JP3398100B2 - 耐白錆性及び耐黒変性に優れる電気亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

耐白錆性及び耐黒変性に優れる電気亜鉛めっき鋼板

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耐白錆性及び耐黒
変性に優れる電気Znめっき鋼板に関するものである。 【0002】 【従来の技術】Znめっき鋼板は、Znが鋼板に対する
犠牲防食作用を有すると共に、Znの腐食生成物が優れ
た保護作用を有することに起因して優れた耐食性(耐赤
錆性)を発揮することから、自動車,建材,家電等の広
い分野で利用されている。 【0003】従来、Znめっき鋼板に要求される特性と
しては、鋼板の構造体としての強度が腐食により低下す
ることを防止するという観点から、鋼板自体の防食性
(即ち耐赤錆性)が重要視されていた。そこで、例えば
自動車用鋼板等には、クロメート処理に代表される化成
処理が行われた後、塗装が施されている。 【0004】近年、家電やOA機器等のシャーシやケー
ス部品にZnめっき鋼板が多用されるようになってお
り、Znめっき層の上に塗装することなく使用される割
合が非常に増加した。その結果、Znめっき鋼板自身の
外観も重要な特性となっており、Zn自身の錆である白
錆や黒変現象も問題視される様になってきた。尚、クロ
メート処理皮膜は、もともとZnの白錆防止を目的とし
て開発されたものであり、6価クロムの自己修復作用に
よりクロメート処理は白錆抑制効果も発揮する。 【0005】しかしながら、最近では環境に与える悪影
響をできるだけ少なくするという観点から、6価クロム
を含むクロメート処理を廃止する動きも強くなってお
り、クロメート処理を用いないノンクロメート処理鋼板
が開発されている。これらノンクロメート処理鋼板には
6価クロムの有する白錆抑制効果が期待できないので、
めっき層自身の耐食性がクロメート処理鋼板以上に白錆
や黒変現象に反映することになる。そこでクロメート処
理鋼板では問題とならなかった電気Znめっき鋼板の白
錆や黒変現象を、クロメート処理以外の方法で防止する
技術の開発が要望されていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、耐白錆性及び耐黒変性に
優れたノンクロメート処理鋼板を提供しようとするもの
である。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決した耐白
錆性及び耐黒変性に優れる本発明の電気Znめっき鋼板
とは、厚さ10Å以上200Å以下の酸化Zn皮膜を有
するZnめっき層であって、NaCl水溶液(0.1m
ol/リットル,25℃)中での電位−1100mVに
おけるカソード電流密度が40μA/cm2以下である
Znめっき層を有することを要旨とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】腐食反応の初期に発生する黒変現
象や白錆は、亜鉛めっき皮膜自身の表面反応性と密接な
関係があり、さらにはめっき層表面に形成される酸化皮
膜の厚さにも非常に大きく影響することを本発明者らは
突き止め、本発明に想到した。 【0009】そもそも亜鉛めっき初期の腐食反応は、ア
ノード側で亜鉛の溶解(下記式)が進み、カソード側
で酸素の還元反応(下記式)が起こるものであり、全
体的には電気的中性を保ちつつ腐食が進行し、ZnO
1-x生成による黒変現象が現れ、ZnOやZn(OH)2
の生成により白錆が発生する。 Zn→Zn2++2e- … O2+2H2O+4e-→OH- … 【0010】尚、金属表面において上記式の反応は、
溶液中の酸素の拡散する速度に律速されるため、反応抵
抗はZnめっきの表面反応性によっては変化しないと考
えられていた。しかしながら、本発明者らは亜鉛めっき
表面の反応性を制御することが、初期錆発生の抑制に有
効であり、耐白錆性及び耐黒変性の向上に非常に効果的
であることを掴んだ。上記式のカソード反応の反応抵
抗が高い程(カソード反応が進行しにくい)、即ちカソ
ード電流密度が低いほど表面反応性が低く、裸耐食性や
塗装後の耐白錆性および耐黒変性に優れた表面が得られ
る。 【0011】具体的には、NaCl水溶液(0.1mo
l/リットル,25℃)中での電位−1100mVにお
けるカソード電流密度が40μA/cm2を超えると表
面の反応性が高く、初期錆や黒変を発生しやすいので、
40μA/cm2以下とすることが必要であり、上記カ
ソード電流密度が低いほど皮膜の耐白錆性及び耐黒変性
が良好となるので、カソード電流密度は30μA/cm
2以下とすることが好ましく、低ければ低い程望まし
い。 【0012】上記カソード電流密度を本発明範囲に制御
するにあたっては、めっき液中の不純物量を低減し、め
っき層中の不純物量を制限すればよい。即ち、めっき層
中に存在する亜鉛よりも電位が貴な金属の量を低減する
ことにより達成できる。Pb,Cu,Ag,Ni,Fe
等の亜鉛よりも電位が貴な金属がめっき液中に存在する
と亜鉛よりも優先的に電析し、亜鉛めっき皮膜に取り込
まれ、腐食時にカソードサイトとして作用する結果、カ
ソード電流密度が増加するからである。 【0013】亜鉛めっきの酸化皮膜は10Åより低けれ
ば皮膜自身の保護性が無く容易に白錆が発生し、200
Åより厚くなると酸化皮膜自身がもろく緻密でない酸化
皮膜となるため、耐食性も劣化する。それゆえ、亜鉛め
っきの酸化皮膜厚は、10Å以上200Å以下が好まし
い。 【0014】上記酸化皮膜は、水や塩水がかからない場
所(室内や建屋内など)において室温〜60℃で保管す
る事により、本発明の皮膜厚が得られる。 【0015】尚、Znよりも電位が貴な金属であって、
めっき層中において耐白錆性に悪影響を及ぼす元素であ
って、Pb,Cu,Agが挙げられ、電気Znめっき層
に含有されるPb,Cu,Agの量として、Pbを5p
pm以下,Cuを10ppm以下,Agを5ppm以下
とすると共に、これらの元素の総量を15ppm以下と
することで優れた耐白錆性を得ることができる。 【0016】上記電気Znめっき鋼板を製造するにあた
っては、電気Znめっき液中のPbが0.5ppm以
下,Cuが1ppm以下,Agが0.5ppm以下で、
且つこれらの元素の総量が1.5ppm以下である酸性
めっき液を用いて電気Znめっきを行う方法を採用すれ
ばよい。 【0017】また、耐白錆性に加えて耐黒変性にも優れ
る電気Znめっき鋼板を得る上で、上記電気Znめっき
層において、Ni,Co,Inから選ばれる1種以上の
金属元素を、Niの場合は50〜700ppm,Coま
たはInの場合は0.5〜50ppmの範囲で含有させ
ることが望ましく、Ni含有量は100〜400pp
m、CoとInの場合の含有量は1〜40ppmとすれ
ばより望ましい。 【0018】この場合は、Ni,Co,Inから選ばれ
る1種以上の金属イオンを、Niの場合は25〜300
ppm,CoまたはInの場合は0.1〜30ppm含
有する酸性めっき液を用いて電気Znめっきを行うこと
が推奨され、Niは50〜250ppm,Co又はIn
は0.5〜20ppmとすることが望ましい。 【0019】更に、本発明に係る白錆防止技術は、ノン
クロメート処理鋼板に限らず、クロメート処理鋼板の耐
白錆性を向上させる上でも有効である。即ち、Znを主
成分とする電気めっき層の上層にクロメート処理層が形
成された電気Znめっき鋼板であっても、電気めっき層
のカソード電流密度を低減することで、耐白錆性を一層
向上させることができる。 【0020】前記クロメート処理層の上に、耐白錆性の
より一層の向上を目的として、有機系皮膜及び/または
無機系皮膜を形成してもよい。 【0021】更に、以下では、本発明に係る電気Znめ
っき鋼板の製造方法を詳述する。 【0022】・めっき条件について めっき液としては、酸性浴(例えば硫酸塩浴、塩化物
浴)が使用可能である。電流密度については、電流密度
が低い領域、すなわち金属元素の析出に要する過電圧が
低い状態でめっきを行うと、Znより“貴”な電位を有
するPb,Cu,AgがZnに比べて優先的に析出し、
相対的にめっき層中への含有量が多くなってしまう。従
って、高電流密度でめっきを行うことが本発明の主旨か
ら考えて好ましく、具体的には30A/dm2以上、よ
り好ましくは50A/dm2以上で行うことが推奨され
る。上限値については、耐白錆性の観点から限定される
ものでは無いが、あまりに高電流密度になるとZnイオ
ンの供給が間に合わなくなり、めっき外観が黒っぽく変
色する“めっき焼け”現象が生じるため、200A/d
2以下とすることが好ましい。また、めっき液のpH
についても特に規定されるものではないが、電流効率お
よびめっきヤケ現象との関係からpH0.5〜4.0の
範囲とすることが好ましい。なおめっき液には、導電性
を高めて電力消費量を低減させるため、Na2SO4
(NH42SO4,KCl,NaCl等の導電性補助剤
を添加してもよい。 【0023】その他のめっき条件(例えば、めっき液温
度や相対流速など)については、めっきヤケ等の他の問
題を起こさない条件を適宜選択して行えばよい。めっき
液温度については30〜70℃、相対流速については
0.3〜5m/sの範囲が例示できる。なお、相対流速
とは液の流れ方向とめっき原板である鋼板の通板方向を
考慮した液流速と通板速度の差である。 【0024】また、めっき方法についても特に規定され
るものでは無く、めっき母材は常法に従って脱脂や酸洗
等の前処理を施した後、縦型又は横型のめっきセルで電
気めっきを行えばよい。電気めっきの方法としても、特
に規定されるものではなく公知の直流(定電流)めっき
法やパルスめっき法が採用できる。 【0025】・めっき付着量について 電気Znめっきの付着量に関しては、特に限定するもの
ではないが、めっき付着量が3g/m2に満たない場合
には、めっきままの状態における耐食性が不十分であ
る。逆に100g/m2を超える高めっき付着量は経済
性に劣る。従って、3〜60g/m2の範囲から選定す
ることが望ましく、より好ましくは5〜40g/m2
ある。また、めっきは基材である金属板の必要な面に施
せばよく、片面だけに施しても良いし両面に施しても良
い。 【0026】・クロメート処理方法について 代表的なクロメート皮膜処理としては、反応型クロメー
ト皮膜処理,塗布型クロメート処理,電解クロメート処
理等が例示され、Cr化合物を主成分とし、耐食性,耐
疵付き性,耐黒変性等の特性を向上させることを目的と
して、必要によりシリカ等の各種酸化物や有機シラン化
合物、更にはりん酸,硝酸,フッ化物,珪素フッ化物等
の各種反応促進剤を含有せしめたクロメート処理を行っ
てもよい。 【0027】上記クロメート皮膜の付着量は、金属Cr
換算で、5〜300mg/m2の範囲から選択するのが
一般的であり、耐白錆性向上効果等を有効に発揮させる
と共に経済性も考慮すれば、5〜60mg/m2の範囲
が好ましく、10〜30mg/m2の範囲であればより
好ましい。 【0028】・有機系皮膜処理または無機系皮膜処理に
ついて 薄膜皮膜処理については、皮膜が有機系樹脂を主体とす
る場合には、エポキシ系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポ
リウレタン系樹脂,エチレン性不飽和カルボン酸を重合
成分として含むエチレン共重合体樹脂,ポリビニル系樹
脂,ポリアミド系樹脂,フッ素系樹脂等の有機樹脂成分
を主体とするもの、或いはこれらに耐食性,潤滑性,耐
疵付き性,加工性,溶接性,電着塗装性,塗膜密着性等
の品質を向上させるため、必要によりシリカ等の各種酸
化物粒子や各種りん酸塩等の無機顔料、およびワックス
粒子,有機シラン化合物,ナフテン酸塩等を含有せしめ
た処理液を塗布することが例示される。 【0029】また、該皮膜が無機物を主体とする場合に
は、ケイ酸ソーダ,ケイ酸カリウム,ケイ酸リチウム等
のケイ酸塩を主体とするもの、或いはこれらに造膜性,
耐食性,潤滑性,耐疵付き性,加工性,溶接性,電着塗
装性,塗膜密着性等の品質を向上するため、必要により
コロイダルシリカ等の各種酸化物粒子や各種りん酸等の
無機顔料、およびワックス粒子,有機シラン化合物を含
有せしめた処理液を塗布することが例示される。 【0030】上記有機または無機系皮膜は、単独で形成
してもよく、或いは組み合わせて形成しても良い。組み
合わせ順序も任意に決定すれば良く、下層に無機系皮
膜、上層に有機系皮膜を配しても良いし、その逆であっ
ても良く、更に3層以上を積層してもよい。また、前記
クロメート皮膜層の上層にこれら皮膜を設けることは、
耐白錆性の観点からさらに好ましい方法である。有機ま
たは無機系皮膜の好ましい付着量は、耐食性向上効果等
を有効に発揮させると共に経済性も考慮して、膜厚で
0.05〜20μmの範囲が一般的である。 【0031】以下,本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に基づいて設計変更すること
はいずれも本発明の技術的範囲内に含まれるものであ
る。 【0032】 【実施例】常法で作製した低炭素Alキルド冷延鋼板を
めっき母材として用いた。これを脱脂・酸洗後、硫酸塩
浴を用いて下記の条件で電気めっきを施し、表1に示す
No.1〜11の試験片を得た。 <電気めっき条件> ・めっき液組成: ZnSO4・7H2O 350g/l Na2SO4 70g/l H2SO4 20g/l ・電流密度 : 40A/dm2 ・めっき浴温度: 60±5℃ ・めっき液流速: 1.3m/sec ・電極(陽極): 白金電極 ・めっき付着量: 20g/m2 【0033】尚、カソード電流密度を変化させるにあた
っては、めっき浴中の不純物量を変化させた。例えば、
表1のNo.1は、基本めっき浴に、Pbを酢酸鉛とし
て0.1ppm,銅を硫酸銅として0.1ppm,Ni
を硫酸ニッケルとして70ppm添加して電気めっきし
て得られた試料である。また、No.1を3%硝酸で酸
洗し直ちに測定に供した試料がNo.2であり、No.
1を60℃で24時間大気加熱した試料がNo.6である。
No.7は、基本めっき浴に、Pbを酢酸鉛として0.
3ppm,Cuを硫酸銅として0.1ppm,Niを硫
酸ニッケルとして100ppm添加して電気めっきして
得られた試料である。No.9の試験片の場合、めっき
浴にPbを酢酸鉛として0.6ppm,Cuを硫酸銅と
して0.3ppm,Niを硫酸ニッケルとして100p
pm添加して電気めっきを行った。また、No.9を3
00℃で5時間加熱した試料がNo.11である(加熱
により、層中の不純物が表面に拡散して反応性が向上
し、且つ粗雑な皮膜が生成する)。 【0034】酸化皮膜は、加熱処理や、電解による酸化
処理により膜厚を制御することができ、これらの処理に
よりカソード電流密度を変化させることもできる。 【0035】得られた電気めっき鋼板のめっき層におけ
るカソード電流密度は、以下のように測定した。図1に
測定装置の概略図を示す。0.1mol/リットルNa
Cl水溶液をビーカー1に入れ、これを25℃に調整し
た恒温水槽2に入れ、ビーカー内の水溶液中に対極4と
参照電極(飽和カロメル電極:SCE)5を浸漬し、こ
れらの電極はポテンショスタット7とリード線により接
続して、電位の測定を行った。試験片6は、1cm2
残して周りをシールし、溶液に浸漬してリード線でポテ
ンショスタットと接続し、5分間電流が流れない電位
(自然電位)で保持後、ポテンショスタットをコンピュ
ータ8で制御し、60mV/minでマイナス側へ電位
を降下させると図2に示す曲線になる。得られた曲線か
ら−1100mVにおいて試料に流れるカソード電流密
度を求めた。 【0036】また、酸化皮膜の厚さは、走査型オージェ
電子分光装置(PHI670)にて一次電子線:5kV
−50nA、ビーム径:<1 μmφ、分析領域:45×
50μm、スパッタリング:Ar+3kV−25mA、
速度:約28.6Å/min(SiO2換算)で測定
し、酸素の濃度が最高濃度からベース濃度に至るまでの
中間濃度に達するまでの時間とスパッタリング速度から
求めた。 【0037】得られためっき鋼板に、クロメート処理を
実施することなく、下層としてケイ酸リチウムおよびコ
ロイダルシリカを主体とする無機系皮膜を形成し、更に
上層としてポリエステル系樹脂を主体とする有機被覆
を、乾燥後の総膜厚が0.7μmとなるように塗布し
た。 【0038】得られたノンクロメート処理めっき鋼板に
ついて、耐白錆性をJIS Z2371に準ずる塩水噴
霧試験により評価した。塩水噴霧試験96時間経過後の
白錆発生面積率を下記基準で判定した。また、耐黒変性
の評価には、50℃×相対湿度95%以上の恒温恒湿試
験装置内に上記めっき鋼板を72時間保管した後、試験
前後の色差(△E)を求め下記基準にて判定した。更
に、外観むらのチェックも同時に実施した。なお色差
(△E)は、色調(ハンターのL,a,b値)を日本電
色製Σ80にて測定し、次式を用いて計算した。 △E ={(La-Lb)2+(aa-ab)2+(ba-bb)21/2a:試験後のL値, Lb:試験前のL値 aa:試験後のa値, ab:試験前のa値 ba:試験後のb値, bb:試験前のb値 【0039】得られた結果を表1にまとめて示す。 <耐白錆性> ◎ : 5%未満 ○ : 5%以上10%未満 △ : 10以上50%未満 × : 50%以上 <耐黒変性(色差)> ◎ : △E 1未満 ○ : △E 1以上3未満 △ : △E 3以上5未満 × : △E 5以上 <耐黒変性(外観むら)> ○ : 外観むら無し または ほとんど目立たない × : 外観むらが目立つ 【0040】 【表1】 【0041】酸化皮膜の膜厚と、カソード電流密度がい
ずれも本発明範囲内であるNo.1〜7は、耐白錆性及
び耐黒変性が共に良好な結果となった。これに対して、
酸化皮膜の膜厚が薄過ぎるNo.8やカソード電流密度
が高過ぎるNo.9は、耐黒変性が乏しい。また、比較
例No.10,11は、耐白錆性及び耐黒変性の両方と
も乏しい。 【0042】 【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、ノンクロメート処理鋼板の耐白錆性及び耐黒変性を
大幅に改善することができることになった。
【図面の簡単な説明】 【図1】カソード電流密度の測定方法を示す説明図であ
る。 【図2】電気亜鉛めっきのカソード分極曲線の測定例を
示すグラフである。 【符号の説明】 1 ビーカー 2 恒温水槽 3 NaCl水溶液 4 対極 5 参照電極 6 試験片 7 ポテンショスタット 8 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中元 忠繁 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 木原 敦史 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 梶田 富男 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 渡瀬 岳史 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開2000−355790(JP,A) 特開2000−54186(JP,A) 特開 昭60−77988(JP,A) 特開 昭60−63385(JP,A) 特開 平11−106950(JP,A) 特開 平10−72692(JP,A) 特開 平6−101065(JP,A) 特開 平5−214579(JP,A) 特開 平4−110487(JP,A) 特開 平2−190483(JP,A) 特開 平2−8374(JP,A) 特公 平1−24234(JP,B2) 特許2528730(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 3/22 C25D 5/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 厚さ10Å以上200Å以下の酸化Zn
    皮膜を有するZnめっき層であって、NaCl水溶液
    (0.1mol/リットル,25℃)中での電位−11
    00mVにおけるカソード電流密度が40μA/cm2
    以下であるZnめっき層を有することを特徴とする耐白
    錆性及び耐黒変性に優れる電気亜鉛めっき鋼板。
JP28458399A 1999-10-05 1999-10-05 耐白錆性及び耐黒変性に優れる電気亜鉛めっき鋼板 Expired - Lifetime JP3398100B2 (ja)

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