JP2653612B2 - 圧延用複合ロール - Google Patents

圧延用複合ロール

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JP2653612B2
JP2653612B2 JP26517692A JP26517692A JP2653612B2 JP 2653612 B2 JP2653612 B2 JP 2653612B2 JP 26517692 A JP26517692 A JP 26517692A JP 26517692 A JP26517692 A JP 26517692A JP 2653612 B2 JP2653612 B2 JP 2653612B2
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清司 大友
光生 橋本
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐摩耗性に優れた圧延ロ
ールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波誘導加熱を利用して芯材周囲に外
層溶湯をクラッディングして複合ロールを製造する方法
においては、特公昭60−51548号公報のように芯
材の溶損量は特に規定していなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固相芯材の表面に外層
溶湯をクラッディングする場合、溶湯表面にあるスラグ
が芯材表面に付着されるため外層と芯材の境界にスラグ
噛み欠陥が発生しやすい。したがって、芯材の溶損量を
できるだけ大きくして芯材表面のスラグを浮上させ境界
部の溶着を完全にさせていた。その溶損量は15〜30
mmを目標としてクラッディングしていた。
【0004】しかし、芯材の溶損量を大きくし過ぎる
と、図2に示すように境界の外層側に炭化物が密集した
ミクロ組織偏析が発生することがわかった。このミクロ
組織偏析が発生すると材料強度が低くなるため境界強度
が劣化する。したがって、このミクロ組織偏析が製品寸
法内にあると硬化熱処理中に外層が剥離してロールが不
合格になる。また、圧延使用中にその部分から剥離する
といったトラブルが発生する。本発明はこのようなミク
ロ組織偏析の発生を防止し、複合ロールの内外層の境界
強度の向上を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の要旨とするところは、高周波誘導加熱を利用
して芯材周囲に外層溶湯をクラッディングして製造され
た圧延用複合ロールにおいて、芯材の溶損量を3〜15
mmにしたことを特徴とする圧延用複合ロールにある。
【0006】
【作用】前記のミクロ組織偏析の発生傾向は操業条件、
外層材の材質等によって異なるが本発明者等の知見によ
ると芯材の溶損量が20mm以上になると発生する。
【0007】図1は表1に示す外層;工具鋼系、内層;
クロムモリブデン鋼の材料で実機サイズのロールをクラ
ッディングしたものの芯材溶損量と硬化熱処理後の境界
部(境界を挟んで)の引張強度の関係を表した図であ
る。芯材の溶損量が20mm以上になると境界強度は低く
なっている。また、逆に溶損量が3mm以下になると境界
強度は低くなっている。この理由としては芯材の溶損量
が大きくなると境界の外層側に炭化物が発生するため境
界強度が低くなることと、また小さい場合は境界にスラ
グ噛み欠陥が発生しやすくなり境界強度は低くなること
による。
【0008】
【表1】
【0009】図5は本発明に使用するプロセス概要図で
ある。図において、1は中心となる固相芯材、2は芯材
1と耐火枠3間に注入される溶湯、4は該溶湯2を加熱
する誘導加熱コイル、5は芯材1を予熱するための予熱
コイル、6は耐火枠3下部に設けた水冷モールド、7は
溶湯が凝固してできる外層材である。
【0010】芯材1の溶損量dは、耐火枠内溶湯を誘
導加熱する加熱コイル電力、芯材の予熱温度、引抜
き速度、外層溶湯の注入温度を選ぶことによってコン
トロールする。加熱コイル電力は大きくすると芯材の溶
損量が増し、小さくすると減少する。また、加熱コイル
電力が大きすぎると水冷モールド内での凝固殻の発達が
遅れ、未凝固の溶湯が凝固殻を破って流出するいわゆる
ブレークアウトにいたる。逆に小さすぎると境界にスラ
グ噛みが発生する。したがって、ブレークアウトせずス
ラグ噛みが発生しない範囲で適正な加熱電力を設定する
必要がある。
【0011】次に芯材の予熱温度も低すぎると境界にス
ラグ噛みを発生する。また、引抜き速度は小さくすると
加熱コイル4による芯材の単位表面積あたりの投入熱量
が大きくなるため芯材の溶損量は大きくなる。逆に引抜
き速度を大きくすると芯材の溶損量は小さくなる。外層
の注入温度は高いと芯材の溶損量は増す傾向にある。以
上、4つの条件を適宜選択することにより芯材の溶損量
をコントロールすることが重要である。
【0012】
【実施例】本発明を実施例により説明する。 〔実施例1〕外層材質;工具鋼系、芯材材質;クロムモ
リブデン鋼の材質組み合わせでモールド径;φ660、
芯材径;φ500、長さ2500mmを表2に示す鋳造条
件でクラッディングした。鋳造後、外層を粗削して超音
波探傷により境界の溶着状況、芯材の溶損量は5〜12
mmであった。また、境界のミクロ組織偏析は全く発生し
ていなく良好な境界品質であった。
【0013】〔比較例1〕外層材質;工具鋼系、芯材材
質;クロムモリブデン鋼の材質組み合わせでモールド
径;φ660、芯材径;φ500、長さ2500mm、芯
材溶損量20mm目標で鋳造した。鋳造後、外層を粗削し
て超音波探傷により境界の溶着状況、芯材の溶損量を調
査した結果、芯材の溶損量は19〜25mmであった。ま
た、境界のミクロ組織偏析は図3に示すとおり芯材の溶
損量が23mmを超えた部分3個所に120×230,2
00×230,420×190mmサイズのミクロ組織偏
析が発生している。
【0014】〔実施例2〕外層材質;工具鋼系、芯材材
質;クロムモリブデン鋼の材質組み合わせでモールド
径;φ850、芯材径;φ670、長さ3000mmを表
2に示す鋳造条件でクラッディングした。芯材の溶損量
目標を10mmとした。鋳造後、外層を粗削して超音波探
傷により境界の溶着状況、芯材の溶損量を調査した結
果、芯材の溶損量は11〜15mmであった。また、境界
のミクロ組織偏析は全く発生していなく、良好な境界品
質であった。
【0015】〔実施例3〕外層材質;高クロム鋳鉄、芯
材材質;クロムモリブデン鋼の材質組み合わせでモール
ド径;φ660、芯材径;φ500、長さ2500mmを
表2に示す鋳造条件でクラッディングした。芯材の溶損
量目標を5mmとした。鋳造後、外層を粗削して超音波探
傷により境界の溶着状況、芯材の溶損量を調査した結
果、芯材の溶損量は4〜7mmであった。また、境界のミ
クロ組織偏析は全く発生していなく、良好な境界品質で
あった。
【0016】〔比較例2〕外層材質;高クロム鋳鉄、芯
材材質;クロムモリブデン鋼の材質組み合わせでモール
ド径;φ660、芯材径;φ500、長さ2500mmを
表2に示す鋳造条件でクラッディングした。芯材溶損量
目標を25mmとした。鋳造後、外層を粗削して超音波探
傷により境界の溶着状況、芯材の溶損量を調査した結
果、芯材の溶損量は26〜31mmで予想より大きかっ
た。また、境界のミクロ組織偏析は図4のとおり芯材溶
損量の大きい個所に600×400mmサイズのミクロ組
織偏析が発生した。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明によると境界近傍のミクロ組織偏
析の発生がなくなった。すなわち、本発明を採用する前
は表3に示すように外層:高クロム鋳鉄、内層:クロム
モリブデン鋼では4本中、4本に、外層:工具鋼、内
層:クロムモリブデン鋼では7本中、6本にミクロ組織
偏析が発生した。しかし、本発明の採用以後は高クロム
鋳鉄5本、工具鋼系26本の合計31本を鋳造したがミ
クロ組織偏析による不合格は全くなくなりミクロ組織偏
析は完全に解決した。
【0019】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】芯材溶損量と境界の引張り強度の関係の説明
図。
【図2】ミクロ組織偏析の発生位置の説明図であり、
(a)は横断面図、(b)は縦断面図。
【図3】比較例1で鋳造したときのミクロ組織偏析の発
生位置を示す。
【図4】比較例2で鋳造したときのミクロ組織偏析の発
生位置を示す。
【図5】本発明のプロセス説明図である。
【符号の説明】
1 固相芯材 2 溶湯 3 耐火枠 4 加熱コイル 5 予熱コイル 6 水冷モールド 7 外層材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波誘導加熱を利用して芯材周囲に外
    層溶湯をクラッディングして製造された圧延用複合ロー
    ルにおいて、芯材の溶損量を3〜15mmにしたことを特
    徴とする圧延用複合ロール。
JP26517692A 1992-10-02 1992-10-02 圧延用複合ロール Expired - Lifetime JP2653612B2 (ja)

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JP26517692A JP2653612B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 圧延用複合ロール

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JP26517692A JP2653612B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 圧延用複合ロール

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JPH06114412A JPH06114412A (ja) 1994-04-26
JP2653612B2 true JP2653612B2 (ja) 1997-09-17

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ID=17413640

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