JPH05116142A - 長繊維強化複合材の製造装置 - Google Patents

長繊維強化複合材の製造装置

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JPH05116142A
JPH05116142A JP28310291A JP28310291A JPH05116142A JP H05116142 A JPH05116142 A JP H05116142A JP 28310291 A JP28310291 A JP 28310291A JP 28310291 A JP28310291 A JP 28310291A JP H05116142 A JPH05116142 A JP H05116142A
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JP
Japan
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fiber
impregnation
chamber
molten resin
long
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Application number
JP28310291A
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English (en)
Inventor
Hideki Tagawa
秀樹 田川
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Aisin Chemical Co Ltd
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Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】繊維束を構成する繊維の隙間に溶融樹脂を含浸
させる含浸性の向上を図り得る長繊維強化複合材の製造
装置を提供する。 【構成】溶融樹脂Pが滞留する含浸通路22と繊維導入
孔26と繊維導出孔21aとをもつダイ部2と、ダイバ
ック25に固定されロービングWが通る繊維挿通孔30
と減圧室31とをもつカバー3と、真空ポンプ4とで構
成されている。真空ポンプ4が作動して減圧室31内を
600mmHg程度に減圧する。減圧室31内において
はロービングWを構成する長繊維間の空気は吸引されて
抜かれ、長繊維間への溶融樹脂Pの含浸性は向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維束に溶融樹脂を
含浸させる長繊維強化複合材の製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂製の成形品を射出成形など
で成形する場合には、予め樹脂が繊維束の繊維の隙間に
含浸したものを用いるのが便利である。そこで特公昭5
2−10140号公報には、溶融樹脂が充填されている
ダイ部を用い、ダイ部の含浸室内に繊維束を通過させ、
通過する際に、繊維束を構成する繊維の隙間に溶融樹脂
を含浸させる製造装置が開示されている。この製造装置
で製造した長繊維強化複合材は、ダイ部から引き取られ
て冷却された後、切断されてペレット状とされる。
【0003】ところでこの製造装置では、繊維束の間隙
に溶融樹脂を含浸させるものであるが、含浸性が低い
と、長繊維と樹脂との境界面で剥離が生じることがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した実情
に鑑みなされたものであり、その目的は、繊維束を構成
する繊維の隙間に溶融樹脂を含浸させる際における、含
浸性の向上を図り得る長繊維強化複合材の製造装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる長繊維強
化複合材の製造装置は、溶融樹脂が滞留する含浸室と含
浸室に連通し長繊維束が含浸室内に導入される繊維導入
孔と含浸室に連通し溶融樹脂が含浸した含浸室内の長繊
維束が外部に導出される繊維導出孔とをもつダイ部と、
繊維導入孔に通す長繊維束が通りかつ減圧状態に維持さ
れる減圧室と、減圧室内を吸引する吸引部とからなる減
圧手段と、で構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0006】ダイ部の繊維導入孔はロービング等の長繊
維束が導入される孔径とすることができる。減圧手段
は、繊維導入孔に通す長繊維束が通りかつ減圧状態に維
持される減圧室と、減圧室内を吸引する吸引部とからな
る。減圧室は繊維導入孔の手前側に配置されている。吸
引部は真空ポンプなどを採用できる。減圧室の減圧の程
度は、用いる長繊維の径、溶融樹脂の種類等に応じて適
宜選択できるが、一般的には、500〜720mmHg
程度とすることができる。
【0007】なお本発明装置で用いる樹脂としては、ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリアセタールなどの熱可塑性樹脂
を従来と同様に用いることができる。また、本発明装置
で用いる長繊維束としては、ガラス繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維などの従来公知の長繊
維のロービングを用いることができる。
【0008】
【作用】本発明装置では、長繊維束は減圧室、繊維導入
孔を通り含浸室に至り、含浸室内で長繊維間に樹脂が含
浸される。樹脂が含浸された長繊維束は、ダイ部の繊維
導出孔を通過し、外部に引き出される。本発明装置で
は、吸引部により減圧室内を吸引できるので、減圧室を
通る長繊維間の空気は吸引される。更に、長繊維間の空
気は吸引されるので、長繊維が含浸室内へ空気を持ち込
むことは、抑制される。
【0009】
【実施例】以下、図1、図2に示した実施例により本発
明を説明する。図1に本実施例で用いた製造装置を示
す。図1には樹脂押出機1の押し出し口部分が図示され
ている。押出機1(本体の図示省略)の押し出し口部分
にはダイ部2が装備されている。ダイ部2は、樹脂加熱
用のヒータを内蔵した含浸ダイ部20と、含浸ダイ部2
0に接続された冷却ダイ部21とで構成されている。含
浸ダイ部20には、含浸室としての含浸通路22が形成
されている。含浸通路22は、押出機1の押し出し方向
に直交する方向に延びている。含浸通路22の一端側に
はダイバック25が固定されている。ダイバック25
は、板状のフランジ部25aとフランジ部25aから突
出する軸部25bとからなる。フランジ部25aから軸
部25bに向かい複数個の繊維導入孔26が形成されて
いる。各繊維導入孔26は、含浸通路22に連通し含浸
通路22とほぼ平行に延びている。冷却ダイ部21には
繊維導出孔21a、円錐孔21bが形成されている。
【0010】さてダイバック25のフランジ部25aに
はカバー3が固定されている。カバー3は、繊維導入孔
26に通すロービングWが通る適数個の繊維挿通孔30
と、繊維挿通孔30及び繊維導入孔26に連通する減圧
室31と、取付用のフランジ部32と、排気筒部33と
をもつ。カバー3の排気筒部33には排気管40を介し
て吸引部としての真空ポンプ4の吸引ポートが接続され
ている。ここで、真空ポンプ4が作動すると、排気管4
0を介して減圧室31内は吸引され減圧される。
【0011】次に本実施例の作用についてその使用方法
とともに説明する。まず、押出機1によりナイロン系の
溶融樹脂Pを含浸ダイ部20の含浸通路22に供給す
る。この状態において、ケブラーからなる長繊維束とし
てのロービングWを用い、図略の供給装置を介してロー
ビングWをカバー3の各繊維挿通孔30から挿通する。
そのロービングWは減圧室31、繊維導入孔26を通
り、含浸通路22に至る。含浸室22内に供給されてい
る溶融樹脂Pは、ロービングWを構成する長繊維の隙間
に含浸される。溶融樹脂Pが含浸されたロービングW
は、円錐孔21bで樹脂が絞られるとともに、冷却ダイ
部21で冷え、そして、ストランドW1として、図示し
ない引き取り装置により繊維導出孔21aから外部に引
き取られる。なお、樹脂Pが含浸されたストランドW1
は、図示しないペレタイザで直ちに所定長に切断されて
ペレットとされる。
【0012】ところで本実施例では、樹脂を含浸させる
際には真空ポンプ4が作動して減圧室31内を600m
mHg程度に減圧するものである。これにより減圧室3
1内においてはロービングWを構成する長繊維間の空気
は吸引されて抜かれる。更に本実施例では、ロービング
Wが含浸通路22へ空気を持ち込むことは、抑制され
る。
【0013】そのため本実施例では、含浸通路22にお
いては、ロービングWを構成する長繊維間への溶融樹脂
Pの含浸性は向上し、樹脂含浸率は高まる。従って長繊
維と樹脂との境界域における剥離を防止できる。なおダ
イバック25の繊維導入孔26は径小であるので、含浸
通路22の樹脂が吸引により減圧室31側に移行するこ
とは回避される。
【0014】ここで上記した本実施例では、押出機1の
押し出し条件は、スクリュー回転数約150rpm、フ
ィーダー回転数約29.7rpm、シリンダ温度約27
0〜290℃である。また含浸ダイ部20における樹脂
圧力は約1kg/cm2 以下である。ストランドW1の
引き取り速度は約10m/minである。装置の温度
は、押出機1のノズル部で約310°C、含浸ダイ部2
0で約300°C、ダイバック25で約310°Cであ
る。
【0015】なお、含浸性を把握するために、製造した
ストランドW1の比重を測定した。吸引しない場合に
は、比重は1.168gであったが、真空ポンプ4を作
動させて減圧室31を吸引したところ比重は1.219
gとなり、樹脂の含浸性が向上していることが確認され
た。この場合、測定個数は10個であり、比重値はその
平均値とした。
【0016】(他の実施例)本発明の他の実施例を図3
〜図5に示す。図3に示す例では、カバー3の各繊維挿
通孔30に、多数の毛60aをもつ筒状または板状の植
毛部60を装入し、止め板61で保持している。図4に
示す例では、カバー3の各繊維挿通孔30に、径小孔6
2aを形成するフィルム体62を押さえ用のリング体6
3とともに装入し、止め板61で保持している。図5に
示す例では、カバー3の各繊維挿通孔30に、径小孔6
5aをもつリング体65を装入し、止め板61で保持し
ている。上記した図3〜図5に示す例によれば、カバー
3の繊維挿通孔30から減圧室31への空気流入を効果
的に抑えることができ、減圧室31の減圧状態の維持に
有利である。
【0017】場合によっては、上記した多数の毛60a
をもつ植毛部60、径小孔62aを形成するフィルム体
62、径小孔65aをもつリング体65をダイバック2
5の繊維導入孔26に設けることもできる。この場合に
は、含浸通路22の樹脂が吸引により減圧室31側に移
行することを抑止するのに有利である。また本発明の他
の例を図6に示す。図6に示す例では、減圧室31の圧
力を検知する圧力検知手段と、圧力検知手段で検知した
信号に応じて真空ポンプ4の作動を調整する制御手段
と、減圧室31の圧力が設定範囲から外れた時に警報を
発する警報手段とを備えている。更に、減圧室31の減
圧の際にロービングWが排気筒部33側に吸引される場
合には、図6に示す例の様に吸引防止板70を設けた
り、排気筒部33を通気可能に覆う多孔質体71を設け
ることもできる。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかる長繊維強化複合材の製造
装置によれば、長繊維間への溶融樹脂の含浸性は向上
し、樹脂含浸率を高めることができる。従って長繊維と
樹脂との境界域における剥離を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置の断面図である。
【図2】図1の矢印X方向からみたカバーの主要部の図
である。
【図3】他の例にかかる繊維挿通孔付近の拡大断面図で
ある。
【図4】他の例にかかる繊維挿通孔付近の拡大断面図で
ある。
【図5】他の例にかかる繊維挿通孔付近の拡大断面図で
ある。
【図6】他の例にかかるカバーの断面図である。
【符号の説明】
図中、2はダイ部、20は含浸ダイ部、21aは繊維導
出孔、22は含浸通路、26は繊維導入孔、3はカバ
ー、30は繊維挿通孔、31は減圧室、4は真空ポンプ
を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂が滞留する含浸室と該含浸室に
    連通し長繊維束が該含浸室内に導入される繊維導入孔と
    該含浸室に連通し溶融樹脂が含浸した該含浸室内の長繊
    維束が外部に導出される繊維導出孔とをもつダイ部と、 該繊維導入孔に通す長繊維束が通りかつ減圧状態に維持
    される減圧室と、該減圧室内を吸引する吸引部とからな
    る減圧手段と、 で構成されていることを特徴とする長繊維強化複合材の
    製造装置。
JP28310291A 1991-10-29 1991-10-29 長繊維強化複合材の製造装置 Pending JPH05116142A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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