JPH051182U - コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁シールド付コネクタのアース端子とシー
ルドカバーとの電気的接触を簡便に行い、組立工数を低
減する。 【構成】 コネクタのプラグモールド１１に装着される
アース端子１７の一端に突出部２０を設け、アース端子
１７自体の弾性力によりこの突出部２０を外方向へ付勢
する。プラグモールド１１に外装されるシールドカバー
１４の内面に、アース端子１７の突出部２０を圧接させ
て電気的導通を為すものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はコネクタに関するものであり、特に、電磁シールド付のコネクタに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の此種コネクタを図４に示す。同図は電磁シールド付のコネクタのプラグ を示し、プラグモールド１にコンタクトピン２，２…が嵌着されており、該プラ グモールド１にアース端子３を装着してある。該プラグモールド１には金属製の シールドカバー４を外装してあり、前記アース端子３の一端３ａをシールドカバ ーの孔５から外部へ露出し、この一端３ａをはんだ付或いは溶接して双方を電気 的に接触させている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来は、アース端子の一端３ａをはんだ付等の手段によりシールドカバー４へ 固着しているが、このときアース端子の一端３ａが加熱されてプラグモールド１ が溶けることがある。又、シールドカバーの孔５へアース端子の一端３ａを挿入 して溶着する作業は面倒であり、人手と時間を必要としていた。

【０００４】 そこで、コネクタのシールドカバーとアース端子との電気的な接触を行うに当 って部品の損傷をなくし、アース端子の接触を簡易迅速且つ確実に行うために解 決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案はこの課題を解決することを 目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するために提案されたものであり、コネクタのモー ルドにアース端子を装着し、該モールドに外装したシールドカバーと前記アース 端子とを電気的に接触させた電磁シールド付のコネクタに於いて、前記アース端 子の一端に突出部を設け、シールドカバーの内面に前記アース端子の突出部を圧 接させたことを特徴とするコネクタを提供するものである。

【０００６】

【作用】

コネクタのモールドに装着されたアース端子は、その一端に突出部を設けてあ り、アース端子自体の弾性力によって前記突出部は外方向に付勢される。従って 、該コネクタのモールドにシールドカバーを外装する際、シールドカバーをスラ イドさせながら定位置へ嵌着すれば、前記突出部がシールドカバーの内面に圧接 し、アース端子とシールドカバーとの電気的接触が為される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に従って詳述する。図１は電磁シールド付のコ ネクタのプラグの斜視図であり、プラグモールド１１の前面に開口部１２を設け 、該プラグモールド１１に嵌着したコンタクトピン１３，１３…の先端を開口部 １２内に突出させてある。該プラグモールド１１には金属製のシールドカバー１ ４を外装してあり、下部の爪１５を電子機器のシャーシ等へ固定する。そして、 前記開口部１２へコネクタのソケット（図示せず）を嵌入し、プラグとソケット との電気的接続が行われる。

【０００８】 図２及び図３に示すように、プラグモールド１１の上面に溝部１６，１６，１ ６を凹設し、この溝部１６にアース端子１７を装着する。前記溝部１６は、その 両側壁にスライド用の溝１８，１８が穿設され、且つ、プラグモールド１１の開 口部１２側の底面に孔１９を開穿してある。 一方、アース端子１７は弾性を有する材質で形成され、プラグの後方（図中右 側）の一端を上方へ屈曲して突出部２０を設けるとともに、プラグの前方（図中 左側）の他端を下方へ屈曲して接続部２１を設ける。アース端子１７自体の弾性 力により、前記突出部２０は外方向へ付勢されており、接続部２１は内方向へ付 勢されている。尚、各溝部１６，１６，１６に装着されるアース端子１７，１７ ，１７は、夫々の後部２２で連結され、一体に形成されている。又、各アース端 子１７の上面には補強のための突条２３を設けてもよい。

【０００９】 而して、アース端子１７をプラグモールド１１へ装着するに当っては、プラグ モールド１１の後方から前記溝部１６，１６，１６へアース端子１７，１７，１ ７を挿入する。然るとき、アース端子１７の側縁部がスライド用の溝１８，１８ をスライドしながら前方へ移動し、アース端子１７の前方の接続部２１が孔１９ に至ったとき、弾性によってこの接続部２１が開口部１２へ突出する。斯かる位 置にてアース端子１７が位置決めされ、プラグモールド１１にアース端子１７が 装着される。

【００１０】 一方、シールドカバー１４をプラグモールド１１へ外装するに当っては、該シ ールドカバー１４を後方からスライドして嵌着する。然るとき、アース端子１７ の突出部２０が該シールドカバー１４の内面を摺擦しながら、シールドカバー１ ４がスライドして定位置に固定される。そして、アース端子１７の突出部２０は 弾性によりシールドカバー１４の内面に圧接し、アース端子１７とシールドカバ ー１４との電気的な接触が為される。従って、正確な位置決めを行うことなく、 而も、はんだ付等の溶着処理を施さずして簡易迅速にアース端子の接触作業を行 うことができる。

【００１１】 尚、この考案は、この考案の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことがで き、そして、この考案が該改変されたものに及ぶことは当然である。

【００１２】

【考案の効果】

この考案は上記一実施例に詳述したように、アース端子の突出部をシールドカ バーに圧接させて電気的な接触を為しているので、従来のはんだ付や溶接等の作 業が不要となって組立工数を短縮できる。斯くして、コネクタのシールドカバー とアース端子との電気的な接触が簡易迅速に行われ、極めて安価且つ確実にアー ス端子の接触を為すことができる。

【００１３】 又、溶着作業を省略できることから、加熱による部品の損傷を防止でき、製品 の品質の向上にも寄与できる等諸種の実用的価値ある考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコネクタの斜視図。

【図２】本考案のコネクタの一部切欠平面図。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図。

【図４】従来型のコネクタの断面図。

【符号の説明】

１１ プラグモールド １４ シールドカバー １７ アース端子 ２０ 突出部

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 コネクタのモールドにアース端子を装着
   し、該モールドに外装したシールドカバーと前記アース
   端子とを電気的に接触させた電磁シールド付のコネクタ
   に於いて、前記アース端子の一端に突出部を設け、シー
   ルドカバーの内面に前記アース端子の突出部を圧接させ
   たことを特徴とするコネクタ。