JPH0512410Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、２階建建物から突出する玄関ポーチ
屋根の構造に関するものである。

〔従来の技術〕

従来にあつては、玄関側壁パネルと建物の前壁
パネルとのなす出隅コーナ部において、建物の前
壁パネルの側端上部から建物の前壁パネルに平行
に玄関ポーチ前梁を突設するには玄関ポーチ前梁
のみを単独で突設しており、また建物の前壁パネ
ルと屋根パネルとの連結に当たつては上記玄関ポ
ーチ前梁の取り付けとは別に屋根パネルを取り付
けていた。更にブレースの取り付けに当たつても
上記各部材とは独立して取り付けていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のような従来例にあつては、玄関ポーチ前
梁と前壁パネルとの取り付け、建物の前壁パネル
と屋根パネルとの取り付け、ブレースの取り付け
がいずれも単独で取り付けられており、まとめて
連結するようになつておらず、連結強度が弱く、
また別々に取り付けているので相互の位置関係が
正確に出にくい場合があつた。

本考案は上記の従来の問題点に鑑みて考案した
ものであつて、その目的とするところは、玄関ポ
ーチ前梁と、玄関側壁パネルと、建物の前壁パネ
ルと、屋根パネルと、ブレースを一つの連結金具
で連結できて相互の協同により連結部の強度が強
くでき、また部材相互の位置も正確に連結できる
玄関側壁パネルと建物の前壁パネルと屋根パネル
と玄関ポーチ前梁との連結構造を提供するにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の玄関側壁パネルと建物の前壁パネルと
屋根パネルと玄関ポーチ前梁との連結構造は、玄
関側壁パネル３と建物の前壁パネル５とのなす出
隅コーナ部において、建物の前壁パネル５の側端
上部から建物の前壁パネル５に平行に玄関ポーチ
前梁６を突設し、前梁取付け金具１８の前部の下
面部の両側に壁固定部１８ａと前梁固定部１８ｂ
とを設け、壁固定部１８ａと前梁固定部１８ａと
の間から壁固定部１８ａと前梁固定部１８ｂとを
結ぶ線に対して直交する方向である後方に向けて
側壁固定部１８ｅを突設して設け、前梁取付け金
具１８の前部の上面部に屋根勾配と同じ傾斜の傾
斜面となつた屋根パネル固着部１８ｃを設け、前
梁取り付け金具１８の後部の側壁固定部１８ｅの
側部にブレース取付け部１８ｄを設け、前梁取付
け金具１８の前部の下面部を建物の前壁パネル５
の上面部と前梁６の上面部とにわたつて載置する
と共に壁固定部１８ａを建物の前壁パネル５に固
着し且つ前梁固定部１８ｂを玄関ポーチ前梁６に
固着し、前梁取付け金具１８の側壁固定部１８ｅ
を玄関側壁パネル３の上面に載設固着し、上階の
壁パネルの外面側に近接して配設される壁際トラ
ス９から玄関ポーチ前梁６、建物の前壁パネル５
にかけて掛けわたす屋根パネル１０を玄関側壁パ
ネル３と建物の前壁パネル５とのなす出隅コーナ
部においては前梁取付け金具１８の屋根パネル固
着部１８ｃに連結し、玄関側壁パネル３と平行に
配設され且つ一端部を建物の前壁パネル４の玄関
側壁パネルと反対側の端部に配設された建物の側
壁パネル４の上端部に壁際トラス９を接続し、該
壁際トラス９の建物の側壁パネル４側への取付け
部分に一端部を取り付けたブレース２３を他端部
を前梁取付け金具１８のブレース取付け部１８ｄ
に取り付けて成るものであつて、このような構成
を採用することで、上記した本考案の目的を達成
したものである。

〔作用〕

しかして、本考案にあつては、前梁取付け金具
１８により玄関側壁パネル３と建物の前壁パネル
５と玄関ポーチ前梁６とを連結するだけでなく、
この前梁取付け金具１８に屋根パネル１０、ブレ
ース２３を取り付けることで、一つの前梁取付け
金具１８により玄関側壁パネル３と建物の前壁パ
ネル５と玄関ポーチ前梁６と屋根パネル１０とブ
レース２３とが一体に連結され、強固に連結され
るとともに各部材相互の位置が正確に連結される
ようになつたものである。

〔実施例〕

以下本考案を実施例により詳述する。玄関正面
壁パネル２には玄関用開口部１が形成してある。
玄関正面壁パネル２の端部にはこの玄関正面壁パ
ネル２と直交する玄関側壁パネル３が前方に向け
て突出して設けてある。玄関側壁パネル３の側方
には距離をおいて玄関側壁パネル３に平行に建物
の側壁パネル４が配設してある。玄関側壁パネル
３の前端部と建物の側壁パネル４の前端部との間
には建物の前壁パネル５が配置してある。これら
玄関正面壁パネル２、玄関側壁パネル３、建物の
側壁パネル４、建物の前壁パネル５はいずれも上
記のように壁パネルにより構成してあり、これら
壁パネルを配設連結してある。そして、玄関側壁
パネル３と建物の側壁パネル４と建物の前壁パネ
ル５とに囲まれた部分が部屋となつている。玄関
側壁パネル３と建物の前壁パネル５とのなすコー
ナ部分かあ玄関側壁パネル３に直角に玄関ポーチ
用前梁６が突設してある。ここで、玄関側壁パネ
ル３と建物の前壁パネル５の上面部と、建物の前
壁パネル５から突出する玄関ポーチ前梁６の上面
部とにわたつて前梁取付け金具１８を配設してあ
り、この前梁取付け金具１８の壁固定部１８ａ、
前梁固定部１８ｂをそれぞれ前壁パネル５と玄関
ポーチ前梁６とにボルトにより固着してある。こ
の前梁取付け金具１８は第２図に示すような形状
をしており、前梁取付け金具１８の上面部に屋根
パネル固着部１８ｃが設けてあり、更に前梁取付
け金具１８にはブレース取付け部１８ｄが設けて
あり、前梁取付け金具１８の後部には側壁固定部
１８ｅが設けてある。また、玄関正面壁パネル２
の上部から直角に玄関ポーチ側梁７が突設してあ
り、この玄関ポーチ側梁７の先端部と玄関ポーチ
前梁６の先端部とがポーチ柱１１を介して連結し
てある。ここで玄関ポーチ梁７の先端部と玄関ポ
ーチ前梁６の先端部とをそれぞれポーチ柱１１に
固着することで連結した例を示したが、玄関ポー
チ側梁７の先端部と玄関ポーチ前梁６の先端部と
を直接連結してもよいものである。玄関正面壁パ
ネル２と玄関側壁パネル３との交差部分の上部と
建物の側壁パネル４の上部との間に補強胴差し８
を架設し、玄関ポーチ側梁７の後端部の上方と玄
関側壁パネル３の後端上方及び建物の側壁パネル
４の上方との間に壁際トラス９を架設してある。
ここで、玄関正面壁パネル２の端部上面と玄関側
壁パネル３の後端部上面部とにまたがつてコーナ
連結金具１２がボルトにて固着してあつて玄関正
面壁パネル２と玄関側壁パネル３とを連結してあ
る。また建物の側壁パネル４の上面には連結金具
１３がボルトにて固着してある。そしてコーナ連
結金具１２と連結金具１３の対向側面にそれぞれ
補強胴差し８の両端部がボルトにて固着されるこ
とで補強胴差し８が架設される。この補強胴差し
８は玄関正面壁パネル２と一直線となるように配
設される。玄関正面壁パネル２の上面には側梁連
結用金具１４の後端部がボルトにより固着してあ
り、この側梁連結用金具１４の前端部にポーチ側
梁７の後端部は側梁連結用金具１４がボルトによ
り連結してある。側梁連結用金具１４、コーナ連
結金具１２、連結金具１３の各前面部はトラス取
り付け部１５となつており、壁際トラス９がこの
各金具のトラス取り付け部１５の前面側に位置さ
せられてボルトによりトラス取り付け部１５に固
着することで壁際トラス９が架設される。ここで
側梁連結用金具１４、コーナ連結金具１２、連結
金具１３の上面及び補強胴差し８の上面は上階の
壁パネルが載設して取り付けられる上階壁パネル
取り付け部１７となつており、この上階壁パネル
取り付け部１７上に玄関正面壁パネル２と面一に
上階の壁パネルを載設してボルトにて取り付ける
ようになつている。そして、壁際トラス９はこの
上階の壁パネルの前面側のそつて配設されること
となる。また側梁連結用金具１４の後面、コーナ
連結金具１２の後面、連結金具１３の側面及び補
強胴差し８後面はそれぞれ上階の床パネルの取付
け部１６となつている。図中１９は玄関ポーチ前
梁６と玄関ポーチ側梁７とポーチ柱１１とを連結
するための梁コーナ用連結金具である。また玄関
ポーチ前梁６、玄関ポーチ側梁７、建物の側壁パ
ネル４、建物の壁５の各上面にはそれぞれ屋根パ
ネル支持金具２１が取り付けてある。そして、壁
際トラス９から玄関ポーチ前梁６、玄関ポーチ側
梁７、建物の側壁パネル４、建物の前壁パネル５
にかけて屋根パネル１０を掛け渡すのであるが、
この場合前梁取付け金具１８、梁コーナ用連結金
具１９、屋根パネル支持金具２１の上面に屋根パ
ネル１０をボルトにて連結するものである。ここ
で前梁取付け金具１８部分においては、上面部に
設けた屋根パネル固着部１８ｃに屋根パネル１０
を載設して固着するものである。またこの前梁取
付け金具１８のブレース取付け部１８ｄにはブレ
ース２３の一端部が取り付けられるものであり、
このブレース２３の他端部は壁際トラス９の連結
金具１３側の端部に取り付けられるものである。
更に本考案においては、前梁取付け金具１８の後
部に側壁固定部１８ｅを設けてあるので、この側
壁固定部１８ｅを玄関側壁パネル３の上面にボル
トにて固着し、前梁取付け金具１８により更に玄
関側壁パネル３も連結される。

〔考案の効果〕

本考案にあつては、叙述のように前梁取付け金
具の前部の下面部を建物の前壁パネルの上面部と
前梁の上面部とにわたつて載置すると共に壁固定
部を建物の前壁パネルに固着し且つ前梁固定部を
玄関ポーチ前梁に固着し、前梁取付け金具の側壁
固定部を玄関側壁パネルの上面に載設固着し、上
階の壁パネルの外面側に近接して配設される壁際
トラスから玄関ポーチ前梁、建物の前壁パネルに
かけて掛けわたす屋根パネルを玄関側壁パネルと
建物の前壁パネルとのなす出隅コーナ部において
は前梁取付け金具の屋根パネル固着部に連結し、
玄関側壁パネルと平行に配設され且つ一端部を建
物の前壁パネルの玄関側壁パネルと反対側の端部
に配設された建物の側壁パネルの上端部に壁際ト
ラスを接続し、該壁際トラスの建物の側壁パネル
側への取り付け部分に一端部を取り付けたブレー
スを他端ブレースを前梁取付け金具のブレース取
付け部に取り付けてあるので、前梁取付け金具に
より玄関側壁パネルと建物の前壁パネルと玄関ポ
ーチ前梁とを連結するだけでなく、この前梁取付
け金具に屋根パネル、ブレースを取り付けること
で、一つの前梁取付け金具により玄関側壁パネル
と建物の前壁パネルと玄関ポーチ前梁と屋根パネ
ルとブレースとが一体に連結され、強固に連結さ
れるとともに各部材相互の位置が正確に連結でき
るものであつて、施工が正確且つ強固にできるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の分解斜視図、第２図は同上の
概略平面図、第３図ａ，ｂ，ｃは同上の前梁取付
け金具の平面図、正面図及び側面図、第４図は同
上の全体斜視図であつて、５は建物の前壁パネ
ル、６は玄関ポーチ前梁、１０は屋根パネル、１
８は前梁取付け金具、２３はブレースである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 玄関側壁パネル３と建物の前壁パネル５とのな
   す出隅コーナ部において、建物の前壁パネル５の
   側端上部から建物の前壁パネル５に平行に玄関ポ
   ーチ前梁６を突設し、前梁取付け金具１８の前部
   の下面部の両側に壁固定部１８ａと前梁固定部１
   ８ｂとを設け、壁固定部１８ａと前梁固定部１８
   ｂとの間から壁固定部１８ａと前梁固定部１８ｂ
   とを結ぶ線に対して直交する方向である後方に向
   けて側壁固定部１８ｅを突設して設け、前梁取付
   け金具１８の前部の上面部に屋根勾配と同じ傾斜
   の傾斜面となつた屋根パネル固着部１８ｃを設
   け、前梁取り付け金具１８の後部の側壁固定部１
   ８ｅの側部にブレース取付け部１８ｄを設け、前
   梁取付け金具１８の前部の下面部を建物の前壁パ
   ネル５の上面部と前梁６の上面部とにわたつて載
   置すると共に壁固定部１８ａを建物の前壁パネル
   ５に固着し且つ前梁固定部１８ｂを玄関ポーチ前
   梁６に固着し、前梁取付け金具１８の側壁固定部
   １８ｅを玄関側壁パネル３の上面に載設固着し、
   上階の壁パネルの外面側に近接して配設される壁
   際トラス９から玄関ポーチ前梁６、建物の前壁パ
   ネル５にかけて掛けわたす屋根パネル１０を玄関
   側壁パネル３と建物の前壁パネル５とのなす出隅
   コーナ部においては前梁取付け金具１８の屋根パ
   ネル固着部１８ｃに連結し、玄関側壁パネル３と
   平行に配設され且つ一端部を建物の前壁パネル４
   の玄関側壁パネルと反対側の端部に配設された建
   物の側壁パネル４の上端部に壁際トラス９を接続
   し、該壁際トラス９の建物の側壁パネル４側への
   取付け部分に一端部を取り付けたブレース２３を
   他端部を前梁取付け金具１８のブレース取付け部
   １８ｄに取り付けて成る玄関側壁パネルと建物の
   前壁パネルと屋根パネルと玄関ポーチ前梁との連
   結構造。