JPH05105732A - 光硬化性組成物 - Google Patents

光硬化性組成物

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JPH05105732A
JPH05105732A JP3264789A JP26478991A JPH05105732A JP H05105732 A JPH05105732 A JP H05105732A JP 3264789 A JP3264789 A JP 3264789A JP 26478991 A JP26478991 A JP 26478991A JP H05105732 A JPH05105732 A JP H05105732A
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acrylic acid
ester
acid
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photo
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JP3264789A
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Keisuke Ito
啓祐 伊東
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膚刺激性が少なく、経時的に安定で可とう
性を有しかつ高い表面硬度をもたらす光硬化性組成物を
提供する。 【構成】 アクリル酸、アクリル酸二量体およびアクリ
ル酸三量体の3成分混合物とアルコール類を用いてメタ
ンスルホン酸を触媒とするエステル化反応によりえられ
たエステル類(I) 、ウレタンアクリレート(II)および光
重合開始剤(III)からなる光硬化性組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】紫外線などの照射により硬化可能
な組成物であって、従来のアクリル酸エステルなどと比
べて皮膚刺激性がきわめて低減され、かつ安定で高い表
面硬度をもたらす、塗料、インキなどのコーティング剤
として利用できる組成物を提供する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】硬化
性組成物における反応性希釈剤に関して従来から種々の
研究が行なわれているが、使用条件下での過度の揮発
性、高分子材料に対する混和性または溶解性、硬化時の
体積収縮、取り扱い作業中の皮膚障害などの問題点を改
良したものとして、たとえば特開昭58-104908 号、同63
-241016 号および同64-16807号公報に記載されたアクリ
ル酸多量体からえられるエステルを用いるものがあげら
れる。
【0003】しかしながらこれらのエステルは、反応性
希釈剤として硬化性組成物に用いたばあい粘度が高いた
めベースとなるオリゴマーが溶けにくく、また二重結合
当量数が大きく、長鎖のポリエステルとなるため塗膜の
表面硬度が低くなり、また、エステルが経時的変化する
ことにより品質低下を起こしやすく、さらに製品色数な
ど、表面硬度、経時安定性、希釈性において満足のいく
ものではなかった。
【0004】本発明は上記問題点を鑑み、高い表面硬度
がえられ、着色などが少ない経時安定性の良好な、可と
う性にとみ、かつ皮膚刺激性の著しく改善された光硬化
性組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はアクリル酸、ア
クリル酸二量体およびアクリル酸三量体の3成分混合物
とアルコール類を用いてメタンスルホン酸を触媒とする
エステル化反応によりえられたエステル類(I) 、ウレタ
ンアクリレート(II)および光重合開始剤(III)からなる
光硬化性組成物に関する。
【0006】
【実施例】本発明者らは、アクリル酸、その二量体、三
量体混合物のエステルと、ウレタンアクリレートおよび
光重合開始剤からなる光硬化性組成物が、驚くべきこと
に、従来のアクリル酸多量体エステルを用いる光硬化性
組成物に比してきわめて良好な安定性、塗膜硬度、可と
う性をもたらし、かつ皮膚刺激性も著しく改善されたも
のであることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0007】本発明の光硬化組成物において反応希釈剤
としてのエステル(I) は、アクリル酸、アクリル酸二量
体およびアクリル酸三量体の混合物(以下、アクリル酸
多量体と称する)をメタンスルホン酸を触媒としてアル
コール類と反応させたものである。
【0008】ここで用いられるアクリル酸多量体は、ア
クリル酸を無触媒下で90℃〜160 ℃に加熱、あるいはパ
ラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸、塩化
アルミニウム、塩化亜鉛などの触媒存在下で90〜120 ℃
に加熱することによりえられる。
【0009】生成物はアクリル酸、その二量体、三量体
およびN量体(Nは4以上の整数)の混合物であるが、
減圧度1〜2mmHg、釜温150 ℃以下、塔頂93℃以下で蒸
留することにより下記一般式で示されるアクリル酸、そ
の二量体および三量体の3成分混合物をえることができ
る。
【0010】 CH2 =CHCOO(CH2 CH2 COO)n H (式中、nは0〜2の整数を表わす)また、上記混合物
はアクリル酸製造プラントで副生するヘビーボトムを減
圧度1〜2mmHg、釜温150 ℃以下、塔頂93℃以下で蒸留
精製することにより得ることもできる。
【0011】えられた混合物におけるアクリル酸、その
二量体および三量体の混合比はとくに限定されないが、
アクリル酸1モルに対して二量体0.9 〜1.1 モル、三量
体が0.07〜0.1 モルが好ましい。
【0012】本発明においては、上記一般式で、このn
が0〜2の整数であるアクリル酸多量体を使用すること
が特徴である。アクリル酸多量体をn=0〜2に限定す
ることにより、えられるエステルの粘度が低粘度とな
り、可とう性、硬化速度は低下することなく、表面硬度
の高い塗膜をえることができる。一方、nが3以上(4
量体以上)の成分を含むアクリル酸多量体により合成し
たエステルを反応性希釈剤に用いた場合は、塗膜の表面
硬度が著しく低下する。
【0013】エステル化反応に用いられるアルコール類
は、エステルの原料となるものであればとくに限定され
ないが、エタノール、ブタノール、エチルセロソルブ、
エチルカルビトール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ルなどの一価アルコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブ
タンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなどの多価アルコールがあげられ、なかでもエチルカ
ルビトール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1,4-
ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、トリメチロールプロパンが好適に用いられ
る。
【0014】これらのアルコール類は単独または2種以
上を混合して用いることもできる。
【0015】アルコール類と前記アクリル酸多量体混合
物は任意のモル比で反応に用いることができるが、アク
リル酸多量体混合物のモル比が少ないと、オリゴマーが
副生しやすくなるため、オリゴマー副生を抑える観点か
ら好ましくは、アクリル酸多量体混合物を過剰に使用す
る。
【0016】エステル化反応は触媒としてメタンスルホ
ン酸を用い、通常の脱水エステル化反応によって行なわ
れる。このとき用いられるメタンスルホン酸の量は、ア
ルコールに対し0.1 〜10重量%であり、好ましくは0.5
〜3重量%である。メタンスルホン酸の量が0.1 重量%
より少ないと触媒としての効果がなく、反応の進行が遅
くなり、10重量%より大きいと副反応が増大し、収率が
低下する。
【0017】触媒としてメタンスルホン酸を用いること
は、パラトルエンスルホン酸などを用いるばあいに比べ
て触媒が残留しにくく、エステルの経時変化が小さくな
り、製品の着色も少なくなるという利点をもたらすもの
である。さらに、界面活性力を持つオリゴマーの生成も
少なく、洗浄分離がよくなる。
【0018】なお、重合防止剤としてはハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、BHTなどの
フェノール類、フェノチアジンなどがあげられる。共沸
脱水溶剤としては、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエンなどが用いられる。
【0019】エステル化反応は従来の方法と同様還流温
度にて行ない、反応時間は反応物のモル比や温度などに
より異なり脱水が完結するまで行なわれる。
【0020】反応終了後、反応液は苛性ソーダ水溶液な
どのアルカリ水溶液および水で洗浄し、水相を分離した
のち減圧下で溶媒を除去してエステルをえる。
【0021】本発明の組成物は、前記のようなアクリル
酸多量体のエステル(I) 、ウレタンアクリレート(II)お
よび光重開始剤(III) を混合溶解することによりえられ
る。この組成物中、ウレタンアクリレートの含有量は10
〜80重量%、好ましくは30〜70重量%であり、アクリル
酸多量体エステルの含有量は20〜80重量%、好ましくは
30〜60重量%、光重合開始剤の含有量は0〜10重量%、
好ましくは1〜5重量%である。
【0022】本発明で使用されるウレタンアクリレート
(II)は、ポリエーテルポリオール、有機ジイソシアネー
ト、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを反応させ
ることによりえられる。
【0023】ポリエーテルポリオールとしては、ポリプ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなど、また1,3-ブチレングリコ
ール、1,4-ブチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール
などのジオール類およびトリメチロールプロパン、トリ
メチロールエタンなどのトリオールを用いることができ
る。
【0024】有機イソシアネートとしては、トリレンジ
イソシアネート、4,4 ´- ジフェニルメタンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、4,4 ´- ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネートなどを用いることができる。
【0025】ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートと
しては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレートなどを用いることができ
る。
【0026】これら4成分の使用比率は、ポリエーテル
ポリオール1当量に対して有機ジイソシアネート1.0 当
量、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート1.0 〜1.1
当量を用いることが好適である。
【0027】また、本発明で使用される光重合開始剤(I
II) としては、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
などのベンゾインエーテル系、2,2-ジアセトキシアセト
フェノン、4-フェノキシ-2,2- ジクロロアセトフェノン
などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタール、
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-エチル
アントラキノン、2-クロルアントラキノンなどのアント
ラキノン系、そのほかチオキサントン系などの光重合開
始剤があげられる。これらの光重合開始剤は1種でも、
2種以上任意の割合で混合使用してもよい。
【0028】なお、本発明組成物にはそのほか使用目的
により、シクロヘキサノン、酢酸エチル、エチルセロソ
ルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテートなどの溶
剤、(メタ)アクリル酸エステル、スチレンなどのカッ
トモノマー、ノニオン系フッ素化アルキルエステルであ
るフロラードFC-430(住友スリーエム(株)製)、メガ
ファックF-177 (大日本インキ(株)製)、シリコーン
系界面活性剤であるL-7001、L-7002(日本ユニカー
(株)製)などのレベリング剤、r-メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、r-グリシジルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、r-アミノプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのカップリ
ング剤、SH-200(東レ・シリコーン(株)製)、KF-96
(信越化学(株)製)、TSA720(東芝シリコーン(株)
製)などの消泡剤、カーボンブラック、硫酸バリウム、
炭酸バリウム、アルミナ白、クレーシリカ、タルク、ケ
イ酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの無機系充填剤
などを従来の配合量にしたがって配合することが可能で
ある。
【0029】本発明組成物の硬化は、紫外線照射によっ
て行なわれ、塗膜をえることができる。硬化の条件は、
たとえば組成物を40μm塗布し、出力80W/cmの高圧水
銀灯で15cmの高さより照射し、コンベア速度6m/分に
て行なう。なお、本発明組成物において光重合開始剤を
含まないものに対しては、電子線照射による硬化を行う
ことができる。
【0030】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0031】参考例1(アクリル酸多量体の合成) 撹拌装置、温度計、冷却管および空気吹き込み管を備え
た1リットル4口フラスコに、アクリル酸721 g(10モ
ル)、ハイドロキノン0.721 gを仕込み、空気を20ml/
分吹き込みながらボトム温度140〜145 ℃で8時間加熱
した。
【0032】えられた反応液をGPC分析すると、n=
0(アクリル酸)14.6%、n=1(二量体)27.3%、n
=2(三量体)23.7%、n=3(四量体)16.1%、n=
4(五量体)9.4 %、n=5(六量体)5.0 %、n=6
以上(七量体以上)4.0 %であった。
【0033】反応液を1リットル梨型フラスコに仕込み
減圧下で蒸留した。減圧度1〜2mmHg、ボトム温度98〜
108 ℃、塔頂温度87〜93℃の条件でえられた溜出液のG
PC組成は以下に示すとおりであった。
【0034】n=0(アクリル酸)31.4% n=1(二量体) 60.9% n=2(三量体) 7.7% 実施例1(エステル化) 撹拌装置、温度計、冷却管付き水分離器および空気吹き
込み管を備えた1リットル5口フラスコに1,6-ヘキサン
ジオール94.5g(0.8 モル)、アクリル酸多量体378.6
g(3.12モル、平均分子量108 )、トルエン75.1g、n-
ヘキサン32.2g、70%メタンスルホン酸8.0 g、ハイド
ロキノン0.32gを仕込み、空気を20ml/分吹き込みなが
ら脱水反応を行なった。ボトム温度80〜88℃、塔頂温度
62〜71℃で7.0 時間反応し、水を45g溜出させた。つぎ
に10%苛性ソーダ水溶液で中和洗浄し、さらに100ml の
水で3回洗浄した。洗浄上がりにハイドロキノンモノメ
チルエーテル0.03gを加え、減圧下で溶媒を除去し、1,
6-ヘキサンジオールジアクリル酸多量体エステル292.2
gをえた(収率96.2%)。えられたエステルの粘度、比
重、屈折率、色数(APHA)、PII(皮膚刺激1次
指数)を表1に示す。
【0035】実施例2〜9(エステル化) 実施例1と同様にして1,4-ブタンジオール、トリメチロ
ールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ペンタエリスリ
トール、エチルカルビトール、テトラヒドロフルフリル
アルコールのアクリル酸多量体エステルを合成した。収
率、物性値を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】このように、本発明組成物に用いられるエ
ステルは低粘度でPII が1以下ときわめて皮膚刺激性が
小さいことがわかる。
【0038】比較例1(触媒にパラトルエンスルホン酸
を使用したばあいのエステル化) 撹拌装置、温度計、冷却管付き水分離器および空気吹き
込み管を備えた1リットル5口フラスコに1,6-ヘキサン
ジオール94.5g(0.8 モル)、アクリル酸多量体混合物
378.6 g(3.12モル、平均分子量108 )、トルエン75.1
g、n-ヘキサン32.2g、パラトルエンスルホン酸16.0
g、ハイドロキノン0.32gを仕込み、空気を20ml/分吹
き込みながら脱水反応を行なった。ボトム温度80〜88
℃、塔頂温度62〜71℃で7.0 時間反応し、水を45g溜出
させた。つぎに10%苛性ソーダ水溶液で中和洗浄し、さ
らに100ml の水で3回洗浄した。洗浄上がりにハイドロ
キノンモノメチルエーテル0.03gを加え、減圧下で溶媒
を除去し、1,6-ヘキサンジオールジアクリル酸多量体エ
ステル290.8 gをえた(収率95.8%)。
【0039】比較例2(アクリル酸多量体n=0〜5、
平均分子量172 を使用したばあいのエステル化) 撹拌装置、温度計、冷却管付き水分離器および空気吹き
込み管を備えた1リットル5口フラスコに1,6-ヘキサン
ジオール94.5g(0.8 モル)、アクリル酸多量体536.6
g(3.12モル、n=0〜5、平均分子量172 )、トルエ
ン75.1g、n-ヘキサン32.2g、パラトルエンスルホン酸
16.0g、ハイドロキノン0.32gを仕込み、空気を20ml/
分吹き込みながら脱水反応を行なった。ボトム温度80〜
88℃、塔頂温度62〜71℃で7.0 時間反応し、水を45gを
溜出させた。つぎに10%苛性ソーダ水溶液で中和洗浄
し、さらに100ml の水で3回洗浄した。洗浄上がりにハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.03gを加え、減圧下
で溶媒を除去し、1,6-ヘキサンジオールジアクリル酸多
量体エステル414.2 gをえた(収率97.2%)。えられた
エステルは、粘度(25℃)54.4cps 、色数(APHA)
150 であった。
【0040】実施例10(硬化) ウレタンオリゴマー(商品名ビスコート#823 大阪有機
化学(株)製)60部と、実施例2で合成した1,4-ブタン
ジオールジアクリル酸多量体エステル40部、光重合開始
剤(商品名イルガキュアー651 チバガイギー(株)製)
2部を充分混合撹拌し、紫外線硬化組成物をえた。これ
を平滑なステンレス板上にバーコーターで40ミクロン塗
布し、出力80w/cmの高圧水銀灯で15cmの高さより照射
した。塗膜は6m/分のスピードで5回照射することに
よりタックフリー状態となった。この塗膜について物性
テストを行なったところ、鉛筆硬度2H、折曲げテスト
では、ひびわれも剥がれも認められなかった。
【0041】なお、鉛筆硬度試験はJIS K−540
0に準ずるものであり、折曲げテストは幅5cm、長さ15
cmの試験片を直径2mmの円柱の外周に添って折曲げ、塗
膜にひび割れがないか否かを評価したものである(判定
方法はつぎのとおり)。
【0042】折曲げテスト判定方法 ○ ひび割れなし △ 一部ひび割れ × ひび割れ 実施例11〜18ならびに比較例3および4 実施例1と同様にウレタンアクリレートオリゴマー60部
と表2に示すアクリル酸多量体エステルもしくはアクリ
ル酸エステル40部、光重合開始剤2部を充分混合撹拌
し、紫外線硬化物をえた。UV硬化物性も表2に示す。
【0043】なお、以下の表中、アクリル酸多量体エス
テルはつぎのような略称で記した。
【0044】1,4-BD2DA:1,4-ブタンジオールジア
クリル酸多量体エステル 1,6-H×2DA:1,6-ヘキサンジオールジアクリル酸多
量体エステル NPG2DA:ネオペンチルグリコールジアクリル酸多
量体エステル DEG2DA:ジエチレングリコールジアクリル酸多量
体エステル TEG2DA:テトラエチレングリコールジアクリル酸
多量体エステル TMP3DA:トリメチロールプロパントリアクリル酸
多量体エステル PET4DA:ペンタエリスリトールテトラアクリル酸
多量体エステル THFDA:テトラヒドロフルフリルアクリル酸多量体
エステル CBDA:エチルカルピトールアクリル酸多量体エステ
ル 1,6-H×2A:1,6-ヘキサンジオールジアクリレート
【0045】
【表2】
【0046】これらの結果より、本発明の組成物による
塗膜は、アクリル酸エステルや、CH2 =CHCOO
(CH2 CH2 COO)n Hにおいてnが0〜5のもの
のアクリル酸多量体のエステルを使用したばあいに比
べ、表面硬度が高いことがわかる。
【0047】なお、本発明の組成物によれば、可とう性
や硬化速度も低下しなかった。
【0048】試験例1 それぞれ合成触媒がメタンスルホン酸(MSA)および
パラトルエンスルホン酸(PTS)であるアクリル酸多
量体エステルの60℃における経時安定性を、製品中の遊
離酸(アクリル酸)の含量(%)を測定することにより
評価した。試料は100 gを密閉容器中で60℃の恒温器に
保管し、遊離酸は0.1 NのNaOH水溶液により測定し
た。各試料中の遊離酸含量(%)を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】この結果より、本発明組成物中のエステル
は、パラトルエンスルホン酸を用いたものに比べ、触媒
が残留しにくく、経時変化が少ないことがわかる。ま
た、本発明組成物は、経時による着色も少なかった。
【0051】
【発明の効果】本発明により、皮膚刺激性が著しく改善
された、経時的に安定で可とう性を有し、かつ表面硬度
の高い塗膜をえることができる光硬化性組成物が提供さ
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸、アクリル酸二量体およびア
    クリル酸三量体の3成分混合物とアルコール類を用いて
    メタンスルホン酸を触媒とするエステル化反応によりえ
    られたエステル類(I) 、ウレタンアクリレート(II)およ
    び光重合開始剤(III) からなる光硬化性組成物。
JP3264789A 1991-10-14 1991-10-14 光硬化性組成物 Pending JPH05105732A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019292A (ja) * 2006-07-10 2008-01-31 Fujifilm Corp 光硬化性組成物およびそれを用いたパターン形成方法
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