JPH0464772B2 - - Google Patents

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JPH0464772B2
JPH0464772B2 JP18896088A JP18896088A JPH0464772B2 JP H0464772 B2 JPH0464772 B2 JP H0464772B2 JP 18896088 A JP18896088 A JP 18896088A JP 18896088 A JP18896088 A JP 18896088A JP H0464772 B2 JPH0464772 B2 JP H0464772B2
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heating
mold
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molten metal
heating element
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Shigenao Anzai
Hirofumi Maede
Sadaichi Ando
Akio Ishii
Masao Saito
Hiroshi Sakamoto
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、溶融金属の連続鋳造において被鋳造
材を加熱しつつ連続鋳造することを可能とする鋳
型および連続鋳造方法に関するものである。 (従来の技術) 連続鋳造設備は垂直型、垂直曲げ型、湾曲型な
どが主に使用されており、タンデイツシユから浸
漬ノズルを通して鋳型内へ注入され、鋳型内メニ
スカスから下方へ連続的に冷却され凝固して鋳片
となる。鋳片は下方へ引抜かれるが、この時、鋳
型内で鋳片との焼付きを防止するため鋳型を振動
させると共に所定粘度のフラツクスを使用する。 しかし、このフラツクスは、鋳型と鋳片間に流
入する際にメニスカス形状を動的に変動させる為
にオシレーシヨンマークを形成して鋳片表面性状
を低下させるのみならず、湯面で溶鋼中あるいは
初期凝固殻中に捕獲されて鋳片介在物欠陥とな
る。 このオシレーシヨンマークや介在物欠陥は、凝
固開始点と湯面位置が一致した状態で鋳造が進行
することによる。このため、本出願人は、特願昭
62−87009号で凝固開始点と湯面位置を分離し、
湯面より下方で凝固させる加熱機能を有する鋳型
での連続鋳造法を提案した。この連続鋳造法は、
加熱部と冷却部から成る鋳型を用い、鋳型内面に
導電性材料を配置し、誘導加熱によつて加熱し、
湯面より下方で初期凝固を行なわせるものであ
る。 本発明者らは、この方法において実験を積み重
ねた結果、鋳型が必要とする特性を明らかにし、
鋳型内面の溶鋼と接触する部位では、耐食性、電
気伝導性、また初期凝固殻の形成される加熱部と
冷却部の遷移部分では、耐食性、電気伝導性およ
び潤滑性が要求され、冷却部では抜熱性と潤滑性
が重要であることが判明した。 また、通常の連続鋳造を行なう場合のほかに、
内層材に固形物体を用い、その外周に溶湯を連続
的に供給して複合材を製造する連続鋳造方法(以
後、芯材鋳込法という)が提案されている。特に
この場合には、内層を形成する固形物体と溶湯と
の接合が不良となる現象をきたすおそれがあつ
た。クラツド材のほとんどは、後に圧延や剪断な
どの加工によつて整形し使用することが必須であ
るため、加工に耐える強固な接合であることが必
要である。 芯材鋳込法は、特公昭59−19786号公報、特開
昭61−195740号公報などに開示されている。 特公昭59−19786号公報は、鋳型上部に芯材加
熱用誘導加熱装置を配し、芯材表層を再溶融し
て、別の加熱装置によつて溶融状態に保持された
外層金属中に浸漬し、接合する方法である。芯材
表面を再溶融し、接合することから良好な接合が
得られると考えられるが、再溶融するためには多
大な加熱電力を要すること、鋳型潤滑及び再溶融
時間などの制約から鋳造速度が低値に抑えられ、
生産性が低く、低コスト化が期待できない。ま
た、溶融部の鋳型に黒鉛を使用することから、黒
鉛の溶損が不可避的に発生し、長時間鋳造ができ
ない上に、溶損した黒鉛は溶融金属中に溶解し、
炭素濃度を上昇させ、目的とする溶鋼組成を得る
ことは不可能である。本発明者らの経験では、黒
鉛溶損速度は1500℃にて約1mm/minであり、得
られた鋳片表層は鋳鉄組成まで上昇した。したが
つて、黒鉛と溶鋼を接触させる本方法では良好な
クラツド材を得ることは不可能である。 特開昭61−195740号公報は、基本的には水平連
続鋳造法を垂直にし、タンデイツシユを通過して
芯材を鋳型に持ち込むものであるが、水平連鋳の
欠点であるコールドシヤツトマークやクラツクが
不可避的に発生することは周知であり、鋳造後の
表面手入れが不可欠である。従つて、外層鋼の歩
留りが著しく劣る。通常は外層材としてステンレ
ス鋼などを用いるが、内層鋼(炭素鋼など)より
も一般的に高価であることから外層材を手入れ削
除することはコスト上極めて不利である。また、
手入れ工程を要すること自体製造コスト上昇をき
たすことになる。 (発明が解決しようとする課題) 加熱機能を有する連鋳鋳型においては、部位に
より主要な具備特性が異なることから鋳型材の適
正化が必要不可欠である。そこで本発明者らは、
鋳型の部位で必要な具備条件から鋳型材質改善を
図り、鋳造の安定化と長寿命化を指向する。 また、複合材の製造において接合状態が不完全
である場合、後の圧延によつて接合強化が図られ
るが、元々の接合が不良であれば圧延ひずみなど
によつて剥離し、製品歩留まりが低下することが
容易に予想される。更に、極論すれば鋳片での接
合が不十分であると圧延前の加熱炉中で酸化し、
接合を阻害する酸化物が界面に発生するので、圧
延による接合は基本的に不可能である。したがつ
て圧延法によつて複合材を製造する場合、接合部
材を真空封入するなどして酸素分圧を下げて酸化
を防止しつつ圧延するなどの手段がとられてい
る。 従つて、鋳造法による複合材料の製造を行なう
には、複合材料の接合強度が十分であること、複
合界面が安定しており板厚変動がないこと、クラ
ツド比の自由度が高いことが必要と言える。 コスト的には、複合材料は小量生産であること
が多いので、製造方法が簡便で生産効率が高いも
のである必要がある。 (課題を解決するための手段) 本発明は以下の通りである。 連続鋳造用鋳型の溶融金属入り側から加熱帯
に続けて冷却帯を設けた鋳型であつて、加熱帯
を導電性物質からなる発熱体とその内面に設け
た内張材とから形成し、該発熱体の外周に電磁
誘導コイルを設けたことを特徴とする連続鋳造
用加熱鋳型。 連続鋳造用鋳型の溶融金属入り側から加熱帯
に続けて冷却帯を設けた鋳型であつて、加熱帯
を導電性物質からなる直接通電加熱発熱体とそ
の内面に設けた内張材とから形成したことを特
徴とする連続鋳造用加熱鋳型。 発熱体が黒鉛および不可避不純物からなる前
記または記載の鋳型。 発熱体が、炭素5〜40重量%、酸化珪素35重
量%未満、酸化アルミニウム30〜60重量%、酸
化ジルコニウム3〜50重量%および不可避不純
物からなる導電性耐火物である前記または
記載の鋳型。 発熱体が、炭素5〜45重量%、酸化ジルコニ
ウム30〜93重量%および不可避不純物からなる
導電性耐火物である前記または記載の鋳
型。 内張材が、炭素5〜40重量%、酸化珪素35重
量%未満、酸化アルミニウム30〜60重量%、酸
化ジルコニウム3〜50重量%および不可避不純
物からなる耐火物である前記〜のいずれか
に記載の鋳型。 内張材が、炭素5〜45重量%、酸化ジルコニ
ウム30〜93重量%および不可避不純物からなる
耐火物である前記〜のいずれかに記載の鋳
型。 内張材が、窒化硼素30〜97重量%、残り窒化
珪素および不可避不純物からなる耐火物である
前記〜のいずれかに記載の鋳型。 内張材が、窒化硼素30〜97重量%、残り窒化
アルミニウムおよび不可避不純物からなる耐火
物である前記〜のいずれかに記載の鋳型。 内張材を鋳型内で初期凝固が形成される凝固
開始点近傍に配設した前記〜のいずれかに
記載の鋳型。 冷却帯が黒鉛の内張材または潤滑メツキを施
した水冷鋳型である前記または記載の連続
鋳造用加熱鋳型。 溶融金属を連続鋳造する方法において、加熱
帯と冷却帯とからなり、なおかつ加熱帯が発熱
体と内張材とからなる鋳型を用い、該発熱体を
加熱することにより注入される溶融金属を加熱
し、鋳型内における溶融金属の凝固開始点が湯
面下となるようにして鋳造することを特徴とす
る連続鋳造方法。 複合材を連続鋳造する方法において、加熱帯
と冷却帯とからなり、なおかつ加熱帯が発熱体
と内張材とからなる鋳型を用い、該発熱体を加
熱することにより注入される溶融金属および中
心に挿入される芯材を加熱して連続鋳造するこ
とを特徴とする複合材の連続鋳造方法。 前記〜のいずれかに記載の鋳型を用いる
前記またはに記載の方法。 前記に記載の鋳型を用いる前記〜のい
ずれかに記載の方法。 発熱体を電磁誘導コイルによる誘導加熱また
は直接通電による通電加熱により加熱する前記
〜のいずれかに記載の方法。 (作用) 第1図は本発明の実施態様を示す説明図、第2
図は他の実施態様を示す説明図である。いずれも
縦断面を示す。 加熱帯1は、加熱モールド側が発熱体1−1か
ら形成され、溶融金属と接触する側が耐食性およ
び潤滑性に優れた物性の内張材1−2により形成
される。加熱帯1は誘導加熱されることが必須
で、電気伝導性と溶鋼耐食性が要求される。bは
初期凝固殻の形成位置であり、この部位に対応す
る材料には特に潤滑性、耐食性が要求される。冷
却帯2は抜熱性と潤滑性が要求され、黒鉛あるい
は窒化硼素などの潤滑性と抜熱性を兼ね備えた材
料が適用できる。または、水冷銅鋳型に潤滑メツ
キを施したものであつてもよい。 加熱帯1はまた耐熱衝撃性をも考慮する必要が
あることから、本発明においては二層構造として
いる。誘導加熱を行なう場合、鋳型内周方向に電
流が流れ発熱することに注目し、加熱帯を加熱部
材板厚方向に層構造とし、電気的特性とその他の
上記特性を分割して構成した。即ち、誘導加熱に
よつて発熱させる場合は、周波数によつてその深
さは異なるものの鋳型材の外周側から内面に向つ
て電流の浸透深さ領域で優先的に発熱する。ま
た、溶鋼との接触面は鋳型材内面側であることか
ら板厚方向で機能分割を行なうことが可能とな
る。この点で鋳型材の外周寄りを発熱体として考
えることができ、内面側は内張材として最適な物
質を選定することができる。 従つて、加熱帯1を少なくとも導電性材料から
なる発熱体1−1と溶融金属接触面側の耐食性に
優れた内張材1−2とによつて構成する。内張材
1−2は必ずしも導電性が必須ではなく、周囲の
発熱体1−1によつて間接加熱されれば良く、こ
れによつて湯面での凝固を防止することが可能
で、湯面より下方で凝固開始させることができ
る。 加熱帯1に用いる発熱体1−1は黒鉛が最適で
ある。黒鉛は様々な炉体の発熱体として使用され
ることが多いことからも明らかである。しかし、
黒鉛は高温状態では空気中の酸素と反応し劣化消
耗することから、鋳型内発熱体として長時間ある
いは繰返し使用する場合には酸素との反応を防止
する必要があり、例えば、アルミナなどの充填材
で周囲を覆うことで容易に防止可能である。ま
た、電気伝導性の確保は炭素を含有する耐火材に
よつても安価に達成可能で、かつ黒鉛の反応劣化
を防止することが可能である。即ち、炭素5〜40
重量%、酸化珪素35重量%未満、酸化アルミニウ
ム30〜60重量%、酸化ジルコニウム3〜50重量%
および不可避不純物を配合した導電性物質、また
は炭素5〜45重量%、酸化ジルコニウム30〜93重
量%および不可避不純物を配合した導電性物質に
よつて良好な結果が得られる。ここで炭素量5重
量%未満では、電気伝導性に劣り、加熱が安定し
ないばかりか耐熱衝撃が劣り、溶鋼が注入した際
に割れが発生する。また炭素量が40または45重量
%を越えると耐食性が劣り、炭素の反応性を抑制
できない。また、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化ジルコニウムは黒鉛あるいは炭素の反応性を
抑止させ、耐食性を向上させることを目的として
添加する。 次に、発熱体1−1の内側に位置する溶融金属
接触面側の内張材1−2は、黒鉛を使用すると溶
融金属例えば溶鋼によつて浸食され、鋳型を構成
できないばかりか、溶融金属中に炭素が溶出し、
炭素濃度を上昇させ、実用に耐えない。従つて、
溶融金属接触面は溶融金属との反応防止、凝固殻
の焼付き防止および鋳型材の耐熱衝撃性を向上さ
せる物質を選択する必要がある。 これは、発熱体1−1を形成する物質として前
述した物質のうち黒鉛以外の物質と同材質、同一
組成とするか、窒化硼素30〜97重量%、残り窒化
珪素および不可避不純物からなる物質、または窒
化硼素30〜97重量%、残り窒化アルミニウムと不
可避不純物からなる耐火材によつて達成可能であ
る。 窒化硼素は、凝固殻の焼付き防止、および鋳型
材の耐熱衝撃性を向上することを目的として30〜
97重量%含有させる。窒化珪素または窒化アルミ
ニウムは、窒化硼素の硬度を上昇させ鋳片摩擦に
よる鋳型材の損耗を防止する目的で添加する。窒
化硼素を30重量%未満とした場合は熱衝撃によつ
て鋳型材の割れが発生し、97重量%超では鋳型の
損耗が著しい。 発熱体1−1と内張材1−2は相互に密着して
構成され、一体化されていることが望ましい。 加熱帯1は上述のように発熱体1−1と内張材
1−2により構成されているので、電磁誘導コイ
ル4によつて誘導加熱され、内張材1−2を間接
的に加熱する。勿論、内張材1−2が導電性を有
する場合には電子誘導コイル4によつても直接加
熱昇温される。 次に冷却帯2の形成について述べる。冷却帯2
は、冷却モールド5に黒鉛を貼布するかまたは潤
滑めつきを施して構成される。冷却モールド5は
通常の銅製のものでよい。 温度検出器8は内張材の加熱温度を監視し、こ
れによつて鋳型内での初期凝固位置を制御するも
のである。また、必要に応じて加熱電力の制御装
置への帰還も可能であり、印加電力及び鋳造装置
全体の制御を可能とすることができる。但し、予
め実験を行なうことによつて印加電力条件を把持
することができるので、温度検出器8は不可欠な
ものではない。 なお、上記説明はいずれも鋳型の縦断面につい
て説明したが、横断面は円形もしくは矩形等の通
常使用されている断面形状を採用することがで
き、特に限定要件はない。 次に本発明の他の実施態様について述べる。第
2図は本発明の他の実施態様を示す説明図であ
る。鋳型内で初期凝固が形成される凝固開始点近
傍に耐食性に優れた内張材1−2を鋳造長手方向
に下半分程度部分的に適用したものである。した
がつて、その他の部分は発熱体1−1をもつて形
成するが、この場合には黒鉛以外の導電性耐火物
が使用可能である。 次に芯材鋳込法を上記鋳型を用いて行なう場合
について述べる。第3図はその実施態様を示す説
明図である。鋳型13は加熱帯11と冷却帯12
とで構成される。加熱帯11は、発熱体1−1、
溶融金属に接触する内張材1−2とによつて構成
される。内張材1−2は発熱体1−1に内張りさ
れている。14は発熱体を加熱するための電磁誘
導コイルである。 加熱帯11、冷却帯12は鋳型13内面全体に
渡つて平滑に設け、段差(寸法差)をなくした構
造とする。 温度検出器8で加熱温度を監視し、接合に十分
な加熱を達成することができる。また、必要に応
じて加熱電力の制御装置への帰還も可能であり、
電力及び鋳造装置全体の制御を可能にすることが
できる。 第4図は本発明の複合鋳型製造方法の詳細図で
あり、同図aおよびbはそれぞれ異なる実施例を
示す。第4図aは内張材1−2が加熱帯11の全
長にわたり配置されている例であり、同図bは芯
材dの外周に注入された溶融金属aが外周部分で
凝固を開始する近傍、例えば加熱帯11の下半分
のみを内張材1−2により形成した鋳型を使用し
た場合の例である。 いずれの場合においても、浸漬ノズル16より
鋳型13内に注入された溶融金属aは、芯材dに
接触した際に芯材dにより冷却され、芯材d周囲
に凝固層e−1を形成する。この状態が従来行な
われていた複合法に相当する。本発明では、鋳型
13上部の加熱帯11によつて溶融金属aととも
に芯材dを加熱昇温し、初期生成凝固殻を消失さ
せて消失部e−2を形成し、芯材dとの接合を達
成した後、再凝固させて再凝固部e−3を形成し
て複合鋳片eを得る。 凝固殻の再溶融は、加熱による直接溶解ではな
く、高温状態にすることによつて溶融金属a及び
芯材d中に含まれる合金元素、不可避不純物の拡
散を促進して接合界面近傍を合金化して低融点領
域を生成させることによつて達成される。従つ
て、加熱電力は直接加熱溶解に要する電力よりも
低く抑えることが可能である。 第4図bは内張材を鋳造方向で変化させた場合
の例で、これによつて高価な内張材を必要最小限
とすることができる。 加熱手段は誘導加熱方式が有効である。誘導加
熱は、電源周波数を変更することによつて溶融金
属の誘導攪拌あるいは加熱深さを任意に変更でき
ることから、芯材と溶融金属の昇温及び酸化皮膜
など表層汚染層の洗浄効果が期待でき、これによ
つて確実かつ容易に複合鋳片を製造できる。 本発明によれば、加熱帯の機能分割を図つたこ
とから、複合鋳片の連続鋳造に限らず通常材の連
続鋳造においても確実に凝固開始点を湯面と分離
して鋳造可能である。 また、溶融金属との接触面に内張材を使用し、
内張材の炭素を低値にすることができ、炭素含有
耐火材以外に窒化硼素系も使用可能であることな
どから、鋳型材の溶損が抑制でき、炭素の溶融金
属汚染が無く良好な成分を維持できるなどの利点
を有する。 また、加熱は、凝固開始点を湯面より深い位置
に移動する効果を合わせもち、湯面下凝固を可能
とするので、鋳型潤滑用フラツクスを必要とせ
ず、フラツクス巻き込みによる介在物問題が基本
的に起らない。 更に、湯面のスカム、溶融金属中に不可避的に
含まれる介在物などが凝固殻に捕捉されるのを防
止でき、良好な鋳片を得ることができる。 また、本発明により凝固開始点を湯面より下方
にした鋳造を行なつた結果、オシレーシヨンマー
クが全く発生せず、極めて良好な鋳片表面を得る
ことが可能であることを見出した。これによつ
て、鋳片の表面手入れが不要で、歩留りが向上
し、手入れ費用の削減が可能で、製造コストを低
下できる。 特に芯材鋳込法において、本発明は、加熱によ
り芯材温度をその溶融点近傍に到達させること、
溶融金属の加熱も同時に行なうことによつて接合
を達成するものであり、加熱によつて芯材を高温
状態にすることから合金元素あるいは金属の拡散
を促進し、接合部で合金層を形成させ、芯材ある
いは溶融金属の融点より低融点領域を作る、即ち
拡散溶融させることによつて接合を達成する。溶
質元素の拡散を助長するのみであることから、加
熱電力が小さくて済む特徴も有する。勿論、加熱
電力を増大することによつて再溶解して接合を行
なうことも可能である。 また、加熱帯を発熱体と内張材によつて形成し
た利点は、加熱帯を誘導コイルによつて鋳造前に
予熱することができることである。これは、予熱
を行なつて内側の耐火材が溶融金属注入による熱
衝撃によつて破壊するのを防止し、かつ加熱によ
る湯面下凝固を鋳造初期から安定して達成するこ
とを可能とする。鋳型予熱を行なうためには、発
熱体が導電性を有することが必要であり、前述の
通り黒鉛あるいは炭素含有素材が有効である。 本発明法は溶融金属との接触面に炭素を多量使
用しないことから、溶損による炭素の溶融金属汚
染が無く良好な成分を維持できる。 また、加熱は凝固開始点を湯面より深く位置に
移動する効果を合せもち、湯面下凝固を可能とす
る。湯面下凝固は、連続鋳造パウダー(例えば、
酸化物系スラグで潤滑材として機能する)を必要
としないので、接合界面へのパウダー巻き込みに
よる接合障害が起らない。更に、湯面のスカム、
溶融金属中に不可避的に含まれる介在物などが凝
固殻に捕捉されるのを防止でき、良好な鋳片を得
ることができる。 更に、パウダーを使用しない湯面下凝固によつ
て鋳片表面のオシレーシヨンマークが全く発生し
ない。これによつて、鋳片の表面手入れが不要で
歩留りが向上し、手入れ費用の削減が可能で、製
造コストを低下できる。 なお、本発明における加熱体の加熱手段とし
て、上記説明においては誘導加熱による加熱方式
を主体に説明したが、加熱体の加熱手段としては
この他に導電性物質において通常用いられている
直接通電方式による通電加熱を採用することがで
きる。その場合には、加熱体の両端部に電極を設
け、加熱体の全体に平均に電流が流れるように配
慮すれば良い。 実施例 1 第1表に示すように発熱体および内張材を選定
し、加熱帯を構成して第2表に示す条件により連
続鋳造を行なつた。鋳型は第1図に示すとおりで
あり、加熱帯長を440mmとり、冷却帯は600mmの長
さとした。
【表】
【表】
【表】 それぞれの鋳造結果も第1表に示した。 実施例 2 第3図に示す実施態様にもとづき、複合材を連
続鋳造した場合について示す。使用した鋳型は第
1表のNo.4および5に示すものとした。鋳造条件
は第3表に示すとおりである。なお、加熱帯の長
さを440mm、冷却帯の長さを600mmとした。
【表】
【表】 鋳造結果については、第5図、第6図に実施例
によつて得られた複合鋳片の厚さ方向成分分布お
よび鋳片表面粗さを示した。 第5図は得られた複合鋳片の板厚方向の成分分
布を示すが、複合材料として重要な接合界面近傍
の成分遷移層幅がCrで300μと小さく、良好な接
合を示している。 その他の元素の拡散幅は、第4表に示すとおり
であり、いずれも小さい値である。
【表】 第6図は鋳片の表面粗さを示したもので、極め
て平滑で、無手入れで後の圧延などの加工工程に
そのまま使用可能であることを示している。 (発明の効果) 以上示したように、本発明によつて良好な鋳型
を構成できる。また、得られた鋳片は表面性状が
良好で、手入れ工程などの省略が可能で、直接次
工程の素材となり、製造コスト削減が可能であ
り、鋼材製造にとつて極めて有意義な発明であ
る。 また本発明によつて完全かつ良好な複合鋳片を
製造することができ、得られた鋳片は表面性状が
良好で、手入れ工程などの省略が可能で、直接次
工程の素材となり、製造コスト削減が可能であ
り、複合材料製造にとつて極めて有意義な発明で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様を示す縦断面図、第
2図は他の実施態様を示す縦断面図、第3図は複
合材の連続鋳造における実施態様を示す縦断面
図、第4図aは第3図の要部詳細説明図、第4図
bは同じく他の実施態様を示す要部詳細説明図、
第5図は実施例による複合鋳片の厚さ方向成分分
布を示す図、第6図は鋳片表面粗さを示す図であ
る。 1……加熱帯、1−1……発熱体、1−2……
内張材、2……冷却帯、3……加熱モールド、4
……電磁誘導コイル、5……冷却モールド、6…
…溶融金属注入管、7……溶融金属容器、8……
温度検出器、9……鋳片案内装置、10……スプ
レーノズル、11……加熱帯、12……冷却帯、
13……鋳型、14……電磁誘導コイル、15…
…鋳型、16……浸漬ノズル、17……取鍋、a
……溶融金属、b……初期凝固殻の形成位置、c
……鋳片、d……芯材、e……複合鋳片。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 連続鋳造用鋳型の溶融金属入り側から加熱帯
    に続けて冷却帯を設けた鋳型であつて、加熱帯を
    導電性物質からなる発熱体とその内側に設けた内
    張材とから形成し、該発熱体の外周に電磁誘導コ
    イルを設けたことを特徴とする連続鋳造用加熱鋳
    型。 2 連続鋳造用鋳型の溶融金属入り側から加熱帯
    に続けて冷却帯を設けた鋳型であつて、加熱帯を
    導電性物質からなる直接通電加熱発熱体とその内
    面に設けた内張材とから形成したことを特徴とす
    る連続鋳造用加熱鋳型。 3 発熱体が黒鉛および不可避不純物からなる請
    求項1または2記載の鋳型。 4 発熱体が、 炭素5〜40重量%、 酸化珪素35重量%未満、 酸化アルミニウム30〜60重量%、 酸化ジルコニウム3〜50重量% および不可避不純物からなる導電性耐火物である
    請求項1または2記載の鋳型。 5 発熱体が、 炭素5〜45重量%、 酸化ジルコニウム30〜93重量% および不可避不純物からなる導電性耐火物である
    請求項1または2記載の鋳型。 6 内張材が、 炭素5〜40重量%、 酸化珪素35重量%未満、 酸化アルミニウム30〜60重量%、 酸化ジルコニウム3〜50重量% および不可避不純物からなる耐火物である請求項
    1〜5のいずれかの項記載の鋳型。 7 内張材が、 炭素5〜45重量%、 酸化ジルコニウム30〜93重量% および不可避不純物からなる耐火物である請求項
    1〜5のいずれかの項記載の鋳型。 8 内張材が、窒化硼素30〜97重量%、残り窒化
    珪素および不可避不純物からなる耐火物である請
    求項1〜5のいずれかの項記載の鋳型。 9 内張材が、窒化硼素30〜97重量%、残り窒化
    アルミニウムおよび不可避不純物からなる耐火物
    である請求項1〜5のいずれかの項記載の鋳型。 10 内張材を鋳型内で初期凝固が形成される凝
    固開始点近傍に配設した請求項6〜9のいずれか
    の項記載の鋳型。 11 冷却帯が黒鉛の内張材または潤滑メツキを
    施した水冷鋳型である請求項記1または2記載の
    連続鋳造用加熱鋳型。 12 溶融金属を連続鋳造する方法において、加
    熱帯と冷却帯とからなり、なおかつ加熱帯が発熱
    体と内張材とからなる鋳型を用い、該発熱体を加
    熱することにより注入される溶融金属を加熱し、
    鋳型内における溶融金属の凝固開始点が湯面下と
    なるようにして鋳造することを特徴とする連続鋳
    造方法。 13 複合材を連続鋳造する方法において、加熱
    帯と冷却帯とからなり、なおかつ加熱帯が発熱体
    と内張材とからなる鋳型を用い、該発熱体を加熱
    することにより注入される溶融金属および中心に
    挿入される芯材を加熱して連続鋳造することを特
    徴とする複合材の連続鋳造方法。 14 請求項6〜10のいずれかの項記載の鋳型
    を用いる請求項12または13記載の方法。 15 請求項11記載の鋳型を用いる請求項12
    〜14のいずれかの項記載の方法。 16 発熱体を電磁誘導コイルによる誘導加熱ま
    たは直接通電による通電加熱により加熱する請求
    項12〜15のいずれかの項記載の方法。
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