JPH05123855A - 複合ロールの製造方法 - Google Patents

複合ロールの製造方法

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JPH05123855A
JPH05123855A JP29014491A JP29014491A JPH05123855A JP H05123855 A JPH05123855 A JP H05123855A JP 29014491 A JP29014491 A JP 29014491A JP 29014491 A JP29014491 A JP 29014491A JP H05123855 A JPH05123855 A JP H05123855A
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JP
Japan
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shaft member
outer layer
composite roll
welding
molten metal
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JP29014491A
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English (en)
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Yoshito Seto
良登 瀬戸
Takeru Morikawa
長 森川
Akitoshi Okabayashi
昭利 岡林
Hiroyuki Kimura
広之 木村
Takashi Shikata
敬 志方
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複合ロールを連続肉盛溶接法で製造する際、
軸部材をDCI材とアダマイト材の内外2層の複合材を
使用して、操業の容易化を計ると共に、ロールベンダが
よく効き、圧延使用時の絞り込み事故等の衝撃力を吸収
し、外層の圧縮荷重を軽減させ、外層中にラクックが発
生しないようにする。 【構成】 円筒状の鋳型に軸部材を同心状に連続降下さ
せ、鋳型と軸部材との隙間に外層材溶湯を連続的に注入
すると共に鋳型下部で凝固させて、軸部材の外周面に外
層を溶着一体的に形成する複合ロールの製造方法におい
て、軸部材をDCI材による軸内部材とアダマイト材に
よる軸外部材の複合材とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はいわゆる連続肉盛溶接法
による複合ロールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に示すように、軸部材2 の外周面に
圧延使用層たる外層3 が溶着一体的に形成された複合ロ
ール1 の好適な製造方法として、いわゆる連続肉盛溶接
法がある。この方法は、特公昭44−4903号公報に開示さ
れており、図2に示すように、図中の矢印方向に冷却水
が流れる円環状の水冷型16と、黒鉛系耐火材で円環状に
形成された緩衝型15と、高周波透導加熱用コイル21を内
蔵し、耐火材で円環状に形成された加熱型13とをこの順
序で上方に同心状に連設した円筒状の鋳型12を設け、軸
部材11を前記鋳型12に対して同心状に挿入し、鋳型12と
軸部材11との隙間に外層材質の溶湯18を連続的に注入す
ると共に軸部材11を連続的に下降させ、緩衝型15及び水
冷型16によって溶湯18を凝固させて、軸部材11の外周面
に外層17を連続肉盛溶接して複合ロールを製造する方法
である。図中20は溶湯注入前に加熱型13の下端開口に位
置させ、注入された溶湯の流出を防止するために軸部材
11外周面に凸設された鋼製の受け板である。19は溶湯の
酸化防止及び保温のために溶湯表面を覆うフラックス、
14は高周波誘導加熱用コイル21の誘導加熱が緩衝型に及
ぶのを遮断するための鋼板、22は前記コイルの冷却水の
通水路、23は軸部材の予熱用コイルである。
【0003】上述の連続肉盛溶接法を採用することによ
り、外層を軸部材の外周に容易に溶着形成することがで
き、しかも溶着に際して軸部材の靭性を損なうこともな
いので、ロールネック部におけるクラックや折損の発生
が抑制されるようになった。なお、上記軸部材の材質
は、強靭性に優れる黒鉛鋳鋼(C:1〜2wt%) 、鋳鋼
(C:1.0 wt%以下) 、鍛鋼、機械構造用炭素鋼、機械
構造用低合金鋼 (SCM材、SNCM材等)などの鋼材
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記連続肉盛溶接法で
使用する軸部材は鋼材であるため、ヤング率が20000 〜
23000kg/mm2 と高く、そのため前記方法で製作された複
合ロールは圧延使用時の異常負荷、いわゆる絞り込み事
故に対して軸部材での衝撃力吸収が少なく、場合によっ
ては外層中にクラックが発生するという問題があった。
また、現在の圧延ロールの軸部材として鋼材でなければ
ならない程の強靭性 (鋼材であれば容易に60kg/mm2以上
の引張強さが得られる) は必要なく、40kg/mm2程度の引
張強さがあれば実用上充分である。
【0005】さらに、前記連続肉盛溶接法を実施するに
際し、外層の溶着の健全化のためには軸部材を600 ℃
以上に予熱することが必要である。また、連続肉盛溶接
時、軸部材も高温に加熱される。このため、軸部材の表
面に酸化膜が形成され、溶着部の健全性が阻害される。
尚、酸化膜の形成を防止するため、軸部材の外周面をフ
ラックスでコーティングすることを試みたが、軸部材の
取扱中や加熱時に剥がれ易く、十分な効果が上がってい
ない。
【0006】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、複合ロールの製造に際し、軸部材をDCI材による
軸内部材とアダマイト材による軸外部材との複合材とす
ることにより、連続肉盛溶接時の操業を容易とすると共
に、本発明で得られた複合ロールが圧延使用時の異常負
荷に対して衝撃力を吸収し、外層中のクラックを発生す
ることのない複合ロールを提供することを目的とし、更
には連続肉盛溶接の際に、軸外部材の外周面に酸化膜が
生成し難く、外層の健全な溶着が得られる複合ロールの
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、円筒状の鋳型に軸部材を同心状に連続降下
させ、鋳型と軸部材との隙間に外層材溶湯を連続的に注
入すると共に鋳型下部で凝固させて、軸部材の外周面に
外層を溶着一体的に形成する複合ロールの製造方法にお
いて、軸部材をDCI材による軸内部材とアダマイト材
による軸外部材の複合材としたものであり、更には、軸
外部材の外周側面に予めNiメッキを施しておくという
手段を採用したものである。
【0008】
【作用】軸内部材のDCI材は溶解点が低く(約1150
℃) 、従って軸部材をDCI材のみで連続肉盛溶接する
と外層材との溶着のための溶かされ代が異常に大きくな
り易いものが、アダマイト材による軸外部材の存在によ
り、外層材との溶着のための溶かされ代が少なくなり操
業が極めて容易となる。
【0009】Niは耐酸化性に優れる材質であり、Ni
メッキ層が軸外部材の外周面を被覆しているため、1100
℃程度までは軸外部材の表面酸化を防止することができ
る。Niメッキ層はフラックス層に比べて相当高強度で
あり、接合強度も優れるため、連続肉盛作業までの取扱
い中に剥離が生じるおそれはなく、また軸外部材を長期
保管する場合も腐食防止、汚れ防止に有効である。
【0010】軸部材の主要部を占めるDCI材でなる複
合ロールは、ロールベンダがよく効く上に、圧延使用時
の絞り込み事故時の衝撃力を該軸部材でよく吸収し、外
層の圧縮荷重が軽減され、そのため外層中にクラックを
発生しない。
【0011】
【実施例】本発明に使用する軸部材の材質は、下記公知
の化学組成(wt%、残部実質的にFe) を有するものであ
る。 ○ DCI材 C : 2.8〜 3.8%、 Si:0.8 〜3.0 %、 Mn:
0.1〜1.0 %、 P :0.1 %以下、 S : 0.03 %以下、 Ni:
3.0%以下、 Cr:1.0 %以下、 Mo: 1.0%以下、 Mg:
0.01〜0.1 %、 ○ アダマイト材(軸外部材) C : 0.8〜 2.0%、 Si:1.0 %以下、 Mn:
1.5%以下、 P :0.1 %以下、 S :0.05%以下、 Ni:
2.0%以下、 Cr:3.0 %以下、 Mo: 2.0%以下 軸外部材の外周面に形成するNiメッキ層の厚さとして
は、2μm 程度以上であればよく、10〜20μm も有れば
十分である。それ以上厚くしても、効果上特に問題はな
いが、メッキコストが高くなり経済的でない。メッキ方
法としては、電気化学的メッキ (湿式メッキ) が一般的
であるが、溶射メッキや真空蒸着等の乾式メッキでもよ
い。尚、メッキ層は、少なくとも外層が溶着形成される
軸外部材の外周面に形成されておればよい。
【0012】外層材の材質としては、種々のロール材が
使用される。例えば、高Cr鋳鉄材、高Cハイス材を例
示することができる。高Cハイス材は耐摩耗性に優れ、
欠け落ちが生じにくく好適な材質である。代表的化学組
成(wt%、残部実質的にFe)を下記に示す。 ○ 高Cr鋳鉄材 C : 1.0〜 3.2%、 Si:0.3 〜1.5 %、 Mn:
0.5〜2.0 %、 P :0.1 %以下、 S : 0.1%以下、 Ni:
0.2〜4.0 %、 Cr:5 〜25%、 Mo: 0.1〜4.0% ○ 高Cハイス材 C : 1.5〜2.5 %、 Si:0.2 〜1.0 %、 Mn:
1.5%以下、 P :0.1 %以下、 S : 0.1%以下、 Ni:
2.0%以下、 Cr:3 〜8 %、 Mo: 1〜10% および W :1 〜10%、 V :3 〜10%、 Co:
1 〜10%、 Nb:1 〜5 %の内1種又は2種以上。
【0013】尚、外層の連続肉盛溶接の際、Niメッキ
層は外層溶湯中に溶解するが、溶解量は微量であり、外
層の材質特性を劣化させるおそれはない。以下、具体的
製造実施例について説明する。 (1) 外径φ300mm の軸部材11 (外径φ280mmのDCI材
による軸内部材11a に肉厚10mmのアダマイト材による軸
外部材11b が複合化されたものを遠心力鋳造にて製作…
図1、及び表1参照)を製作した。なお、前記アダマイ
ト材の肉厚は伝熱との関係で5mm以上なければ効果はな
く、また50mmを越える必要はない。
【0014】そして、その外周面に、電気メッキ法によ
り、厚さ15μmのNiメッキ層11cを形成した。
【0015】
【表1】
【0016】(2) 図2の装置を用い、先ず予熱用コイル
を軸部材の軸方向に移動して、軸部材全体を約650 ℃に
予熱した。次に表面温度が1050℃程度になるように予熱
用コイルの出力を上げ、軸部材に突設した受け板が加熱
型の下端開口を塞ぐ位置に来るように予熱しつつ下降さ
せた。 (3) 軸外部材と加熱型との隙間に上記表1に示す化学組
成の外層材質溶湯を注入し、溶湯表面をフラックスでカ
バーした。このとき溶湯温度は1480℃であった。注入し
た溶湯が加熱型内で凝固しないように、型内の高周波誘
導加熱用コイルによって加熱及び攪拌した。 (4) 溶湯注入後、直ちに、軸部材を30mm/分の速度で鋳
型内を降下させ、溶湯を緩衝型及び水冷型で凝固して、
外層を肉盛成形すると共に軸部外周面と溶着一体化し
た。
【0017】一方、軸部材の降下と同時に加熱型内の溶
湯面も下降するので、溶湯を連続的に注入して、溶湯面
を加熱型の一定位置に保持した。 (5) 所定量の溶湯注入後、溶湯の注入を停止し、軸部材
を鋳型の下方に抜き出して、軸部材外周面に外層が形成
されたロール素材を得た。 (6) 該ロール素材を超音波探傷試験に供したところ、軸
部材外周面と外層とは全面にわたって溶着していること
が確認された。また、横断面を破断調査したところ、溶
着部の健全性が確認された。なお、溶着のためのアドマ
イト材の溶かされ代は3〜7mmであった。
【0018】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1の発明の複
合ロールの製造方法によれば、軸内部材のDCI材の外
面に軸外部材のアドマイト材で複合化した軸部材を使用
したので、連続肉盛溶接する際に外層材との溶着のため
の溶かされ代が少なくなり操業が極めて容易となる。そ
して本発明方法により製造された複合ロールは軸部材の
主要部を占めるDCI材であるから、ロールベンダがよ
く効く上に、圧延使用時の絞り込み事故等の衝撃力を該
軸部材でよく吸収し、外層の圧縮荷重が軽減され、その
ため外層中にクラックが発生する問題点を低減させるこ
とができ、価格的には鋼材よりもDCIの方が安いため
複合ロールを安価に提供できる。また、従来の鋼材軸部
材ではそのカップリングが鋼材であるため、ウオブラ部
の焼付、かじりを発生し易いが、本発明では軸部材がD
CIのため、前記欠点がない。
【0019】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて次のような効果を奏する。すなわち、外
層の連続肉盛溶接による形成の際に、軸部材の外周面に
予めNiメッキを施しておくので、耐酸化性に優れたN
iメッキ層によって軸部材の表面酸化が防止され、溶着
部の健全性を確保することができる。また、Niメッキ
層は強度が大きく、剥離し難いので、取扱性が良好であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する軸部材の断面図である。
【図2】本発明を実施するための連続肉盛溶接装置の断
面説明図である。
【図3】従来の複合ロールの断面説明図である。
【符号の説明】
11 軸部材 11a 軸内部材 11b 軸外部材 11c Niメッキ層
フロントページの続き (72)発明者 木村 広之 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内 (72)発明者 志方 敬 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の鋳型に軸部材を同心状に連続降
    下させ、鋳型と軸部材との隙間に外層材溶湯を連続的に
    注入すると共に鋳型下部で凝固させて、軸部材の外周面
    に外層を溶着一体的に形成する複合ロールの製造方法に
    おいて、軸部材をDCI材による軸内部材とアダマイト
    材による軸外部材の複合材としたことを特徴とする複合
    ロールの製造方法。
  2. 【請求項2】 軸外部材の外周側面に予めNiメッキを
    施しておくことを特徴とする請求項1に記載の複合ロー
    ルの製造方法。
JP29014491A 1991-11-06 1991-11-06 複合ロールの製造方法 Pending JPH05123855A (ja)

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