JPH0512551A - 自動販売機の商品取出口における扉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】商品取出時に、閉成方向にばね付勢された小扉
を支える為に両手操作となる不便、及び小扉が高速で閉
じ大きな衝突音を発する不具合を解消する。 【構成】支軸が突出する小扉端面と、この端面に当接す
る軸受部端面とを、小扉が閉じるのに伴って小扉が押し
上げられるように傾斜を持った斜面とし、かつ小扉斜面
を軸受部斜面に押し付けるばねを設け、小扉が閉じる際
に前記両斜面間の摩擦抵抗によって、小扉に加わる閉成
方向への付勢力を減じ又回動速度を緩やかにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はカップ入りコーヒー飲
料等の商品を販売する自動販売機において、客が前記商
品を取出す商品取出口に設けられる扉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の自動販売機として図３に示すも
のが公知である。図において、自動販売機は本体ケース
の前面に前面扉１を備え、この前面扉１の前面上に硬貨
投入口１１，商品販売用押釦１２等が配設されるのとと
もに、商品取出口３が設けられる。この商品取出口３に
は図４に示すように、扉装置４として構成される小扉５
が付設される。即ち、小扉５は一方の端部に上下に突出
する支軸５１を有する。一方前面扉１には商品取出口３
を形成する縁部６に軸孔６１が設けられる。しかして小
扉５は支軸５１を軸孔６１に嵌合させて回動可能に前面
扉１に支持されるとともに、ばね７によって閉成方向に
付勢されて商品取出口３を開閉可能に閉鎖する。

【０００３】上記自動販売機は販売信号によってカップ
内に調整された前記商品が商品取出口３で取出されるよ
う待機する。そこで客は小扉５をあけてカップ毎飲料を
取出し口にすることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来の自動販
売機では、僅かな衝撃や風圧で小扉５があかないように
ばね７は小扉５に所定の回転力を与える強さのものが選
ばれる。しかして小扉５が常時は商品取出口３を閉成し
て取出口内部が衛生的に保たれる。ところが商品取出し
の際にあけられた小扉５は前記回転力が常に閉成方向に
作用するために、客はカップを持った手では前記小扉５
を支えきれずもう一方の手で小扉５を開放状態に保持し
なければならない不便さがあった。又商品取出し後小扉
５を離すと小扉５が縁部６に勢いよく衝突して大きな衝
撃音を発する不具合があった。

【０００５】この発明は自動販売機において、商品取出
口が小扉によって確実に閉成され、かつ客が商品を取出
す際に取出し操作の容易な商品取出口の扉装置を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、前面に開口する商品取出口を開
閉する小扉が、一方の端部の両端面から突出する支軸
を、前記商品取出口縁部の軸孔に嵌合させて回動自在に
支持されるとともに、閉成方向に付勢されてなる自動販
売機の商品取出口における扉装置において、前記小扉が
閉じる際に回動速度を抑制する制動手段を備えるものと
する。

【０００７】

【作用】小扉は適当な力のばねにより付勢されて常時は
確実に商品取出口を閉鎖する。一方商品取出時、商品取
出口を閉じる際には、前記ばねに対して制動手段が加わ
り小扉はゆっくり回動しながら閉成する。従って客は片
手で小扉を支えながら商品を取出すことが可能となり、
閉成時の衝撃音も小さい。

【０００８】

【実施例】図１はこの発明の実施例を示すもので、図３
及び図４と共通あるいは同一の部分は同じ符号で示す。
図１において、扉装置４のばね７は小扉５が閉成状態を
保つのに適当な強さのものが使用される。小扉５の支軸
５１が突出する端面の下側端面５２及びこの端面５２が
当接する軸孔部の端面６２は支軸６１の軸心に垂直でな
く適当な傾斜をもった斜面に形成される。更に小扉５は
開閉時に若干上下に移動可能に支持され、かつばね８に
よって端面５２が端面６２に押し付けられる。

【０００９】前述の構成において、小扉５はばね７によ
り付勢され常時は商品取出口３を閉成する。しかして客
により商品が取り出される際には、小扉５は、開けられ
るのに併って端面５２及び端面６２の傾斜に伴って僅か
に下向きに移動し、かつばね８の下向きの力も加わって
容易に開放される。この小扉５がばね７の付勢により閉
じる際には、ばね８を撓ませ前記両端面の傾斜に沿って
持ち上げる必要があり、この上向き移動のための分力と
してばね７のかなりの力が費やされる。従って小扉５は
閉成方向の力が適当に弱められ、かつ前記両端面間の摩
擦力により回動速度も大きく減速される。これにより、
客は片手で小扉を支えながら商品を取出すことができ
て、また商品が取出された後小扉５が緩やかに縁部に衝
突するので大きな衝撃音の発生することが無くなる。

【００１０】図１の実施例において、小扉５に適当な自
重があり、かつ端面５２及び端面６２の傾斜角度の設定
によっては、前記小扉５の自重によって必要な制動を得
ることも可能であり、この場合ばね８が不要となり、か
つ前記実施例と同様の効果が得られる。

【００１１】図２はこの発明の別の実施例を示すもの
で、この実施例では小扉５は支軸５１の軸心が水平方向
に、即ち小扉５が上下方向に開閉されるように取付けら
れている。この実施例においても図１の実施例と同様に
一方の端面５１及び端面６１が適当な傾斜角をもった斜
面に形成され、かつ端面５１を端面６１に押し付けるば
ね８が設けられる。しかして同じ作用により同様の効果
が得られる。

【００１２】

【発明の効果】この発明によれば、前面に開口する商品
取出口を開閉する小扉が、一方の端部の両端面から突出
する支軸を、前記商品取出口縁部の軸孔に嵌合させて回
動自在に支持されるとともに、閉成方向に付勢されてな
る自動販売機の商品取出口における扉装置において、前
記小扉が閉じる際に回動速度を抑制する制動手段を備え
るようにしたので、小扉は常時は商品取出口を確実に閉
鎖するように保たれる。又商品取出時に客は片手で、開
けた小扉を支えながら商品を取出すことができるので取
出し操作が極めて容易となり、かつばねに付勢されて閉
じる小扉が大きな衝撃音を発する不具合を解消すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す扉装置の正面図

【図２】この発明の別の実施例を示す扉装置の正面図

【図３】この発明の対象となる自動販売機の正面図

【図４】従来の扉装置の正面図

【符号の説明】

３ 商品取出口 ４ 扉装置 ５ 小扉 ６ 縁部 ７ ばね ８ ばね ５１ 支軸 ５２ 端面 ６２ 端面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前面に開口する商品取出口を開閉する小扉
   が、一方の端部の両端面から突出する支軸を、前記商品
   取出口縁部の軸孔に嵌合させて回動自在に支持されると
   ともに、閉成方向に付勢されてなる自動販売機の商品取
   出口における扉装置において、前記小扉が閉じる際に回
   動速度を抑制する制動手段を備えることを特徴とする自
   動販売機の商品取出口における扉装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の扉装置において、制動手段
   は、小扉を支軸の軸心方向に移動可能に支持するととも
   に、前記支軸が突出する一方の端部端面及びこの端面に
   当接する軸孔部端面を、前記小扉が閉じるのに伴って持
   ち上げられる方向に傾斜する斜面に形成するものである
   自動販売機の商品取出口における扉装置。
3. 【請求項３】請求項２記載の扉装置において、小扉の斜
   面をなす端部端面を同じ斜面をなす軸孔部端面に押しつ
   ける方向に作用する付勢ばねを設けた自動販売機の商品
   取出口における扉装置。