JPH0510444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ハンドセツトを卓上又は壁掛け状態
にセツトするハンドセツト受けを備えた電話機に
関する。

従来の技術 従来、ハンドセツトを載置するハンドセツト受
けにおいて、壁掛け用の場合は突起部を有するハ
ンドセツト引つ掛け片を取付け、卓上用の場合
は、前記引つ掛け片を取去つた場合に出現する穴
部を埋める穴埋め部材を取付けるようにして、壁
掛け用に使用するときは前記ハンドセツト受けの
突起部にハンドセツトを引つ掛けて使用し、卓上
用に使用するときは穴埋め部材を取付けて使用す
るように成されていた。

考案が解決しようとする課題 ところが、前記ハンドセツトを載置するハンド
セツト受けには前記引つ掛け片と穴埋め部材の２
つの部品が必要であり、どちらか一方を使用中に
他方を紛失するといつた問題があつた。

又、前記ハンドセツトを卓上用に使用する場合
は、該ハンドセツトの重力作用でフツク釦が押圧
されるが、壁掛け用に使用する場合は、ハンドセ
ツトがハンドセツト受けに不確実に引つ掛けられ
る場合が多く、この場合は一見確実に引つ掛けら
れているように見えていても、実際にはフツク釦
が確実に押圧されていなく、局線発信状態のまま
となつていて、この電話機に対して送信してくる
相手方に迷惑を及ぼすことがあるといつた問題が
あつた。

本考案は前記各問題点に鑑みて提案するもの
で、その目的は、前記２つの部品を１つの部品で
兼用することで部品を紛失する等の失態を解消す
ると共に、ハンドセツトにおけるフツク釦とハン
ドセツト受けとの構造を有効に利用することで、
フツク釦が確実に押圧されたときのみハンドセツ
トがハンドセツト受けに係合保持されるようにし
て、フツク釦を確実に押圧されないまま放置する
等を防止することができる電話機を提供すること
にある。

課題を解決するための手段 本考案は前記目的達成のため開口部を有し、フ
ツク釦が前記開口部へ出没自在に設けられたハン
ドセツトと、一端に突出部が形成され取付け方向
が変更可能な押圧部材を有したハンドセツト受け
とを備え、前記押圧部材の前記突出部が前記フツ
ク釦側に向けて取付けられた状態で前記ハンドセ
ツト受けに前記ハンドセツトをオンフツクする
と、前記突出部が前記ハンドセツトの前記フツク
釦を押圧すると共に、出現した開口部へ進入し前
記突出部の開口部への係止によつて前記ハンドセ
ツトを係合保持することを特徴とするものであ
る。

作 用 前記構成に依り、従来に比して部品の兼用化で
部品点数を削減できると共に、押圧部材をハンド
セツト受けの係合部に突出部がフツク釦側に向け
て取付けられた状態でハンドセツトをオンフツク
すると前記押圧部材の突出部でフツク釦が確実に
押圧されると同時に、この押圧でハンドセツト内
に退去するフツク釦の跡にできる開口部に前記突
出部の上端が進入して係止するので、前記ハンド
セツトをハンドセツト受けに安定的に係合保持す
ることができる。

実施例 第２図は本考案に係る電話機を壁掛用に使用し
ている状態を示す斜視図、第１図はその状態にあ
る本案機の要部を背面側から視た分解斜視図で、
第４図は壁に掛けたハンドセツト受け５にハンド
セツト１をオンフツクした状態を示している。

図において１は開口部９を有したハンドセツ
ト、２は該ハンドセツト１における受話口１ａ近
傍で、前記開口部９へ出没自在になるように設け
たフツク釦、７は前記フツク釦２を押圧するため
の突出部７ｂを有する押圧部材、５は該押圧部材
７を介して前記ハンドセツト１を保持するハンド
セツト受けである。

前記ハンドセツト受け５は、ハンドセツト１の
受話口１ａを受ける端面５ａが段付きの円弧状に
形成され、この端面５ａ近傍のフツク釦２と対応
した部所に、係合部としてＴ字状に切り欠かれた
スライド溝６が形成され、背面側には２つの案内
片６ａ，６ａが突出形成されている。

前記押圧部材７は、前記スライド溝６に上から
下に向けて取付けるものであり、スライド溝６の
前側の狭い溝内に中央部が入るように左右対象
に、かつＩ字状に形成され、上下逆向きに取付け
可能となつている。取付け状態で、表に表れる前
側の幅広部分の上端７ａは、それよりも後ろ側の
スライド溝６に入り込んだ部分よりも高くなつて
おり、下側においては同じ高さに作製されてい
る。また、スライド溝６に入り込む後側の幅広部
分には、左右の下端寄りの箇所から上方に向けて
延出した片持ち状態の弾性係合片８が形成され、
更にこの先端部外側には凸部８ａが膨出形成され
てある。

かかる押圧部材７を、前記上端７ａが上となる
ようにしてスライド溝６に挿入すると、弾性係合
片８が案内片６ａと接触した状態でスライドして
いき、しかる後、案内片６ａに形成した上側の位
置決め凹部６ｂに弾性係合片８の凸部８ａが入り
固定される。この固定を行う凸部８ａと凹部６ｂ
との位置関係は、取付け状態を示す第３図の如
く、押圧部材７の上端７ａがハンドセツト受け５
の端面５ａより上側に所定長さ突出するように定
めておく。なお、上述の如くスライド溝６に対し
て上端７ａ側が後ろとなるように押圧部材７を挿
入する場合を前向き姿勢という。

而して、このようなハンドセツト受け５にハン
ドセツト１をオンフツクすると、第４図に示すよ
うに、端面５ａより上端７ａを突出してなる押圧
部材７の突出部７ｂが、フツク釦２を押圧してハ
ンドセツト１内に押し込むと共に、押し込まれた
フツク釦２と受話口１ａとの間にできる開口部９
に進入する。

そしてハンドセツト受け５にハンドセツト１を
オンフツクした状態で、突出部７ｂの上端７ａを
支点としたハンドセツト１に図中時計回り方向の
モーメントが作用すると、押圧部材７の突出部７
ｂがフツク釦２を積極的に押圧することにより、
電話回線や、フアクシミリ電気回路との電気的接
続を確実に遮断すると共に、前記ハンドセツト１
をハンドセツト受け５に安定的に係合保持するこ
とができる。

次に、卓上用として使用する場合について説明
する。

押圧部材７を前記とは逆向きにして、即ちスラ
イド溝６に対して前記上端７ａ側が前となるよう
にして、しかも弾性係合片８の凸部８ａが案内片
６ａの下側に形成した位置決め凹部６ｃに固定さ
れるようにスライド溝６に挿入する。すると、そ
れまでハンドセツト受け５の端面５ａよりも突出
していた突出部７ｂは、第５図に示すようにスラ
イド溝６の内奥部側に位置することになる。

そして、このような状態のハンドセツト受け５
が水平或いは斜めに傾けた状態に置かれて卓上用
として使用される。かかるハンドセツト受け５に
ハンドセツト１をオンフツクすると、第６図に示
すように、押圧部材７の表に現れる幅広部分は上
側に突出した状態となり、この上にハンドセツト
１のフツク釦２が位置して、押圧部材７によりハ
ンドセツト１内に押し込まれ、電話回線やフアク
シミリの電気回路との電気的接続を断つことがで
きる。なお、卓上用に後向き姿勢で押圧部材７を
取付けた場合、図示の如く押圧部材７の右端が端
面５ａと面一となるので、ハンドセツト１を持ち
上げるときに引つ掛かることがない。

なお、上記実施例では電話機がフアクシミリに
付属的に設けられた場合を示しているが、本考案
は、単体で使用するようなものにも同様にして適
用できるのは勿論である。

考案の効果 以上説明したように本考案は、ハンドセツトを
壁掛け用にも卓上用にも使用できながらそのため
の部品を兼用化することで部品の紛失等の失態を
解決できると共に、フツク釦が確実に押圧されな
い限りハンドセツトがハンドセツト受けに安定的
に係合保持されない構成としたことでフツク釦を
押圧しないままハンドセツトを放置するようなこ
とを防止できる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は壁掛用に使用している本考案に係る電
話機の要部を背面側から視た分解斜視図、第２図
はその電話機全体を示す斜視図、第３図は要部が
壁掛用に取付けられた状態を示す背面図、第４図
は壁に掛けたハンドセツト受けにハンドセツトを
オンフツクした状態を示す側面図、第５図は要部
が卓上用に取付けられた状態を示す背面図、第６
図は卓上用としたハンドセツト受けにハンドセツ
トをオンフツクした状態を示す側面図である。 １……ハンドセツト、２……フツク釦、５……
ハンドセツト受け、６……スライド溝、７……押
圧部材、７ｂ……突出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 開口部を有し、フツク釦が前記開口部へ出没自
   在に設けられたハンドセツトと、一端に突出部が
   形成され取付け方向が変更可能な押圧部材を有し
   たハンドセツト受けとを備え、 前記押圧部材の前記突出部が前記フツク釦側に
   向けて取付けられた状態で前記ハンドセツト受け
   に前記ハンドセツトをオンフツクすると、前記突
   出部が前記ハンドセツトの前記フツク釦を押圧す
   ると共に、出現した開口部へ進入し前記突出部の
   開口部への係止によつて前記ハンドセツトを係合
   保持することを特徴とする電話機。