JP2012016857A - シート状プリプレグの製造方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融粘度が高い熱可塑性樹脂を使用して、高品位のシート状プリプレグを高い生産性で製造できる、方法を提供する。
【解決手段】帯状強化繊維束2をダイ4内を通過させ、溶融した熱可塑性樹脂に含浸させてシート状のプリプレグを製造する。ダイ4の直上流に、温度制御可能な連結部8を介して、通路内を所定の真空度に減圧可能なシール部7を接続し、帯状強化繊維束2を、シール部7の所定の真空度に減圧された通路内を通過させた後、通路内温度を上流側ではより低く下流側ではより高くなる状態として、該連結部8を通過した帯状強化繊維束2をダイ4内に導入することを特徴とするシート状プリプレグの製造方法および装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート状プリプレグの製造方法および装置に関し、とくに、熱可塑性樹脂が内部に均一に含浸された、連続強化繊維を使用したシート状プリプレグの製造方法および装置に関する。
強化繊維に溶融マトリックス樹脂を含浸させ、該樹脂を半硬化の状態に保ったシート状基材(シート状のプリプレグ)は、各種分野で部材の補強や表面形成等に幅広く利用されている。また、優れた補強効果等を得るためには、強化繊維として連続繊維を使用する場合が多く、とくに、連続強化繊維を例えば一方向に引き揃え、それに樹脂を含浸させたものが好ましく用いられる。
このようなプリプレグを樹脂溶融含浸法で作製するに際しては、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂のように溶融粘度の高いものを採用すると、連続強化繊維が配列されて形成された強化繊維束の断面方向全体にわたって隅々まで溶融樹脂を良好に含浸させることが困難な場合がある。とくに、強化繊維束の太さがあるレベル以上に大きくなると、所定の含浸が困難となり、全体にわたって良好な品位のプリプレグが得られない。
連続強化繊維ではなく、例えば強化繊維の短繊維をランダムに樹脂中に分散させたものでは、混練等により、強化繊維と樹脂が均一に分布した基材の形成は可能であるが、それでは、連続強化繊維を用いる場合のような、成形物の高い強度や、補強効果は期待できない。
連続強化繊維からなる強化繊維束への樹脂含浸性を高めるために、例えば、次のような技術が知られている。例えば、特許文献1には、 長繊維の強化繊維からなるロービング(断面が円形や長円形のもの)に溶融樹脂を含浸させるに際し、ロービングを構成する長繊維間の空気を吸引することにより、長繊維間への溶融樹脂の含浸性を向上するようにした技術が開示されている。しかし、この技術は、ロービング形態の強化繊維束が使用される場合に適用されるものであり、連続強化繊維の帯状強化繊維束(シート状強化繊維束)の場合にそのまま適用することは難しく、とくに、帯状強化繊維束の厚みがあるレベル以上になり、かつ、含浸樹脂が溶融粘度の高い熱可塑性樹脂の場合には、厚み方向全体にわたって高い含浸性向上効果は期待できない。また、生産性を左右する樹脂含浸時間についてみても、断面が円形や長円形のロービング形態に対しては、全方位からの樹脂の含浸のための時間が律則となるため、特定の方向への含浸性を向上する必要はなく、上記のようなロービング内からの空気吸引が含浸性向上に寄与することになると考えられる。しかし、幅に比べて厚みの方がはるかに小さい帯状強化繊維束の場合には、厚み方向での樹脂の含浸のための時間が、樹脂含浸完了までの時間の律則となるため、樹脂含浸時間短縮、それによる生産性をはかるためには、厚み方向の樹脂含浸性を向上するための特別の工夫が要求されることになる。
特許文献2にも、ペレット製造における長繊維の強化繊維からなるロービングに溶融樹脂を含浸させるプロセスにおいて、ロービングが樹脂浴に入る前に減圧チャンバを通過させる技術が開示されている。しかし、この技術もまた、連続強化繊維の帯状強化繊維束(シート状強化繊維束)の場合にそのまま適用することは難しく、また、減圧チャンバを通過された強化繊維束(ロービング)がそのまま樹脂浴に導入されているため、とくに帯状強化繊維束の厚みがあるレベル以上になると、高い含浸性向上効果は期待できない。また、上記特許文献1の場合と同様に、樹脂含浸時間短縮、それによる生産性をはかるには限界がある。
特開平5−116142号公報 特開平9−267327号公報
そこで本発明の課題は、上記のような実情に鑑み、とくに連続強化繊維からなる帯状強化繊維束に溶融粘度が高い熱可塑性樹脂を含浸させてシート状のプリプレグに作製するに際し、所定の厚み全体にわたって均一にかつ良好に樹脂を含浸させることができ、しかも樹脂含浸時間の大幅な短縮が可能で、高品位のシート状プリプレグを高い生産性をもって製造できる、シート状プリプレグの製造方法および装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るシート状プリプレグの製造方法は、複数の連続強化繊維からなる帯状強化繊維束を、熱可塑性樹脂の溶融樹脂が供給されたダイ内を通過させることにより該溶融樹脂を帯状強化繊維束内に含浸させてシート状のプリプレグを製造する方法において、前記ダイの直上流に、温度制御可能な連結部を介して、通路内を所定の真空度に減圧可能なシール部を接続し、帯状強化繊維束を、前記シール部の所定の真空度に減圧された通路内を通過させることにより帯状強化繊維束内部の減圧度を高めた後、前記連結部の温度を制御することにより該連結部の通路内温度を上流側ではより低く下流側ではより高くなる状態として該連結部を通過させ、該連結部を通過した帯状強化繊維束を前記ダイ内に導入することを特徴とする方法からなる。
この本発明に係るシート状プリプレグの製造方法においては、まず、シール部の通路内が所定の真空度に減圧されることにより、該通路内を通過される帯状強化繊維束の雰囲気、とくにその内部の減圧度が高められ、帯状強化繊維束は溶融樹脂が含浸されやすい状態とされる。また、帯状強化繊維束周囲の雰囲気や該繊維束内部の減圧度が高められることにより、該繊維束に随伴して、あるいは該繊維束中に閉じ込められて、下流側に、とくにダイ中へと送られるエアーの量が大幅に低減される。とくに、帯状形態の強化繊維束であるから、シール部の通路内を減圧雰囲気とすることにより、帯状強化繊維束の内部は厚み方向に容易に減圧され、厚み方向に溶融樹脂が含浸されやすい状態が容易に現出される。このままの状態で直接溶融樹脂が供給されたダイ内に導入される場合には、次のような問題が生じる。すなわち、ダイの帯状強化繊維束の導入口は、それまでの帯状強化繊維束用通路を介して外部(とくに、大気圧の外部)に開放されている形態であるので、ダイ内の溶融樹脂は、多かれ少なかれその導入口から上流側の通路内に流出してくる。この流出長が比較的長くなり、上記減圧用通路の大半が溶融樹脂で充満されてしまうと、減圧用通路としての機能を果たせなくなるとともに、通路内の減圧度が十分に高まっていない部位まで溶融樹脂が流出してくると、溶融樹脂が比較的多量の外部雰囲気に触れる度合いが高くなり、溶融樹脂の酸化劣化等のおそれが高くなる。とくに、ダイ側からの伝熱により温度が高くなっている領域で溶融樹脂が比較的多量の外部雰囲気に触れると、酸化劣化等のおそれがより高くなる。そこで本発明では、上記シール部とダイとの間に温度制御可能な連結部を介在させ、高温のダイ側と低温のシール部側とを温度的に遮断できるようにするとともに、シール部で十分に内部が減圧された帯状強化繊維束を続いて連結部の通路内に通すことにより、この連結部の通路内の一部にダイの帯状強化繊維束導入口から溶融樹脂が流出してきても、流出してきた溶融樹脂が多量の外部雰囲気に触れる状態を回避でき、溶融樹脂の望ましくない酸化劣化等のおそれを除去できるようにしている。より具体的には、該連結部の通路内温度を上流側ではより低く下流側ではより高くなる状態(つまり、結果的に温度勾配をもたせた状態)とすることにより、ダイ側とシール部側とを温度的に実質的に遮断することができる。このような温度制御可能な連結部を設けることにより、シール部全体を加熱するような大規模な機構にすることなく、簡単かつ小規模な構成にて、容易にかつ確実にダイ側とシール部側とを温度的に遮断できるようになる。もし、シール部まで高温に加温されてしまうと、ダイ中からそのシール部側まで溶融樹脂が流出してしまう可能性があり、流出してきた溶融樹脂がシール部側に充満されてしまうと、機構全体が機能しなくなるか制御不能となるおそれがある。このような状態とならないように、本発明では、温度制御可能な連結部を介在させ、必要な部分のみ加熱できるようにするとともに、連結部の上流側を低温にして、ダイからの流出溶融樹脂の先端部がシール部側まで至らないように、溶融樹脂の粘度を高めてその流出長を適切に短く抑えることができるとともに、連結部の上流側については上記高温状態での酸化劣化等のおそれを確実に除去するようにしている。さらに、連結部に上記のような温度勾配をもたせることで、上記の如くダイ側からシール部側に向かう方向の伝熱を効率よく遮断するとともに、ダイ側については内部供給樹脂を所望の溶融状態に保つための必要な高温に保つことが可能になる。このように、シール部、連結部がそれぞれの目標機能を果たすことで、帯状強化繊維束内に良好にかつ全体にわたって均一に溶融樹脂が含浸されて均一な物性のシート状プリプレグが製造され、しかも所定の真空度に減圧された帯状強化繊維束内に対し厚み方向に容易にかつ迅速に溶融樹脂が含浸されることになるから、含浸時間も大幅に短縮される。
上記のような本発明に係るシート状プリプレグの製造方法においては、上記連結部が、上記ダイ側から加熱ゾーンと冷却ゾーンとを有しており、該加熱ゾーンに、冷却ゾーンの温度からダイの温度に近づく温度までの温度勾配をもたせることが好ましい。このようにすれば、上述のダイ側とシール部側との温度的な遮断をより効率よく確実に達成でき、加熱ゾーンの範囲内でダイの帯状強化繊維束導入口からの溶融樹脂の流出を止めることが可能になり、冷却ゾーンには、上述の温度遮断、つまり、ダイ側からの伝熱を遮断する機能を効果的に持たせることが可能になる。加熱ゾーンの温度は、例えば、内蔵あるいは挿入されたヒータ等により、あるいは、熱媒流通により制御でき、冷却ゾーンの温度は、例えば、冷却水等の冷媒流通等により制御することができる。また、冷却ゾーンには、熱容量が大きくなりすぎないように、切り欠き等を設けておくことが好ましい。
また、本発明は、上記熱可塑性樹脂としてポリフェニレンサルファイドを用いる場合、とくに効果的である。ポリフェニレンサルファイドは、酸素存在下で(とくに、高温条件下で)劣化や増粘、着色等の不具合を発生しやすいので、上述の如く、含浸させるべき溶融樹脂を、多量の外部雰囲気に触れず、かつ、高温下で外部雰囲気に触れないようにすることで、このような不具合の発生が防止される。ただし、用いる熱可塑性樹脂の種類はとくに限定されず、ポリフェニレンサルファイドの他、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等を用いることができる。これらの混合物でもよい。また、ナイロン6とナイロン66との共重合ナイロンのように共重合したものであってもよい。さらに得たい成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくことができる。
また、上記連続強化繊維の種類もとくに限定されず、炭素繊維をはじめ、ガラス繊維やアラミド繊維など、あらゆる強化繊維を使用可能であり、これらを組み合わせて用いたハイブリッド構成も採用可能である。中でも、最終成形物の強度等の機械特性の向上が望まれる場合には、炭素繊維を使用することが好ましい。
また、本発明に係るシート状プリプレグの製造においては、上記連続強化繊維からなる帯状強化繊維束を、シール部の上流側で、エアーやしごき、振動を与えるなどの各種の手法による開繊により拡幅し、それによって帯状強化繊維束の厚みを縮小することが可能である。帯状強化繊維束の厚みを縮小することにより、比較的溶融粘度が高い熱可塑性樹脂を使用する場合にあっても、帯状強化繊維束の厚み方向に、短時間で十分に良好に含浸できるようになり、含浸時間を大幅に短縮可能となる。
さらに、上記帯状強化繊維束を複数、該帯状強化繊維束の厚み方向に複数段に配置するとともに隣接帯状強化繊維束間に間隔をもたせた状態にてダイ内に導入し、該ダイ内で、溶融樹脂を各帯状強化繊維束内に含浸させるとともに樹脂が含浸された各帯状強化繊維束を積層するようにすることもできる。このようにすれば、積層される個々の帯状強化繊維束および樹脂が含浸された帯状強化繊維束の厚みは小さくして樹脂が含浸されやすくかつ強化繊維が均一に分散された状態に保ちつつ、それらが積層されることで、最終製品としてのプリプレグの目標厚みを容易に達成できるようになり、所望厚みを有し均一な物性の高品位なシート状プリプレグが得られる。
また、製造しようとするシート状プリプレグの幅が、上記個々の帯状強化繊維束の幅よりも広い場合には、次のような手法を採用できる。例えば、上記厚み方向に複数段に配置される複数の帯状強化繊維束を、それぞれ、幅方向に所定幅となるまで(つまり、製造しようとするシート状プリプレグの幅となるまで)複数の帯状強化繊維束を連接した増幅帯状強化繊維束の形態に形成した後、該増幅帯状強化繊維束を上記ダイ内に導入するようにすることができる。このようにすれば、広幅のシート状プリプレグも容易に効率よく製造できる。
さらに、本発明におけるプロセスでは、上記ダイ内で積層され全体としてシート状に形成されたプリプレグを、ダイから引き抜いた後、さらにカレンダーロールに通すようにすることもできる。カレンダーロールにてカレンダー処理を施せば、ロール間押圧により、樹脂の追含浸が可能になり、一層良好な樹脂含浸状態の達成が可能になるとともに、少量の厚み調整が可能であることから、最終製造形態のプリプレグ厚みの高精度化をはかることが可能になる。
本発明に係るシート状プリプレグの製造装置は、複数の連続強化繊維からなる帯状強化繊維束を、熱可塑性樹脂の溶融樹脂が供給されたダイ内を通過させることにより該溶融樹脂を帯状強化繊維束内に含浸させてシート状のプリプレグを製造する装置において、前記ダイの上流側に、内部に帯状強化繊維束を通過させる通路を有し、該通路内を所定の真空度に減圧可能な吸引減圧手段を有するシール部を設けるとともに、該シール部と前記ダイとの間に、内部に帯状強化繊維束を通過させる通路を有し、該通路内を所定の温度に制御可能な温度制御手段を有する連結部を設けたことを特徴とするものからなる。
このような本発明に係るシート状プリプレグの製造装置においては、吸引減圧手段によりシール部の通路内が所定の真空度に減圧され、該通路内を通過される帯状強化繊維束の内部の減圧度が高められ、帯状強化繊維束はとくに厚み方向に溶融樹脂が容易に含浸されやすい状態とされる。そして、温度制御手段により通路内が所定の温度に制御される連結部では、ダイ内から流出してきた溶融樹脂の酸化劣化等が防止され、ダイ側からの伝熱が効率よく遮断され、流出長が短く抑えられる。内部が適切に減圧された帯状強化繊維束に劣化等の生じていない溶融樹脂が均一かつ迅速に含浸されることになり、所望の高品位なシート状プリプレグが得られる。
このような本発明に係るシート状プリプレグの製造装置においては、上記連結部は、ダイ側から加熱ゾーンと冷却ゾーンとに区画されている構造に構成できる。この場合、加熱ゾーンの温度制御のためには、例えば、内蔵あるいは挿入されたヒータ等を設ける、あるいは、熱媒流通機構を設けることができ、冷却ゾーンの温度制御のためには、例えば、冷却水等の冷媒流通機構等を設けることができる。また、冷却ゾーンには、熱容量が大きくなりすぎないように、切り欠き等を設けておくことが好ましい。
また、上記熱可塑性樹脂がポリフェニレンサルファイドからなる場合に本発明はとくに有効である。ただし前述したように、熱可塑性樹脂の種類はとくに限定されず、ポリフェニレンサルファイドの他、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等を用いることができる。これらの混合物でもよい。また、ナイロン6とナイロン66との共重合ナイロンのように共重合したものであってもよい。さらに得たい成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくことができる。
また、連続強化繊維の種類もとくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維など、あらゆる強化繊維を使用可能である。中でも、最終成形物の強度等の機械特性の向上が望まれる場合には、炭素繊維を使用することが好ましい。
また、本発明に係るシート状プリプレグの製造装置では、シール部の上流側に、帯状強化繊維束を開繊により拡幅して該帯状強化繊維束の厚みを縮小する開繊拡幅手段が設けられている構成を採用できる。
さらに、上記開繊拡幅手段により厚みが縮小された帯状強化繊維束を複数、該帯状強化繊維束の厚み方向に複数段に配置するとともに隣接帯状強化繊維束間に間隔をもたせた状態にてダイ内へと導入する帯状強化繊維束搬送導入手段と、該ダイ内に設けられ、該ダイ内にて溶融樹脂が含浸された各帯状強化繊維束を積層する積層手段とを有する構成も採用できる。
この場合、さらに、ダイの下流に配置され、上記ダイ内で積層され全体としてシート状に形成されダイから引き抜かれたプリプレグに対しカレンダー処理を施すカレンダーロールが設けられている構成も採用できる。
本発明に係るシート状プリプレグの製造方法および装置によれば、帯状強化繊維束とそれに含浸される溶融樹脂の状態を、それぞれ最適な状態にでき、所定の厚み全体にわたって均一にかつ良好に所望状態の樹脂が含浸された、均一で高品位な熱可塑性シート状プリプレグを提供できる。また、樹脂含浸時間の大幅な短縮も可能になり、高品質のシート状プリプレグを高い生産性をもって製造することができる。
本発明の一実施態様に係るシート状プリプレグの製造方法および装置を示す概略構成図である。 図1に示したシート状プリプレグの製造方法および装置の前後にさらに装置、工程を付加した全体構成例を示す概略構成図である。 本発明における開繊拡幅の一例を示す帯状強化繊維束の概略断面図である。 本発明における複数段での帯状強化繊維束のダイへの導入およびダイ中での積層の一例を示すダイの概略断面図である
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係るシート状プリプレグの製造方法および装置を示しており、1は、シート状プリプレグの製造装置全体を示している。複数の連続強化繊維からなる帯状強化繊維束2が、大気圧雰囲気下から搬送されてきて、熱可塑性樹脂の溶融樹脂3が供給されたダイ4内を通過され、該溶融樹脂3が帯状強化繊維束2内に含浸されてシート状のプリプレグ14が製造される。溶融樹脂3はダイ4に接続された押出機5から供給され、ダイ4の内部で発生したガス等は、ベント口6から真空ポンプ27(図2に図示)などにより排出される。
ダイ4の上流側には、内部に帯状強化繊維束2を通過させる通路を有し、該通路内を所定の温度に制御可能な、埋め込みヒータや熱媒流通構造などを備えた連結部8が接続され、該連結部8の上流側に、内部に帯状強化繊維束2を通過させる通路を有し、該通路内を所定の真空度に減圧可能な吸引減圧手段としての真空ポンプ9を備えたシール部7が接続されている。連結部8は、ダイ4側から加熱ゾーン11と冷却ゾーン10とに区画されている。加熱ゾーン11の温度は、例えば、内蔵あるいは挿入されたヒータ等により、あるいは、熱媒流通により制御でき、冷却ゾーン10の温度は、例えば、冷媒流通等により(例えば、水冷により)制御できるようになっている。また、冷却ゾーン10には、熱容量が大きくなりすぎないように切り欠きを設けておくことが好ましい。この連結部8では、加熱ゾーン11と冷却ゾーン10の温度制御により、連結部8の通路内温度が上流側ではより低く下流側ではより高くなるように、より詳しくは、加熱ゾーン11において冷却ゾーン10の温度からダイ4の温度に近づく温度までの温度勾配をもたせるように、温度制御される。シール部7には、通路形成部材12により、例えば矩形横断面の通路が形成されており、その通路の入口、つまり帯状強化繊維束2の導入口13から導入された帯状強化繊維束2は、シール部7内の通路を通過した後、続いて連結部8内の通路を通過し、しかる後に溶融樹脂3が充填されたダイ4内に導入される。
このような本実施態様に係るシート状プリプレグの製造装置1においては、シール部7の通路内が所定の真空度に減圧されることにより、該通路内を通過される帯状強化繊維束2の内部の減圧度が高められ、帯状強化繊維束2はとくにその厚み方向に溶融樹脂が含浸されやすい状態になり、その状態にて連結部8に導入される。連結部8内の通路の一部(ダイ4側の一部)には、ダイ4から溶融樹脂3が流出してくるが、連結部8では、加熱ゾーン11と冷却ゾーン10の温度制御により、連結部8の通路内温度が上流側ではより低く下流側ではより高くなるように、つまり、加熱ゾーン11において冷却ゾーン10の温度からダイ4の温度に近づく温度までの温度勾配をもたせるように、温度制御されており、ダイ4側からの伝熱は加熱ゾーン11の範囲内で食い止められているので、ダイ4側とシール部7とは、加熱ゾーン11と冷却ゾーン10の温度制御により効率よく温度的に遮断されることになり、溶融樹脂3の流出長は短く抑えられる。また、流出長先端部側の溶融樹脂3の温度も、冷却ゾーン10の存在により低く抑えられる。そして、連結部8に導入されてくる帯状強化繊維束2は、シール部7を通過されて既に内部も減圧度が高められ、随伴する外部雰囲気量が少なく抑えられているので、ダイ4側に流入し溶融樹脂内に混入するおそれのあるエアー量が少なく抑えられ、連結結部8内においては、帯状強化繊維束2に随伴されてきた外部雰囲気に流出してきた溶融樹脂3が触れる状態になったとしても、溶融樹脂3が多量の外部雰囲気に触れる状態は回避される。その結果、溶融樹脂3の望ましくない酸化劣化等は防止され、かつ、流出長先端部側の溶融樹脂3が低温に保たれていることから、溶融樹脂3が高温状態で外部雰囲気に触れることも防止される。したがって、ダイ4内では、含浸されやすい望ましい減圧状態にある帯状強化繊維束2に、酸化劣化等のない望ましい状態の溶融樹脂3が容易に含浸され、しかもシート状の厚みの薄い帯状強化繊維束2の厚み方向に含浸が進むから、短時間で均一な含浸が完了する。
図2は、上記図1に示した装置の前後にさらに装置、工程を付加したシート状プリプレグの製造装置20の全体構成例を示している。図2に示す例では、帯状強化繊維束2が、複数本、各クリール21から引き出され、開繊拡幅手段としての開繊機22に送られる。開繊機22は、図示のように、オーブン23を有し、加熱を伴うものであってもよいし、開繊用ロール24を直接加熱するような機構を用いてもかまわない。開繊機22では、例えば、複数の開繊用ロール24等(または、開繊用バー)により、導入されてきた各帯状強化繊維束2が開繊され、該開繊により拡幅されて帯状強化繊維束2の厚みが縮小される。
この開繊拡幅は、例えば図3に示すような形態で行われ、連続強化繊維26からなる帯状強化繊維束2の初期厚みTが、開繊拡幅により厚みtまで縮小され、薄い増幅帯状強化繊維束25の形態とされる。なお、最終的に製造しようとするシート状プリプレグの幅がこの増幅帯状強化繊維束25の幅よりも広い場合には、帯状強化繊維束2の段階で、あるいは帯状強化繊維束25の段階で、帯状強化繊維束を必要な枚数だけ幅方向に連接することもできる。
開繊拡幅により厚みが縮小された帯状強化繊維束25は、本例では上述のシール部7、連結部8を介して樹脂含浸のためのダイ4内に導入される。ダイ4内に充填された溶融樹脂3の含浸は、例えば図4に示すように、上述の開繊拡幅により厚みが縮小された帯状強化繊維束25が、複数、該帯状強化繊維束25の厚み方向に複数段にて(図示例では4段にて)配置されるとともに隣接帯状強化繊維束25間に適切な間隔をもたせた状態にて、溶融樹脂3が供給されたダイ4内に導入される。図示例では、ダイ4内への導入直後位置に、上記間隔をもたせた複数段状態を維持するために、各帯状強化繊維束25を案内するガイドバー28が配列されている。ガイドバー28を通過した各帯状強化繊維束25は、互いに積層されるように接近されるが、ダイ4内への導入直後位置から積層されるまでの間は、隣接帯状強化繊維束25間に間隔をもたせた状態に保たれることになるので、厚みが縮小された各帯状強化繊維束25には、それぞれ、両面側から溶融樹脂3が含浸されることになる。
溶融樹脂3が含浸された各帯状強化繊維束25は、同一のダイ4内で積層される。この積層は、適当な任意の手法で実施可能であり、図示例では、円弧状の表面を有する固定ガイド29が、帯状強化繊維束25の走行方向に、複数、円弧状の表面が交互に反対方向に向くように配列され、各固定ガイド29に、積み重ねられた複数の帯状強化繊維束25を順に通していくことにより行われる。
上記溶融樹脂含浸帯状強化繊維束25の積層体は、ダイ4から引き抜かれた状態で既に所定のプリプレグの形態を有しているが、本例では、追含浸工程にて、さらに、複数のロール31が配置されたカレンダーロール30によりカレンダー処理が施されるようになっている。このカレンダー処理による両面側からの押圧により、より確実かつ良好な樹脂含浸が可能になり、さらに、カレンダー処理におけるプレス圧の調整により、製品としてのシート状プリプレグ14の最終厚みの微調整も可能になる。
上述の一連の帯状強化繊維束の走行(搬送)は、本例では、カレンダーロール30の下流側に配置された牽引装置32による上下のベルト33の周回によって行われるようになっている。そして、最終的には、製品としてのシート状プリプレグが、巻取機34によりプリプレグロール35として巻き取られる。
このような本例に係るシート状プリプレグの製造方法および装置においては、最終製品としてのシート状プリプレグ14の製造に用いられる複数の帯状強化繊維束2のそれぞれが、開繊拡幅により厚みが縮小され、厚みが縮小された個々の帯状強化繊維束25にダイ4中で溶融樹脂3が両面側から含浸される。したがって、個々の帯状強化繊維束25には、熱可塑性樹脂のような比較的溶融粘度が高い樹脂を使用する場合にあっても、短時間で十分に良好に含浸される。そして、個々に十分良好に溶融樹脂が含浸された樹脂含浸帯状強化繊維束25が所定枚数同じダイ4中で積層されて所望のシート状プリプレグ14が形成されるので、シート状プリプレグ14としても全体にわたって良好な樹脂含浸状態に保たれる。また、帯状強化繊維束2の開繊拡幅により厚みが縮小された個々の帯状強化繊維束25は、薄い厚みにて厚みが均一化されているので、最終製品としてのシート状プリプレグ14中での強化繊維26の分散状態も優れた均一な状態に保たれる。したがって、シート状プリプレグ14は、全体にわたって、均一な強化繊維26の分散状態と、良好な樹脂含浸状態が確保されることになり、全体にわたって望ましい物性が達成される。
また、帯状強化繊維束25が厚み方向に複数段に配置されるとともに隣接帯状強化繊維束25間に間隔をもたせた状態にて、各帯状強化繊維束25に溶融樹脂3が含浸されるので、個々の帯状強化繊維束25についてみれば、両面側から強化繊維束25の小さな厚みの方向の距離分(含浸距離分)、樹脂含浸が行われることになり、高粘度の溶融樹脂であっても、容易に、短時間のうちに、その厚み方向全体にわたる均一な含浸が完了されることになる。
なお、上述したような本発明においては、ダイへと帯状強化繊維束を導入するまでの通路は、相当の長さを有し、出側(ダイ側)から真空ポンプなどで脱気を行った場合に、その圧損を利用して、入側が大気圧であっても 出側は十分な真空圧(例えば20torr以下)にまで到達させることが可能である。すなわち、連続強化繊維束を連続的に走行させながら大気圧から所定の真空圧まで減圧が可能である。
また、圧損効果を高めるために、シール部内に複数の小室(チャンバー)を設けるための切り欠きを入れることも可能だが、走行する繊維にダメージを与える可能性があるため、R取りなど極力スムーズな面となる加工として施しておくことが望ましい。
また、シール部の通路における上下の隙間は、帯状強化繊維束が通過するのに必要かつ十分なものとする。隙間が狭すぎると真空度は到達しやすいが繊維束にダメージを与えやすい。隙間が大きすぎると真空圧が下がりにくい。
脱気・減圧のための真空ラインは、シール機構の1箇所につないでおくだけでも構わないが、2段機構を採用し、1段目は比較的空気の排出量が稼げるようなタイプ、2段目ではより高真空が達成できるようなタイプの真空ポンプ・真空ラインとしておくことがより望ましい。
さらに、シール部の長さは十分な圧損を得るために500mm以上が望ましい。ただし、3000mm以上と長くなりすぎると、繊維束のシール部中経路が長くなりすぎて繊維にダメージを与える可能性がある。より望ましい長さは800mmから2000mmである。
また、上述したように、シール部の減圧により、ダイから連結部の上流に向かって樹脂が流出するが、シール部内の空気の流れに圧損が生じるのと同様に、連結部内で樹脂の流れにも圧損が生じるので、これを利用することで、樹脂の流出長を短く抑えることができる。
すなわち、連結部内の通路における上下の隙間を、帯状強化繊維束が通過するのに必要かつ十分な最低限の狭い隙間とするのがよい。さらに、前述の連結部の温度制御とこの隙間の適正化をうまく組みあわせることで、樹脂の流出長を、短く、適正なものとすることができる。
この上下隙間の狭い箇所は、連結部の中で上流から下流の長手方向における特定の一部の領域に設けることもでき、この近傍にヒーターや熱媒等による加熱の温度制御機能を設けることで、隙間と温度の制御による圧損のコントロールを更に繊細に行うことができる。
また、シール部および連結部の隙間の形状については、上下の隙間だけでなく、帯状強化繊維束の幅方向の間隔も、繊維束が通過する必要最低限の間隔とするのが、高い圧損を得ることができるので、更に好ましい。
本発明に係るシート状プリプレグの製造方法および装置は、連続強化繊維と熱可塑性樹脂を使用したあらゆるシート状プリプレグの製造に適用できる。
1、20 シート状プリプレグの製造装置
2 帯状強化繊維束
3 溶融樹脂
4 ダイ
5 押出機
6 ベント口
7 シール部
8 連結部
9 真空ポンプ
10 冷却ゾーン
11 加熱ゾーン
12 通路形成部材
13 導入口
14 シート状プリプレグ
21 クリール
22 開繊機
23 オーブン
24 開繊用ロール
25 増幅帯状強化繊維束
26 連続強化繊維
27 真空ポンプ
28 ガイドバー
29 固定ガイド
30 カレンダーロール
31 ロール
32 牽引装置
33 ベルト
34 巻取機
35 プリプレグロール

Claims (14)

  1. 複数の連続強化繊維からなる帯状強化繊維束を、熱可塑性樹脂の溶融樹脂が供給されたダイ内を通過させることにより該溶融樹脂を帯状強化繊維束内に含浸させてシート状のプリプレグを製造する方法において、前記ダイの直上流に、温度制御可能な連結部を介して、通路内を所定の真空度に減圧可能なシール部を接続し、帯状強化繊維束を、前記シール部の所定の真空度に減圧された通路内を通過させることにより帯状強化繊維束内部の減圧度を高めた後、前記連結部の温度を制御することにより該連結部の通路内温度を上流側ではより低く下流側ではより高くなる状態として該連結部を通過させ、該連結部を通過した帯状強化繊維束を前記ダイ内に導入することを特徴とする、シート状プリプレグの製造方法。
  2. 前記連結部が、前記ダイ側から加熱ゾーンと冷却ゾーンとを有しており、前記加熱ゾーンに、前記冷却ゾーンの温度から前記ダイの温度に近づく温度までの温度勾配をもたせる、請求項1に記載のシート状プリプレグの製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂としてポリフェニレンサルファイドを用いる、請求項1または2に記載のシート状プリプレグの製造方法。
  4. 前記連続強化繊維が炭素繊維を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシート状プリプレグの製造方法。
  5. 前記帯状強化繊維束を、前記シール部の上流側で、開繊により拡幅して該帯状強化繊維束の厚みを縮小する、請求項1〜4のいずれかに記載のシート状プリプレグの製造方法。
  6. 前記帯状強化繊維束を複数、該帯状強化繊維束の厚み方向に複数段に配置するとともに隣接帯状強化繊維束間に間隔をもたせた状態にて前記ダイ内に導入し、該ダイ内で、溶融樹脂を各帯状強化繊維束内に含浸させるとともに樹脂が含浸された各帯状強化繊維束を積層する、請求項1〜5のいずれかに記載のシート状プリプレグの製造方法。
  7. 前記ダイ内で積層され全体としてシート状に形成されたプリプレグを、ダイから引き抜いた後、さらにカレンダーロールに通す、請求項6に記載のシート状プリプレグの製造方法。
  8. 複数の連続強化繊維からなる帯状強化繊維束を、熱可塑性樹脂の溶融樹脂が供給されたダイ内を通過させることにより該溶融樹脂を帯状強化繊維束内に含浸させてシート状のプリプレグを製造する装置において、前記ダイの上流側に、内部に帯状強化繊維束を通過させる通路を有し、該通路内を所定の真空度に減圧可能な吸引減圧手段を有するシール部を設けるとともに、該シール部と前記ダイとの間に、内部に帯状強化繊維束を通過させる通路を有し、該通路内を所定の温度に制御可能な温度制御手段を有する連結部を設けたことを特徴とする、シート状プリプレグの製造装置。
  9. 前記連結部が、前記ダイ側から加熱ゾーンと冷却ゾーンとに区画されている、請求項8に記載のシート状プリプレグの製造装置。
  10. 前記熱可塑性樹脂がポリフェニレンサルファイドからなる、請求項8または9に記載のシート状プリプレグの製造装置。
  11. 前記連続強化繊維が炭素繊維を含む、請求項8〜10のいずれかに記載のシート状プリプレグの製造装置。
  12. 前記シール部の上流側に、前記帯状強化繊維束を開繊により拡幅して該帯状強化繊維束の厚みを縮小する開繊拡幅手段が設けられている、請求項8〜11のいずれかに記載のシート状プリプレグの製造装置。
  13. さらに、前記開繊拡幅手段により厚みが縮小された帯状強化繊維束を複数、該帯状強化繊維束の厚み方向に複数段に配置するとともに隣接帯状強化繊維束間に間隔をもたせた状態にてダイ内へと導入する帯状強化繊維束搬送導入手段と、該ダイ内に設けられ、該ダイ内にて溶融樹脂が含浸された各帯状強化繊維束を積層する積層手段とを有する、請求項12に記載のシート状プリプレグの製造装置。
  14. さらに、前記ダイの下流に配置され、前記ダイ内で積層され全体としてシート状に形成されダイから引き抜かれたプリプレグに対しカレンダー処理を施すカレンダーロールが設けられている、請求項13に記載のシート状プリプレグの製造装置。
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