JPH0511630A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0511630A
JPH0511630A JP3192807A JP19280791A JPH0511630A JP H0511630 A JPH0511630 A JP H0511630A JP 3192807 A JP3192807 A JP 3192807A JP 19280791 A JP19280791 A JP 19280791A JP H0511630 A JPH0511630 A JP H0511630A
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JP3192807A
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English (en)
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Tatsuo Takeuchi
達夫 竹内
Yasushi Miura
康 三浦
Akira Watanabe
顕 渡邊
Takeo Tsunemi
常見  健夫
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写電界形成手段の転写材担持部材裏面への
当接ムラ及びプリ転写等をなくして、これによる画像の
濃淡のスジ状ムラ、放電模様抜け、色味のスジ状ムラ、
色ズレ、飛び散り、画像先端転写抜け等のない良好な品
質の画像が得られる画像形成装置を提供することであ
る。 【構成】 感光ドラム3上の各色の画像の潜像の現像に
使用する現像剤のトナーのうち、少なくとも1色のトナ
ーを体積抵抗率1012Ωcm以下の低低比物質を含有し
たトナーとし、転写電界形成手段40を、転写時に誘電
体シート93の裏面側に接触し且つ電圧を印加される弾
性及び導電性を有した細繊維製の導電性ブラシ21とし
た。 【効果】 転写により目的の性能の画像を得ることがで
きる画像形成装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般には画像形成装置
に関するものであり、特に電子写真方式或いは静電記録
方式等を利用して像担持体上に形成された各色のトナー
像を、転写材担持部材上に担持された転写材上に転写電
界を付与して転写することにより、転写材上に多色画像
を得る画像形成装置に関するものである。このような画
像形成装置としては、フルカラーの電子写真複写機、プ
リンター、その他種々の記録機器などがある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば多色(フルカラー)の画像
形成装置は種々提案されている。図3に代表的な、所謂
回転式現像装置と称される現像装置を具備した多色電子
写真複写装置を図示する。
【0003】図3に示すように、多色電子写真複写装置
は、ほぼ中央に、回転自在に軸支された矢印方向に回転
する像担持体の感光ドラム3が配置され、その周囲に画
像形成手段が配置される。画像形成手段は任意の手段と
し得るが、本例では、感光ドラム3を均一に帯電する一
次帯電器4と、色分解された光像又はこれに相当する光
像を照射して感光ドラム3上に静電潜像を形成する、例
えばレーザビーム露光装置などからなる露光手段8と、
感光ドラム3上に形成された静電潜像を現像して可視化
する回転式現像装置1とを具備する。
【0004】回転式現像装置1は、回転自在に軸支され
た略円柱状の筺体1aと、筺体1aに保持された、イエ
ロー色現像剤、マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤、ブ
ラック色現像剤の4色の現像剤を各別に収納した4個の
現像器1M、1C、1Y、1Bとからなっている。回転
式現像装置1は、筺体1aの回転によって所望の現像器
を感光ドラム3の外周面と対向する現像位置に搬送し、
感光ドラム3上の静電潜像をこれに対応する色の現像剤
で順次現像させることにより、4色のフルカラー現像が
可能に構成されている。
【0005】感光ドラム3上の潜像を現像することによ
って得られた画像、即ちトナー像は、転写装置9Aの転
写ドラム9に担持されて感光ドラム3と対向した画像転
写部へ搬送されて来る転写材P上に転写されるようにな
っている。
【0006】転写ドラム9は、図4に示すように、両端
に配置されたシリンダ9a、9bを連結部材9cで連結
した枠体の外周面の空域に転写材担持部材として転写材
担持シート93を張設してなっている。転写材担持シー
ト93は、通常、例えばポリエチレンテレフタレートや
ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のフィルム状の誘
電体シートが使用される。上記の連結部9cには、給紙
装置から送給された転写材Pを把持する転写材グリッパ
ー7を有する。
【0007】更に転写ドラム9の内側及び外側には、図
3に示すように、転写帯電器10並びに除電手段を構成
する内側除電帯電器13及び外側除電帯電器11、14
が配置されている。
【0008】上記構成の多色電子写真複写装置によるフ
ルカラー画像の形成工程を簡単に説明すると、以下のよ
うである。
【0009】一次帯電器4により感光ドラム3に均一な
帯電を行ない、露光手段8で画像情報に応じた光像Eを
感光ドラム3上に照射し、感光ドラム3上に静電潜像が
形成される。この静電潜像は、回転式現像装置1により
現像され、樹脂を基材とした例えば平均粒径8〜10μ
mのトナーによるトナー像が感光ドラム3上に得られ
る。
【0010】一方、転写材Pは、レジストローラ6によ
り感光ドラム3上の画像と同期して転写ドラム9へ搬送
され、グリッパー7等によりその先端部を把持され、図
中矢印方向の転写ドラム9の回転に伴い回転して、感光
ドラム3と対向した画像転写部へ搬送される。そしてそ
こで転写帯電器10により誘電体シート93の背面から
トナーと逆極性のコロナ放電を受けることにより、転写
材P上に感光ドラム3上のトナー像が転写される。
【0011】以上のようにして画像転写部で第1色目の
例えばイエロートナー像、第2色目のマゼンタトナー
像、第3色目のシアントナー像、第4色目のブラックト
ナー像の転写が行なわれ、転写工程が全て終了すると、
転写材Pは、除電帯電器11、13、14により除電を
受けつつ分離爪15の作用により転写ドラム9から分離
され、搬送ベルト16により定着器17に搬送される。
転写材Pはそこで4色のトナー像が熱による定着及び混
色を受けて、フルカラーの永久像とされた後、複写装置
の機外へ排出される。
【0012】他方、感光ドラム3は、表面の残留トナー
をクリーニング装置12で清掃された後、再度画像形成
プロセスに供せられる。又転写ドラム9の誘電体シート
93表面も同様にファーブラシ等からなるクリーニング
装置5及びクリーニング補助手段5aの作用により清掃
された後、再度画像形成プロセスに供せられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の画像
形成装置では、転写帯電器10を用いて帯電により感光
ドラム3上のトナー像を転写材P上に転写しているため
に、次のような欠点があった。
【0014】即ち、転写を行なわせるためには、転写帯
電器10の放電ワイヤに通常6〜8kVもの高電圧を印
加する必要があり、更に発生したコロナ電流の一部しか
感光ドラム3方向へ流れず、コロナ電流の残りはアース
されて転写帯電器10のシールドへ流れてしまうため
に、実際に転写に寄与するコロナ電流以上のコロナ電流
が必要となる。
【0015】従って転写帯電器10に電圧、電流容量の
大きな電源が必要となり、又配線も絶縁の耐圧がより高
いものが必要となって、転写装置9Aの大型化、コスト
上昇をもたらす。
【0016】更に転写帯電器10を用いるために、コロ
ナ放電の生起に伴ってオゾンが発生し、感光ドラム3に
悪影響を与える。
【0017】そこで本出願人は、上記問題の解決方法を
特願平2−29896号及び2−29898号において
提案している。上記提案では、弾性合成樹脂シート先端
に設けた導電金属シート乃至ブレード又は導電性ローラ
からなる接触導電部材を誘電体シートの背面に接触させ
て電圧を印加することにより、転写電界形成手段として
コロナ帯電器を使用せずに転写電界を発生させることを
開示している。これによれば、接触導電性部材から注入
される接触注入電流が、ほぼトナーの転写電流及びその
転写時の転写材吸着電流となって、転写に効率よく寄与
するために、コロナ帯電器の転写帯電器を用いたときと
異なり、オゾン無発生で低電圧、低電流、高効率の転写
が達成される。
【0018】しかし、上記提案で用いる接触導電部材は
弾性シート状、ブレード状、ローラ状であるため、誘電
体シートとの当接状態は直線的な線接触又は面接触とな
り、一見して接触導電部材の誘電体シートとの接触はマ
クロ的には均一であるが、ミクロ的に見た場合は感光ド
ラムの長手方向に局所的にかなり不均一な接触となって
いる。
【0019】このため接触導電部材への印加電圧が低い
と、当接状態の弱いところで転写注入電流が不足して転
写効率に差が生じ、転写材上に転写されたトナー像には
転写材移動方向と平行にトナー濃度が異なる濃淡のスジ
状ムラが発生する。又印加電圧が高い場合は低湿環境下
で、当接状態が弱く誘電体シートと接触導電部材との間
にミクロ的に空隙が存在するところで空隙放電が発生し
てしまい、転写材上に得られたトナー像には、同様に濃
淡のスジ状ムラが発生し、又放電模様、転写抜け等の弊
害も発生する。従って接触導電部材の適正な印加電圧の
範囲が狭い。
【0020】又適正な印加電圧範囲内であっても、上記
の当接状態の差は転写効率の差となり、モノカラーの画
像を得る画像形成装置では若干の濃淡ムラとして発生
し、許容レベルとし得るのでそう問題ないものの、転写
材上に複数色のトナー像を重ねて転写して多色画像を得
るような画像形成装置の場合には、僅かな濃度ムラさえ
色味のスジ状ムラとして顕著に現れてしまうために大き
な問題となる。
【0021】上記の当接状態の差をなくすことを目的と
して、接触導電部材の誘電体シートへの当接圧を高める
ことがあるが、当接圧が高いと誘電体シートとの動摩擦
力が増大して誘電体シートの負荷が増すために、誘電体
シートがずれやゆがみを起こし、その上に保持した転写
材がずれたりゆがんだりする。上記と同様に、モノカラ
ーの画像を得る画像形成装置では大して問題ないもの
の、これでは、多色画像を得る画像形成装置の場合に
は、画像の色ズレや色味のムラ等が発生するので問題と
なる。又転写時にトナー像が感光ドラムに強く圧接され
ることにもなるために、転写材上へのトナー像の転写効
率が低下したり、誘電体シート及び接触導電部材の寿命
が共に短くなってこれらを頻繁に交換しなければならな
くなり、転写装置ひいては画像形成装置のコスト上昇に
なるといった問題も生じる。
【0022】更に図4に示した転写ドラム9両端のシリ
ンダ9a、9b間を連結する連結部材9cや転写材先端
部を把持するグリッパー7等、誘電体シートよりも厚い
部材が接触導電部材の当接部を通過する際に、当接圧が
高いと連結部材9cやグリッパー7等の先端部及び後端
部での衝撃が大きくなって、転写材上のトナー像からト
ナーが飛び散ったり、トナー像の色ズレ等が発生してし
まうといった問題も生じる。接触導電部材が弾性シート
状、ブレード状、ローラ状であるために、上記の連結部
材9cやグリッパー7等の後端部が通過直後の誘電体シ
ートへの再当接の応答性も悪く、特に連結部材9c等の
後端部との誘電体シートの境界部へ良好に当接すること
が困難であるために、転写材先端部、従って転写材上に
形成される画像先端部での転写効率が著しく悪化し、所
謂画像先端転写抜けが発生するといった問題もあった。
【0023】そこで更に、弾性及び導電性を有した細繊
維で形成した導電性ブラシを接触導電部材とした転写電
界形成手段が提案されており、これによれば、導電性ブ
ラシが転写ドラム表面の誘電体シート裏面とソフトで低
圧力且つ密な当接状態を均一に維持することができるた
め、導電部材の誘電体シート裏面への当接ムラ等による
画像の濃淡のスジ状ムラ、放電模様抜け、色味のスジ状
ムラ、色ズレ、飛び散り、画像先端の転写抜け等がな
く、転写効率が高く、転写範囲が広い(つまり、転写が
最適となる印加電圧の領域が広く、且つ導電性ブラシの
誘電体シート裏面への機械的接触位置の公差が大き
い)、高耐久性の転写装置とすることが期待されてい
る。
【0024】良好なフルカラー画像を得るために用いれ
らるイエロー、マゼンタ、シアンのトナー、更にはブラ
ックのトナーは、色再現性を確保するために、通常、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリアミド、スチレン−ア
クリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等の樹
脂に、各色を再現するための染料、顔料の色材及び荷電
制御剤等を混練してなっており、更にこれらのトナーは
キャリアと称する磁性体粒子と混合して2成分現像剤と
して使用され、キャリアとの摩擦帯電によって現像に足
りる電荷量を付与して現像に供される。
【0025】このような2成分現像剤でのトナーの摩擦
帯電電荷量は、体積平均粒径8μmのトナーの場合、温
度23℃、湿度60%の環境下で10〜30μC/g、
平均で20μC/g位である。このようなトナーで現像
して得られたトナー像を前述の導電性ブラシを用いた転
写電界形成手段により転写効率よく転写して、転写材上
に十分な濃度の画像を得ようとした場合、20μA程度
の転写電流を必要とする。このとき導電性ブラシから誘
電体シート93に注入される転写に必要な電圧(転写電
圧)は、図5に示す如く1.7kV程度となる。
【0026】このようなトナーによる各色のトナー像を
誘電体シート93上の転写材P上に重ねて転写する際、
前の色のトナー像の転写までに誘電体シート93に蓄積
された電荷によって生じるフィルム93の表面電位に打
ち勝つのに十分な転写電圧を次の色のトナー像の転写時
に必要となるため、各色のトナー像を順次転写して行く
ためには転写電圧自体を順々に高くして行く必要があ
る。即ち、導電性ブラシの細繊維に過大な電圧を印加し
なければならない可能性があり、異常放電の発生を招く
虞がある。
【0027】本発明者等の検討した結果では、冬場の室
内の如く湿度が異常に低くなる環境下では、トナーの摩
擦帯電電荷量自体も高くなるために、注入電圧を更に上
げる必要があり、導線性ブラシだけでなく、ブラシへの
印加電源の引き回しにも十分な注意を要する面倒が生じ
る。
【0028】このようなことから、転写電界形成手段と
して導電性ブラシを使用して、転写材担持部材裏面への
当接ムラ等による画像の濃淡のスジ状ムラ、放電模様抜
け、色味のスジ状ムラ、色ズレ、飛び散り、画像先端転
写抜け等の画像乱れを防止し、良好な品質の画像を得る
に際し、導電性ブラシに印加する転写電圧を過大にする
ことなく各色のトナー像を転写できるようにすることに
より、容易に良好な品質の画像を得ることを可能とした
画像形成装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば本発明は、像
担持体上に順次形成された各色の画像の潜像を、対応す
る色の各色の現像剤で順々に現像して各色のトナー像を
形成し、前記各色のトナー像が形成される度にそのトナ
ー像を誘電体製の転写材担持部材上に担持された転写材
上に、転写電界形成手段で転写電界を付与することによ
り次々に重ねて転写して、前記転写材上に多色画像を得
る画像形成装置において、前記転写電界形成手段が、少
なくとも前記トナー像の前記転写材上への転写時に、前
記転写材担持部材の像担持体と対向した箇所の裏面に接
触し且つ電圧の印加によって転写電界を発生する、弾性
及び導電性を有した細繊維からなる導電性ブラシで構成
され、前記各色の現像剤のトナーのうちの少なくとも1
色のトナーが、体積抵抗率1012Ωcm以下の低抵抗物
質を含有したトナーとされたことを特徴とする画像形成
装置である。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0031】実施例1 図1に、本発明の画像形成装置の一実施例における画像
転写部の断面図を示す。本実施例は、先の図3の回転式
現像装置1を有した多色電子写真複写装置に適用したも
ので、本実施例の画像形成装置の基本構成は、図3の画
像形成装置と同様である。従って画像形成装置の構成及
び作用についての説明は、転写電界形成手段に関するも
のを除き省略する。図1は、本発明の特徴部分を最も良
く表す図面であって、本発明に従って構成される転写電
界形成手段が特に詳しく示されている。
【0032】図1に示すように、像担持体である感光ド
ラム3と転写ドラム9表面の転写材担持部材である誘電
体シート93が当接する画像転写部の誘電体シート93
の内側(裏面側)に、本発明による転写電界形成手段4
0が設けられている。転写電界形成手段40は、画像転
写部の誘電体シート93の裏面に当接する導電性ブラシ
21と、導電性ブラシ21に接続されたこれに転写電界
発生用電圧を印加するバイアス電源30とから基本的に
なっている。
【0033】上記の導電性ブラシ21は、弾性及び導電
性を有する細繊維からなり、本実施例では、導電性ブラ
シ21には、アクリル細繊維を硫化銅で染色して導電化
処理した導電性繊維を用いた。導電性繊維としては他
に、直径8〜15μm程度のステンレススチール繊維、
或いはアクリル、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等
の樹脂繊維に金属めっきをした繊維、樹脂中にカーボ
ン、金属粉等の導電性微粒子を混練したり、複合化して
繊維にしたもの、更には樹脂繊維等を炭化して導電性を
付与した炭素繊維等が使用できる。導電性繊維の体積抵
抗率としては1010Ωcm以下のものが使用可能である
が、好ましくは108 Ωcm以下が好ましい。
【0034】導電性ブラシ21の配置は、誘電体シート
93の導入側からその移動方向下流側に向けて伸びて、
誘電体シート93上に担持された転写材Pが感光ドラム
3と接触を開始する位置、若しくは接触をし終えた位置
又はこれに極力近接した位置に対応した位置で、弾性を
有した導電性ブラシ21が誘電体シート93を押圧する
ようにして接触するようにしてある。
【0035】このような導電性ブラシ21によれば、そ
の誘電体シート93への接触状態は、従来の弾性シート
状、ブレード状、ローラ状の接触導電部材による直線的
な接触とは異なり、導電性を有した細繊維各々の独立し
た接触であるために、接触領域の長手方向(転写ドラム
9の軸方向に沿った方向)に亙る当接圧力の傾きや、誘
電体シート93の表面粗さの違い、転写ドラム9の連結
部材9cの段差等に関係なく追随し、個々の繊維の誘電
体シート93への接触状態を均一且つソフトに維持でき
るようになる。
【0036】更に繊維径、繊維材質、繊維密度を調製す
ることにより、当接圧を高めることなく一層均一且つソ
フトな接触状態を達成することも容易に可能である。
【0037】導電性ブラシ21には転写時にバイアス電
源30により電圧が印加されて、導電性ブラシ21から
画像転写部に位置した誘電体シート93に電荷が注入さ
れ、これにより感光ドラム3との間に転写電界が発生さ
れて、感光ドラム3上のトナー像が誘電体シート93上
の転写材上に転写される。
【0038】誘電体シート93としては各種の誘電体を
用いたシートが使用でき、又複合シートすることもでき
る。本実施例では、厚さ150μmのポリフッ化ビニリ
デン(PVdF)シートを用いた。
【0039】次に、本発明で使用するトナーについて説
明する。
【0040】本発明の画像形成装置で使用可能なトナー
は、各色のトナーのうちの少なくとも1色のトナーが、
体積抵抗率1012Ωcm以下の低抵抗物質、例えば酸化
第二鉄、マグネタイト、酸化チタン、酸化スズ等の酸化
物、或いはアルミニウム、銅、鉄等に代表される金属及
びカーボンを含有している。低抵抗物質の含有量は30
重量%以上あればよい。望ましくは30〜70重量%で
ある。低抵抗物質の含有量が30重量%以下の場合は、
トナー表面がほぼ樹脂で覆われてしまうために、必要と
される転写電流値が大きくなってしまう。逆に低抵抗物
質の含有量が70重量%を超える場合は、トナー自体に
必要な摩擦帯電電荷量が得られなくなる。
【0041】このような低抵抗物質を含有させたトナー
は、1成分現像剤として用いても、キャリアと混合して
2成分現像剤として用いてもいずれでもよい。勿論、ト
ナーの現像剤としての用法に合わせて、トナーに対しシ
リカ、研摩剤等を外添しても何ら問題ない。
【0042】通常、カラー画像形成装置では、各色のト
ナーとして20μC/gという高い摩擦帯電電荷量を持
つトナーを使用しているが、本発明のように、各色のト
ナーのうちのうちの少なくとも1色のトナーを低抵抗物
質を含有させたものにすると、その少なくとも1色のト
ナーの摩擦帯電電荷量が減少するので、その1色のトナ
ーによるトナー像は、誘電体シートという非常に帯電圧
の高くなるシートを介しての転写電界による転写が容易
になる。又導電性ブラシ21による電荷の注入だけで転
写を制御することができるので、上記の少なくとも1色
のトナーによるトナー像をも余分な電荷を付与すること
なく、転写させることができる。つまり、本発明によれ
ば、転写に必要とする電流(導電性ブラシ21から誘電
体シートに与えている)が全色に従来のトナーを用いた
場合に比べ少なくなるために、導電性ブラシ21に印加
する転写電圧を過大にすることなく、各色のトナー像を
転写させることができる。
【0043】従って導電性ブラシ21が誘電体シート9
3の裏面へムラなく当接することより、画像の濃淡のス
ジ状ムラ、放電模様抜け、色味のスジ状ムラ、色ズレ、
飛び散り、画像先端転写抜け等を防止できる導電性ブラ
シ21の本来の効果を十分に発揮させて、画像乱れのな
い良好な品質の画像を容易に得ることができる。又転写
時のオゾンの発生もなく、転写電界形成手段の電圧印加
用電源の少容量化、小型化をも可能とすることができ
る。
【0044】次に、本実施例の具体例について説明す
る。
【0045】トナーに磁性及び黒色を与える酸化鉄を低
抵抗物質としても使用し、これをポリエステル樹脂10
0重量部に80重量部の割合で混合し、更に荷電制御剤
を加えてブラックトナーを形成し、1成分現像剤として
使用した。その他のマゼンタ、シアン、イエローのトナ
ーは、同様なポリエステル樹脂に各色の顔料と荷電制御
剤を配合して形成し、アクリル樹脂コートした磁性キャ
リアと混合して2成分現像剤にして使用した。
【0046】これらの現像剤を、先の図3に示した画像
形成装置の現像装置1の対応する現像器1M〜1Bに収
容して、感光ドラム3上の潜像を現像して各色のトナー
像を順次形成し、その各色のトナー像が得られる度にト
ナー像を転写装置9Aの転写ドラム9上に担持された転
写材P上に、転写帯電器10の代わりに図1の転写電界
形成手段40を用いて重ねて転写し、4色のフルカラー
画像を形成した。
【0047】用いたトナーは各色とも体積平均粒径8.
5μmであり、トナー像は各色ともトナー量が8.0m
g/cm2 であった。導電性ブラシ21は、体積抵抗1
8Ωcmのカーボン含有樹脂ブラシを使用した。画像
形成は、温度23℃、湿度60%の環境下で行なった。
【0048】このときの各色のトナー像を転写するのに
必要な転写電圧、即ち転写電界形成手段40の導電性ブ
ラシ21に印加した転写電圧と転写電流とを表1に示
す。
【0049】
【表1】
【0050】表1に示されるように、転写電界形成手段
40を転写に用い、又第4色目のトナーに低抵抗物質を
含有させたトナーを用いたので、従来であると大きい転
写電流と高い転写電圧とが必要とされる第4色目のトナ
ー像の転写に、転写電流が少なくて済み、転写電圧も低
く抑えることができた。又得られた画像は4色とも何ら
の異常がない良好な品質のフルカラー画像であった。
【0051】比較例1 ブラックトナーについて、ポリエステル樹脂にイエロ
ー、マゼンタ、シアンの各顔料を適度に配合して黒色と
し、これに荷電制御剤を加えてトナーを形成し、これを
実施例1のその他の色のトナーのときと同様な2成分現
像剤にして使用した点を除き、その他は実施例1と同様
にした。
【0052】このときの各色のトナー像を転写するのに
必要な転写電圧と転写電流とを表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】転写材上に得られた画像のうち第4色目の
ブラックトナー像は、表2に示した第4色目の転写電流
及び転写電流の条件では、導電性ブラシ21の放電によ
る若干のムラが生じ、このためそのムラを解消すべく第
4色目の転写電圧を下げることを試みたが、所望の転写
電流が得られず、得られた画像は黒濃度が低下する結果
になった。
【0055】比較例2 転写電界形成手段40を使用せず、コロナ転写帯電器を
使用した以外は、実施例1と同様にした。
【0056】その結果、転写材上に得られた画像は、第
1色目のマゼンタトナー像については十分な転写性が得
られたものの、第2色目以降除々に転写不良が生じて濃
度が薄くなり、更に第4色目のブラックトナー像の転写
では、逆に濃度が濃くなりすぎてしまう現象を発生し
た。
【0057】実施例2 イエロートナーについて、ポリエステル樹脂100重量
部に酸化チタン(体積平均粒径0.2μm)を40重量
部配合し、これにイエローの顔料、荷電制御剤を加え
て、体積平均粒径8μmのトナーを形成し、これを実施
例1のマゼンタ、シアンのトナーのときと同様な2成分
現像剤にして使用した点を除き、その他は実施例1と同
様にした。上記のイエロートナーの摩擦帯電電荷量は1
2μC/gであった。
【0058】その結果、転写材上に得られた画像は、実
施例1のときと何ら変わることなく良好なものであっ
た。又第3色目、第4色目のトナー像の転写電圧はそれ
ぞれ2.9kV、3.0kVとなり、より低い転写電圧
で必要な転写電流が得られた。
【0059】実施例4 図2は、本発明の画像形成装置の他の実施例における画
像転写部の断面図である。本実施例では、先の実施にお
ける転写電界形成手段40の固定の導電性ブラシ21の
代わりに、回転するローラ状の導電性ブラシ、即ち導電
性ファーブラシローラ23を用いた点が異なる。本実施
例のその他の構成は、先の実施例と同様で、図2におい
て図1に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0060】本実施例では、転写電界形成手段40の導
電性ファーブラシローラ23は、直径8mmの金属丸棒
に起毛した導電性繊維布を巻き付けながら導電性接着剤
で接着して形成し、これを繊維長5mm、ローラ外径1
8mmに整えて使用した。
【0061】導電性繊維には、先の実施例のときと同
様、アクリル細繊維を硫化銅で染色して導電化処理した
導電性繊維を用いた。同様に、直径8〜15μm程度の
ステンレススチール繊維、或いはアクリル、ナイロン、
ポリエステル、レーヨン等の樹脂繊維に金属めっきをし
た繊維、樹脂中にカーボン、金属粉等の導電性微粒子を
混練したり、複合化して繊維にしたもの、更には樹脂繊
維等を炭化して導電性を付与した炭素繊維等が使用でき
る。又導電性繊維の体積抵抗率としては1010Ωcm以
下のものが使用可能であり、好ましくは108 Ωcm以
下が良いのも同様である。
【0062】導電性ファーブラシローラ23の配置は、
誘電体シート93上に担持された転写材Pが感光ドラム
3と接触を開始する位置と接触をし終えた位置との間、
又はこれに極力近接した位置で、弾性を有した導電性フ
ァーブラシローラ23が誘電体シート93を押圧するよ
うにして接触するようにしてある。ファーブラシローラ
23は、誘電体シート93の移動速度と同速度で従動回
転させても、駆動手段により速度差を付けて駆動回転さ
せてもどちらでもよい。
【0063】本実施例においても、先の実施例のときと
同様、ファーブラシローラ23による誘電体シート93
への当接ムラ等がないこと、及び各色の現像剤のトナー
のうちの少なくとも1色のトナーを体積抵抗率1012Ω
cm以下の低抵抗物質を含有させたこととにより、画像
の濃淡の筋状ムラや放電模様抜け、色味の筋状ムラ、色
ズレ、飛び散り、画像先端転写抜け等が防止され、画像
乱れのない良好な画像が得られる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置では、像担持体上の各色の画像の潜像を現像するの
に使用する各色の現像剤のトナーのうち、少なくとも1
色のトナーを体積抵抗率1012Ωcm以下の低抵抗物質
を含有させたトナーとすると共に、転写電界形成手段を
弾性及び導電性を有した細繊維からなる導電性ブラシで
構成し、その導電性ブラシを転写時に転写材担持部材の
画像転写部の箇所の裏面に接触してブラシに電圧を印加
することにより、画像転写部で像担持体との間に転写電
界を発生して、像担持体上のトナー像を転写材担持部材
上に担持された転写材上に転写するので、転写電界形成
手段の担持部材裏面への当接ムラ等を防止し、画像の濃
淡のスジ状ムラ、放電模様抜け、色味のスジ状ムラ、色
ズレ、飛び散り、画像先端転写抜け等を防止して、画像
乱れのない良好な品質の画像を得ることができる。又転
写電界形成手段はコロナ帯電器からなる転写帯電器を用
いたのと違ってオゾンの発生もなく、その電源も電圧、
電流容量を多くしなくて済み、電源の少容量化、小型化
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における画像
転写部を示す断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の他の実施例における画
像転写部を示す断面図である。
【図3】従来の画像形成装置を示す構成図である。
【図4】図3の画像形成装置に設けられた転写装置の転
写ドラムを示す斜視図である。
【図5】図4の転写装置でのトナー像の転写時の転写電
圧−転写電流曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
3 感光ドラム 9 転写ドラム 21 導電性ブラシ 23 導電性ファーブラシローラ 30 電源 40 転写電界形成手段 93 誘電体シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常見 健夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 像担持体上に順次形成された各色の画像
    の潜像を、対応する色の各色の現像剤で順々に現像して
    各色のトナー像を形成し、前記各色のトナー像が形成さ
    れる度にそのトナー像を誘電体製の転写材担持部材上に
    担持された転写材上に、転写電界形成手段で転写電界を
    付与することにより次々に重ねて転写して、前記転写材
    上に多色画像を得る画像形成装置において、前記転写電
    界形成手段が、少なくとも前記トナー像の前記転写材上
    への転写時に、前記転写材担持部材の像担持体と対向し
    た箇所の裏面に接触し且つ電圧の印加によって転写電界
    を発生する、弾性及び導電性を有した細繊維からなる導
    電性ブラシで構成され、前記各色の現像剤のトナーのう
    ちの少なくとも1色のトナーが、体積抵抗率1012Ωc
    m以下の低抵抗物質を含有したトナーとされたことを特
    徴とする画像形成装置。
JP3192807A 1991-07-08 1991-07-08 画像形成装置 Pending JPH0511630A (ja)

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