JPH05111976A - 耐デント性に優れた自動車用薄鋼板クラツドアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板およびその製造方法 - Google Patents

耐デント性に優れた自動車用薄鋼板クラツドアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板およびその製造方法

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JPH05111976A
JPH05111976A JP30130391A JP30130391A JPH05111976A JP H05111976 A JPH05111976 A JP H05111976A JP 30130391 A JP30130391 A JP 30130391A JP 30130391 A JP30130391 A JP 30130391A JP H05111976 A JPH05111976 A JP H05111976A
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JP
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aluminum
thin plate
plate
thin
aluminum alloy
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Yoshio Ishii
良男 石井
Kazuo Koyama
一夫 小山
Toshio Kikuma
敏夫 菊間
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は自動車車体の軽量化に際し、材料重
量の軽減ができるとともに、耐デント性に優れた自動車
用クラッドアルミニウム薄板を提供する。 【構成】 表皮材が低炭素薄鋼板で芯材をアルミニウム
薄板もしくはアルミニウム合金薄板とし、該表皮材と芯
材との間に樹脂系接着剤を介在せしめたクラッド鋼板に
あって、該薄鋼板の板厚の5%以内までの表層部硬度を
Hv=120〜160とし、かつその内部硬度をHv=
70〜110とすることにより軽量で耐デント性に優れ
た軽量化材料ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用の外板部品に
用いられる耐デント性に優れたクラッドアルミニウム薄
板もしくはアルミニウム合金薄板およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球的環境保護の一環として、自
動車の燃費が大きな問題となっている。例えば米国で
は、いわゆるCAFE(Corporate Aver
ageFuel Economy)問題として大きくク
ローズアップされている。そのため自動車車体の大幅な
軽量化が必要とされる。それと同時に自動車の快適性の
観点から静粛性への関心が高まり、制振性能の優れた自
動車用鋼板の開発が強く要望されている。これに対する
取り組みとして、軽量化材料の採用、中でも従来の薄鋼
板に替わるアルミニウム薄板の採用が進もうとしてい
る。しかしながらアルミニウムは、軟らかいにも拘らず
成形加工性が鋼板に比して劣る、連続溶接時に表面にA
23が生じて溶接チップを劣化させる、軟らかい故に
取扱い疵が生じ易い等の欠点を有し、アルミニウムの採
用は大幅な経済的な非効率を覚悟せざるを得ない状況で
ある。
【0003】なお、本発明と関連の従来技術としてアル
ミニウムと鉄の積層物に関する技術は多い。例えば、芯
材を薄鋼板として、アルミニウムを片面または両面表皮
としているものに(特開昭56−93854号)、(特
開昭56−165580号)があるが、これらは絞り性
を高めるために圧延後の焼鈍条件により製造するもので
あるが、自動車用としての用途には何等言及しておら
ず、本発明とは異なる。また芯材をアルミニウム合金と
して表皮をステンレス鋼としたものが(特開昭61−2
06636号)あるが、耐摩耗性向上に主眼がおかれ、
かつ用途もディスクブレーキ用ディスクに限定されてい
るため、これも本発明とは異なるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
アルミニウム薄板あるいはアルミニウム合金薄板では、
自動車車体の軽量化を狙いとした自動車用薄鋼板として
加工性に最大の欠点があり、さらには表皮鋼板が薄くな
ることにより、外板部品特性として要求される耐デント
性が劣る等の大きな問題点がある。本発明は、このよう
な従来の問題点を解消し、自動車の外板部品として使用
できる耐デント性に優れた軽量化材料を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下のと
おりである。 (1)表皮材が低炭素薄鋼板で芯材をアルミニウム薄板
もしくはアルミニウム合金薄板とし、該薄鋼板とアルミ
ニウム薄板の間に樹脂系接着剤を介在せしめたクラッド
薄板にあって、該薄鋼板の板厚の5%以内までの表層部
の平均硬度をHv=120〜160とし、かつその内部
硬度をHv=70〜110としたことを特徴とする耐デ
ント性に優れた自動車用薄鋼板クラッドアルミニウム薄
板もしくはアルミニウム合金薄板。 (2)低炭素薄鋼板もしくはアルミニウム薄板もしくは
アルミニウム合金薄板の片面あるいは両面に樹脂系接着
剤を付着したのち積層し、加熱圧着してクラッドアルミ
薄板とした後、該クラッドアルミ薄板に1〜3%の塑性
歪を与えることを特徴とする耐デント性に優れた自動車
用薄鋼板クラッドアルミニウム薄板もしくはアルミニウ
ム合金薄板の製造方法にある。
【0006】
【作用】本発明の詳細を図面により説明する。図1のご
とく、本発明の自動車用薄鋼板クラッドアルミニウム薄
板もしくはアルミニウム合金薄板は、表皮材の低炭素薄
鋼板1および2の間に芯材のアルミニウム薄板もしくは
アルミニウム合金薄板3を中間層4および5とする樹脂
系接着剤により圧着させたものである。このクラッド薄
板には自動車用薄鋼板として軽量化率で10〜40%が
要求される状況にあるが、それに対しては現在製造して
いる板厚で十分に対応できる。例えば現在使用されてい
る自動車用薄鋼板の0.6mmと同一板厚で軽量化率を
換算した場合、現在製造可能な薄い板厚を例にとって
も、薄鋼板が0.2mmでアルミニウムを0.2mmと
すれば約21%の軽量化になり、対象板厚が厚くなれば
さらに軽量化率は大きく達成される。また表皮材と芯材
の間に樹脂系接着剤を介在させることにより、剪断強度
が確保されるため成形時の加工不良が防止できる。この
場合に使用している樹脂系接着剤は特に限定するもので
はなく、ゴム系接着剤、熱硬化性樹脂接着剤、熱可塑性
樹脂接着剤等々のいずれでも良いが、表皮材と芯材の間
にはくりが生じない程度のもので良い。
【0007】次ぎに本発明で耐デント性を向上させるた
めに薄鋼板の硬度を規定した理由について述べる。表皮
材の表層部平均硬度をHv=120以上としたのは、そ
れ未満の硬度では耐デント性向上の効果がなく、また上
限をHv=160としたのは、これより硬質化すると成
形性を損なうからである。他方、内部平均硬度をHv=
70としたのは、それ未満の硬度では耐デント性向上の
効果がなく、また上限をHv=110としたのは、これ
より硬質化すると成形性を損なうからである。次いで本
発明のクラッドアルミ薄板の製造に当たって、塑性歪を
規定した理由について述べる。付与する塑性歪を1%以
上としたのは、それ未満の塑性歪では耐デント性向上の
効果がなく、また塑性歪を3%以下としたのは、これを
超えると硬質化して成形性を損なうからである。この場
合に塑性歪を付与する方法としては、調質圧延あるいは
レベラー加工により塑性歪の付与が可能である。
【0008】表皮材がアルミニウム薄板もしくはアルミ
ニウム合金薄板による溶接性および取扱い疵等の不良問
題に対しては、本発明で表皮材を薄鋼板としたことによ
り、現在の自動車生産設備をそのまま使用することがで
きるため何等の問題はない。次に表皮材の薄鋼板の種類
は自動車を対象にした場合、現在JISに定められてい
る熱間および冷間圧延による軟質鋼板がコスト、加工性
などの点から適している。また芯材のアルミニウム薄板
もしくはアルミニウム合金薄板の種類は特に限定するも
のではなく、JISに定められている1000系〜70
00系であればいずれでも良い。さらにこれら薄鋼板お
よびアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板の
板厚は限定しないが、自動車を対象にした場合、0.2
〜2.0mm程度が適当である。また表皮材と芯材を圧
着する方法は特に限定するものではなく、ロールあるい
はプレスで十分に製造が可能である。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例とともに説明
する。図1は本発明における自動車用薄鋼板アルミニウ
ム薄板もしくはアルミニウム合金薄板の縦断面を示した
ものである。また図2はその製造方法を示したものであ
る。即ち、表皮の薄鋼板1と2は冷間圧延鋼板でJIS
のSPCDを用い、芯材3のアルミニウム薄板はJIS
の1100を用い、中間層4と5はエポキシ樹脂接着剤
を用いて、圧着制御ロール6により積層させた状態で加
熱部7内の雰囲気温度200℃で加熱したのち、塑性歪
を付与するロール8により自動車用薄鋼板クラッドアル
ミニウム薄板9を製造した。表1には該製造法により製
造したクラッドアルミニウム薄板の加工性および耐デン
ト性を求めた結果を示す。本発明のクラッドアルミニウ
ム薄板の実施例(供試材1〜5)は比較例(供試材6〜
9)に比べて、いずれも自動車用薄鋼板としての耐デン
ト性および加工性を満足している。尚、比較例の供試材
6,7は加工性を満足しているが、耐デント性を満足し
ていない。また供試材8,9は耐デント性を満足してい
るが、加工性が低下している。
【0010】
【表1】
【0011】注1.加工性は絞り成形条件をブランク径
105mm、ポンチ径50mmとして、成形可否で評価
した。 加工性:○は成形できた,×は破断を示す。 注2.デント量は平板において直径100mmの円周上
をビードにより上下を拘束し、その中央部に半径25m
mの鋼球圧子により20kgfまで負荷し、除荷後の凹
み量とした。ここで耐デント性の向上率は以下のように
定義し、その向上率が10%以上を良好とした。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、本発明の自動車用クラ
ッドアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板
は、現在の自動車用生産設備に何等の支障を与えること
なく、軽量で耐デント性を容易に確保できるために、従
来使用が難しかった自動車の外板部品の重量の軽減化が
要求される部品への適用が可能となり、自動車用鋼板と
しての用途が拡大でき、工業的に実用価値が大きいもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用クラッドアルミニウム薄
板もしくはアルミニウム合金薄板を略示する縦断面図、
【図2】本発明の製造方法を示す概略的な工程図であ
る。
【符号の説明】 1,2 表皮の低炭素薄鋼板 3 芯材のアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金
薄板 4,5 中間層である樹脂系接着剤 6 圧着制御ロール 7 加熱部 8 塑性歪付加用ロール 9 本発明の自動車用クラッドアルミニウム薄板もしく
はアルミニウム合金薄板。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材が低炭素薄鋼板で芯材をアルミニ
    ウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板とし、該薄鋼板
    とアルミニウム薄板の間に樹脂系接着剤を介在せしめた
    クラッド薄板にあって、該薄鋼板の板厚の5%以内まで
    の表層部の平均硬度をHv=120〜160とし、かつ
    その内部硬度をHv=70〜110としたことを特徴と
    する耐デント性に優れた自動車用薄鋼板クラッドアルミ
    ニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板。
  2. 【請求項2】 低炭素薄鋼板もしくはアルミニウム薄板
    もしくはアルミニウム合金薄板の片面あるいは両面に樹
    脂系接着剤を付着したのち積層し、加熱圧着してクラッ
    ドアルミ薄板とした後、該クラッドアルミ薄板に1〜3
    %の塑性歪を与えることを特徴とする耐デント性に優れ
    た自動車用薄鋼板クラッドアルミニウム薄板もしくはア
    ルミニウム合金薄板の製造方法。
JP30130391A 1991-10-22 1991-10-22 耐デント性に優れた自動車用薄鋼板クラツドアルミニウム薄板もしくはアルミニウム合金薄板およびその製造方法 Withdrawn JPH05111976A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1650791A1 (en) * 2003-07-29 2006-04-26 Tokyo Electron Limited Laminating method and laminating device

Cited By (2)

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 19990107