JPH05105978A - 高温強度のすぐれた析出強化型Cu合金 - Google Patents
高温強度のすぐれた析出強化型Cu合金Info
- Publication number
- JPH05105978A JPH05105978A JP22832891A JP22832891A JPH05105978A JP H05105978 A JPH05105978 A JP H05105978A JP 22832891 A JP22832891 A JP 22832891A JP 22832891 A JP22832891 A JP 22832891A JP H05105978 A JPH05105978 A JP H05105978A
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- Japan
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- high temperature
- strength
- alloy
- precipitation strengthened
- strengthened type
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C9/00—Alloys based on copper
- C22C9/06—Alloys based on copper with nickel or cobalt as the next major constituent
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
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- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温強度、高温耐摩耗性、および熱伝導性の
すぐれた析出強化型Cu合金である。 【構成】 析出強化型Cu合金が、重量%で、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、S
i:0.2〜0.8%、TiおよびZrのうちの1種ま
たは2種:0.05〜0.6%、を有し、さらに必要に
応じて、Fe、Co、およびMnのうちの1種または2
種以上:0.1〜1%、を含有し、残りがCuと不可避
不純物からなる組成を有する。
すぐれた析出強化型Cu合金である。 【構成】 析出強化型Cu合金が、重量%で、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、S
i:0.2〜0.8%、TiおよびZrのうちの1種ま
たは2種:0.05〜0.6%、を有し、さらに必要に
応じて、Fe、Co、およびMnのうちの1種または2
種以上:0.1〜1%、を含有し、残りがCuと不可避
不純物からなる組成を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に高温燃焼ガス雰
囲気中で高強度を示し、かつ高温耐摩耗性および熱伝導
性にもすぐれているので、これらの特性が要求される内
燃機関のバルブシートやバルブガイドなどとして用いた
場合にすぐれた性能を発揮する析出強化型Cu合金に関
するものである。
囲気中で高強度を示し、かつ高温耐摩耗性および熱伝導
性にもすぐれているので、これらの特性が要求される内
燃機関のバルブシートやバルブガイドなどとして用いた
場合にすぐれた性能を発揮する析出強化型Cu合金に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高温強度、高温耐摩耗性、および
熱伝導性を有するCu合金として、例えば特公昭53−
43134号公報に記載されるCu合金が知られてい
る。
熱伝導性を有するCu合金として、例えば特公昭53−
43134号公報に記載されるCu合金が知られてい
る。
【0003】この従来Cu合金は、重量%で(以下%は
重量%を示す)、 Al:6〜13%、 Ni:3〜20%、 Co:1〜10%、 Mn:0.3〜7%、 Cr:0.05〜1%、 Si:0.05〜2%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成をも
つものであり、これが上記の特性が要求される自動車の
エンジンはじめ、その他内燃機関の構造部材であるバル
ブシートなどとして用いられることも知られている。
重量%を示す)、 Al:6〜13%、 Ni:3〜20%、 Co:1〜10%、 Mn:0.3〜7%、 Cr:0.05〜1%、 Si:0.05〜2%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成をも
つものであり、これが上記の特性が要求される自動車の
エンジンはじめ、その他内燃機関の構造部材であるバル
ブシートなどとして用いられることも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の内燃機関
の軽量化、高速化、高出力化はめざましく、これに伴な
い内燃機関のバルブシートやバルブガイドなどの構造部
材にも薄肉化および熱伝導性の向上(冷却能の向上)が
強く求められているが、上記の従来Cu合金はじめ、そ
の他この種のCu合金の場合、高温耐摩耗性にはすぐれ
るものの、高温強度および熱伝導性が十分でないため
に、これらの要求に満足に対応することができないのが
現状である。
の軽量化、高速化、高出力化はめざましく、これに伴な
い内燃機関のバルブシートやバルブガイドなどの構造部
材にも薄肉化および熱伝導性の向上(冷却能の向上)が
強く求められているが、上記の従来Cu合金はじめ、そ
の他この種のCu合金の場合、高温耐摩耗性にはすぐれ
るものの、高温強度および熱伝導性が十分でないため
に、これらの要求に満足に対応することができないのが
現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、高温耐摩耗性にすぐれているこ
とは勿論のこと、高温強度および熱伝導性にもすぐれた
Cu合金を開発すべく研究を行なった結果、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、S
i:0.2〜0.8%、TiおよびZrのうちの1種ま
たは2種:0.05〜0.6%、を含有し、さらに必要
に応じて、Fe、Co、およびMnのうちの1種または
2種以上:0.1〜1%、を含有し、残りがCuと不可
避不純物からなる組成を有する析出強化型Cu合金は、
上記の従来Cu合金と同等のすぐれた高温耐摩耗性を有
し、かつこれより一段とすぐれた高温強度と熱伝導性を
具備するという研究結果を得たのである。
上述のような観点から、高温耐摩耗性にすぐれているこ
とは勿論のこと、高温強度および熱伝導性にもすぐれた
Cu合金を開発すべく研究を行なった結果、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、S
i:0.2〜0.8%、TiおよびZrのうちの1種ま
たは2種:0.05〜0.6%、を含有し、さらに必要
に応じて、Fe、Co、およびMnのうちの1種または
2種以上:0.1〜1%、を含有し、残りがCuと不可
避不純物からなる組成を有する析出強化型Cu合金は、
上記の従来Cu合金と同等のすぐれた高温耐摩耗性を有
し、かつこれより一段とすぐれた高温強度と熱伝導性を
具備するという研究結果を得たのである。
【0006】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、以下にCu合金の成分組成を上
記の通りに限定した理由を説明する。
なされたものであって、以下にCu合金の成分組成を上
記の通りに限定した理由を説明する。
【0007】(a)NiおよびSi これらの成分は、時効処理でこれらの成分を主成分とし
た金属間化合物として析出して、高温耐摩耗性を向上さ
せる作用をもつが、その含有量がNi:2%未満および
Si:0.2%未満では、素地に微細に析出する前記金
属間化合物の量が少なすぎて所望の高温耐摩耗性を確保
することができず、一方その含有量がNi:10%およ
びSi:0.8%を越えると熱伝導性が低下するように
なることから、その含有量をそれぞれNi:2〜10
%、Si:0.2〜0.8%と定めた。
た金属間化合物として析出して、高温耐摩耗性を向上さ
せる作用をもつが、その含有量がNi:2%未満および
Si:0.2%未満では、素地に微細に析出する前記金
属間化合物の量が少なすぎて所望の高温耐摩耗性を確保
することができず、一方その含有量がNi:10%およ
びSi:0.8%を越えると熱伝導性が低下するように
なることから、その含有量をそれぞれNi:2〜10
%、Si:0.2〜0.8%と定めた。
【0008】(b)Al Al成分には、素地に固溶して、高温強度を向上させる
作用があるが、その含有量が0.2%未満では所望の高
温強度を確保することができず、一方その含有量が1%
を越えると、一般に熱伝導性は素地の固溶成分含有量に
よって支配されることから、熱伝導性の低下は避けられ
ず、したがってその含有量を0.2〜1%と定めた。
作用があるが、その含有量が0.2%未満では所望の高
温強度を確保することができず、一方その含有量が1%
を越えると、一般に熱伝導性は素地の固溶成分含有量に
よって支配されることから、熱伝導性の低下は避けられ
ず、したがってその含有量を0.2〜1%と定めた。
【0009】(c)TiおよびZr これらの成分には、Ni、Al、およびSiの共存下で
高温耐摩耗性および高温強度を向上させる作用がある
が、その含有量が0.05%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が0.6%を越えると
熱間加工性が低下するようになることから、その含有量
を0.05〜0.6%と定めた。
高温耐摩耗性および高温強度を向上させる作用がある
が、その含有量が0.05%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が0.6%を越えると
熱間加工性が低下するようになることから、その含有量
を0.05〜0.6%と定めた。
【0010】(d)Fe、Co、およびMn これらの成分には、高温強度を一段と向上させる作用が
あるので、必要に応じて含有されるが、その含有量が
0.1%未満では所望の高温強度向上効果が得られず、
一方その含有量が1%を越えると靭性が低下するように
なることから、その含有量を0.1〜1%と定めた。
あるので、必要に応じて含有されるが、その含有量が
0.1%未満では所望の高温強度向上効果が得られず、
一方その含有量が1%を越えると靭性が低下するように
なることから、その含有量を0.1〜1%と定めた。
【0011】
【実施例】つぎに、この発明の析出強化型Cu合金を実
施例により具体的に説明する。高周波溶解炉を用い、黒
鉛るつぼにて、それぞれ表1,2に示される組成をもっ
たCu合金溶湯を調製し、直径:65mm×長さ×220
mmのインゴットに鋳造し、このインゴットにいずれも8
50℃の温度で熱間鍛造と熱間圧延を施して厚さ:20
mmの板材とし、この板材に480〜520℃の範囲内の
所定温度に5時間保持の時効処理を施して、素地に微細
な金属間化合物を析出させることにより本発明Cu合金
1〜20および従来Cu合金1,2をそれぞれ製造し
た。
施例により具体的に説明する。高周波溶解炉を用い、黒
鉛るつぼにて、それぞれ表1,2に示される組成をもっ
たCu合金溶湯を調製し、直径:65mm×長さ×220
mmのインゴットに鋳造し、このインゴットにいずれも8
50℃の温度で熱間鍛造と熱間圧延を施して厚さ:20
mmの板材とし、この板材に480〜520℃の範囲内の
所定温度に5時間保持の時効処理を施して、素地に微細
な金属間化合物を析出させることにより本発明Cu合金
1〜20および従来Cu合金1,2をそれぞれ製造し
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】ついで、この結果得られた各種のCu合金
について、それぞれ高温強度、高温耐摩耗性、および熱
伝導性を評価する目的で、300℃での高温引張強さお
よび高温硬さ(ビッカース硬さ)、並びに導電率(%I
ACS)をそれぞれ測定した。この測定結果を表3に示
した。
について、それぞれ高温強度、高温耐摩耗性、および熱
伝導性を評価する目的で、300℃での高温引張強さお
よび高温硬さ(ビッカース硬さ)、並びに導電率(%I
ACS)をそれぞれ測定した。この測定結果を表3に示
した。
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】表1〜3に示される結果から、本発明C
u合金1〜20は、いずれも従来Cu合金1,2と同等
の高温硬さを有し、かつこれより一段とすぐれた高温引
張強さおよび導電率を示すことが明らかである。
u合金1〜20は、いずれも従来Cu合金1,2と同等
の高温硬さを有し、かつこれより一段とすぐれた高温引
張強さおよび導電率を示すことが明らかである。
【0017】上述のように、この発明の析出強化型Cu
合金は、すぐれた高温強度、高温硬さ(高温耐摩耗
性)、および熱伝導性を有するので、これを、例えばこ
れらの特性が要求される内燃機関のバルブシートやバル
ブガイドなどとして用いた場合には、これの薄肉化を可
能とするばかりでなく、冷却能の向上と相まって、すぐ
れた性能を著しく長期に亘って発揮するようになるなど
工業上有用な特性を有するのである。
合金は、すぐれた高温強度、高温硬さ(高温耐摩耗
性)、および熱伝導性を有するので、これを、例えばこ
れらの特性が要求される内燃機関のバルブシートやバル
ブガイドなどとして用いた場合には、これの薄肉化を可
能とするばかりでなく、冷却能の向上と相まって、すぐ
れた性能を著しく長期に亘って発揮するようになるなど
工業上有用な特性を有するのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、 Si:0.2〜0.8%、 TiおよびZrのうちの1種または2種:0.05〜
0.6%、を含有し、残りがCuと不可避不純物からな
る組成を有することを特徴とする高温強度のすぐれた析
出強化型Cu合金。 - 【請求項2】 重量%で、 Ni:2〜10%、 Al:0.2〜1%、 Si:0.2〜0.8%、 TiおよびZrのうちの1種または2種:0.05〜
0.6%、を含有し、さらに、 Fe、Co、およびMnのうちの1種または2種以上:
0.1〜1%、を含有し、残りがCuと不可避不純物か
らなる組成を有することを特徴とする高温強度のすぐれ
た析出強化型Cu合金。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22832891A JPH05105978A (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 高温強度のすぐれた析出強化型Cu合金 |
DE19924226692 DE4226692A1 (de) | 1991-08-13 | 1992-08-12 | Ausscheidungshaertbare legierungen auf kupferbasis mit hoher festigkeit bei erhoehten temperaturen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22832891A JPH05105978A (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 高温強度のすぐれた析出強化型Cu合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05105978A true JPH05105978A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=16874735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22832891A Pending JPH05105978A (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 高温強度のすぐれた析出強化型Cu合金 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05105978A (ja) |
DE (1) | DE4226692A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2653574B1 (en) * | 2010-12-13 | 2017-05-31 | Nippon Seisen Co., Ltd. | Copper alloy and method for producing copper alloy |
WO2012081571A1 (ja) | 2010-12-13 | 2012-06-21 | 日本精線株式会社 | 銅合金線及び銅合金ばね |
-
1991
- 1991-08-13 JP JP22832891A patent/JPH05105978A/ja active Pending
-
1992
- 1992-08-12 DE DE19924226692 patent/DE4226692A1/de not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE4226692A1 (de) | 1993-03-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000718 |