JPH1055477A - 自動販売機の商品販売口装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 販売扉５を衝撃音を発することなく閉塞させ
る。 【解決手段】 販売扉５を外力で持上げ下端を開放する
と販売扉５の自重によって落下してヒンジ６に加わる力
と、この力よりも弱い力でコイルバネ２７が販売扉５を
開成方向に付勢する力がヒンジ６へ加わりつつ販売扉５
が閉成方向へ移行することによって販売扉５の閉成の勢
いが抑制される。そして、所定の回動角度でレバー２６
の先端方向とコイルバネ２７の一端２７ａが直角となる
位置のとき、一旦コイルバネ２７の付勢力が販売扉５を
開閉する方向に作用しなくなり、その後にヒンジ６の閉
成方向への力に対してコイルバネ２７が閉成方向へ移行
する力を与え販売扉５を閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、缶入り飲料などの
商品を販売する販売取出口の開口を開閉可能とする販売
扉を有する自動販売機の商品販売口装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、缶入り飲料等の商品を販売する
自動販売機では、図５に示すように前面扉２の前面板体
３に形成する商品取出口４の上端にヒンジ６により支持
される販売扉５Ａが自重で商品取出口４を閉成して商品
取出口４の下側に受側４ａに設けるパッキン４２に当接
し、内側に箱体をなす底部に商品Ｂを載置する受台４０
を設ける一方、断熱扉４１に搬出扉３７を設けている。

【０００３】販売指令があると、図示しない商品搬出機
構が動作して搬出され落下してシュート３９を転倒した
商品Ｂが自重で搬出扉３７を開いて受台４０へ送り出さ
れる。顧客は、販売扉５Ａの下方を持って外方へ引き、
内側へ手を差し込み受台４０の商品Ｂを得ることができ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の自動
販売機の商品販売装置の販売扉５Ａは、ヒンジ６によっ
て支持され、販売扉５Ａの下端を持上げ商品Ｂを取出し
た後に自重によって落下して商品取出口４の下端に設け
る受側４ａのパッキン４２に当接させて衝撃を吸収する
ように構成しているが、何分にも外上方向へ持上げられ
た販売扉５Ａがそのまま自重によって落下するために比
較的大きな衝撃音を発し、反動によって前面扉２に大き
な振動が伝わるという問題がある。特に、夜間や室内の
静かな場所では上記衝撃音が顕著に聞こえ衝撃音の低減
が望まれている。

【０００５】そこで、本発明はかかる課題を解決するた
めになされたもので、販売扉の開閉時に発生する衝撃音
を大幅に低減させる自動販売機の商品販売口装置を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、商品
を収納する商品収納庫から搬出された商品を取り出す商
品取出口と、この商品取出口の上端に回動自在に軸支さ
れ、上下方向の回動により商品取出口を開閉可能な販売
扉と、該販売扉を全開した位置から閉方向の所定角度の
間で販売扉を閉じる方向に作用する重力よりも弱い力で
販売扉を開く方向に力が作用し、販売扉が前記所定角度
回動した後は前記販売扉を閉じる方向に力が作用するよ
うに弾性部材を配設した減速機構を備えることを特徴と
する。この手段によれば、弾性部材の介在によって販売
扉を全開した位置から閉方向の所定角度の間で販売扉を
閉じる方向に作用する重力よりも弱い力で販売扉を開く
方向に力が作用し、販売扉が前記所定角度回動した後は
前記販売扉を閉じる方向に力が作用するようして閉塞さ
れる。従って、販売扉が商品取出口へ速いスピードで当
接する衝撃音が減少でき、振動音が前面扉等へ伝わるこ
とが減少でき、消音効果が得られる。また、販売扉等の
損傷も少なく耐久性も向上できる。さらに、販売待機時
に常に販売扉が閉成方向へ力が加えられているので、販
売扉を確実に閉塞することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【０００８】図１は、本発明の実施の形態を示す自動販
売機の外観図であって、自動販売機本体１の前面に図示
しないヒンジに開閉可能として取付けられる前面扉２が
取付けられ、前面扉２には、前面板体３の下部に商品取
出口４が形成され、後述する販売扉５が取付けられてい
る。

【０００９】そして、前面扉２の上方には前面透明パネ
ル７で覆われる商品陳列室８が形成され、商品陳列室８
には商品見本Ａが載置され、商品陳列室８の前面に商品
選択ボタン９が設けられ、商品陳列室８の右下方の接客
部１０に紙幣投入部１１や表示器１２や硬貨投入口１３
等が配設されている。さらに、接客部１０の下方に硬貨
返却口１４が形成されている。

【００１０】図２は、本発明の要部である減速機構の構
成図であって、減速機構２０は商品取出口４の上側壁に
固定される固定板２１にバネ固定金具２２がビス２３，
２４によって取付けられると共に、固定板２１の斜め下
方にガイド板２５が固定板２１に固定され、ガイド板２
５に設ける軸穴にヒンジ６に連結するレバー２６が回動
可能に軸支され、レバー２６の先端にコイルバネ２７の
一端２７ａが取付けられコイルバネ２７の他端２７ｂが
固定板２１に取付けられてコイルバネ２７の一端２７ａ
がヒンジ６へ付勢力を与える一方、ヒンジ６へ与える付
勢力が回動位置に応じて変化するようになっている。

【００１１】この構成で、まず、図２に示す状態から販
売扉５の下端を外方へ持上げるとヒンジ６を中心に外向
きに回動して最終的に図３に示すように商品取出口４が
開扉される。この外力で持上げるときのヒンジ６に加わ
る力はコイルバネ２７の付勢力に対して大きくコイルバ
ネ２７はヒンジ６に加わる力に抗して対応する。

【００１２】次に、図３の状態で販売扉５の下端を開放
すると、図４に示される販売扉５の回動角度までの間、
すなわち販売扉５が商品取出口４を閉塞する間近の回動
位置までの間、販売扉５が自重によって閉成方向に作用
する力に対してコイルバネ２７は販売扉５の閉成を妨げ
ない力でヒンジ６を支点にレバー２６を図３において時
計回り方向に付勢するごとく作用する。これにより、販
売扉５の閉成の勢いが抑制される。そして、販売扉５が
図４に示す回動角度、すなわちレバー２６の先端方向と
コイルバネ２７の一端２７ａが略直角となる位置におい
て、一旦コイルバネ２７の付勢力が販売扉５を開閉させ
るいずれの方向へも加わらなくなる。その後、販売扉５
は自重によりさらに閉成方向に回動するとともに、コイ
ルバネ２７はレバー２６を反時計回りに付勢する方向に
作用して、販売扉５を閉成させる。そして、販売扉５は
さらに閉成方向に回動して図２に示されるように商品取
出口４を閉塞する。このとき、コイルバネ２７は、なお
レバー２６を反時計回り方向に付勢するよう作用して販
売扉５の閉塞状態を保持する。

【００１３】この一連の動作により、販売扉５が閉成す
る際、商品取出口４を閉塞する間近の角度位置までコイ
ルバネ２７の作用により閉成の勢いが抑制されるので、
販売扉５閉塞時の衝撃音を緩和する事ができる。また、
コイルバネ２７は販売扉５が閉塞したとき閉成方向へ付
勢を加えるので販売扉５Ａの下端が浮上るのを防止する
ことができる。なお、減速機構２０は、商品取出口４の
内側の一側面または両側面に配置している。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように請求項１の発明によ
れば、弾性部材の介在によって販売扉を全開した位置か
ら閉方向の所定角度の間で販売扉を閉じる方向に作用す
る重力よりも弱い力で販売扉を開く方向に力が作用し、
販売扉が所定角度回動した後に販売扉を閉じる方向に力
が作用するようして閉塞される。従って、販売扉が商品
取出口へ速いスピードで当接する衝撃音が減少でき、振
動音が前面扉等へ伝わることが減少でき、販売扉等の損
傷も少なく耐久性も向上できる。販売待機時に確実に販
売扉を閉塞できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用する自動販売機の斜視図。

【図２】本発明の実施の形態を示す要部である減速機構
の構成図。

【図３】本発明の実施の形態の第１作用を示す説明図。

【図４】本発明の実施の形態の第２作用を示す説明図。

【図５】従来例を示す販売扉の構成図。

【符号の説明】

４ 商品取出口 ５ 販売扉 ６ ヒンジ ２０ 減速機構 ２１ 固定板 ２２ バネ固定金具 ２５ ガイド板 ２６ レバー２６ ２７ コイルバネ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を収納する商品収納庫から搬出され
   た商品を取り出す商品取出口と、この商品取出口の上端
   に回動自在に軸支され、上下方向の回動により前記商品
   取出口を開閉可能な販売扉と、該販売扉を全開した位置
   から閉方向の所定角度の間で前記販売扉を閉じる方向に
   作用する重力よりも弱い力で前記販売扉を開く方向に力
   が作用し、前記販売扉が前記所定角度回動した後は前記
   販売扉を閉じる方向に力が作用するように弾性部材を配
   設した減速機構とを備えたことを特徴とする自動販売機
   の商品販売口装置。