JPH05124784A - エレベーターの操作盤装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 身体障害者用の操作盤を高所方向からは操作
困難にしたエレベーターの操作盤装置を得る。 【構成】 底面に開口した操作孔８を有する箱状の透明
材料製蓋体７を、身体障害者用の操作盤６を覆って装着
する。このため、車椅子使用の身体障害者が操作し易い
ような高さ、すなわち、低所方向からは操作孔８を介し
て身体障害者用の操作盤６を容易に操作でき、また、身
体障害者用の操作盤６を健常者が高所方向から操作する
ことは困難となる。これにより、健常者の身体障害者用
操作盤６の誤用を防ぐ。 【効果】 エレベーターが無用に身体障害者用運転する
ことによる運行効率の低下を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターのかご
等に設けられる車椅子使用者用のエレベーターの操作盤
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図７〜図１１は、従来のエレベーターの
操作盤装置を示す図である。図において、１は出入口２
を有するエレベーターのかご、３は出入口２を有するエ
レベーターの乗場、４はかご１に設けられて出入口２の
高さの中間位置に配置された健常者のかご操作盤、５は
乗場３に設けられて出入口２の高さの中間位置に配置さ
れた健常者用の乗場ボタン、６はそれぞれ床面から車椅
子使用者に対応した高さに設けられた身体障害者用の操
作盤で、かご１に設けられたかご操作盤、又は乗場３に
設けられた乗場ボタンからなるものである。

【０００３】従来のエレベーターの操作盤装置は上記の
ように構成され、操作盤６の押しボタン類は図１０に示
すように車椅子使用の身体障害者が操作し易いような高
さに配置される。そして、この身体障害者用の操作盤６
が操作されると、出入口２の開放時間の延長、出入口２
の戸の減速戸閉動作等の周知の身体障害者用運転が行わ
れる。また、健常者は身体障害者用の操作盤６よりも高
い位置に配置されたかご操作盤４、乗場ボタン５を操作
するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーターの操作盤装置は上記のように構成され、身体
障害者がエレベーターを便利、かつ、安全に利用できる
ように配慮されている。しかし、身体障害者用の操作盤
６は、健常者によって誤用されたり、いたずら操作され
たりすることがある。このため、無用に出入口２の開放
時間の延長等の身体障害者用運転が行われて、エレベー
ターの運行効率が阻害されるという問題点があった。

【０００５】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、身体障害者用の操作盤を、高所
方向からは操作困難にしたエレベーターの操作盤装置を
得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ターの操作盤装置は、底面が開放されて操作孔が形成さ
れた箱状の透明材料製蓋体を、身体障害者用の操作盤を
覆って配置したものである。

【０００７】

【作用】上記のように構成されたエレベーターの操作盤
装置は、車椅子使用の身体障害者の高さ、すなわち、低
所方向からは身体障害者用の操作盤を、蓋体の操作孔を
介して容易に操作することができる。

【０００８】

【実施例】

実施例１．図１〜図４は、この発明の一実施例を示す図
で、図中、図８〜図１１と同符号は相当部分を示し、７
は箱状をなし身体障害者用の操作盤６を覆って装着さ
れ、底面が開放されてなる操作孔８を有する合成樹脂等
の透明材料製の蓋体で、９は蓋体７の側面、１０はカー
ブした蓋体７の上面である。

【０００９】上記のように構成されたエレベーターの操
作盤装置においては、身体障害者が透明材料製の蓋体７
の上から操作盤６の所在を容易に知ることができる。そ
して、車椅子使用の身体障害者は低所方向から、図３に
示すように操作孔８に手を入れて操作盤６を容易に操作
できる。また、健常者が高所方向から身体障害者用の操
作盤６を操作することは図４に示すように困難となる。
これによって、健常者が身体障害者用の操作盤６を誤っ
て操作すること等の乱用を減少することができる。した
がって、エレベーターが無用に身体障害者用運転され
て、運行効率が阻害される不具合を解消することができ
る。

【００１０】実施例２．図５は、この発明の他の実施例
を示す図で、図中、図１〜図４と同符号は相当部分を示
し、１１は蓋体７の外に設けられた出入口２の戸開閉ボ
タンである。

【００１１】実施例３．図６及び図７も、この発明の他
の実施例を示す図で、図中、図１〜図４、又は図９と同
符号は相当部分を示し、６は乗場ボタンからなる身体障
害者用の操作盤である。

【００１２】上記図５と、図６及び図７の実施例におい
ても、それぞれ、操作盤６に蓋体７が装着される。した
がって、詳細な説明を省略するが、これらの実施例にお
いても図１〜図４の実施例と同様な作用が得られること
は明白である。なお、図５の実施例において、出入口２
の戸開閉ボタン１１が蓋体７外に配置されている。この
ため、乗客が戸に挟まれそうになったときに健常者が容
易に戸を反転動作させることができて、事故防止に有用
である。

【００１３】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように底面が
開放されて操作孔が形成された箱状の透明材料製蓋体を
身体障害者用の操作盤に装着したものである。これによ
り、車椅子使用の身体障害者の高さ、すなわち、低所方
向からは身体障害者用の操作盤を操作孔を介して容易に
操作することができる。また、高所方向からの身体障害
者用の操作盤の操作は困難となり、健常者が身体障害者
用の操作盤を誤って操作すること等の乱用を防ぐことが
できる。このため、エレベーターが無用に身体障害者用
運転されて、運行効率が阻害される不具合を解消する効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す図で、かご内からか
ごの出入口側を見た透視図。

【図２】図１の蓋体箇所の拡大斜視図。

【図３】図１において車椅子使用の身体障害者が操作盤
を操作する状態を説明した図。

【図４】図１において健常者が操作盤に対向した状態を
説明した図。

【図５】この発明の他の実施例を示す図で、図２相当
図。

【図６】この発明の他の実施例を乗場の斜視図により示
す図１相当図。

【図７】図６に対応した図２相当図。

【図８】従来のエレベーターの操作盤装置を示す図１相
当図。

【図９】従来のエレベーターの操作盤装置を示す図６相
当図。

【図１０】図８に対応した図３相当図。

【図１１】図８に対応した図４相当図。

【符号の説明】

６ 操作盤 ７ 蓋体 ８ 操作孔

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成４年７月３０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００２

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００２】

【従来の技術】図８〜図１１は、従来のエレベーターの
操作盤装置を示す図である。図において、１は出入口２
を有するエレベーターのかご、３は出入口２を有するエ
レベーターの乗場、４はかご１に設けられて出入口２の
高さの中間位置に配置された健常者用のかご操作盤、５
は乗場３に設けられて出入口２の高さの中間位置に配置
された健常者用の乗場ボタン、６はそれぞれ床面から車
椅子使用者に対応した高さに設けられた身体障害者用の
操作盤で、かご１に設けられたかご操作盤、又は乗場３
に設けられた乗場ボタンからなるものである。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００７】

【作用】上記のように構成されたエレベーターの操作盤
装置は、車椅子使用の身体障害者が操作し易いような高
さ、すなわち、低所方向からは身体障害者用の操作盤
を、蓋体の操作孔を介して容易に操作することができ
る。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように底面が
開放されて操作孔が形成された箱状の透明材料製蓋体を
身体障害者用の操作盤に装着したものである。これによ
り、車椅子使用の身体障害者が操作し易いような高さ、
すなわち、低所方向からは身体障害者用の操作盤を操作
孔を介して容易に操作することができる。また、高所方
向からの身体障害者用の操作盤の操作は困難となり、健
常者が身体障害者用の操作盤を誤って操作すること等の
乱用を防ぐことができる。このため、エレベーターが無
用に身体障害者用運転されて、運行効率が阻害される不
具合を解消する効果がある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面から車椅子使用者に対応した高さに
   設けられた身体障害者用の操作盤と、箱状をなし上記操
   作盤を覆って装着され、底面に開口した操作孔を有する
   透明材料製の蓋体とを備えたエレベーターの操作盤装
   置。