JPH05106173A - スエード状合成皮革の製造方法 - Google Patents

スエード状合成皮革の製造方法

Info

Publication number
JPH05106173A
JPH05106173A JP32942691A JP32942691A JPH05106173A JP H05106173 A JPH05106173 A JP H05106173A JP 32942691 A JP32942691 A JP 32942691A JP 32942691 A JP32942691 A JP 32942691A JP H05106173 A JPH05106173 A JP H05106173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
suede
synthetic leather
leather
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32942691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuhiro Morimoto
益弘 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosokawa Micron Corp
Original Assignee
Hosokawa Micron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosokawa Micron Corp filed Critical Hosokawa Micron Corp
Priority to JP32942691A priority Critical patent/JPH05106173A/ja
Publication of JPH05106173A publication Critical patent/JPH05106173A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】外観及び風合、感触が天然スエードに極めて類
似し染色性、などの物性に優れ、静電気を帯電しないス
エード状合成皮革を製造するものである。 【構成】繊維基材面に、粒子径が40ミクロン以下でア
スペクト比が3以下の動物の毛の粉末および/または粒
子径の80%以上が20ミクロンないし80ミクロンの
範囲内にある天然皮革粉末を含有するポリウレタン重合
体を主体とする微多孔質皮膜層を形成し、その表面を研
削することにより外観及び風合、触感が天然スエードに
極めて類似し、静電気を帯電しないスエード状合成皮革
を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外観及び風合、触感が
天然スエードに極めて類似し、通気性、吸水性、吸湿・
放湿性、耐寒性、染色性などの物性にも優れたスエード
状合成皮革の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、ポリウレタン重合体から構成された
スエード状合成皮革は外観および風合、触感などの感性
と物性の両面を満足するものではなかった。
【0003】そこで、このスエード状合成皮革の感性と
物性を少しでも向上させるために天然の動物の毛及び天
然皮革の持つ特性に注目し、これら動物の毛の粉末およ
び/または天然皮革の粉末をポリウレタン重合体の極性
有機溶剤溶液に混入し、動物の毛の粉末および/または
天然皮革の粉末を含有するポリウレタン重合体を主体と
する合成重合体から構成された皮膜層を形成し、さらに
該皮膜層の表面を研削してスエード状合成皮革を製造す
る試みがなされた。(特願平2−50683号)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリウレタン
重合体に混入する動物の毛の粉末および/または天然皮
革の粉末の粒径が不揃いの場合、粗大粒は下方に沈澱
し、微粉末は上部に浮きあがって粉末が皮膜層中に均一
に分散されなくなり良質な合成皮革が得られなかった。
一方、こらら粉末の混入割合が同一の場合では、混入
する粉末の粒径が大であるほど製品の感触がシットリと
して天然の感触に近くなり、酸性染料や含金属錯塩染料
などで染色を施すと、色彩の深みや鮮麗さがより増して
来る傾向がある。しかるに、スエード状合成皮革を工場
で生産する場合にこれら粉末の粒子径が大きくなると、
粉末を含有したポリウレタン重合体の混合液は貯槽タン
ク内で粉末が沈殿分離してしまうため、常に強力な撹拌
力で撹拌しなければならず、これを怠ると沈殿した粉末
のためタンクが閉塞してしまう様なおそれもあった。ま
た、ポリウレタン重合体の混合液を繊維基材に塗布した
後も樹脂の凝固速度よりも粉末が早く沈殿し、繊維基材
表面に皮革粉末の粗大粒が堆積するため、樹脂と繊維基
材の接着を著しく阻害して合成皮革製品としては使用出
来なくなってしまう。また、動物の毛の粉末の場合に
は、毛の粉末粒子が或程度の以上の大きさとなると繊維
状になりアスペクト比(粒子の長径と短径の比)が大き
くなって毛の粉末同志が絡み合いナイフコーターの隙間
などに詰まり連続塗布が出来なくなってしまう。
【0005】他方、粒径が微細な微粉末を多く含む動物
の毛の粉未および/または天然皮革の粉末を用いた場合
には、比較的低い割合の混入率でもポリウレタン重合体
との混合液の粘度が高くなる傾向にあるため、繊維基材
に均一にポリウレタン重合体の混合液を塗布するにはジ
メチルホルムアルデヒド(以下DMFと略す)などの溶
剤を多量に加え粘度を下げる必要がある。また、これら
粉末を含有したポリウレタン重合体の極性有機溶剤溶液
が凝固する過程で粉末が浮き上がり多量の微粉末がスキ
ン層付近に集まるため表皮を研削する時に相当量の粉末
が除去されてしまう。更に、その粉末を含有した研削屑
の一部が繊維基材上の樹脂層につき刺ささり色艶のむら
の原因となると共に、製品後にこの研削屑が微粉となっ
て脱落飛散するいわゆる粉吹き状態となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、これら生産時
に生じる問題を解消し得る粉末の最大粒径について検討
を加えた結果、動物の毛の粉末同志の絡み合いを解消し
得る粒径については粒子径が40ミクロン以下でアスペ
クト比が3以下であること、皮革粉末の最大粒径につい
ては80ミクロン程度が適当であることが判った。一
方、粒子径が微細な微粉末については、羊毛粉末は特に
問題となるようなことはなかったが、皮革粉末の場合に
は20ミクロンより細かい粒径の粒子を多く含む粉末に
この様な傾向が顕著であることが解った。
【0007】以上の試験結果より本発明は、繊維基材の
少なくとも片面に粒子径が40ミクロン以下でアスペク
ト比が3以下の動物の毛の粉末および/または粒子径の
80%以上が20ミクロンないし80ミクロンの範囲内
にある天然皮革粉末を含有するポリウレタン重合体を主
体とする合成重合体の極性有機溶剤溶液を繊維基材に塗
布または含浸し、次いで凝固浴中に浸漬して微多孔質皮
膜層を形成し、更に該微多孔質皮膜層の表面を研削して
スエード状合成皮革とすることにある。
【0008】
【作用】粒子径が40ミクロン以下でアスペクト比が3
以下の動物の毛の粉末および/または粒子径の80%以
上が20ミクロンないし80ミクロンの範囲内にある天
然皮革の粉末を使用すると、前述のような生産工程に於
ける粉末を含有したポリウレタン重合体の分離などのト
ラブルもなく、繊維基材と樹脂層が強く密着し色艶にむ
らのない天然スエード調の外観を有するスエード状合成
皮革が効率良く得られるようになった。このスエード状
合成皮革はポリウレタンの全体に亙って動物の毛の粉末
および/または天然皮革の粉末を含有しているため、ポ
リウレタン重合体特有の反発弾性が低減され、独特の風
合を付与され、しかもこれら粉末には吸湿・放湿性があ
るため静電気が容易に放電されて、静電気を帯電しない
スエード状合成皮革を製造出来る様になった。
【0009】
【実施例】ポリカーボネート系ポリウレタンエラストマ
ー(100%Md35kg/cm)の30%DMF溶
液100部に対し、粒子径が80ミクロンより大なる粒
子が5%で、20ミクロンより微細な粒子を8%含有す
る皮革粉末20部と粒径が37ミクロン以下で、アスペ
クト比が2.5の羊毛粉末5部をDMF200部に分散
させた液を加え、酸化防止剤1部、カーボンブラック8
部を添加して、ミキサーで十分に撹拌し均一な分散液を
調合する。この分散液を、ナイロン100%編成のサテ
ン編物トリコットの両面起毛布のバックサイドにナイフ
オーバーロールコーターで厚さ0.8mmに均一に塗布
して30秒間放置した後、30℃の水浴中に7分間浸漬
して凝固させ、次いで、60℃の温水で1時間洗浄し、
マングルで脱液した後、100℃で20分間乾燥し、微
多孔質のシート材を得た。次に、この微多孔質シート材
の皮膜表面を粒度180番の研磨紙を巻き付けた回転ド
ラムシリンダーに押圧し、皮膜面から0.07mmを研
削することによってスエード状合成皮革を造った。この
合成皮革は、剥離強度700g/cmで繊維基材との接
着性に優れ、耐摩耗性、耐屈曲性、耐加水分解性、耐光
性も良好で、静電気の帯電もなく、ドレープ性に優れた
柔軟な風合としっとりとした触感を有していた。この製
品を黒色の含金属錯塩染料3%o.w.fを使用して液
流染色機で染色したところ、鮮麗な漆黒の高級感を有す
るスエード状合成皮革を得る事が出来た。
【0010】
【比較例】混入する皮革粉末の粒子径が、80ミクロン
より大なる粒子が3%で20ミクロンより微細な粒子が
34%のものを用い、その他は実施例と同じ方法でスエ
ード状合成皮革を造った。物性的にはほとんど変わりが
無いものであったが、表面は白い粉を振り掛けたような
状態で、試験片を家庭用電気洗濯機に入れ、強流渦で2
0分間洗濯したのち乾燥させた試験片を手で叩くと依然
表面から粉が出てくる状況で、商品として使用し兼ねる
ものであった。
【0011】
【別の比較例】平均粒径が45ミクロンでアスペクト比
が3以上ある羊毛を用い、その他の配合は実施例と同じ
組成のポリウレタン重合体の均一な分散液を用い、ナイ
フオーバーロールコーターでナイロン100%編成のサ
テン編み物トリコットの起毛布のバックサイドに塗布し
ようとしたが、羊毛が絡まりあい、樹脂と一緒になって
団子状となりナイフオーバーロールコーター部に詰まり
連続運転が不可能となった。
【0012】
【発明の効果】このように本発明にかかるスエード状合
成皮革を製造する場合に粒子径が40ミクロン以下でア
スペクト比が3以下の動物の毛の粉末および/または粒
子径の80%以上が20ミクロンないし80ミクロンの
範囲内にある天然皮革粉末と言う限定された粒子径の動
物の毛の粉末および/または天然皮革粉末を用いること
によって、 原料混合貯槽内での原料成分の偏積や閉塞が無く、
ナイフオーバーロールコーターでのつまりなどのトラブ
ルも著しく減少し生産性が向上した。 樹脂層に混在している動物の毛の粉末および/また
は天然皮革の粉末の粒子径が比較的大きいため感触がシ
ットリとして、深みのある色調のスエード状合成皮革を
得る事が出来るようになった。 樹脂層に混在している動物の毛の粉末および/また
は天然皮革の粉末の吸湿・放湿性のため静電気の帯電が
著しく減少した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維基材の少なくとも片面に粒子径が40
    ミクロン以下でアスペクト比が3以下の動物の毛の粉末
    および/または粒子径の80%以上が20ミクロンない
    し80ミクロンの範囲内にある天然皮革粉末を含有する
    ポリウレタン重合体を主体とする合成重合体の極性有機
    溶剤溶液を繊維基材に塗布または含浸し、次いで凝固浴
    中に浸漬して微多孔質皮膜層を形成し、さらに該微多孔
    質皮膜層の表面を研削することによりなるスエード状合
    成皮革の製造方法。
JP32942691A 1991-10-11 1991-10-11 スエード状合成皮革の製造方法 Pending JPH05106173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32942691A JPH05106173A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 スエード状合成皮革の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32942691A JPH05106173A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 スエード状合成皮革の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05106173A true JPH05106173A (ja) 1993-04-27

Family

ID=18221261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32942691A Pending JPH05106173A (ja) 1991-10-11 1991-10-11 スエード状合成皮革の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05106173A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010079261A (ko) * 2001-06-28 2001-08-22 서성빈 피혁 폐기물을 이용한 인조피혁의 제조방법
KR100890369B1 (ko) * 2007-06-14 2009-03-25 김지형 천연 가죽가루를 이용한 인조가죽의 제조방법
CN105155294A (zh) * 2015-08-05 2015-12-16 安徽安利材料科技股份有限公司 一种防污压花再生皮合成革及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010079261A (ko) * 2001-06-28 2001-08-22 서성빈 피혁 폐기물을 이용한 인조피혁의 제조방법
KR100890369B1 (ko) * 2007-06-14 2009-03-25 김지형 천연 가죽가루를 이용한 인조가죽의 제조방법
CN105155294A (zh) * 2015-08-05 2015-12-16 安徽安利材料科技股份有限公司 一种防污压花再生皮合成革及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0343389B2 (ja)
CN102797167B (zh) 具有定向绒毛效果的超纤绒面革的制备方法
CN106702760B (zh) 水性聚氨酯超细纤维合成革原生基布及其制备方法
JPH05106173A (ja) スエード状合成皮革の製造方法
KR101949681B1 (ko) 분첩용 스펀지 시트 및 이의 제조방법
CN112680085A (zh) 一种高光耐刮擦表面增强人造革及其制备方法
JP2809804B2 (ja) 皮革様シート状物
JP3122280B2 (ja) 意匠外観の優れたヌバック調人工皮革
KR20170088111A (ko) 빈티지 직물의 가공방법 및 이의 가공방법에 의해 제조된 빈티지 직물
JP3056609B2 (ja) 意匠外観の優れたヌバック調人工皮革
US3567535A (en) Process for manufacture of suede-like sheet material
CN112725545A (zh) 一种仿油磨砂革的涂饰加工工艺
CN106544878A (zh) 天然动物胶原蛋白复合超纤材料及制品的制备工艺
KR950013195B1 (ko) 합성피혁의 제조방법
KR19990075813A (ko) 고접착 습식인공피혁 제조방법
JPH01293142A (ja) 絹の粉砕方法
KR100834276B1 (ko) 기모형 인조피혁의 제조 방법
JP3419540B2 (ja) スエード調シート状物およびその製造方法
US3595685A (en) Method for preparing suede-like material
CN109823008A (zh) 防油污房车革及其的生产方法
CN109610176A (zh) 一种超纤贝斯及其制备方法
JP3142103B2 (ja) 柔軟性に優れた皮革様シート状物およびその製造方法
JPH0813351A (ja) ヌバック調皮革様シート及びその製造方法
JP3062015B2 (ja) 意匠外観の優れたヌバック調人工皮革の製造方法
JPS6216832B2 (ja)