JPH05104839A - インクリボン用基布 - Google Patents

インクリボン用基布

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JPH05104839A
JPH05104839A JP27123091A JP27123091A JPH05104839A JP H05104839 A JPH05104839 A JP H05104839A JP 27123091 A JP27123091 A JP 27123091A JP 27123091 A JP27123091 A JP 27123091A JP H05104839 A JPH05104839 A JP H05104839A
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ink ribbon
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titanium oxide
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Nobutake Hiroe
暢威 廣江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、印字鮮明性に優れ、基布の溶着部の
耐久性の良好なインクリボンを提供せんとするものであ
る。 【構成】本発明のインクリボン用基布は、基布を構成す
る経糸、および緯糸の少なくともいずれかの糸の酸化チ
タンの含有率が0.15重量%以下であって、トータル
デニールが経糸、緯糸ともに5D 以上20D 未満の範囲
にあるポリアミドマルチフィラメント糸から構成される
ことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインパクトタイプのシリ
アルドットプリンターに使用される印字鮮明性、および
基布の溶着部の耐久性に優れたインクリボン基布に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、印字鮮明性に優れたインクリボン
基布には一般に基布厚みの薄い薄地基布が用いられる。
近年、インパクトタイプのプリンターに使用されるイン
クリボンは、従来のスプールタイプが減少し、カセット
に長いテープ状のインクリボンを折り曲げて収納し、イ
ンクリボンの両端を超音波ウェルダーによって溶着(接
着)し、エンドレス状にしたカセットタイプのものが増
加してきている。通常、インクリボンは印字する際にプ
リンターのヘッドピンによって衝撃を受け、徐々に破壊
されるが、上述の溶着部は通常の基布部分に比べ、耐久
性が弱く、溶着部の寿命がインクリボンの寿命を左右し
ていた。したがって、溶着部の寿命は重要特性のひとつ
である。かかる溶着部の耐久性とインクリボン用基布の
厚みとは逆比例の関係にあり、30D 以下の細いデニー
ルの糸を用いた薄地基布は溶着部耐久性が著しく劣り、
実用に耐えられないのが現状である。
【0003】薄地基布の耐久性を向上する手段として、
ポリアミド系ポリマーの硫酸相対粘度を3.0以上に高
め、高倍率延伸し、高強度化した糸を用いる技術が特開
昭60−161184号公報によって提案されている。
【0004】また、特開平2−231181号公報では
30D の細い糸で緯糸のデニールを経糸のデニールより
高めた基布が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
リボンの溶着部の耐久性を高めるための技術の提案はな
く、実用レベルに達していないのが現状である。
【0006】本発明の目的は印字鮮明性に優れ、基布の
溶着部の耐久性の良好なインクリボンを提供せんとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、次のような手段を採用する。すなわち、
本発明のインクリボン用基布は、基布を構成する経糸、
および緯糸の少なくともいずれかの糸の酸化チタンの含
有率が0.15重量%以下であって、トータルデニール
が経糸、緯糸ともに5D 以上20D 未満の範囲にあるポ
リアミドマルチフィラメント糸から構成されることを特
徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明のインクリボン用基布は、20D 未満の
細い糸を使用した薄地基布において酸化チタンの含有率
が、該基布の溶着部の耐久性に関係があることを究明し
て完成されたものである。
【0009】すなわち、20D 未満の細い糸を使用した
薄地基布において、基布を構成する糸の酸化チタンの含
有率を特定すると、意外なことに印字鮮明性が良い上
に、基布の溶着部耐久性にも優れるものを提供すること
ができることを究明したものである。すなわち、本発明
のインクリボン用基布は、基布を構成する経糸、および
緯糸の少なくともいずれかの糸の酸化チタンの含有率が
0.15重量%以下であって、トータルデニールが経
糸、緯糸ともに5D 以上20D 未満の範囲にあるもので
ある。
【0010】かかるインクリボン用基布からなるインク
リボンは、印字鮮明性ばかりか、溶着部耐久性も良好で
あり、糸を構成するポリマーの硫酸相対粘度は、好まし
くは2.5〜3.8のものを使用する。延伸倍率も通常
の倍率で良いため延伸工程でのトラブルも少なく生産性
が高く、コスト的に優位な基布を提供し得るものであ
る。
【0011】本発明でいうポリアミドとしては、ナイロ
ン66、ナイロン6、およびナイロン46等を使用する
ことができる。糸のデニールは、20D 未満であること
が重要であり、20D 以上では、基布の耐久性は良い
が、印字鮮明性が低下傾向を示し、また、5D 未満では
印字鮮明性は良くなるものの、基布の溶着部の耐久性が
一段と悪くなる傾向を示す。
【0012】かかる糸を構成する単糸デニールは一般に
用いられる0.6〜3.0デニールが薄地基布を形成す
る上で好ましい。単糸デニールが0.6d 未満の場合、
基布部分の耐久性が低下する傾向を示し、単糸デニール
が3.0d を越えると印字鮮明性が悪くなる傾向を示
す。
【0013】経糸、および緯糸の撚数は、好ましくは2
00〜700 T/m 、さらに好ましくは250〜600
T/m の範囲で追撚することが、製織性の点からよいが
特に限定されるものではない。特に、緯糸については、
無撚であってもよい。
【0014】近年、インパクトタイプのプリンターに使
用されるインクリボンはカセットの中に長いテープ状の
ものを折り曲げて収納したカセットタイプのものが主流
になってきている。このカセットタイプのインクリボン
をプリンターにかけて印字すると、その折れ曲り部が濃
く印字される印字斑(グラフィック斑)が発生するが本
発明の基布をインクリボンとして使用すれば、かかる欠
点は見事に解決される。さらに、かかる効果は上述の糸
で構成される、厚さ30〜110μm という薄地織物の
基布において、特に顕著に発現される。また、このリボ
ン基布を通常のドットプリンターにかけて印字すると基
布部分の耐久性も向上する。
【0015】かかるインクリボン用基布の織物組織とし
ては一般に平織、誘導平織、綾織、および朱子織等が使
用されるが特にこれに限定されるものではない。
【0016】かかる織物の織物密度は、経糸が、好まし
くは200〜600本/in、さらに好ましくは250〜
550本/inでよく、緯糸は、好ましくは120〜40
0本/in、さらに好ましくは150〜350本/in程度
でよい。
【0017】本発明は、さらに、該織物を構成するフィ
ラメント糸の酸化チタンの含有率によってインクリボン
の溶着部の耐久性が大きく変わることを究明した。すな
わち、本考案は、酸化チタンの含有率が0.15重量%
以下、好ましくは0.06重量%以下であるフィラメン
ト糸でインクリボンを構成することによって、インクリ
ボンの溶着部の耐久性が大幅に改善されることを見出だ
したものである。
【0018】上述の織物は、製織された後、通常の方
法、好ましくは液流精練で精練し、ピンテンターで16
0℃〜200℃の範囲で仕上げセットすればよい。本発
明のインクリボン用基布は、さらに、通常の油性インク
等のインク材料が適宜量付着せしめられてインクリボン
に形成される。
【0019】本発明のインクリボン用基布は、高圧流体
処理、プラズマ処理、界面活性剤処理、および樹脂加工
等の適宜の後加工が施されたものであってもよい。かく
して得られた本発明のインクリボン用基布を用いて構成
されたインクリボンは、印字鮮明性がよい上に、基布の
溶着部の耐久性に優れており、しかもコスト的にも優位
であるという特徴を有するものである。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。本発明で使用する評価方法は次の通りである。 [基布の溶着部耐久性]前記で作成されたインクリボン
を一度ハサミで切断し、次に超音波ウェルダー(ブラン
ソン社製M−8400)によって溶着部を作成し、全長
13m のインクリボンの中に概略等間隔に溶着部を7個
設け、エンドレス状インクリボンを作成した。
【0021】24ピンドットプリンター(エプソン製U
P−130K)用カセットに、このエンドレス状インク
リボンを収納し、このカセットを上記プリンターにセッ
トし、英字、および数字を印字し、溶着部にピンホール
が発生した時の印字数を読取り、その平均値を基布の溶
着部耐久性とした。
【0022】◎ : 121万字以上 ○ : 101〜120万字 ○〜△ : 81〜100万字 △ : 61〜 80万字 △〜× : 41〜 60万字 × : 40万字以下 [酸化チタン]予想酸化チタン含有率が0.01〜0.
03%の場合は絶乾した試料(ナイロンマルチフィラメ
ント)10g を採取するが、該含有率が0.1〜0.3
%の場合は試料を0.7g 採取して使用する。かかる試
料をルツボ(磁製 50ml)に入れ、電熱器で燃焼させ炭化
する。さらに、700〜800℃の電気炉で2時間かけ
て灰化する。室温迄冷却後、2〜4g のピロ硫酸カリウ
ムを加え、ガス炎で加熱融解し、酸化チタンを可溶性塩
にする。
【0023】室温迄冷却後、該ルツボに20%硫酸溶液
25mlを加え、塩を溶解する。さらに、溶解物を50ml
のメスフラスコに少量の水とともに洗い移し、3%過酸
化水素水5mlを加えて発色させ、50ml標線まで水をく
わえる。分光光度計で410mμにおける水をブランク
とした吸光度を測定し、下記の方法で求めた検量線から
酸化チタン量(Ti:mg/ml)を求める。次式によって
酸化チタン含有率を求める。 酸化チタン含有率(%)=[(Ti×50ml)/絶乾試料重
量]×100 ・検量線の作成方法 酸化チタン(特級試薬)約1g を105℃で4時間乾燥
後100mgをルツボに入れ、ピロ硫酸カリウム10g を
加え、ガス炎で加熱融解する。さらに、20%硫酸20
mlでこれを溶解し、500mlのメスフラスコに移し、5
%硫酸で標線に合わせる。この液の5、10、15、お
よび20mlを採取し、それぞれ50mlのメスフラスコに
とり、3%過酸化水素水5mlを加え発色させた後、5%
硫酸で標線に合わせる。各溶液について、分光光度計で
410 mμにおける水をブランクとした吸光度を測定
し、X軸に酸化チタン濃度(mg/ml)、Y軸に吸光度を
とり、検量線とする。
【0024】実施例1〜6、比較例1〜4 酸化チタン含有率(重量%)が0.01%、0.15
%、および0.2%の各ナイロン66ポリマー(硫酸相
対粘度:2.85)について、18D −17fil、10D
−17fil 、および5D −8filのマルチフィラメント
糸をそれぞれ作成した。さらに、酸化チタン含有率(重
量%)が0.2%の40D −34fil のマルチフィラメ
ント糸を作成した。
【0025】かかるマルチフィラメント糸は織物の経糸
に用いる糸はトータルデニールが40D 、18D 、10
D 、および5D についてそれぞれ280、390、56
0、および790 T/m の追撚を行ったが緯糸について
は追撚しない糸を用いた。それぞれの経糸、緯糸を用い
平織組織からなる織物を作成した。
【0026】これらの織物を通常の方法による精練、仕
上げセットして表1に示す織物を作成した。
【0027】得られた織物を13mm幅に溶断し、インク
リボン用基布を作成した。これらの基布に基布重量に対
し、油性インクを22重量%塗布して、ドットプリンタ
ー用インクリボンを作成した。これらのインクリボンに
ついて、印字鮮明性、および基布の溶着部の耐久性を測
定し、その結果を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、実施例1〜6の
ものは印字鮮明性、および溶着部の耐久性ともに良好で
あった。比較例1〜3は、印字鮮明性は良好であった
が、溶着部の耐久性が悪く、実用に耐えるものではなか
った。比較例4は、溶着部の耐久性は良好であったが、
印字鮮明性が悪かった。
【0030】
【発明の効果】本発明インクリボン用基布は、印字鮮明
性、および溶着部の耐久性ともに良好であり、薄地基布
が好んで用いられる高速型プリンター、高複写型プリン
ター等に好適なインクリボンを提供する事ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布を構成する経糸、および緯糸の少な
    くともいずれかの糸の酸化チタンの含有率が0.15重
    量%以下であって、トータルデニールが経糸、緯糸とも
    に5D 以上20D 未満の範囲にあるポリアミドマルチフ
    ィラメント糸から構成されることを特徴とするインクリ
    ボン用基布。
  2. 【請求項2】 酸化チタンの含有率が0.06重量%以
    下であることを特徴とする請求項1記載のインクリボン
    用基布。
  3. 【請求項3】 酸化チタンの含有率が0.02重量%以
    下であることを特徴とする請求項1記載のインクリボン
    用基布。
  4. 【請求項4】 単糸デニールが0.6〜3d の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1記載のインクリボン用基
    布。
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