JPH05121219A - ボンド磁石用組成物及びボンド磁石 - Google Patents

ボンド磁石用組成物及びボンド磁石

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JPH05121219A
JPH05121219A JP3305230A JP30523091A JPH05121219A JP H05121219 A JPH05121219 A JP H05121219A JP 3305230 A JP3305230 A JP 3305230A JP 30523091 A JP30523091 A JP 30523091A JP H05121219 A JPH05121219 A JP H05121219A
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JP
Japan
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magnetic
bonded magnet
resin
powder
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JP3305230A
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English (en)
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Shoichi Yoshizawa
昌一 吉澤
Junichi Ishii
純一 石井
Nobumitsu Oshimura
信満 押村
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 25℃において固形状のエポキシ樹脂と、一分
子中にフルオロアルキル基を有し、エポキシ基及び水酸
基の少なくとも1種を有する含フッ素有機化合物とから
なる樹脂バインダー及び異方性磁場が50kOe 以上の磁性
粉末を含有してなるボンド磁石用組成物。該組成物を硬
化させることにより得られるボンド磁石。 【効果】 得られる磁石の磁気特性と耐曲げ強度が優れ
ているばかりでなく、粉体流動特性も良好であるため、
成形作業性が良好で高い生産性を実現でき、量産に適し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気特性及び耐曲げ強
度に優れたボンド磁石を与える組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類系永久磁石は、その優れた磁気特
性から一般家電製品や通信・音響機器、医療機器、一般
産業機器にいたる幅広い分野で応用されつつある。その
中でボンドタイプの磁石は、磁性粉に樹脂バインダーを
配合して成形するものであるため、焼結タイプの磁石に
比べ、(1) 寸法精度が高く複雑な形状に形成することが
できる、(2) 品質、性能の均一性が高い、(3) 歩留まり
が良く、機械加工性が良好である、等の利点がある。更
に、近年、小型モーター、音響機器、OA機器等に用い
られるボンド磁石は、機器の小型化の要請から磁気特性
が高いこととともに、成形加工性、耐熱性、組立時に割
れたり欠けたりしない機械的強度、特に接着性に起因す
る耐曲げ強度に優れたものが要求されている。しかし、
樹脂バインダーの配合比率を高めるとそれに比例して磁
性粉の比率が低下するので磁石の磁気特性が低下すると
いう欠点がある。
【0003】こうした、磁石としての磁気特性の向上と
機械的強度の向上という相反しがちな要求を満たすもの
として、常温で液状のエポキシ樹脂をバインダーとして
使用してプレス成形することが提案されている。即ち、
該エポキシ樹脂を使用すると樹脂の比率を低く抑えて磁
石の磁気特性の向上を図っても耐曲げ強度を高く維持す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、常温で液
状のエポキシ樹脂をバインダーに使用すると、著しく粉
体流動特性が低下してプレス成形が困難となり易く、量
産性が大きく損なわれる、という別の新たな問題が生じ
ている。
【0005】そこで、本発明の課題は、上記の事情に鑑
み、樹脂バインダーの比率を低く抑えても、得られる磁
石の磁気特性と耐曲げ強度が優れているばかりでなく、
粉体流動特性も良好であるボンド磁石用組成物及び該組
成物により得られるボンド磁石を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために、ボンド磁石のバインダーとして使用
される樹脂及び添加剤について種々検討を行った結果、
下記の組成により目的とするボンド磁石用組成物が得ら
れることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、25℃において固形状のエ
ポキシ樹脂と、一分子中にフルオロアルキル基を有し、
エポキシ基及び水酸基の少なくとも1種を有する含フッ
素有機化合物とからなる樹脂バインダー及び異方性磁場
が50kOe 以上の磁性粉末を含有してなるボンド磁石用組
成物及び該組成物を硬化させることにより得られるボン
ド磁石を提供するものである。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0008】磁性粉末 本発明で使用する磁性粉末は、異方性磁場(HA ) が、50
kOe 以上の磁性粉末であれば特に制約なく使用すること
ができる。したがって、この条件を満たす限り、通常ボ
ンド磁石に用いられている磁性粉を使用でき、例えば、
SmCo5 、Sm2 (CoFeZrV) 17等の希土類コバルト系、Nd−
Fe−Co−B系、Nd−Dy−Fe−B系、Nd−Fe−B系等の希
土類−鉄−ホウ素系、Sm−Fe−N系、Nd−Fe−Ti−N
系、Nd−Fe−V−N系などの磁性粉が挙げられる。
【0009】上記ボンド磁石組成物において、磁性粉と
して上で例示した希土類−鉄−ホウ素系の場合は、液体
急冷法による合金粉末の使用が特に好ましい。即ち、液
体急冷法によれば、所要組成の合金を高周波誘導加熱等
の方法によって溶解し、得られた溶湯を高速回転する銅
またはアルミ製のロールに吹き付けて急冷し、厚さ数十
ミクロンのリボンとする。このリボンに適当な熱処理を
施して、例えば平均結晶粒径を3000Å以下とした後に、
スタンプミル、ボールミル等による乾式あるいは湿式粉
砕に付することにより磁性粉が得られる。磁石粉の粒径
は、通常、36メッシュ(JIS) 以下が好ましい。
【0010】樹脂バインダー 樹脂バインダーの一成分であるエポキシ樹脂は、25℃に
おいて固形状(粉末状を含む)であれば特に制約なく使
用することができ、例えばグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキサイド型エ
ポキシ樹脂、脂肪族エポキサイド型エポキシ樹脂等が挙
げられ、これらは単独でも2種類以上を組み合わせても
使用することができる。
【0011】樹脂バインダーの他方の成分である含フッ
素有機化合物は、フルオロアルキル基を有し、一分子中
にエポキシ基及び水酸基の少なくとも1種を有する。こ
の含フッ素有機化合物としては、例えば、 3−(2−パー
フルオロヘキシル) エトキシ− 1,2−ジヒドロキシプロ
パン、N−n−プロピル−N− 2,3−ジヒドロキシプロ
ピルパーフルオロオクチルスルホンアミド、 3−(2−パ
ーフルオロヘキシル)エトキシ− 1,2−エポキシプロパ
ン、N−n−プロピル−n− 2,3−エポキシプロピルパ
ーフルオロオクチルスルホンアミド等が挙げられ、これ
らは単独でも2種類以上を組み合わせても使用すること
ができる。該含フッ素有機化合物は、公知の重合方法で
製造することができ、また、MF−100 、MF−110 、MF−
120 、MF−130 (何れもトーケムプロダクツ社製)等の
商品名で市販されているものを使用することができる。
【0012】樹脂バインダー中のエポキシ樹脂と含フッ
素有機化合物の配合は、含フッ素有機化合物の量が総バ
インダー量の 0.5〜40重量%、好ましくは1〜10重量%
であり、残部がエポキシ樹脂である。含フッ素有機化合
物の量が 0.5重量%未満である場合、あるいは20重量%
を越える場合は十分な耐曲げ強度(例えば前述の用途の
場合、5kg/mm2 以上)が得難い。本発明の組成物にお
ける樹脂バインダーの配合量は、磁性粉 100重量部当り
0.5〜3重量部が好ましく、さらには 1.5〜2.5 重量部
がより好ましい。
【0013】その他の成分 本発明のボンド磁石用組成物は、上記の磁性粉、樹脂バ
インダーの他に、必要に応じて、公知のSi系、Ti系また
はAl系の化学結合型表面処理剤、樹脂硬化剤、硬化促進
剤(硬化触媒)等を1種単独または複数組み合わせて添
加することができる。Si系、Ti系及びAl系の化学結合型
表面処理剤(カップリング剤)としては、例えば、ビニ
ルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、イソプロピルトリイソステアロ
イルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイ
ロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−
アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオク
チルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イ
ソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピル
ジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、アセト
アルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が代表的
なものとして挙げられる。これらを、例えば乾式法、湿
式法、インテグラルブレンド法等により混合することに
よって、磁性粉の樹脂バインダーへの密着性を向上させ
ることができる。また、樹脂硬化剤としては、例えば、
単一ポリアミン型硬化剤、変性ポリアミン型硬化剤、酸
無水物型硬化剤、ポリフェノール型硬化剤、ポリメルカ
プタン型硬化剤、アニオン重合型硬化剤、カチオン重合
型硬化剤等が挙げられる。硬化促進剤としては、第3級
アミン類、イミダゾール類、有機金属塩類、塩化物類、
有機過酸化物類等が挙げられる。樹脂硬化剤や硬化促進
剤は必要に応じて2種以上を組合せて使用してもよい。
【0014】組成物の調製・ボンド磁石の製造 本発明の組成物は各所要成分を混合することにより得ら
れる。混合方法は特に限定されず、例えば、メチルエチ
ルケトン等のケトン類やエチルアルコール等のアルコー
ル類等の有機溶剤に有機物成分を溶解し、磁性粉と混合
した後、乾燥し組成物を得る湿式法、例えばリボンブレ
ンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミ
キサー、スーパーミキサー等の混合機中で所要成分を一
括混合する乾式法等のいずれでもよい。こうして得られ
る組成物は、流動性の高いパウダー状である。
【0015】磁石の製造は、得られた組成物を各種の圧
縮成形装置によりプレス成形した後、加熱処理を施して
樹脂バインダーを硬化させる。その後磁場中で着磁する
ことによりボンド磁石が得られる。組成物のプレス成形
は、通常、4〜8t/cm2 の圧力下で行い、樹脂バインダ
ーの硬化は 120〜190 ℃程度の温度で 0.5〜3時間程度
加熱すればよい。
【0016】
【作用】本発明の組成物では、エポキシ樹脂及び一分子
中にエポキシ基及び水酸基の少なくとも1種を有する含
フッ素有機化合物とからなる樹脂バインダーを使用する
ため、エポキシ樹脂単独で使用した場合に比べて、磁性
粉と樹脂相の密着性が増すことにより磁性粉と樹脂の非
接着部で生じるノッチ効果を防ぎ、衝撃伝達を抑制する
ため、従来の樹脂量より少ない樹脂量でも優れた耐曲げ
強度が得られるものと考えられる。また、25℃において
固形状のエポキシ樹脂を使用するため、組成物は粘着性
がなく、良好な粉体流動性を示す。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0018】材料 磁性粉 磁性粉1:Nd−Fe−B系磁石粉(商品名 : MQP−B 、米
国ゼネラルモーターズ社製)異方性磁場:70.4kOe 磁性粉2:Sm−Co5 系磁性粉(商品名 : RCo5 合金、住
友金属鉱山(株)製)異方性磁場 : 246kOe エポキシ樹脂 エポキシ樹脂1:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(25℃で固形、商品名:EOCN−1025、日本化薬株式会社
製) エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(25
℃で液状:エピコート828 、油化シェルエポキシ株式会
社製) 含フッ素有機化合物 含フッ素有機化合物1:N−n−プロピル−n− 2,3−
エポキシプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド
【化1】 (商品番号:MF−130 、(株)トーケムプロダクツ製) 含フッ素有機化合物2:N−n−プロピル−N− 2,3−
ジヒドロキシプロピルパーフルオロオクチルスルホンア
ミド
【化2】 (商品番号:MF−110 、(株)トーケムプロダクツ製) 樹脂硬化剤 ジシアンジアミド(東京化成工業株式会社製) 硬化促進剤 3−ヒドロキシピリジン(関東化学株式会社製)
【0019】組成物の調製、評価 表1〜表4に示すように、各実施例及び比較例におい
て、磁性粉 100重量部に表に示した樹脂を表示の量配合
し、さらに樹脂総量に対して10重量%の樹脂硬化剤及び
3重量%量の硬化促進剤を加えてディスポーザブルカッ
プ中で混合攪拌した。実施例及び比較例1〜4において
得られた組成物はサラサラしたものであったが、比較例
5、6のものは、凝集し易い粘着性を示した。各組成物
の粉体流動特性を次のようにして評価した。結果を表1
〜表4に示す。
【0020】粉体流動特性の評価:組成物を金型(外径
20mmφ、内径18mmφ、深さ35mm)へ給粉し擦切った後、
金型内の粉末量を秤量した。給粉量が2g以上が○、2
g未満が×と評価した。
【0021】磁石の製造、評価 上で得られた、各実施例、比較例の組成物をプレス金型
中に供給し、成形面圧7トン/cm2 でプレス成形し(但
し、実施例4、比較例4及び6のSmCo5 磁性粉を使用し
た場合のみ磁場中成形をおこなった)、縦80mm×横10mm
×厚さ4mmの板状試料を得た。ついで、該板状ボンド磁
石用組成物試料をそれぞれ大気中、 130℃で1時間熱処
理し、試料中の樹脂バインダーを硬化させ、ボンド磁石
試料を得た。これらの試料の曲げ強度および磁気特性を
それぞれ下記の方法で評価した。結果を表1〜表4に示
す。
【0022】曲げ強度:ASTM D−790 に準じ曲げ強度を
求め評価した。
【0023】磁気特性:チオフィー型自記磁束計にて常
温で測定した。
【0024】なお、表1〜2に示す実施例1〜7は、25
℃で固形状のエポキシ樹脂及び含フッ素有機化合物とか
らなる樹脂バインダーを使用した場合を示す。表3に示
す比較例1〜4は、25℃で固形状のエポキシ樹脂のみか
らなる樹脂バインダーを使用した場合を示し、表4に示
す比較例5、6は、25℃で液状のエポキシ樹脂のみから
なる樹脂バインダーを使用した場合を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
ボンド磁石用組成物は、得られる磁石の磁気特性と耐曲
げ強度が優れているばかりでなく、粉体流動特性も良好
であるため、成形作業性が良好で高い生産性を実現で
き、量産に適している。一般家電製品、通信・音響機
器、医療機器、一般産業機器にいたる幅広い分野で、そ
の利用範囲の拡大が期待される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃において固形状のエポキシ樹脂と、
    一分子中にフルオロアルキル基を有し、エポキシ基及び
    水酸基の少なくとも1種を有する含フッ素有機化合物と
    からなる樹脂バインダー及び異方性磁場が50kOe 以上の
    磁性粉末を含有してなるボンド磁石用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物を硬化させること
    により得られるボンド磁石。
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