JPH05116488A - 重ね合わせ用シート及びその作成方法 - Google Patents

重ね合わせ用シート及びその作成方法

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JPH05116488A
JPH05116488A JP30659891A JP30659891A JPH05116488A JP H05116488 A JPH05116488 A JP H05116488A JP 30659891 A JP30659891 A JP 30659891A JP 30659891 A JP30659891 A JP 30659891A JP H05116488 A JPH05116488 A JP H05116488A
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sheet
pressure
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adhesive
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Tsutomu Sakai
努 酒井
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Toppan Edge Inc
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Toppan Moore Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重ね合わせ用シートにおいて、特にマージナ
ル部分やミシン目等の加工部に生ずるブロッキングを防
止するために、加工部対応部分に塗布された感圧接着剤
の接着力を低下させる。 【構成】 重ね合わせ用シート1のマージナル部6や各
ミシン目2,4,7,8及び表出する上紙片9に対応す
る部分の感圧接着剤に対して、オゾンを発生する紫外線
を照射して酸化処理し、この酸化部分12aの感圧接着
剤の接着力を低下させる。一方、中紙片10と下紙片1
1の重ね合わせ面の感圧接着剤に対しては、オゾン発生
量の少ない紫外線を照射して、非酸化部分12bとし、
印刷インキの硬化は可能とするが、接着力は低下させな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三つ折り、二つ折り、
切り重ね、あるいは別体どうしの重ね合わせ等の各種の
態様で重ね合わせ、重ね合わせ面を剥離可能に接着する
ことにより、葉書、封書、通知書、各種帳票類、身分証
明カード、会員カード等の重ね合わせシートとする重ね
合わせ用シートに関し、特に、加工部が設けられるとと
もに、重ね合わせ面に隠蔽情報を表示するのに好適な重
ね合わせ用シートに関する。ここにおいて、隠蔽情報は
必ずしも秘匿が必要な情報に限定されない。また、本明
細書で加工部とは、マージナル孔や切り用、折り用等の
ミシン目をいう。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の重ね合わせ用シート
は種々知られているが、一般的には、剥離可能に接着す
るための接着剤として、接着力を調整した感圧性接着剤
が用いられている。そして、通常この接着剤は、各種の
用途やサイズに対応するため、あらかじめ重ね合わせ用
シートの表裏両面全体に設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の構成によると、シートを重ねておいた場合に、マー
ジナル部分やミシン目部分の接着剤どうしが接着してし
まうブロッキングが生じ易い。従来はこのブロッキング
を防ぐために、マージナル部分やミシン目部分の全体に
接着剤を被覆するコーティング剤、例えばインキ等をコ
ーティングしており、このコーティングは印刷工程にお
いて、印刷機の印刷ユニットを使用して行われている。
【0004】しかしながら従来の上述した改善策による
と、印刷機に取りつけられる印刷ユニットの数には限界
があるため、コーティング剤の印刷により、本来の刷色
数が減少する不都合がある。また、コーティング剤をマ
ージナル部全体に施すので、シートの紙質が変化して硬
度が高まり、フィード適性が劣化し、円滑な移送動作が
不可能になるほか、コーティング剤が水溶性の場合に
は、塗布範囲が広いのでシートにシワが生じるという不
都合もある。
【0005】本発明は、これらの不都合を解消した重ね
合わせ用シート及びその作成方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の重ね合わせ用シートは、その所定面の所定部
分に、通常では接着せず、一定以上の圧が付与されると
接着可能となり、接着後に剥離可能な感圧接着剤を設け
る一方、この重ね合わせ用シートの加工部の所定部分に
対応する接着剤を酸化処理したものである。この酸化処
理は、例えば、紫外線の発光効率が高圧水銀ランプより
も高く、特に300〜400の長波長の発光効率が高い
とともに、250nm以下の波長も有するメタルハライ
ドランプ等を使用すればよい。本発明者は、インキを硬
化させるために照射される紫外線には、オゾンを発生す
る紫外線はオゾンと光エネルギーによって感圧接着剤を
酸化する一方、オゾンの発生量の少ない紫外線では感圧
接着剤が酸化されにくいという性質があることを確認し
た。しかしながら、本発明における酸化処理は様々な手
段で可能であり、上述の紫外線によるオゾンと光エネル
ギーの照射に限られるものではない。なお、紫外線硬化
インキの硬化には、280nm〜450nmの長波長紫
外線が有効である。
【0007】本発明者の実験したところによれば、8k
wの出力で、照射量を300ft/分に設定したランプ
を2本点灯した場合、紫外線照射前の接着力と比較し
て、オゾン濃度が0.009ppmの高圧水銀ランプで
は90〜95%、オゾン濃度が0.027ppmの高圧
水銀ランプでは50〜55%、オゾン濃度が0.026
ppmのメタルハライドランプでは50〜55%のそれ
ぞれ接着力であった。なお、紫外線照射ランプは、大別
するとスタンダードタイプとオゾンレスタイプの二種が
あり、両者とも管に石英ガラスを用いているが、オゾン
レスタイプは石英ガラスに不純物を混入し、300nm
以下の波長をカットするように調整され、250nm以
下の波長が存在しないように調整されている。
【0008】したがって、重ね合わせ用シートの接着力
を低下させたくない部分、例えば隠蔽情報を印字する印
刷部分が設けられている場合には、この部分に対しては
オゾンの発生量の少ない紫外線を照射すればよい。オゾ
ンは100nm〜210nmの波長で生成されるので、
オゾン発生量の少ない紫外線は、365nmを主波長と
し、250nm以下の波長をほとんど有せず、230n
m以下の波長を測定できない程の紫外線を発光する高圧
水銀ランプ等のオゾンレスタイプを使用すればよい。な
お、本願発明におけるオゾン発生量の少ない紫外線を照
射するオゾンレスタイプの紫外線ランプは、スタンダー
ドタイプの紫外線ランプと比較して、同一出力のランプ
ではそのエネルギーが、波長200nm〜250nmの
範囲でオゾンレスタイプがスタンダードタイプの1/1
6以下であり、同様に波長250nm〜300nmの範
囲でオゾンレスタイプ、スタンダードタイプともに波長
200nm〜250nm時のオゾンレスタイプの90倍
以上のエネルギーの割合のものであり、300nm〜3
50nmの範囲においてもオゾンレスタイプ、スタンダ
ードタイプともに上記同様90倍以上である。しかも、
オゾンレスタイプにおいては、波長200nm〜230
nmにおいて波長測定をできないのに対し、スタンダー
ドタイプにおいては、上記波長において、オゾンレスタ
イプの波長200〜250nmにおける3〜5倍のエネ
ルギーを有している。したがって、オゾンレスタイプの
ランプは、250nm以下の波長をほとんど有しない紫
外線を発光するランプであり、これに対し、スタンダー
ドタイプのランプは、250nm以下の波長の発光は少
ないとはいえオゾンレスタイプに比して極めて大きいも
のである。
【0009】また、この重ね合わせ用シートの作成方法
は、所定面の所定部分に、通常では接着せず、一定以上
の圧が付与されると接着可能となり、接着後に剥離可能
な感圧接着剤が設けられたシートの所定部分に、加工部
であるマージナル孔やミシン目を形成する加工工程を施
すに際し、この加工工程に先立って加工予定部分の感圧
接着剤に酸化処理を施すものである。
【0010】
【作用】感圧接着剤は酸化処理が施されることによって
接着力が低下するので、加工部でのブロッキングが防止
される。
【0011】以下、本発明を葉書用シートに適用した場
合の好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。ここ
において、図1は重ね合わせ用シートたる葉書用シート
の概略的平面図、図2はその断面図、図3は葉書用シー
トの作成工程を示すフロー図、図4は感圧接着剤を塗布
した状態の葉書用シートの断面図、図5は紫外線照射工
程を示す概略的平面図、図6は同じく一部を断面とした
概略的断面図、図7は紫外線を照射した葉書用シートを
示す概略的断面図、図8は重ね合わせ接着して葉書とし
た状態を示す断面図である。
【0012】図1に示すように、葉書用シート1は折り
兼切り用ミシン目2を介して単位シート3が多数連接さ
れた連続状態にあり、その幅方向両側には切り用ミシン
目4を境にしてマージナル孔5が等間隔に多数透設され
たマージナル部6が設けられている。そして、前記各単
位シート3は、折り用ミシン目7,8で区画連接された
上紙片9、中紙片10、下紙片11の3部分からなる。
図2で明らかなように、葉書用シート1の表裏面には、
通常の状態では接着することなく、所定以上の圧力が付
与されると接着する透明あるいは半透明な感圧接着剤1
2,13が全面的に塗布されている。前記上紙片9の表
面側には、葉書作成時に宛名14が記入される宛名記入
欄があらかじめ設けられ、また、中紙片10と下紙片1
1の接着剤12が塗布された表面側が第1の接着される
重ね合わせ面となり、また、前記上紙片9と前記中紙片
10の前記接着剤13が塗布された裏面側が第2の接着
される重ね合わせ面となる。そして、これら重ね合わせ
面が、各折り用ミシン目2,3で折り重ねられるもの
で、前記第1の接着される重ね合わせ面には隠蔽情報記
入欄が設けられて、預金残高等の隠蔽情報15の印字面
となる。
【0013】さらに、前記葉書用シート1の中紙片10
と下紙片11の各ミシン目2,4,7,8近傍を除いた
範囲(12b部分)には、印刷インキを硬化させるため
にオゾン発生量の少ない365nmを主波長とする紫外
線が高圧水銀ランプ16を備えた第1紫外線照射装置1
7から照射される一方、上紙片9と加工部であるマージ
ナル孔5、マージナル部6及び各ミシン目2,4,7,
8を含む残りの範囲(12a部分)には、300〜45
0nmの長波長の発光効率が高いとともに、250nm
以下の波長を有するメタルハライドランプ18を備えた
第2紫外線照射装置19から紫外線が照射され、この発
光効率が高くオゾンの発生量も多い紫外線によって加工
部に対応する感圧接着剤12は酸化されている。これに
よって、酸化部分12aは感圧接着剤12の接着力が低
下し、一方の非酸化部分12bは通常の接着力を維持し
ている。
【0014】ここで、図5及び図6に基づき、上述した
各紫外線照射装置17,19について説明する。第1紫
外線照射装置17は2本の高圧水銀ランプ16と、照射
方向である下面が開放されたカバー20とからなり、前
記各高圧水銀ランプ16の長さは、中紙片10及び下紙
片11の非酸化部分12aに対応するよう設定され、折
り用ミシン目8形成予定位置を挟んで幅方向に並設され
ている。一方、第2紫外線照射装置19は1本のメタル
ハライドランプ18と、2つの回転シャッター20と、
照射方向である下面が開放されたカバー21とからな
る。前記各回転シャッター20は円筒状で、その長さは
前記高圧水銀ランプ16の長さとほぼ等しく、周方向に
等間隔をおいて軸方向に伸びる4つのスリット22が形
成されている。前記回転シャッター20は葉書用シート
1の移送速度に同期して回転し、折り兼切り用ミシン目
2形成予定位置に対して対向するよう制御される。した
がって、葉書用シート1の各ミシン目2,4,7,8予
定部分とマージナル部6の形成予定部分とが前記メタル
ハライドランプ18からの紫外線が照射される部分とな
る。
【0015】なお、上記感圧接着剤12は、好ましくは
印刷あるいは印字が可能で、接着後には印刷あるいは印
字された隠蔽情報を損なわないように剥離可能なもので
あればよいが、例えば、感圧性で一旦接着すると再剥離
不能な非剥離性接着剤基剤に、この接着剤基剤に対して
非親和性を示す微粒状充てん剤を配合してなるものが好
適である。そして、1cm2 あたり50Kg以上、好ま
しくは80Kg以上の圧力で接着するものがよい。より
具体的には、天然ゴム100重量部に対し、スチレン2
重量部とメタクリル酸メチル10重量部とをグラフト共
重合させて得られた天然ゴムラテックスに、テルペン樹
脂系粘着付与剤5重量部を添加して感圧性の接着剤基剤
とし、この接着剤基剤100重量部に対し、微粒状充て
ん剤として平均粒径5μmのシリカゲル20重量部を添
加したものが一例として挙げられる。なお、前記感圧接
着剤12が印刷あるいは印字に適さない場合には、その
塗布以前に所望事項の印刷あるいは印字を行うことにな
る。
【0016】一方、上述の感圧接着剤13は、隠蔽情報
が印字されず、また、接着後に剥離されない重ね合わせ
面に設けられているので、通常では接着せず、一定条件
を付与されると接着可能となる感圧接着剤であればよ
く、通常の感圧性の非剥離性接着剤を用いればよい。
【0017】前記接着剤基剤としては、従来用いられて
いる通常の感圧性接着剤でよいが、特に挙げれば、上述
したように、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチル
とをグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックス
が、耐ブロッキング性、耐熱性、耐摩耗性等の点で好適
である。
【0018】一方、前記微粒状充てん剤としては、前記
接着剤基剤との親和力が小さいもの、例えば、酸化亜
鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、活性白
土、球状アルミナ、小麦デンプン、シリカ、ガラス粉
末、シラスバルーン等が用いられる。これらの材料は、
単独でも、複数組み合わせてもよいが、特に、シリカと
他の適宜な充てん剤との組み合わせが好適である。ま
た、粒径の異なる2種類以上を組み合わせると、接着剤
塗布面を凹凸状に形成しやすいので、剥離性能が向上す
る。シリカを添加すると、接着剤の塗膜を強化しうると
ともに、その多孔質性により、接着剤が表面に付着しや
すいので、接着力や剥離力を調整しやすいという利点が
ある。また、シリコーンオイルを用いているプリンタに
より、ノンインパクトプリンタ方式で印字した場合で
も、シリカがシリコーンオイルを吸収するので、接着剤
がシリコーンオイルにより接着しなくなることもない。
なお、微粒状充てん剤の平均粒子径は、10mμm〜3
0μm、好ましくは1μm〜20μm、さらに好ましく
は2μm〜15μmの範囲が好適である。
【0019】上述した微粒状充てん剤は、接着剤基剤1
00重量部に対して微粒状充てん剤を20〜400重量
部、好ましくは30〜300重量部、最も好ましくは4
0〜250重量部の割合で配合することが望ましい。こ
の微粒状充てん剤の配合割合が前記範囲よりも少ない
と、耐ブロッキング性に劣り、かつ接着力が強すぎる一
方、前記範囲よりも多い場合には、接着力が低下し過ぎ
て容易に剥離してしまう。
【0020】続いて、上述した葉書用シート1の作成方
法の好適な実施例について図3〜図7に基づいて説明す
る。連続状態にあるシート基体1aは、まず所定方向に
移送されながら感圧接着剤12,13が表裏面に全面的
に塗布される感圧接着剤塗布工程が施される(図4参
照)。続いて、シート基体1aの感圧接着剤12塗布面
の単位シート部分毎に宛名記入欄及び隠蔽情報記入欄が
印刷機(図示せず)によって印刷される印刷工程が施さ
れる(図5参照)。
【0021】そして、図5及び図6に示すように、シー
ト基体10は所定方向に移送されながら紫外線照射工程
が施され、上述した中紙片10及び下紙片11予定部分
の所定範囲(図1上斜線部分2b)に対して第1紫外線
照射装置17からオゾンの発生量の少ない紫外線が照射
されたうえ、さらに、第2紫外線照射装置19からは回
転シャッター20に制御されたメタルハライドランプ1
4からの紫外線が残りの部分、すなわち上紙片9予定部
分と折り兼切り用ミシン目2形成予定部分とマージナル
部6及び切り用ミシン目4並びに折り用ミシン目7,8
の各形成予定部分とに照射される。なお、この紫外線照
射工程は裏面側にも施すとより好適であり、この場合は
表面側と対称的なパターンで照射すれば、加工予定部と
三つ折り状態での表出面に対応する感圧接着剤13の接
着力を低下させることができる。その後、加工工程が施
され、各マージナル孔5と各切り用ミシン目4及び各折
り兼切り用ミシン目2と折り用ミシン目7,8とが設け
られて葉書用シート1となるものである。この加工工程
において、加工部分の感圧接着剤12は酸化されて接着
力が低下しているので、各種加工具に感圧接着剤12が
付着せず、円滑な加工がなされる。
【0022】次に、この連続状態にある葉書用シート1
から、図8に示す葉書30を作成する手順について説明
する。葉書用シート1は、図示していないトラクタ装置
のピンにマージナル孔5が係合されて移送されながら、
コンピュータに連動したプリンタで所定位置に宛名14
と隠蔽情報15がプリントされ(図1参照)、さらに、
各切り用ミシン目4から各マージナル部6が切断除去さ
れ、続いて連続状態から各単位シート3毎の葉書用シー
ト1に切断される。なお、このトラクタ装置による移送
にあたっては、シート裏面にも紫外線照射工程を施して
おくと、移送動作がより円滑になされる。次に、単位化
された葉書用シート1は、中紙片10と下紙片11の隠
蔽情報印字面が折り用ミシン目8で折り重ねられ、ま
た、上紙片9と中紙片10の重ね合わせ面である裏面ど
うしが折り用ミシン目7で折り重ねられて、Z字状に三
つ折りされる。さらに、感圧接着剤12,13の接着条
件である圧力が、圧着ローラ等の接着条件付与手段によ
って付与されることにより、図8に示すような三つ折り
の葉書30となる。したがって、この図示状態において
通常の葉書と同様に使用することが可能であり、隠蔽情
報15は外部から見ることができない状態にある。
【0023】一方、葉書30を受領した宛名人が、隠蔽
情報15を見る場合には、下紙片11を中紙片10から
離反すればよい。すると、感圧接着剤12は剥離可能で
あるから、下紙片11は中紙片10から剥離され、前記
中紙片10及び前記下紙片11に表示された隠蔽情報1
5を読み取ることができる。
【0024】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、例えば、酸化処理はオゾンを発生する
タイプの紫外線を照射して行うほか、酸化処理に使用す
る酸化剤もオゾンに限らず、過酸化水素、過マンガン酸
イオン、塩素酸カリウム等を適宜選択して使用すること
ができる。また、各ランプ16,18の高さ位置を調節
することにより、光エネルギーの強度を調節できる。さ
らに、感圧接着剤12,13に対する酸化処理は、接着
剤塗布工程の後で加工工程の前であればよく、必ずしも
印刷工程の後に限定されないほか、処理を施す部分も加
工部の全てに及ぶ必要はなく、その一部のみであっても
よい。さらにまた、酸化処理する範囲を葉書30の剥離
開始端部に及ぶよう設定しておくと、剥離動作が容易と
なる。またさらに、感圧接着剤12,13も天然ゴムを
主体とした非剥離性接着剤基剤にこれと非親和性の微粒
状充てん剤を配合してなるものに限らず、再接着及び再
剥離可能な接着剤で、かつ、酸化されると接着力が低下
するものであればいかなるものでもよい。さらに、感圧
接着剤12,13をシート面に設けるほうほとしては、
シートを抄く工程で含浸させ、シート面に表出させるも
のでもよい。また、上述した実施例においては、単位シ
ート3は、Z字状に折り重ねて葉書30としたが、重ね
合わせる態様としては、Z字状の三つ折りに限らず、真
中の紙片に対して左右の紙片を順次折り重ねたり、二つ
折りして重ねたり、切り重ねたり、部分的に重ねるもの
でもよい。さらには、別体で同一大あるいは大きさの相
違する複数のシートを重ね合わせてもよい。また、重ね
合わせの態様によっては、感圧接着剤12,13は両面
ではなく一面にのみ塗布してもよく、この場合には紫外
線照射工程も一面に対してだけ行えば足りる。さらに、
剥離可能に接着させる部分の接着強度は均一である必要
はなく、部分的に強弱があってもよい。またさらに、下
紙片11の裏面側にその剥離を指示するマーク等を印刷
により設けてもよく、あるいは所定コーナーに未接着部
分を形成するか、または、下紙片11のコーナーにスリ
ットを形成し剥離作業が容易に行えるよう構成してもよ
い。加えて、本発明の隠蔽情報15は特に秘匿性が要求
されるものでなくても、例えば印刷面積を多く必要とす
る見開きの宣伝広告情報でもよく、この場合には葉書3
0等の隠蔽情報所持体を開いてその見開き両面に情報内
容を見るので受領人の興味を引き、ダイレクトメール等
として用いれば、宣伝効果の一層の向上を図ることがで
きる。さらに、本発明は葉書30以外に、各種カードや
各種帳票類等にも適用可能であることはもちろんであ
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したところで明らかなように、
本発明の重ね合わせ用シートによれば、その加工部の適
所に酸化処理を施すことにより、処理部分の感圧接着剤
の接着力を低下させることができるので、加工部で生じ
易いブロッキングを防止できるとともに、印刷部分をは
じめとするその他の部分では感圧接着剤の接着力が低下
することがないから、確実な接着機能を維持でき、ま
た、フィード適性が劣化したり、シワが生ずることがな
く、さらに、本発明の作成方法によれば、ブロッキング
を防止できるとともに確実な接着機能を有する感圧接着
剤塗布シートを容易に作成できるという効果を奏するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】葉書用シートの概略的平面図。
【図2】同シートの概略的断面図。
【図3】作成工程を示すフロー図。
【図4】感圧接着剤を塗布したシートの断面図。
【図5】紫外線照射工程を示す概略的平面図。
【図6】同じく一部を断面とした概略的側面図。
【図7】紫外線照射後のシートの概略的断面図。
【図8】作成した葉書の概略的断面図。
【符号の説明】
1 葉書用シート 1a シート基体 2 折り兼切り用ミシン目 4 切り用ミシン目 5 マージナル孔 6 マージナル部 7,8 折り用ミシン目 12,13 感圧接着剤 12a 酸化部分 17 第1紫外線照射装置 19 第2紫外線照射装置 16 高圧水銀ランプ 18 メタルハライドランプ 20 回転シャッター 22 スリット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工部を備えるとともに、所定の重ね合
    わせ面を剥離可能に接着することにより重ね合わせシー
    トとする重ね合わせ用シートであって、シートの所定面
    には、それぞれの所定部分に、通常では接着せず、一定
    以上の圧が付与されると接着可能となり、接着後に剥離
    可能な感圧接着剤を設ける一方、この重ね合わせ用シー
    トの加工部の所定部分に対応する接着剤が酸化処理され
    た重ね合わせ用シート。
  2. 【請求項2】 加工部を備えるとともに、所定の重ね合
    わせ面を剥離可能に接着することにより重ね合わせシー
    トとする重ね合わせ用シートの作成方法であって、所定
    面の所定部分に、通常では接着せず、一定以上の圧が付
    与されると接着可能となり、接着後に剥離可能な感圧接
    着剤が設けられたシートの所定部分に、マージナル孔や
    ミシン目を形成する加工工程を施すに際し、この加工工
    程に先立って加工予定部分の感圧接着剤に酸化処理を施
    す重ね合わせ用シートの作成方法。
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Effective date: 20021008