃気用通路45を通して
吸気通路32へと流れるため、排圧通路オリフィス44
に付着していたカーボンが吹き飛ばされる。同様にEG
Rオリフィス43にも清浄な空気が流れるため、そこに
付着していたカーボンも除去される。
【0034】このように、上記各実施例では、機関が所
定の運転条件となるたびに排圧通路オリフィス44やE
GRオリフィス43のカーボン除去作用が繰り返し行わ
れるので、長期間運転を継続したような場合でも確実に
カーボンを除去でき、その目詰まりを防止できる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関の排気還流装置によれば、負圧制御弁の
排圧室に排気圧力を導入する排圧通路に、排圧通路オリ
フィスを介装したので、排気脈動の影響を排除して一層
高精度な排気還流制御が行える。また、掃気用通路を利
用して上記排圧通路オリフィスの付着カーボンを容易に
除去することができ、その目詰まりを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る排気還流装置全体の構成を示す
構成説明図。
【図2】この排気還流装置の負圧制御弁を示す断面図。
【図3】この負圧制御弁による制御特性を示す特性図。
【図4】制御ユニットのシステム構成を示す説明図。
【図5】この実施例の制御の流れを示すフローチャー
ト。
【図6】基本噴射量QNの制御マップの特性を示す特性
図。
【図7】基本噴射時期ITNの制御マップの特性を示す
特性図。
【図8】基本ステップ数STEPNの制御マップの特性
を示す特性図。
【図9】基本吸気絞弁開度WNの制御マップの特性を示
す特性図。
【図10】この発明の異なる実施例を示す構成説明図。
【図11】この実施例の制御の流れを示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…負圧制御弁 10…大気導入ポート 11,11´…大気導入通路 32…吸気通路 33…排気還流通路 34…排気還流制御弁 40…負圧タンク 42…排圧通路 43…EGRオリフィス 44…排圧通路オリフィス 45…掃気用通路 46…開閉弁 49…吸気絞弁 51…制御ユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気還流通路に介装されたダイヤフラム
    式の排気還流制御弁と、排気還流通路の下流側に介装さ
    れたEGRオリフィスと、負圧通路を介して上記排気還
    流制御弁の負圧室に連通した負圧源と、上記負圧通路に
    接続された大気導入通路と、上記排気還流通路の排気還
    流制御弁とEGRオリフィスとの間の排気圧力が排圧通
    路を介して排圧室に導入され、この排気圧力に応じて上
    記大気導入通路先端の大気導入ポートを開閉する負圧制
    御弁と、を備えてなる内燃機関の排気還流装置におい
    て、上記排圧通路に介装された排圧通路オリフィスと、
    この排圧通路オリフィスと上記排圧室との間に一端が接
    続され、かつ他端が吸気通路に接続された掃気用通路
    と、この掃気用通路を開閉する開閉弁と、上記掃気用通
    路の吸気通路側と排気還流通路側との間に差圧を生成す
    る差圧生成手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の
    排気還流装置。
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