JPH05104542A - タイヤ加硫方法およびその装置 - Google Patents

タイヤ加硫方法およびその装置

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JPH05104542A
JPH05104542A JP29483491A JP29483491A JPH05104542A JP H05104542 A JPH05104542 A JP H05104542A JP 29483491 A JP29483491 A JP 29483491A JP 29483491 A JP29483491 A JP 29483491A JP H05104542 A JPH05104542 A JP H05104542A
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JP
Japan
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temperature
inert gas
bladder
tire
vulcanizer
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JP29483491A
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Masashi Hashira
雅志 柱
Nobuyuki Hirai
信之 平井
Kazuyasu Murakami
和康 村上
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Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加硫時間の短縮を図ることができるタイヤ加
硫方法およびその装置を供する点にある。 【構成】 加硫装置の中央部に配設されたヒータ5によ
り不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガスをファン7
でブラダー3内に循環させてブラダー3を介してタイヤ
Tに熱を伝えるタイヤ加硫方法において、加硫装置内部
の高温度の不活性ガスを排気し同時に同高温度の不活性
ガス中に低温度の不活性ガスを吹き込んでガス交換によ
りブラダー内部の温度を下げる方向に温度制御する工程
を有することを特徴とするタイヤ加硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生タイヤの加硫に関
し、特に加硫中のブラダー内のガス温度制御に関する。
【0002】
【従来技術】タイヤ加硫装置は、内側に環状空間を形成
するヒータ内蔵の型に生タイヤを嵌め込み、高温度のガ
スにより張設されたブラダーが生タイヤの内側に押圧さ
れて内外から加熱し、加硫がなされる。
【0003】不活性ガスによりブラダーを張設する空気
・ガス加硫方式の加硫方法として、従来特開昭63-22614
号公報に記載された例等があり、同例によると、図4に
図示するように上下の型01,02の環状空間に生タイヤT
が挟まれ、その内側にブラダー03が張設され、内側から
押圧するようになっている。
【0004】型01,02内にはヒータ04が埋設され、生タ
イヤTを外側から加熱するとともに、ブラダー03の内側
には比較的高い圧力の窒素ガスが供給され生タイヤTを
内側から押圧かつ加熱し加硫を行う。
【0005】環状の型01,02の中心に加熱要素05が複数
の流路を形成して配設され、その下方にファン06が備え
られ、これら加熱要素05、ファン06はブラダー03の内側
空間と連なる気密な空間内にある。
【0006】同空間内に供給された窒素ガスはファン06
により同空間内を循環し、途中加熱要素05により加熱さ
れてブラダー03内に送られる。ファン06により窒素ガス
は常に循環され、ブラダー03内で強制対流をつくり熱伝
達を均一化してブラダー03内の温度差をなくし生タイヤ
Tの加硫を均一に行うことができる。
【0007】
【解決しようとする課題】以上のように従来の空気・ガ
ス加硫方式の装置では、ブラダー03内の加熱要素05によ
り窒素ガスは加熱され循環させられるが、一旦内部ガス
温度(ブラダー内の温度であり以下インナー温度と称
す)が上昇してしまうと、加熱要素05による加熱を停止
しても熱の逃げ場がないので急に温度を下げることは困
難である。
【0008】したがって加硫初期のインナー温度を高温
度より急激に降下させて加硫温度まで下げる方法による
加硫時間の短縮はできない。
【0009】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的とする処は一度上昇したインナー温度を急冷し
て加硫時間の短縮を図ることができる加硫方法およびそ
の装置を供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は加硫装置の中央部に配設された
ヒータにより不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガス
をファンでブラダー内に循環させてブラダーを介してタ
イヤに熱を伝えるタイヤ加硫方法において、加硫装置内
部の高温度の不活性ガスを排気し同時に同高温度の不活
性ガス中に低温度の不活性ガスを吹き込んでガス交換に
よりブラダー内部の温度を下げる方向に温度制御する工
程を有するタイヤ加硫方法とした。
【0011】加硫装置内部の高温度不活性ガスを低温度
の不活性ガスと交換してインナー温度を強制的に下げる
ことができ、一旦高温度に上げた内部温度を急激に下げ
る方法で加硫時間の短縮を図ることができる。またガス
交換と同時にヒータによる温度制御を行って内部温度を
調節してもよい。
【0012】
【実 施 例】以下図1ないし図3に図示した本発明に
係る一実施例について説明する。上型1と下型2が合わ
されて内部に環状空間を形成しており、その内周面に沿
って生タイヤTが嵌められ、生タイヤTのさらに内周面
にブラダー3が張設されている。
【0013】上型1は、中央部が閉塞されており、下型
2は中央部を開口して円筒状の側壁4が嵌合されて、ブ
ラダー3の内部と側壁4の内部が一体の内部空間をなし
て外界から遮断して気密が保たれている。この内部空間
は30リットルの容積がある。
【0014】円筒側壁4の中心に上下に長尺のヒータ5
が配設され、同ヒータ5は下型2の中心高さ位置まで延
びている。このヒータ5と側壁4との間に円筒状ガイド
壁6が設けられている。
【0015】ガイド壁6の下方にはファン7が配設さ
れ、同ファン7を駆動するモータ8がその下方に側壁4
に固定されて設けられている。なお上型1、下型2には
ヒータ9が埋設され、上型1の生タイヤTのビード部近
傍および環状空間の中心にそれぞれ配設された温度セン
サ10,11によって検出された温度に基いてヒータ9が温
度制御される。温度センサ11がインナー温度を検出する
センサーである。
【0016】そして側壁4の一部に開口した円孔から排
気管20が延出し、2ポート2位置電磁切換弁である排気
弁21の入力ポートに接続されている。排気弁21の出力ポ
ートは減圧弁22を介して大気に連通している。また側壁
4には、給気管23が延出して2ポート2位置電磁切換弁
である給気弁24の出力ポートに接続されている。
【0017】以上の構成の加硫装置において、ガス交換
を行うには、ブラダー内の圧力より僅かに低い圧力に減
圧弁22を設定して排気弁21を開き、高温の窒素ガスを排
出し、同時に給気弁24を開きブラダー内圧力と等しい圧
力で常温の窒素ガスを吸入すれば、ブラダー内の圧力を
あまり下げることなく高温のガスと低温のガスが交換さ
れてインナー温度を強制的に下げることができる。
【0018】いま減圧弁22を20kg/cm2に設定しておきイ
ンナー温度が 220℃であるときに、排気弁21を開き排気
するとともに、給気弁24を開き30℃、21kg/cm2の窒素ガ
スを吸入し、次いで排気弁21を閉じヒータ5を再加熱し
たときの実験結果を図2に示す。なおヒータ5は、出力
が5kwで 200cal/℃の熱容量をもつ。
【0019】図2は横軸を時間t、縦軸をインナー温度
Tとし、インナー温度Tの変化を示したものである。排
気弁21および給気弁24を開いた時点から10秒でインナー
温度Tは、220 ℃から80℃まで急激に低下し、この時点
で再び排気弁21、給気弁24を閉じてヒータ5を再加熱す
ると、80℃のタイヤ内部温度は20秒で 170℃にまで回復
する。
【0020】この実験で明らかなように排気弁21、給気
弁24の開閉およびヒータ5のオン・オフ制御により、加
硫中のインナー温度は短時間で変化可能である。
【0021】このようにインナー温度を短時間で大きく
変化させることができるので、効果的に加硫を行って加
硫時間の短縮を図ることができる。図3は、ブラダー内
の窒素ガス温度すなわちインナー温度(実線)と、タ
イヤのインナーサイドの温度(実線)を同時に示した
温度変化の図であり、従来のガス交換なしの制御例(破
線、及び破線、)と比較している。
【0022】従来の場合、インナー温度(破線)が約
200℃の高温度にあってタイヤのインナーサイドの温度
(破線)を低温度から上昇させて設定温度 165℃にし
ようとするとき、実線の温度上昇に比較し、相当早目
にヒータによる窒素ガスの加熱を停止させなくてはなら
ず、熱の逃げ場がなくインナー温度は緩かに低下し、そ
のためタイヤのインナーサイドの温度が設定温度165 °
Cに達するには長時間を要する。また温度制御が困難で
窒素ガスの加熱停止が遅れると、ブラダー内インナー温
度及びタイヤのインナーサイド温度がそれぞれ破線お
よび破線の上昇を示し、設定温度が165 °Cを越え過
加熱によるタイヤ品質の低下が生じる。
【0023】これに対し本例の場合、インナー温度(実
線)が約 200℃の高温度にあって、タイヤのインナー
サイドの温度(実線)が急激に上昇しても、ガス交換
によりインナー温度を一気に下げれば、タイヤのインナ
ーサイドの温度は上昇がにぶり、設定温度の 165℃に徐
々に近づく。
【0024】そしてインナー温度が設定温度近くまで下
降したところでガス交換による温度降下を停止し、適宜
ヒータによる加熱を行うことでインナー温度は設定温度
に沿って一定温度に保たれ、タイヤのインナーサイドの
温度も同じく設定温度に落ち着いていき、以後インナー
温度を設定温度一定に保つようガス交換とヒータ駆動を
適宜制御すれば、タイヤのインナーサイドの温度も設定
温度に安定して維持される。すなわち短時間でタイヤの
インナーサイドの温度を所定の設定温度にし、かつ安定
して維持することができる。
【0025】したがって生タイヤの加硫を最適制御で
き、加硫時間の短縮を図ることができる。また過加硫の
防止によるタイヤ品質の安定を図ることができる。従来
に比べ概ね10〜15%の加硫時間の短縮が可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、ガス交換によるインナー温度
を下げる制御工程を採り入れることでインナー温度の調
整を短時間で行うことができ、最適加硫制御により加硫
時間の短縮およびタイヤ品質の安定を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のタイヤ加硫装置の概略
説明図である。
【図2】同加硫装置におけるインナー温度変化の実験結
果を示す図である。
【図3】同加硫装置による温度制御を従来例と比較した
温度変化を示す図である。
【図4】従来のタイヤ加硫装置の一部断面図である。
【符号の説明】 T…生タイヤ、1…上型、2…下型、3…ブラダー、4
…側壁、5…ヒータ、6…ガイド壁、7…ファン、8…
モータ、9…ヒータ、10,11…温度センサ、20…排気
管、21…排気弁、22…減圧弁、23…給気管、24…給気
弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 30:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫装置の中央部に配設されたヒータに
    より不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガスをファン
    でブラダー内に循環させてブラダーを介してタイヤに熱
    を伝えるタイヤ加硫方法において、加硫装置内部の高温
    度の不活性ガスを排気し同時に同高温度の不活性ガス中
    に低温度の不活性ガスを吹き込んでガス交換によりブラ
    ダー内部の温度を下げる方向に温度制御する工程を有す
    ることを特徴とするタイヤ加硫方法。
  2. 【請求項2】 加硫装置の中央部に配設されたヒータに
    より不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガスをファン
    でブラダー内に循環させてブラダーを介してタイヤに熱
    を伝えるタイヤ加硫方法において、加硫装置内部の高温
    度の不活性ガスを排気し同時に同高温度の不活性ガス中
    に低温度の不活性ガスを吹き込んでガス交換によりブラ
    ダー内部の温度を下げる方向に行なう温度制御と、前記
    ヒータによる温度制御とを同時に行うことでブラダー内
    の温度調整をする工程を有することを特徴とするタイヤ
    加硫方法。
  3. 【請求項3】 加硫装置の中央部に配設されたヒータに
    より不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガスをファン
    でブラダー内に循環させてブラダーを介してタイヤに熱
    を伝えるタイヤ加硫装置において、該加硫装置内部の高
    温度の不活性ガスを排気する排気手段と、同時に前記高
    温度の不活性ガス中に低温度の不活性ガスを吹き込む吸
    気手段とを備え、ガス交換によりブラダー内部の温度を
    下げる方向に温度制御を行うことを特徴とするタイヤ加
    硫装置。
  4. 【請求項4】 加硫装置の中央部に配設されたヒータに
    より不活性ガスを加熱し、加熱した不活性ガスをファン
    でブラダー内に循環させてブラダーを介してタイヤに熱
    を伝えるタイヤ加硫装置において、該加硫装置内部の高
    温度の不活性ガスを排気する排気手段と、同時に前記高
    温度の不活性ガス中に低温度の不活性ガスを吹き込む吸
    気手段と、前記ヒータの温度制御手段とを備え、前記排
    気手段と前記吸気手段によるガス交換によりブラダー内
    部の温度を下げる方向に温度制御を行うと同時に前記温
    度制御手段によるヒータの温度制御とを同時に行うこと
    を特徴とするタイヤ加硫装置。
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