JPH0510660U - 鉄筋コンクリート耐震壁 - Google Patents
鉄筋コンクリート耐震壁Info
- Publication number
- JPH0510660U JPH0510660U JP5874391U JP5874391U JPH0510660U JP H0510660 U JPH0510660 U JP H0510660U JP 5874391 U JP5874391 U JP 5874391U JP 5874391 U JP5874391 U JP 5874391U JP H0510660 U JPH0510660 U JP H0510660U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall
- reinforcement
- reinforced concrete
- outer peripheral
- earthquake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉄筋コンクリート壁板から付帯ラーメンに作
用する拘束反力を低減して、付帯柱を含む耐震壁全体の
せん断破壊を防止するとともに、施工性を向上する。 【構成】 鉄筋コンクリート耐震壁において、壁筋1の
他に壁板の外周面に沿って外周補強筋2を配筋した。
用する拘束反力を低減して、付帯柱を含む耐震壁全体の
せん断破壊を防止するとともに、施工性を向上する。 【構成】 鉄筋コンクリート耐震壁において、壁筋1の
他に壁板の外周面に沿って外周補強筋2を配筋した。
Description
【0001】
本考案は現場打ち鉄筋コンクリートまたはプレキヤスト鉄筋コンクリート耐震 壁に係るものである。
【0002】
耐震壁をプレキヤスト化する場合、壁板周囲の接合面には機械的な摩擦作用に よってすべりを防ぐシヤーコツターと、接合面に直交するコツター筋を配設する のが一般的で、これによって骨組全体の一体性を確保するとともに、部材相互間 の応力の伝達を行なう設計となっている。しかしコツター筋は型枠の加工や現場 での施工性に難点があるので、接合面に必要な鉄筋量を梁主筋位置に集中して配 筋する方法も提案されている。
【0003】
しかしながらコツター筋は前述のように型枠の加工や現場での施工性に難点が ある。 また接合面に必要な鉄筋量を梁主筋位置に集中して配筋する場合でも、現行の 設計法では鉄筋量が過剰になることが多い。また前記従来技術にあっては壁板か ら付帯ラーメンに作用する拘束反力によって付帯柱を含む耐震壁全体のせん断破 壊を生起する。
【0004】 本考案は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的と する処は、施工性が向上され、構造上合理的な鉄筋コンクリート耐震壁を提供す る点にある。
【0005】
前記の目的を達成するため、本考案に係る鉄筋コンクリート耐震壁は、壁筋の 他に、壁板の外周に沿う外周補強筋を配筋して構成されている。
【0006】
本考案に係る鉄筋コンクリート耐震壁によれば、壁板外周に沿う外周補強筋が 壁筋とともに壁板での力の釣合いを保つことによって、壁板から付帯ラーメンに 作用する拘束反力が軽減され、付帯柱を含む耐震壁全体のせん断破壊が防止され る。
【0007】
以下本考案を図示の実施例について説明する。 鉛直接合部にコツター筋等の水平補強筋のないプレキヤスト耐震壁の梁主筋の 算定は、現行では次の設計式に基づいている。 (イ)せん断力Qが作用してひび割れが発生した耐震壁において、壁板から付帯 ラーメンには次のせん断力τW と拘束反力σr が生じる。
【0008】 τW =Q/tL (1) σr =τ w−αPw σy (2) ここに t:壁厚(cm) L:柱中心間距離(cm) PW :壁板のせん断補強筋比 σy :壁筋の材料強度(kgf/cm2 ) α:壁筋の拘束効果を表す係数で0〜0.5 (ロ)一般階での梁の引張力Nb の算定は次式による。
【0009】 Nb =σr t(hu +hd )/2 ここに、hu 、hd :当該梁の上下階の階高(cm) (ハ)上式の引張力に対する拘束筋としての梁主筋の算定は次式による。 Σab =Nb /σy ここに、Σab :梁主筋の全断面積(cm2 ) σy :梁主筋の材料強度(kgf/cm2 ) 以上のように、コツター筋として算定する梁主筋量は前記拘束反力σr に依存 している。
【0010】 本考案はこの拘束反力σr を低減するために提案されたもので、図1に示す如 く、プレキヤスト鉄筋コンクリート耐震壁Aにおける従来慣用の縦横等間隔に配 筋された壁筋1の他に、壁板の外周に沿って外周補強筋2が配筋されている。同 外周補強筋2は壁板全外周面に亘って1本に繋った閉鎖型の補強筋でもよいが、 両端に定着部のある鉄筋を壁板の各辺に沿って配置するのが、施工上有利である 。
【0011】 図中Bは付帯柱、Cは梁である。 図2は前記耐震壁のせん断抵抗機構の模式図を示すものであって、以下本考案 を適用した場合の設計式を誘導する。 前記耐震壁Aの壁板は一様なせん断応力状態にあると仮定し、斜め45°方向 に発生した相隣る2本のひび割れ3の間のストラツト4は、圧縮ブレースの機能 を果しているとする。
【0012】 今、1本のストラツト4を取り出して力の釣合いを考えると、縦横等間隔で配 された壁筋に生じている応力は、ストラツト4の両側で互いに釣合っており、壁 板内での不釣合力はストラツト4の両端の三角形部分4aの部分にのみ発生する 。図2より同部分4aにおける鉛直及び水平方向の力の釣合い条件は次式で表わ される。
【0013】 ΣV=0 τ−(σo +Pw σy )/2−As fy /tx=0 (5) ΣH=0 σr − σ0 /2=0 (6) ∴ σr =τ−pw σy /2−As fy /tx (7) ここに、x:平均ひびわれ間隔 (cm) σo :ストラツトの圧縮応力 (kgf/cm2 ) As :外周補強筋の断面積 (cm2 ) fy :外周補強筋の降伏点 (kgf/cm2 ) (7)式では(2)式に比べて第3項の外周補強筋応力As fy /txの分だ け拘束反力を低減することが可能になるが、ストラツトの幅や外周補強筋の位置 、定着端の納まり、及びその付着応力状態などの不確定要因を考慮してα=0. 5の有効係数を乗じると、本耐震壁における拘束反力σr は次式で求まる。
【0014】 σr =τ−(pw σy +As fy /tx)/2 (8) 上述の釣合い条件は壁板外周の任意の位置で成立する。 (8)式において、仮に壁厚20cm、壁筋D10、鉄筋間隔150ダブル(P w=0.48%)、外周補強筋2−D16(ともにSD30)、x:壁筋間隔と 仮定すると、 第2項=(.0048×3000+2×1.99×3000/(15×20) )/2=(14.3+39.8)/2 ≒27kgf/cm2 となり、外周補強筋は壁筋の3倍近くのせん断応力を負担できることになる。 また一般建築物における耐震壁の終局時せん断応力度は、大きくてもせいぜいτ =30〜40kgf/cm2 程度であり、上記の例でも外周補強筋だけで実に5 0%以上ものせん断応力を負担しうることになる。したがって入力せん断力に応 じて壁筋を増やす必要はなく、通常の設計法に比べていかなる場合でも梁主筋量 を大幅に減らすことが可能である。
【0015】 以上のようにここではプレキヤスト耐震壁を例に挙げて説明したが、同様のこ とが現場打ちの在来壁についても成立するのは明らかである。
【0016】
本考案によれば前記したように、鉄筋コンクリート耐震壁における壁板の外周 面に沿って補強筋を配設し、壁筋とともに壁板内での力の釣合いを持たせ、同壁 板内でせん断力を処理するので、付帯柱を含む耐震壁全体のせん断破壊を防止す ることができる。更に前記外周補強筋は壁筋と同様にせん断力を負担するので、 付帯ラーメンと一体化するための必要拘束筋量として求まる梁主筋量を大幅に低 減することができる。
【0017】 また本考案によれば配筋が簡単で、壁筋の柱、梁への定着が不要であり、接合 面にコツター筋のある壁板に比しても製作が簡単になる。更にプレキヤスト鉄筋 コンクリート耐震壁の場合でもコツターが不要で型枠の加工費も節減され、更に またコツター筋を繋ぐ必要がないので、現場での管理が容易であり、施工性が改 善され、工期も短縮される。
【図1】本考案に係る鉄筋コンクリート耐震壁の配筋を
示す立面図である。
示す立面図である。
【図2】(a)(b)(c)は前記耐震壁のせん断抵抗
機構を示す模式図である。
機構を示す模式図である。
A プレキヤスト鉄筋コンクリート耐震壁 B 付帯柱 1 壁筋 2 外周補強筋
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 鉄筋コンクリート耐震壁において、壁筋
の他に壁板の外周面に沿って補強筋を配設してなり、同
外周補強筋の応力の分だけ、壁板から付帯ラーメンに作
用する拘束反力を低減せしめるように構成したことを特
徴とする鉄筋コンクリート耐震壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5874391U JPH0510660U (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 鉄筋コンクリート耐震壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5874391U JPH0510660U (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 鉄筋コンクリート耐震壁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0510660U true JPH0510660U (ja) | 1993-02-12 |
Family
ID=13093016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5874391U Pending JPH0510660U (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 鉄筋コンクリート耐震壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0510660U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008008364A (ja) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Kozo Zairyo Kenkyukai:Kk | 複層金属平板の補強構造 |
JP2009281018A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Taisei Corp | 既設コンクリート構造物の補強方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4833646A (ja) * | 1971-09-06 | 1973-05-11 | ||
JPS58120962A (ja) * | 1982-01-13 | 1983-07-19 | 株式会社竹中工務店 | 鉄筋コンクリ−ト造耐震壁 |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP5874391U patent/JPH0510660U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4833646A (ja) * | 1971-09-06 | 1973-05-11 | ||
JPS58120962A (ja) * | 1982-01-13 | 1983-07-19 | 株式会社竹中工務店 | 鉄筋コンクリ−ト造耐震壁 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008008364A (ja) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Kozo Zairyo Kenkyukai:Kk | 複層金属平板の補強構造 |
JP4618805B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-01-26 | 株式会社 構造材料研究会 | 複層金属平板の補強構造 |
JP2009281018A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Taisei Corp | 既設コンクリート構造物の補強方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8640419B2 (en) | Method of constructing prefabricated steel reinforced concrete (PSRC) column using angle steels and PSRC column using angle steels | |
US11352790B2 (en) | Method of introducing prestress to beam-column joint of PC structure in triaxial compression | |
WO2014193323A1 (en) | Shear and bending reinforcements of coupling beams of coupled shear walls | |
JPH03250130A (ja) | 建築物躯体の施工法 | |
JP3200813B2 (ja) | 梁型枠構造とその形成方法 | |
JPH0510660U (ja) | 鉄筋コンクリート耐震壁 | |
JP4137037B2 (ja) | 鉄筋コンクリート梁のせん断強度評価方法および鉄筋コンクリート梁構造 | |
JP3194729B2 (ja) | 鉄筋コンクリート構造体、鉄筋コンクリート構造体の構築方法及び鉄筋拘束具 | |
JP3317057B2 (ja) | 耐震チューブ架構の構築方法および高層事務所ビルの躯体構造 | |
JP4196242B2 (ja) | 大スパンスラブ架構及び架構に用いるスラブと架構の構築法 | |
JPS603844Y2 (ja) | 補強コンクリ−ト構造 | |
KR102702361B1 (ko) | 구조적 지지를 통한 무량판 슬라브 기둥 접합 전단 보강 시스템 | |
CN212153819U (zh) | 一种装配式耗能剪力墙体系 | |
JP3830062B2 (ja) | 鉄筋コンクリート造建物の耐震補強工法 | |
JP2003161041A (ja) | 既存建物の耐震補強構造及びその施工方法 | |
JPH04237743A (ja) | ユニット住宅 | |
RU2118430C1 (ru) | Каркас многоэтажного здания | |
JPH0813848A (ja) | 連層耐震壁の付帯柱脚部構造 | |
KR0137465Y1 (ko) | 철근 콘크리트 슬래브의 데크 거어더 | |
JPS6321773B2 (ja) | ||
JPH0978738A (ja) | 複合軽量床板及びその施工法 | |
JP2670199B2 (ja) | 鋼板コンクリート耐震壁 | |
JP2002097716A (ja) | 束柱スラブ支持構造 | |
JP2603239B2 (ja) | 架構体 | |
JPH0621476B2 (ja) | 複合建築構造物の構格 |