JPH05117890A - 亜鉛系複合電気めつき鋼板の製造方法 - Google Patents
亜鉛系複合電気めつき鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH05117890A JPH05117890A JP27975991A JP27975991A JPH05117890A JP H05117890 A JPH05117890 A JP H05117890A JP 27975991 A JP27975991 A JP 27975991A JP 27975991 A JP27975991 A JP 27975991A JP H05117890 A JPH05117890 A JP H05117890A
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- Japan
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- ion
- ions
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- plating
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- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 裸耐食性、塗装後の耐食性、めっき密着性な
どに優れた高耐食性を有する亜鉛系複合電気めっき鋼板
の製造方法の提供。 【構成】 Zn2+イオンを80〜120g/l、K+ イ
オンを100〜200g/l、Co2+イオンを1〜2g
/l、Cr3+イオンを0.5〜2g/l、アルミナおよ
び/またはシリカを1〜5g/l含有し、かつCr6+イ
オンを500ppm以下に制限した酸性電気めっき浴を
用いて、鋼板を陰極として、電気めっきすることを特徴
とする高耐食性亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法。
どに優れた高耐食性を有する亜鉛系複合電気めっき鋼板
の製造方法の提供。 【構成】 Zn2+イオンを80〜120g/l、K+ イ
オンを100〜200g/l、Co2+イオンを1〜2g
/l、Cr3+イオンを0.5〜2g/l、アルミナおよ
び/またはシリカを1〜5g/l含有し、かつCr6+イ
オンを500ppm以下に制限した酸性電気めっき浴を
用いて、鋼板を陰極として、電気めっきすることを特徴
とする高耐食性亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は裸耐食性、塗装後の耐食
性およびめっき密着性などの諸性質に優れた亜鉛系複合
電気めっき鋼板に関する。
性およびめっき密着性などの諸性質に優れた亜鉛系複合
電気めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板は耐食性が要求される自
動車、家電製品、建材などに防錆処理鋼板として広く用
いられている。これは純Znめっき層が鋼板の鉄に対し
て卑の電位をもつので、ピンホールなどのめっき欠陥や
加工時に生じた地鉄の露出部分に対してはZnが先に腐
食されるという犠牲防食効果により鋼板の赤さび発生を
防止するためである。
動車、家電製品、建材などに防錆処理鋼板として広く用
いられている。これは純Znめっき層が鋼板の鉄に対し
て卑の電位をもつので、ピンホールなどのめっき欠陥や
加工時に生じた地鉄の露出部分に対してはZnが先に腐
食されるという犠牲防食効果により鋼板の赤さび発生を
防止するためである。
【0003】しかし、Znだけでは活性であるために、
塩水噴霧等の腐食環境においてはZnめっき層自体の腐
食が著しく進行する欠点がある。また、純Znは腐食生
成物として導電性のZnOを生成しやすいため、表面に
存在する腐食生成物による保護効果が乏しいことも耐食
性が十分でない一因と考えられる。このようなZnめっ
き層の活性を抑制し、さらに導電性の腐食生成物ZnO
の生成を抑制させる方法として、電気Znめっき層中に
Co:0.1〜10重量%、Cr:0.05〜5重量
%、並びにAlの酸化物または水酸化物をAl換算で
0.05〜5重量%、Siの酸化物または水酸化物をS
i換算で0.05〜5重量%共析させる(特公平2−5
839号参照)電気Zn系複合めっき鋼板は無塗装およ
び塗装後の耐食性にすぐれているが、該鋼板を製造する
段階で、めっき浴中にCr6+イオンが生成するとめっき
層中のCr共析量が少なくなってしまうという問題があ
る。
塩水噴霧等の腐食環境においてはZnめっき層自体の腐
食が著しく進行する欠点がある。また、純Znは腐食生
成物として導電性のZnOを生成しやすいため、表面に
存在する腐食生成物による保護効果が乏しいことも耐食
性が十分でない一因と考えられる。このようなZnめっ
き層の活性を抑制し、さらに導電性の腐食生成物ZnO
の生成を抑制させる方法として、電気Znめっき層中に
Co:0.1〜10重量%、Cr:0.05〜5重量
%、並びにAlの酸化物または水酸化物をAl換算で
0.05〜5重量%、Siの酸化物または水酸化物をS
i換算で0.05〜5重量%共析させる(特公平2−5
839号参照)電気Zn系複合めっき鋼板は無塗装およ
び塗装後の耐食性にすぐれているが、該鋼板を製造する
段階で、めっき浴中にCr6+イオンが生成するとめっき
層中のCr共析量が少なくなってしまうという問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題を解決しめっき層中に所定量のCo、CrおよびAl
を安定的にZn中に共析させることにより裸耐食性、塗
装後の耐食性、めっき密着性などの諸特性に優れた高耐
食性の亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法を提供しよ
うとするものである。
題を解決しめっき層中に所定量のCo、CrおよびAl
を安定的にZn中に共析させることにより裸耐食性、塗
装後の耐食性、めっき密着性などの諸特性に優れた高耐
食性の亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ばZn2+イオンを80〜120g/l、K+ イオンを1
00〜200g/l、Co2+イオンを1〜2g/l、C
r3+イオンを0.5〜2g/l、アルミナおよび/また
はシリカを1〜5g/l含有し、かつCr6+イオンを5
00ppm以下に制限した酸性電気めっき浴を用いて、
鋼板を陰極として、電気めっきすることを特徴とする高
耐食性亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法が提供され
る。
ばZn2+イオンを80〜120g/l、K+ イオンを1
00〜200g/l、Co2+イオンを1〜2g/l、C
r3+イオンを0.5〜2g/l、アルミナおよび/また
はシリカを1〜5g/l含有し、かつCr6+イオンを5
00ppm以下に制限した酸性電気めっき浴を用いて、
鋼板を陰極として、電気めっきすることを特徴とする高
耐食性亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法が提供され
る。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
使用する酸性電気めっき浴中必須めっき成分の添加量を
Zn2+イオンを80〜120g/l、Co2+イオンを1
〜2g/l、Cr3+イオンを0.5〜2g/l、アルミ
ナおよび/またはシリカを1〜5g/lとしたのは得ら
れる亜鉛を主成分とするめっき層の組成をCoが0.1
〜10重量%、Crが0.05〜5重量%、Alの酸化
物、Alの水酸化物、Siの酸化物およびSiの水酸化
物から選択される少なくとも一種が0.05〜5wt%と
なるようにするためである。またK+ イオンを100〜
200g/lとするがそれは、めっき浴に工業的に必要
十分の電気電導度を付与するためである。
使用する酸性電気めっき浴中必須めっき成分の添加量を
Zn2+イオンを80〜120g/l、Co2+イオンを1
〜2g/l、Cr3+イオンを0.5〜2g/l、アルミ
ナおよび/またはシリカを1〜5g/lとしたのは得ら
れる亜鉛を主成分とするめっき層の組成をCoが0.1
〜10重量%、Crが0.05〜5重量%、Alの酸化
物、Alの水酸化物、Siの酸化物およびSiの水酸化
物から選択される少なくとも一種が0.05〜5wt%と
なるようにするためである。またK+ イオンを100〜
200g/lとするがそれは、めっき浴に工業的に必要
十分の電気電導度を付与するためである。
【0007】さらに、浴中のCr6+イオン濃度を500
ppm以下に制限するのはCr6+イオン濃度が500p
pmを越えると急激にめっき層中へのCrの共析量が減
少し耐食性が劣化して本来の高耐食性亜鉛系複合電気め
っき鋼板が得られなくなってしまうためである。
ppm以下に制限するのはCr6+イオン濃度が500p
pmを越えると急激にめっき層中へのCrの共析量が減
少し耐食性が劣化して本来の高耐食性亜鉛系複合電気め
っき鋼板が得られなくなってしまうためである。
【0008】ここで、めっき浴中のCr6+イオンを50
0ppm以下にするための具体的な手段としては、生成
したCr6+イオンを含むめっき液を電解還元する方法、
薬剤によって還元する方法等のめっき液を還元する方法
と、めっき液の酸化そのものを防止する方法が考えられ
るが、特別の処理設備を必要としない点では、後者のめ
っき液の酸化を防止する方法が有利である。この場合、
さらに具体的には、めっき槽内の給電部材にCr3+の酸
化するサイトとなるカーボンや、鉛を含有する材料を使
用しないか、これらの部材を貴金属やその酸化物などの
Cr3+の酸化サイトを提供しない物質でコーティングす
ることが挙げられる。また、本発明で用いる酸性めっき
液のpHは、通常H2 SO4 、HClなどにより約2.
0〜3.5に調整される。
0ppm以下にするための具体的な手段としては、生成
したCr6+イオンを含むめっき液を電解還元する方法、
薬剤によって還元する方法等のめっき液を還元する方法
と、めっき液の酸化そのものを防止する方法が考えられ
るが、特別の処理設備を必要としない点では、後者のめ
っき液の酸化を防止する方法が有利である。この場合、
さらに具体的には、めっき槽内の給電部材にCr3+の酸
化するサイトとなるカーボンや、鉛を含有する材料を使
用しないか、これらの部材を貴金属やその酸化物などの
Cr3+の酸化サイトを提供しない物質でコーティングす
ることが挙げられる。また、本発明で用いる酸性めっき
液のpHは、通常H2 SO4 、HClなどにより約2.
0〜3.5に調整される。
【0009】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。 (実施例)冷延鋼板をアルカリ脱脂し、5%塩酸で酸洗
したのち水洗し、次に示すめっき浴中で電気めっきを行
った。 浴組成 塩化亜鉛 (ZnCl2) :210g/l Zn2+ : 80g/l 塩化カリウム(KCl) :350g/l K+ :180g/l 塩化コバルト(CoCl2) : 6g/l Co2+ :1.1g/l 塩化クロム (CrCl3) : 3g/l Cr3+ :1.0g/l アルミナゾル20% 溶液: 15g/l Al2O3 : 3g/l このめっき浴中に、Cr6+イオンを添加してその影響を
調べた。液温は50℃、pHは3.0、電解電流密度は
75A/dm2 で電気めっきを行なった。結果を図1に示
す。図からも明らかなようにめっき浴中のCr6+イオン
濃度が500ppmを越えると急激にめっき層中のCr
含有率が下がってしまうことがわかる。
明する。 (実施例)冷延鋼板をアルカリ脱脂し、5%塩酸で酸洗
したのち水洗し、次に示すめっき浴中で電気めっきを行
った。 浴組成 塩化亜鉛 (ZnCl2) :210g/l Zn2+ : 80g/l 塩化カリウム(KCl) :350g/l K+ :180g/l 塩化コバルト(CoCl2) : 6g/l Co2+ :1.1g/l 塩化クロム (CrCl3) : 3g/l Cr3+ :1.0g/l アルミナゾル20% 溶液: 15g/l Al2O3 : 3g/l このめっき浴中に、Cr6+イオンを添加してその影響を
調べた。液温は50℃、pHは3.0、電解電流密度は
75A/dm2 で電気めっきを行なった。結果を図1に示
す。図からも明らかなようにめっき浴中のCr6+イオン
濃度が500ppmを越えると急激にめっき層中のCr
含有率が下がってしまうことがわかる。
【0010】
【発明の効果】本発明は、めっき浴中のCr6+イオン濃
度を規制し、500ppm以下にするようにしたので析
出めっき層中のCr含有率が安定するようになった。
度を規制し、500ppm以下にするようにしたので析
出めっき層中のCr含有率が安定するようになった。
【図1】本発明のめっき浴中Cr6+イオン濃度と析出め
っき層中のCr含有率との関係を示す。
っき層中のCr含有率との関係を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】Zn2+イオンを80〜120g/l、K+
イオンを100〜200g/l、Co2+イオンを1〜2
g/l、Cr3+イオンを0.5〜2g/l、アルミナお
よび/またはシリカを1〜5g/l含有し、かつCr6+
イオンを500ppm以下に制限した酸性電気めっき浴
を用いて、鋼板を陰極として、電気めっきすることを特
徴とする高耐食性亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27975991A JPH05117890A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 亜鉛系複合電気めつき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27975991A JPH05117890A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 亜鉛系複合電気めつき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117890A true JPH05117890A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17615514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27975991A Withdrawn JPH05117890A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 亜鉛系複合電気めつき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05117890A (ja) |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP27975991A patent/JPH05117890A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990107 |