JPH05119422A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05119422A
JPH05119422A JP3307193A JP30719391A JPH05119422A JP H05119422 A JPH05119422 A JP H05119422A JP 3307193 A JP3307193 A JP 3307193A JP 30719391 A JP30719391 A JP 30719391A JP H05119422 A JPH05119422 A JP H05119422A
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mol
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JP3307193A
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Nobuaki Inoue
伸昭 井上
Hisashi Okamura
寿 岡村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヒドラジン化合物含有超硬調感材の線画・目伸
しなど画質を良化し、かつ黒ポツの発生を少なくする。 【構成】ヒドラジン造核剤及び酸化されることにより現
像抑制剤を放出するレドックス化合物を含有し、かつ下
記一般式〔A〕で表わされる硬膜剤を含有するハロゲン
化銀感材。 一般式〔A〕 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、特に写真製版用に用いられる超硬調ハロゲン
化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真製版の分野においては、印刷物の多
様性、複雑性に対処するために、オリジナル再現性の良
好な写真感光材料、安定な処理液あるいは、補充の簡易
化などの要望がある。特に線画撮影工程における原稿
は、写植文字、手書きの文字、イラスト、網点化された
写真などが貼り込まれて作られる。したがって原稿に
は、濃度や、線巾の異なる画像が混在し、これらの原稿
を再現よく仕上げる製版カメラ、写真感光材料あるい
は、画像形成方法が強く望まれている。一方、カタログ
や、大型ポスターの製版には、網写真の拡大(目伸し)
あるいは縮小(目縮め)が広く行われ、網点を拡大して
用いる製版では、線数が粗くなりボケた点の撮影とな
る。縮小では原稿をよりさらに線数/インチが大きく細
い点の撮影になる。従って網階調の再現性を維持するた
めより一層広くラチチュードを有する画像形成方法が要
求されている。製版用カメラの光源としては、ハロゲン
ランプあるいは、キセノンランプが用いられている。こ
れらの光源に対して撮影感度を得るために、写真感光材
料は通常オルソ増感が施される。ところがオルソ増感し
た写真感光材料はレンズの色収差の影響をより強く受
け、そのために画質が劣化しやすいことが判明した。広
いラチチュードの要望に応えるシステムとして塩臭化銀
(すくなくとも塩化銀含有率が50%以上)から成るリ
ス型ハロゲン化銀感光材料を、亜硫酸イオンの有機濃度
をきわめて低くした(通常0.1モル/リットル以下)
ハイドロキノン現像液で処理することにより、画像部と
非画像部が明瞭に区別された、高いコントラストと高い
黒化濃度をもつ線画あるいは網点画像を得る方法が知ら
れている。しかしこの方法では現像液中の亜硫酸濃度が
低いため、現像は空気酸化に対して極めて不安定であ
り、液活性を安定に保つために様々な努力と工夫がなさ
れて使用されていたり、処理スピードが著しく遅く、作
業効率を低下させているのが現状であった。
【0003】このため、上記のような現像方法(リス現
像システム)による画像形成の不安定さを解消し、良好
な保存安定性を有する処理液で現像し、超硬調な写真特
性が得られる画像形成システムが要望され、その1つと
して米国特許4,166,742号、同4,168,9
77号、同4,221,857号、同4,224,40
1号、同4,243,739号、同4,272,606
号、同4,311,781号にみられるように、特定の
アシルヒドラジン化合物を添加した表面潜像型ハロゲン
化銀写真感光材料を、pH11.0〜12.3で亜硫酸
保恒剤を0.15モル/リットル以上含み、良好な保存
安定性を有する現像液で処理して、γが10を越える超
硬調のネガ画像を形成するシステムが提案された。上記
画像システムはシャープな網点品質、処理安定性、迅速
性およびオリジナルの再現性という点ですぐれた性能を
示すが、近年の印刷物の多様性に対処するためにさらに
安定でオリジナル再現性の改良されたシステムが望まれ
ている。
【0004】特開昭61−213847号、同64−7
2140号、特開平2−287532号、同2−293
736号、同2−301743号、同2−304433
号に画質改良を目的として酸化により写真有用基を放出
レドックス化合物を含む写真感光材料が示されている。
ヒドラジンを含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料において、膨潤率あるいは硬膜剤の種類が写真特
性、画質および黒ポツ(ブラック・ペッパー)に重要な
役割を果たすことが特開昭62−222242号、同6
2−237443号、同62−237444号、同63
−296033号、特開平01−187542号に開示
されている。
【0005】酸化されることにより現像抑制剤を放出す
るレドックス化合物を含む系で乳剤膜の膨潤が、画質に
とって重要なことが、特願平2−123684号に開示
されている。しかしながら、選択する硬膜剤あるいはゼ
ラチン膜中の含水率によって、画質あるいは黒ポツの長
期経時保存性が劣化するという問題が生じた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀写真感光
材料において、線画あるいは目伸しなどの画質がすぐ
れ、黒ポツの発生の少ない製版用感光材料を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は長期間経時したり高温
下で保管されても画質、黒ポツの劣化が少ないハロゲン
化銀写真感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】支持体上に少なくとも1
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写
真感光材料において該乳剤層またはその他の親水性コロ
イド層の少なくとも1層にヒドラジン誘導体および酸化
されることにより現像抑制剤を放出するレドックス化合
物を含有し、かつ一般式〔A〕で表わされる硬膜剤の少
なくとも1つを含有することを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料によって達成された。 一般式〔A〕
【0008】
【化2】
【0009】本発明の一般式〔A〕で表わされる化合物
について詳細に説明する。式中、Rは水素原子またはア
ルキル基、アラルキル基、アリール基を表わし、それら
の基は置換されていてもよい。nは0または1を表わ
す。更に詳しく説明すると、Rは水素原子または炭素数
1〜20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基な
ど)、炭素数6〜20のアラルキル基(例えばベンジル
基、フェネチル基など)、炭素数5〜20のアリール基
(例えばフェニル基、ナフチル基、ピリジル基など)で
あり、それらの基は置換されていてもよい。置換基の例
としては、スルホン酸基、ヒドロキシル基、カルボキシ
ル基などをあげることができる。Rとして特に好ましい
のは水素原子である。nは0または1を表わし、0が好
ましい。以下に本発明に使用される化合物の例をあげる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】本発明の一般式〔A〕で表わされる化合物
の合成法は特公昭47−24259号、特開昭49−7
3122号、特開昭63−241539号などに記載さ
れている。本発明に使用する一般式(1)で表わされる
硬膜剤の使用量は任意に選ぶことができる。通常は乾燥
ゼラチンに対して0.01から20重量%までの範囲の
割合で使用できる。特に好ましくは0.05から15重
量%までの範囲の割合で使用する。本発明の硬膜剤を用
いる写真層には特に限定はなく、ハロゲン化銀乳剤層は
もとより非感光性層、例えば下塗り層、バック層、フィ
ルター層、中間層、オーバーコート層等のいかなる写真
層にも用いることができる。
【0014】本発明の一般式〔A〕で表わされる硬膜剤
は単独で用いてもよく、本発明の硬膜剤を2種以上混合
して用いてもよい。またこれまでに知られている他の硬
膜剤と併用して用いてもさしつかえない。併用してもよ
い公知の硬膜剤としては、例えば、ホルムアルデヒド、
グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物類、ジア
セチル、シクロペンタンジオンの如きケトン化合物類、
ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,
6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国
特許第3,288,775号、同2,732,303
号、英国特許第974,723号、同1,167,20
7号などに記載されている反応性のハロゲンを有する化
合物類、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサ
ヒドロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第
3,635,718号、同3,232,763号、英国
特許第994,869号などに記載されている反応性の
オレフィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタ
ルイミド、その他米国特許第2,732,316号、同
2,586,168号などに記載されているN−メチロ
ール化合物、米国特許第3,103,437号等に記載
されているイソシアナート類、米国特許第3,017,
280号、同2,983,611号等に記載されている
アジリジン化合物類、米国特許第2,725,294
号、同2,725,295号等に記載されている酸誘導
体類、米国特許第3,091,537号などに記載され
ているエポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲ
ンカルボキシアルデヒド類を挙げることができる。ある
いは無機化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジル
コニウム等がある。また、上記化合物の代りにプレカー
サーの形をとっているもの、例えば、アルカリ金属ビサ
ルファイトアルデヒド付加物、ヒダントインのメチロー
ル誘導体、第一級脂肪族ニトロアルコール、メシルオキ
シエチルスルホニル系化合物、クロルエチルスルホニル
系化合物などと併用してもよい。本発明の硬膜剤と他の
硬膜剤を併用して用いる場合、本発明の硬膜剤の使用割
合は目的や効果に応じて任意の割合を選ぶことができる
が本発明の硬膜剤が50モル%以上であることが好まし
い。
【0015】本発明の硬膜剤とともに、ゼラチンの硬化
を促進する化合物を併用することもできる。例えば、本
発明の硬膜剤に特開昭56−4141号に記載のスルフ
ィン酸基を含有するポリマーを硬膜促進剤として併用す
る等である。本発明の硬膜剤を適用するゼラチンは、そ
の製造過程において、ゼラチン抽出前、アルカリ浴に浸
漬される所謂アルカリ処理(石灰処理)ゼラチン、酸浴
に浸漬される酸処理ゼラチンおよびその両方の処理を経
た二重浸漬ゼラチン、酵素処理ゼラチンのいずれでもよ
い。さらに本発明の硬膜剤はこれ等のゼラチンを水浴中
で加温ないしは蛋白質分解酵素を作用させ、一部加水分
解した低分子量のゼラチンにも適用出来る。
【0016】造核剤として本発明に用いられるヒドラジ
ン誘導体は、下記一般式(1)によって表わされる化合
物が好ましい。
【0017】
【化6】
【0018】式中、R11は脂肪族基または芳香族基を表
わし、R12は水素原子、アルキル基、アリール基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アミノ基またはヒドラジ
ン基を表わし、G11は−CO−基、−SO2 −基、−S
O−基、−P(O)R13−基、−COCO−基、チオカ
ルボニル基又はイミノメチレン基を表わし、A11、A12
はともに水素原子あるいは一方が水素原子で他方が置換
もしくは無置換のアルキルスルホニル基、又は置換もし
くは無置換のアリールスルホニル基、又は置換もしくは
無置換のアシル基を表わす。R13はR12に定義した基と
同じ範囲内より選ばれ、R12と異なってもよい。
【0019】一般式(1)において、R11で表わされる
脂肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであって、
特に炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル
基である。このアルキル基は置換基を有していてもよ
い。一般式(1)においてR11で表わされる芳香族基は
単環または2環のアリール基または不飽和ヘテロ環基で
ある。ここで不飽和ヘテロ環基はアリール基と縮環して
いてもよい。R11として好ましいものはアリール基であ
り、特に好ましくはベンゼン環を含むものである。R11
の脂肪族基または芳香族基は置換されていてもよく、代
表的な置換基としては例えばアルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリ
ール基、置換アミノ基、ウレイド基、ウレタン基、アリ
ールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ア
ルキルまたはアリールチオ基、アルキルまたはアリール
スルホニル基、アルキルまたはアリールスルフィニル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、カルボキシル基、リン酸アミド基、
ジアシルアミノ基、イミド基、R14-NHCO-N(R15)-CO- 基
(R14とR15はR2 で定義したと同じ基の中から選ばれ
互いに異なってもよい)などが挙げられ、好ましい置換
基としてはアルキル基(好ましくは炭素数1〜20のも
の)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30のも
の)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20のも
の)、置換アミノ基(好ましくは炭素数1〜20のアル
キル基で置換されたアミノ基)、アシルアミノ基(好ま
しくは炭素数2〜30を持つもの)、スルホンアミド基
(好ましくは炭素数1〜30を持つもの)、ウレイド基
(好ましくは炭素数1〜30を持つもの)、リン酸アミ
ド基(好ましくは炭素数1〜30のもの)などである。
これらの基はさらに置換されていても良い。一般式
(1)においてR12で表わされるアルキル基としては、
好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、アリール
基としては単環または2環のアリール基が好ましい(例
えばベンゼン環を含むもの)。
【0020】G11が−CO−基の場合、R12で表わされ
る基のうち好ましいものは、水素原子、アルキル基(例
えば、メチル基、トリフルオロメチル基、3−ヒドロキ
シプロピル基、3−メタンスルホンアミドプロピル基、
フェニルスルホニルメチル基など)、アラルキル基(例
えば、o−ヒドロキシベンジル基など)、アリール基
(例えば、フェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、
o−メタンスルホンアミドフェニル基、4−メタンスル
ホニルフェニル基、2−ヒドロキシメチルフェニル基な
ど)などであり、特に水素原子が好ましい。R12は置換
されていても良く、置換基としては、R11に関して列挙
した置換基が適用できる。一般式(1)のG11としては
−CO−基が最も好ましい。又、R12はG11−R12の部
分を残余分子から分裂させ、−G11−R12部分の原子を
含む環式構造を生成させる環化反応を生起するようなも
のであってもよく、その例としては例えば特開昭63−
29751号などに記載のものが挙げられる。A11、A
12としては水素原子が最も好ましい。
【0021】一般式(1)のR11またはR12はその中に
カプラー等の不動性写真用添加剤において常用されてい
るバラスト基またはポリマーが組み込まれているもので
もよい。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に
対して比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、ア
ルコキシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノ
キシ基、アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことが
できる。またポリマーとして例えば特開平1−1005
30号に記載のものが挙げられる。
【0022】一般式(1)のR11またはR12はその中に
ハロゲン化銀粒子表面に対する吸着を強める基が組み込
まれているものでもよい。かかる吸着基としては、チオ
尿素基、複素環チオアミド基、メルカプト複素環基、ト
リアゾール基などの米国特許第4,385,108号、
同4,459,347号、特開昭59−195,233
号、同59−200,231号、同59−201,04
5号、同59−201,046号、同59−201,0
47号、同59−201,048号、同59−201,
049号、同61−170,733号、同61−27
0,744号、同62−948号、同63−234,2
44号、同63−234,245号、同63−234,
246号に記載された基が挙げられる。一般式(1)で
示される化合物の具体例を以下に示す。但し本発明は以
下の化合物に限定されるものではない。
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】本発明に用いられる造核剤としてのヒドラ
ジン化合物としては、上記のものの他に、RESEARCH DIS
CLOSURE Item 23516(1983年11月号、p.3
46)およびそこに引用された文献の他、米国特許4,
080,207号、同4,269,929号、同4,2
76,364号、同4.278,748号、同4,38
5,108号、同4,459,347号、同4,56
0,638号、同4,478,928号、英国特許2,
011,391B号、特開昭60−179,734号、
同62−270,948号、同63−29,751号、
同61−170,733号、同61−270,744
号、同62−270,948号、EP217,310
号、EP356,898号、US4,686,167
号、特開昭62−178,246号、同63−32,5
38号、同63−104,047号、同63−121,
838号、同63−129,337号、同63−22
3,744号、同63−234,244号、同63−2
34,245号、同63−234,246号、同63−
294,552号、同63−306,438号、特開平
1−100,530号、同1−105,941号、同1
−105,943号、特開昭64−10,233号、特
開平1−90,439号、特開平1−276,128
号、同1−280,747号、同1−283,548
号、同1−283,549号、同1−285,940
号、同2−2541号、同2−139,538号、同2
−77057号、特願平1−18,377号、同1−1
8,378号、同1−18,379号、同1−15,7
55号、同1−16,814号、同1−40,792
号、同1−42,615号、同1−42,616号、同
1−123,693号、同1−126,284号に記載
されたものを用いることができる。本発明における造核
剤としてのヒドラジン化合物の添加物としてはハロゲン
化銀1モルあたり1×10-6モルないし5×10-2モル
含有されるのが好ましく、特に1×10-5モルないし2
×10-2モルの範囲が好ましい添加量である。
【0031】本発明の酸化されることにより現像抑制剤
を放出しうるレドックス化合物について説明する。レド
ックス化合物のレドックス基としては、ハイドロキノン
類、カテコール類、ナフトハイドロキノン類、アミノフ
ェノール類、ピラゾリドン類、ヒドラジン類、ヒドロキ
シルアミン類、レダクトン類であることが好ましく、ヒ
ドラジン類であることがさらに好ましい。
【0032】本発明の酸化されることにより現像抑制剤
を放出しうるレドックス化合物として用いられるヒドラ
ジン類は好ましくは以下の一般式(R−1)、一般式
(R−2)、一般式(R−3)で表わされる。一般式
(R−1)で表わされる化合物が特に好ましい。
【0033】
【化14】
【0034】これらの式中、R1 は脂肪族基または芳香
族基を表わす。G1 は−CO−基、−COCO−基、−
CS−基、−C(=NG2 2 )−基、−SO−基、−
SO2 −基または−P(O)(G2 2 )−基を表わ
す。G2 は単なる結合手、−O−、−S−または−N
(R2 )−を表わし、R2 は水素原子またはR1 を表わ
す。
【0035】A1 、A2 は水素原子、アルキルスルホニ
ル基、アリールスルホニル基またはアシル基を表わし置
換されていても良い。一般式(R−1)ではA1 、A2
の少なくとも一方は水素原子である。A3 はA1 と同義
または−CH2 −CH(A4 )−(Time)t −PU
Gを表わす。
【0036】A4 はニトロ基、シアノ基、カルボキシル
基、スルホ基または−G1 −G2 −R1 を表わす。Ti
meは二価の連結基を表わし、tは0または1を表わ
す。PUGは現像抑制剤を表わす。一般式(R−1)、
(R−2)、(R−3)についてさらに詳細に説明す
る。一般式(R−1)、(R−2)、(R−3)におい
て、R1 で表される脂肪族基は好ましくは炭素数1〜3
0のものであって、特に炭素数1〜20の直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基である。このアルキル基は置換基
を有していてもよい。
【0037】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)において、R1 で表される芳香族基は単環または2
環のアリール基または不飽和ヘテロ環基である。ここで
不飽和ヘテロ環基はアリール基と縮合してヘテロアリー
ル基を形成してもよい。例えばベンゼン環、ナフタレン
環、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環等がある
なかでもベンゼン環を含むものが好ましい。R1 として
特に好ましいものはアリール基である。
【0038】R1 のアリール基または不飽和ヘテロ環基
は置換されていてもよく、代表的な置換基としては、例
えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ウ
レイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、アスファモ
イル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、アリールオキシカ
ルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシ
ルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カ
ルボキシル基、リン酸アミド基などが挙げられ、好まし
い置換基としては直鎖、分岐または環状のアルキル基
(好ましくは炭素数1〜20のもの)、アラルキル基
(好ましくは炭素数7〜30のもの)、アルコキシ基
(好ましくは炭素数1〜30のもの)、置換アミノ基
(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基で置換された
アミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜4
0を持つもの)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数
1〜40を持つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素数
1〜40を持つもの、リン酸アミド基(好ましくは炭素
数1〜40のもの)などである。
【0039】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)のG1 としては−CO−基、−SO2 −基が好まし
く、−CO−基が最も好ましい。A1 、A2 としては水
素原子が好ましく、A3 としては水素原子、−CH2
CH(A4 )−(Time)t −PUGが好ましい。一
般式(R−1)、(R−2)、(R−3)においてTi
meは二価の連結基を表わし、タイミング調節機能を有
していてもよい。Timeで表わされる二価の連結基は
酸化還元母核の酸化体から放出されるTime−PUG
から一段階あるいは、その以上の段階の反応を経てPU
Gを放出せしめる基を表わす。
【0040】Timeで表わされる二価の連結基として
は、例えば米国特許第4,248,962号(特開昭5
4−145,135号)等に記載のp−ニトロフェノキ
シ誘導体の分子内閉環反応によってPUGを放出するも
の;米国特許第4,310,612号(特開昭55−5
3,330号)および同4,358,525号等に記載
の環開裂後の分子内閉環反応によってPUGを放出する
もの;米国特許第4,330,617号、同4,44
6,216号、同4,483,919号、特開昭59−
121,328号等に記載のコハク酸モノエステルまた
はその類縁体のカルボキシル基の分子内閉環反応による
酸無水物の生成を伴って、PUGを放出するもの;米国
特許第4,409,323号、同4,421,845
号、リサーチ・ディスクロージャー誌No. 21,228
(1981年12月)、米国特許第4,416,977
号(特開昭57−135,944号)、特開昭58−2
09,736号、同58−209,738号等に記載の
アリールオキシ基またはヘテロ環オキシ基が共役した二
重結合を介した電子移動によりキノモノメタン、または
その類縁体を生成してPUGを放出するもの;米国特許
第4,420,554号(特開昭57−136,640
号)、特開昭57−135,945号、同57−18
8,035号、同58−98,728号および同58−
209,737号等に記載の含窒素ヘテロ環のエナミン
構造を有する部分の電子移動によりエナミンのγ位より
PUGを放出するもの;特開昭57−56,837号に
記載の含窒素ヘテロ環の窒素原子と共役したカルボニル
基への電子移動により生成したオキシ基の分子内閉環反
応によりPUGを放出するもの;米国特許第4,14
6,396号(特開昭52−90932号)、特開昭5
9−93,442号、特開昭59−75475号、特開
昭60−249148号、特開昭60−249149号
等に記載のアルデヒド類の生成を伴ってPUGを放出す
るもの;特開昭51−146,828号、同57−17
9,842号、同59−104,641号に記載のカル
ボキシル基の脱炭酸を伴ってPUGを放出するもの;−
O−COOCRa b −PUG(Ra ,Rb は一価の基
を表わす。)の構造を有し、脱炭酸と引き続くアルデヒ
ド類の生成を伴ってPUGを放出するもの;特開昭60
−7,429号に記載のイソシアナートの生成を伴って
PUGを放出するもの;米国特許第4,438,193
号等に記載のカラー現像薬の酸化体とのカップリング反
応によりPUGを放出するものなどを挙げることができ
る。
【0041】これら、Timeで表わされる二価の連結
基の具体例については特開昭61−236,549号、
特願昭63−98,803号等にも詳細に記載されてい
る。PUGは(Time)t −PUGまたはPUGとし
て現像抑制効果を有する基を表わす。PUGまたは(T
ime)t −PUGで表わされる現像抑制剤はヘテロ原
子を有し、ヘテロ原子を介して結合している公知の現像
抑制剤であり、これらはたとえばシー・イー・ケー・ミ
ース(C.E.K.Mess)及びテー・エッチ・ジェーム
ズ(T.H.James )著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フ
ォトグラフィック・プロセス(The Theory of Photogra
phic Processes)」第3版、1966マクミラン(Macm
illan)社刊、344頁〜346頁などに記載されてい
る。PUGで表わされる現像抑制剤は置換されていても
よい。置換基の例としては例えばR1 の置換基として列
挙したものが挙げられ、これらの基はさらに置換されて
いてもよい。好ましい置換基としてはニトロ基、スルホ
基、カルボキシル基、スルファモイル基、ホスホノ基、
ホスフィニコ基、スルホンアミド基である。
【0042】また一般式(R−1)、(R−2)、(R
−3)において、R1 または−(Time)t −PUG
は、その中にカプラー等の不動性写真用添加剤において
常用されているバラスト基や一般式(R−1)、(R−
2)、(R−3)で表わされる化合物がハロゲン化銀に
吸着することを促進する基が組み込まれていてもよい。
【0043】バラスト基は一般式(R−1)、(R−
2)、(R−3)で表わされる化合物が実質的に他層ま
たは処理液中へ拡散できないようにするのに十分な分子
量を与える有機基であり、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、ウ
レイド基、ウレタン基、スルホンアミド基などの一つ以
上の組合せからなるものである。バラスト基として好ま
しくは置換ベンゼン環を有するバラスト基であり、特に
分岐状アルキル基で置換されたベンゼン環を有するバラ
スト基が好ましい。
【0044】ハロゲン化銀への吸着促進基としては、具
体的には4−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリ
ン−2−チオン、2−チオヒダントイン、ローダニン、
チオバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,
2,4−トリアゾリン−3−チオン、1,3,4−オキ
サゾリン−2−チオン、ベンズイミダゾリン−2−チオ
ン、ベンズオキサゾリン−2−チオン、ベンゾチアゾリ
ン−2−チオン、チオトリアジン、1,3−イミダゾリ
ン−2−チオンのような環状チオアミド基、鎖状チオア
ミド基、脂肪族メルカプト基、芳香族メルカプト基、ヘ
テロ環メルカプト基(−SH基が結合した炭素原子の隣
が窒素原子の場合はこれと互変異性体の関係にある環状
チオアミド基と同義であり、この基の具体例は上に列挙
したものと同じである。)、ジスルフィド結合を有する
基、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾー
ル、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾー
ル、ベンゾチアゾール、チアゾール、チアゾリン、ベン
ゾオキサゾール、オキサゾール、オキサゾリン、チアジ
アゾール、オキサチアゾール、トリアジン、アザインデ
ンのような窒素、酸素、硫黄及び炭素の組合せからなる
5員ないし6員の含窒素ヘテロ環基、及びベンズイミダ
ゾリニウムのような複素環四級塩などが挙げられる。
【0045】これらはさらに適当な置換基で置換されて
いてもよい。置換基としては、例えばR1 の置換基とし
て述べたものが挙げられる。以下に本発明に用いられる
化合物の具体例を列記するが本発明はこれに限定される
ものではない。
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】
【化18】
【0050】
【化19】
【0051】
【化20】
【0052】
【化21】
【0053】本発明に用いられるレドックス化合物とし
ては上記のものの他に、例えば特開昭61−213,8
47号、同62−260,153号、特願平1−10
2,393号、同1−102,394号、同1−10
2,395号、同1−114,455号に記載されたも
のを用いることができる。本発明に用いられるレドック
ス化合物の合成法は例えば特開昭61−213,847
号、同62−260,153号、米国特許第4,68
4,604号、特願昭63−98,803号、米国特許
第3,379,529号、同3,620,746号、同
4,377,634号、同4,332,878号、特開
昭49−129,536号、同56−153,336
号、同56−153,342号などに記載されている。
【0054】本発明のレドックス化合物は、ハロゲン化
銀1モルあたり1×10-6〜5×10-2モル、より好ま
しくは1×10-5〜1×10-2モルの範囲内で用いられ
る。本発明のレドックス化合物は、適当な水混和性有機
溶媒、例えば、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに
溶解して用いることができる。また、既に良く知られて
いる乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリク
レジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートある
いはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシ
クロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的
に乳化分散物を作成して用いることもできる。あるいは
固体分散法として知られている方法によって、レドック
ス化合物の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、
あるいは超音波によって分散して用いることもできる。
本発明のレドックス化合物は、ヒドラジン造核剤を含有
していない層に添加するのが好ましい。
【0055】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハ
ロゲン組成は特に制限はないが塩化銀含有率が50モル
%以上であり塩臭化銀、沃塩臭化銀のいずれかが、好ま
しい。沃化銀含有率は3モル%以下、より好ましくは、
0.5モル%以下である。本発明に用いられる単分散ハ
ロゲン化銀乳剤の調製方法は、ハロゲン化銀写真感光材
料の分野で公知の種々の手法が用いられる。例えばピ・
グラフキデ(P.Glafkides )著「シミー・エ・フィジク
・フォトグラフィック(Chimie et Physique Photograp
hique )」(ポール・モンテル(Paul Montel )社刊1
967年)、ジー・エフ・デュフィン(G.F.Duffin)著
「フォトグラフィック・エマルジョン・ケミストリー
(Photographic Emulsion Chemistry )(ザ・フォーカ
ル・プレス(The Focal Press )刊1966年)、ブイ
・エル・ツェリクマン(V.L.Zelikman et al)著「メー
キング・アンド・コーティング・フォトグラフィック・
エマルジョン(Making and Coating Photographic Emul
sion)」(ザ・フォーカル・プレス(The Focal Press
)刊1964年)などに記載されている方法を用いて
調製することができる。
【0056】本発明におけるハロゲン化銀乳剤は単分散
乳剤が、好ましく変動係数が20%以下、特に好ましく
は15%以下である。ここで変動係数(%)は粒径の標
準偏差を粒径の平均値で除して100倍した値である。
単分散ハロゲン化銀乳剤中の粒子の平均粒子サイズは
0.5μm以下であり、特に好ましくは0.1μm〜
0.4μmである。
【0057】水溶性銀塩(硝酸銀水溶液)と水溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混
合法、それらの組合わせのいずれを用いてもよい。同時
混合法の一つの形式として、ハロゲン化銀の生成される
液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちコントロー
ルダブルジェット法を用いることもできる。またアンモ
ニア、チオエーテル、四置換チオ尿素などのいわゆるハ
ロゲン化銀溶剤を使用して粒子形成させることが好まし
い。より好ましくは四置換チオ尿素化合物であり、特開
昭53−82408号、同55−77737号に記載さ
れている。好ましいチオ尿素化合物は、テトラメチニチ
オ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジンチオン
である。コントロールダブルジェット法およびハロゲン
化銀溶剤を使用した粒子形成方法では、結晶形が規則的
で粒子サイズ分布の狭いハロゲン化銀乳剤を作ることが
容易であり、本発明に使いられる乳剤を作るのに有効な
手段である。単分散乳剤は立方体、八面体、十四面体の
ような規則的な結晶形を有するのが好ましく、特に立方
体が好ましい。ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な
相からなっていても、異なる相からなっていてもよい。
【0058】本発明の感光材料に用いられるその他の各
種添加剤に関しては特に制限はなく、例えば下記に示す
該当箇所に記載されたものを好ましく用いることができ
る。 項目 該当箇所 1) 造核促進剤 特開平2−103536号公報第9頁右上欄13行目か ら同第16頁左上欄10行目。 2) ハロゲン化銀乳 特開平2−97937号公報第20頁右下欄12行目か 剤とその製法 ら同第21頁左下欄14行目及び特開平2−12236 号公報第7頁右上欄19行目から同第8頁左下欄12行 目。 3) 分光増感色素 特開平2−12236号公報第8頁左下欄から同右下欄 4行目及び特開平2−103536号公報第16頁右下 欄3行目から同第17頁左下欄20行目。 4) 界面活性剤・帯 特開平2−12236号公報第9頁右上欄7行目から同 電防止剤 右下欄7行目及び特開平2−18542号公報第2頁左 下欄13行目から同第4頁右下欄18行目。 5) カブリ防止剤・ 特開平2−103526号公報第17頁右下欄19行目 安定剤 から同第18頁右上欄4行目及び同右下欄1行目から5 行目。 6) ポリマーラテッ 同第18頁左下欄12行目から同20行目。 クス 7) 酸基を有する化 同第18頁右下欄6行目から同第19頁左上欄1行目。 合物 8) マット剤・滑り 同第19頁左上欄15行目から同第19頁右上欄15行 剤・可塑剤 目。 9) 硬膜剤 特開平2−103536号公報第18頁右上欄5行目か ら同17行目。 10) 染料 同第17頁右下欄1行目から同18行目。 11) バインダー 特開平2−18542号公報第3頁右下欄1行目から2 0行目。
【0059】本発明の目的を達成する上でさらに好まし
くは上記ハロゲン化銀写真感光材料のゼラチン総量に対
する含水率が20重量%以下であることを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料である。ハロゲン化銀写真感光
材料の含有水分率とは、ハロゲン化銀乳剤層、ゼラチン
含有保護層、バッキング層などの各層に含まれる水分の
総和で示されるもので加熱乾燥重量測定方式等で測定で
きる。写真感光材料は、種々の塗布方式により複数の塗
布液を走行する支持体上に塗布し、乾燥した後、コアに
巻き取られて製造されている。乾燥は、ゼラチンのゾル
・ゲル化現象を利用し、支持体に塗布された直後は冷却
ゾーンでセットさせ、その後は徐々に温度を上昇させ
て、恒率乾燥、減率乾燥期間を経て完了する。乾燥ゾー
ンを出た写真感光材料は調湿され、巻き取り室へ送られ
てコアにロール状で巻き取られる。通常、巻き取り室は
常温(20〜25℃)常湿(40〜65%相対湿度)に
設定されているが、支持体がポリエチレンテレフタレー
トフィルムの場合、ゼラチン膜に較べて水分の吸水速度
が遅いため、平衡含水率に達するために長時間必要であ
る。従って、ベースの含水率によっては巻き取りの温度
から予測される平衡含水率とは異なる場合がある。
【0060】本発明の感光材料の現像処理方法に関して
は、特開平2−103536号公報第19頁右上欄16
行目から同第21頁左上欄8行目の記載を参考にするこ
とができる。
【0061】
【実施例】次に、本発明について実施例にもとづいてよ
り具体的に説明する。現像液は下記に記載の処方を用い
た。 (現像液処方) ハイドロキノン 50.0g N−メチル−p−アミノフェノール 0.3g 水酸化ナトリウム 18.0g 5−スルホサリチル酸 55.0g 亜硫酸カリウム 110.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g 臭化カリウム 10.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸 0.3g 3−(5−メルカプトテトラゾール)ベンゼンスルホン酸 ナトリウム 0.2g N−n−ブチルジエタノールアミン 15.0g トルエンスルホン酸ナトリウム 8.0g 水を加えて 1リットル pH=11.6に合わせる(水酸化カリウムを加えて) pH11.6
【0062】実施例1 以下の方法で乳剤を調製した。 乳剤A:0.13Mの硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり
1×10-7モルに相当するK2 Rh(H2 O)Cl5
び2×10-7モルに相当するK2 IrCl6 を含み0.
04Mの臭化カリウムと0.09Mの塩化ナトリウムを
含むハロゲン塩水溶液を、塩化ナトリウムと、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジンチオンを含有するゼラチ
ン水溶液に、攪拌しながら38℃で12分間ダブルジェ
ット法により添加し、平均粒子サイズ0.15μm、塩
化銀含有率70モル%の塩臭化銀粒子を得ることにより
核形成を行なった。続いて同様に0.87Mの硝酸銀水
溶液と、0.26Mの臭化カリウムと、0.65Mの塩
化ナトリウムを含むハロゲン塩水溶液をダブルジェット
法により、20分間かけて添加した。その後1×10-3
モルのKI溶液を加えてコンバージョンを行ない常法に
従ってフロキュレーション法により水洗し、ゼラチン4
0gを加え、pH6.5、pAg7.5に調整し、さら
に銀1モルあたりベンゼンチオスルフォン酸ナトリウム
8mg、チオ硫酸ナトリウム5mg及び塩化金酸8mgを加
え、60℃で60分間加熱し、化学増感処理を施し、安
定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン150mgを加えた。得られた
粒子は平均粒子サイズ0.27μm、塩化銀含量70モ
ル%の塩臭化銀立方体粒子であった。(変動係数10
%)
【0063】乳剤Aを分割して増感色素として銀1モル
当たり1×10-3モルの5−{〔3−(4−スルホブチ
ル)−5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリジリデン〕エ
チリデン}−1−ヒドロキシエトキシエチル−3−(2
−ピリジル)−2−チオヒダントインカリウム塩を加
え、さらに2×10-4モルの1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾール、5×10-4モルの下記構造式(a)
で表わされる短波シアニン色素、(b)で表わされる水
溶性ラテックス(200mg/m2)およびポリエチルアク
リレートの分散物(200mg/m2)、本発明のヒドラジ
ン化合物(c)(1×10-4モル/モルAg)、および
(d)(5×10-5モル/モルAg)およびゼラチン硬
化剤として本発明の化合物および比較化合物を表1の様
に添加した。
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】(レドックス化合物含有層乳剤の調製)
1.0Mの硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり3×10-7
モルの(NH4)3RhCl6 を含有し、0.3Mの臭化カリウム
と0.74Mの塩化ナトリウムを含むハロゲン塩水溶液
を、塩化ナトリウムと、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリンチオンを含有するゼラチン水溶液に、攪拌しなが
ら45℃で30分間ダブルジェット法により添加し、平
均粒子サイズ0.28μm、塩化銀含有率70モル%の
塩臭化銀粒子を得た。その後常法に従ってフロキュレー
ション法により水洗し、ゼラチン40gを加え、pH
6.5、pAg7.5に調整し、さらに銀1モルあたり
チオ硫酸ナトリウム5mg及び塩化金酸8mgを加え、60
℃で60分間加熱し、化学増感処理を施し、安定剤とし
て4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テ
トラザインデン150mgを加えた。得られた粒子は平均
粒子サイズ0.28μm、塩化銀含量70モル%の塩臭
化銀立方体粒子であった。(変動係数10%)。この乳
剤を分割して増感色素として銀1モルあたり1×10-3
モルの5−{〔3−(4−スルホブチル)−5−クロロ
−2−ベンゾオキサゾリジリデン〕エチリデン}−1−
ヒドロキシエトキシエチル−3−(2−ピリジル)−2
−チオヒダントインカリウム塩を加え、さらに2×10
-4モルの1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、
ポリエチルアクリレートの分散物を50mg/m2、本発明
のレドックス化合物を表1の様に添加した。
【0067】ヒドラジン含有層を最下層(Ag3.6g
/m2、ゼラチン2g/m2)にさらに中間層(ゼラチン
層)を介してレドックス化合物を含む層(Ag0.4g
/m2、ゼラチン0.5g/m2)およびこの上に保護層と
してゼラチン0.5g/m2、粒子サイズ約3.5μの不
定型なSiO2 マット剤40mg/m2、メタノールシリカ
0.1g/m2、ポリアクリルアミド50mg/m2、ハイド
ロキノン50mg/m2とシリコーンオイル及び塗布助剤と
して下記構造式で示されるフッ素界面活性剤(5mg/
m2)とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(40mg
/m2)を含む層を同時に塗布行ない表1のような試料1
〜20を作製した。評価結果を第1表に示した。
【0068】
【化24】
【0069】
【表1】
【0070】またバック層およびバック層保護層は次に
示す処方にて塗布した。 〔バック層処方〕 ゼラチン 3g/m2 ラテックス ポリエチルアクリレート 2g/m2 界面活性剤 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 40mg/m2
【0071】
【化25】
【0072】 染料 染料〔a〕、〔b〕及び〔c〕の混合物 染料〔a〕 50mg/m2 染料〔b〕 100mg/m2 染料〔c〕 50mg/m2
【0073】
【化26】
【0074】 〔バック保護層〕 ゼラチン 0.8mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.5μ) 30mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 15mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 15mg/m2 酢酸ナトリウム 40mg/m2
【0075】
【化27】
【0076】表1より明らかな様に本発明の試料2、
3、5、6、8、9、11、12は条件1(25℃、5
5%RH下で7日放置)および条件2(25℃、55%
RH下で2時間調湿後40℃で20日間放置)において
も写真性能、黒ポツ、画質が良好であることを示す。比
較サンプル16は条件1で本発明に近い性能を示すが、
長期保存性のテストである条件2で黒ポツの劣化が著し
い。なおサンプル1〜20の含水率はいずれも19〜2
0重量%であった。
【0077】なお、評価は以下のテスト方法で行なっ
た。 (写真特性)写真特性は、上記処方の現像液でFG−6
60F自動現像機(富士写真フイルム株式会社製)を用
いて34℃30秒処理を行なった結果である。定着液
は、GR−F1を用いた。ここで感度は34℃30秒現
像における濃度1.5を与える露光量の逆数の相対値で
試料1の値を100とした。ここでγは下記式で表わさ
れる。
【0078】
【数1】
【0079】で定義する。黒ポツは34℃、40秒現像
したときの素現部分を顕微鏡観察により5段階に評価し
たもので、「5」が最もよく「1」が最も悪い品質を表
わす。「5」又は「4」は実用可能で「3」は粗悪だ
が、ぎりぎり実用でき「2」又は「1」は実用不可であ
る。「4」と「3」の中間のものは「3.5」と評価し
た。
【0080】〔線画画質の評価〕反射濃度が0.5〜
1.2の範囲にある7級の明朝体、ゴジック体の写植文
字からなる原稿を、大日本スクリーン製カメラ(DSC
351)で撮影後、写真特性と同一の条件で、現像処理
(34℃30″)を行なった結果である。評価は、5段
階で行ない、「5」が最もよく「1」が最も悪い品質を
表わす。「5」又は「4」は実用可能で「3」は粗悪だ
が、ぎりぎり実用でき「2」又は「1」は実用不可であ
る。
【0081】条件1は、25℃55%RHの雰囲気下で
7日間放置したサンプルについて上記の評価を行なっ
た。条件2は25℃55%RHの雰囲気下で2時間調湿
後、同条件下でヒートシールを行ない40℃で20日間
放置したサンプルについて同様の評価を行なった。 (長期保存の安定性に対するシミュレーションテスト)
【0082】実施例2 実施例1の試料2、8、16および18について、塗布
直後に表2に記載されている様な含水率に調整してヒー
トシールを行ない、25℃で7日放置した後(条件3)
および40℃で20日間放置(条件4)した後に実施例
1と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。本発明
の硬化剤を使用したサンプルでも、ゼラチン膜中の含水
率の大きいナンバー23、24、27、28は感度、γ
が低下傾向にあり、画質の劣化が著しい。
【0083】
【表2】
【0084】実施例3 実施例1において、ヒドラジン化合物(c)、(d)の
組合わせを(e)、(f)の組合わせ、あるいは(g)
(h)の組合わせに変更しても、本発明のレドックス化
合物およびゼラチン硬化剤の組合せは良好な性能を示し
た。
【0085】
【化28】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
    いて該乳剤層またはその他の親水性コロイド層の少なく
    とも1層にヒドラジン誘導体および酸化されることによ
    り現像抑制剤を放出するレドックス化合物を含有し、か
    つ一般式〔A〕で表わされる硬膜剤の少なくとも1つを
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔A〕 【化1】 式中、Rは水素原子またはアルキル基、アラルキル基、
    アリール基を表わし、それらの基は置換されていてもよ
    い。nは0または1を表わす。
  2. 【請求項2】 ゼラチン総量に対する含水率が22重量
    %以下であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
JP3307193A 1991-10-28 1991-10-28 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH05119422A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02287345A (ja) * 1989-04-27 1990-11-27 Mitsubishi Paper Mills Ltd ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法
JPH02308156A (ja) * 1989-05-23 1990-12-21 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀写真感光材料
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JPH03109547A (ja) * 1989-06-12 1991-05-09 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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