JPH0510122B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は過される流体及び主たる過残渣か
ら流出するその他の流体を受容するための多数の
チヤンバを内蔵したフイルタに関する。

〈従来の技術〉 相互に独立した複数のチヤンバを具えたフイル
タ本体及び主チヤンバと称される前記チヤンバの
一つに含まれたフイルタエレメントからなる主積
層部を具え、この主積層部の各フイルタエレメン
トは中空の中心部と円筒状の側面を有し、該側面
は相互に独立した複数の区域を有し、又半径方向
の内外周面に前記区域の夫々を前記周面に達する
オリフイスが設けられ、又前記円筒状側面に対し
て可動な遮断分配バルブが設置され、該バルブは
円筒状側面の軸のまわりに回転自在に取付けら
れ、又該バルブがその第１位置にあるとき主積層
部のフイルタエレメントのいずれか一つの第１区
域を他の区域から孤立させ且つオリフイスを通じ
て該第１区域と連通することのできる一つの主凹
溝を具え、そして一方では分配バルブの内部のダ
クトによつて主凹溝に接続され、他方では限定用
絞り部を介して流体出口に接続された排出チヤン
バを有しているフイルタは既に知られている。

更に前記主積層部と同様に配置されたフイルタ
エレメントの補助積層部を具え、分配バルブが補
助凹溝を具えている別のフイルタも知られてい
る。

この分配バルブの機能は積層部の一つ又は両方
のスクリーンのうち少なくとも補助積層部のフイ
ルタエレメントのスクリーンを、既に主積層部に
よつて過された流体を用いて周期的に洗浄する
ことにある。

一定時間の経過後、これらの洗浄効率は低下す
る。現在の所、これに対して二つの解決策が提案
され、一つは圧縮ガス（空気の場合が多い）によ
る更に強力な超洗浄であり、又一つはフイルタの
次回の完全な清掃を待つことである。

圧縮空気を用いた超洗浄はフイルタ回路内に空
気を持込む欠点があり、これは被過流体が燃料
又はオイルなどの場合には危険を伴ない推奨でき
ない。その上、この作業は比較的長時間を要し、
その間フイルタを使うことができない。

この超洗浄を行なわない場合には、結果は装置
の完全な分解を必要とし、長期間フイルタの使用
ができなくなり、高価なものとなつてしまう。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明はこれらの欠点を既に過された同じ流
体を用いるが、しかし従来の洗浄よりも高圧下で
行なう超洗浄によつて容易に且つ短時間で行なう
ことを保証する新規な装置を提案することを目的
とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明によれば補助ダクトが排出チヤンバを無
圧の空間に接続し、又二位置バルブがこの補助ダ
クト内に設けられ、その第１位置において前記補
助ダクトを閉じ、そして第２位置においてそれに
接続された補助ダクトの二つの区域を自由に連通
することを保証する。

本発明の装置はフイルタに適用されることが好
ましく、 分配バルブは排出チヤンバに連通する少くとも
一つの流体供給ダクトを具えた回転駆動用の水圧
モータに接続され、 フイルタは更に前記チヤンバとは別のチヤンバ
（補助チヤンバと称する）内に含まれたフイルタ
エレメントからなる補助積層部を具え、この補助
積層部の各フイルタエレメントは中央開口と、相
互に独立した複数の区域からなり各区域を周面と
連通するためのオリフイスをその半径方向の内外
周面に具えた円筒状側面とを具え、一方分配バル
ブは第１位置に円滑に移行する第２位置において
補助積層部のすべてのフイルタエレメントの第１
区域を該フイルタエレメントの他の区域から区分
し、前記第１区域と連通するオリフイスを通じて
前記第１区域と連通することができる補助凹溝を
具え、排出チヤンバは補助チヤンバと分配バルブ
内の二つのダクトとを通じて主凹溝に接続され、
又同様に補助チヤンバを通じて補助被包部に接続
され、 無圧の空間が出口部ユニオン自身によつて形成
されている。

この新規な配列の利点は超洗浄を効果的に実施
できることにあり、過されるべき液状流体、た
とえばオイルや燃料が圧縮ガスと混合することが
防止される点にある。このようにして特に被過
流体の酸化及び／又はガス泡の形成などの欠点が
回避される。

本発明は添付図面を参照して以後の説明によつ
て更に充分に理解されるであろう。

第１図〜第４図に示すフイルタは過されるべ
き流体を導入するための入口部ユニオン２、フイ
ルタエレメント５の主積層部４によつて過され
た流体のための出口部ユニオン３及びフイルタエ
レメント８の補助積層部７によつて過された
後、フイルタエレメント５の洗浄用流体を供給す
る出口部ユニオン６とを具えたフイルタ本体１を
具えている。

前記主・補助積層部４，７は夫々、本体１に具
備された肩部１０によつて支持され、該本体の内
部にシール１３によつて分離された主・補助両チ
ヤンバ１１，１２を形成する中間ピース９によつ
て分割されて、主チヤンバ１１は出口部ユニオン
３と連通している。

前記両積層部４，７に共通に中心孔１４が設け
られ、それに内側リング１５が嵌められ、その内
側には分配バルブ１６が中心孔１５ａ内に軸４４
を中心に回転自在に取付けられている。

前記分配バルブ１６を一ステツプずつ駆動する
ために水圧モータ１７が設けられ、駆動ヘツド１
８によつて該バルブ１６の一端１９に接続されて
いる。

前記分配バルブ１６内には過されるべき流体
の入口部チヤンバ２１と連通し、又それ自身入口
部ユニオン２と連通している円周溝２０が設けら
れている。

分配バルブ１６内には凹溝２２が形成され、主
積層部４のフイルタエレメント５の或るもの又は
全部の一つの分角区域２３を通じフイルタエレメ
ント５の他の分角区域から孤立させている。

分配バルブ１６内に形成された凹溝２２は第１
図〜第３図に示すように一方では分配バルブの内
部のダクト２５を経てオリフイス２８ａと連通
し、それによつて中間ピース９に設けられたダク
ト２８の一つはリング１５の中心孔１５ａ内に開
口し、他方では第５図、第６図に示すように補助
積層部７の各フイルタエレメント８の唯一つの分
角区域２７と連通している。

分配バルブ１６内に作られた円周溝２９はバル
ブ１６の内部のダクト３０によつて本体１内の排
出チヤンバ３１と連通している。

モータ１７用の供給ダクト３２が排出チヤンバ
３１と連通している。

モータ１７の排出ダクト３３は出口部ユニオン
６と連通している。

所定の圧力低下をもたらす絞り部ダクト３４が
排出チヤンバ３１を出口部ユニオン６に連結して
いる。

二つの区域４９，５０を有する補完ダクトも排
出チヤンバ３１を出口部ユニオン６に連結してい
る。

二方向バルブ５１が該補完ダクトの両区域４
９，５０と接続されている。

次の点に注目すべきである。

凹溝２２は主積層部４の領域内のリング１５に
作られたオリフイス３５ａ，３５ｂ，３５ｃを経
て対応するフイルタエレメント５の区域２３と連
通している。

この同じ凹溝２２は補助積層部７の領域内のリ
ング１５に作られたオリフイス３６を経て対応す
るフイルタエレメント８の区域２７と連通してい
る。

分配バルブ１６の内部のダクト２５は凹溝２２
と連通し、又補助チヤンバ１２内にのみ開口して
いる。

中間ピース９に作られたダクト２８は更に補助
チヤンバ１２内に開口している。

補助積層部７のフイルタエレメント８内のオリ
フイス３７はこの積層部の外周に設けられてお
り、内周に設けられ、フイルタスクリーンによつ
てリング１５のオリフイス３６と連通している同
じフイルタエレメントのオリフイス３８とは別に
なつている。

これらのフイルタスクリーンは夫々オリフイス
３７を経て補助チヤンバ１２と連通し、又側面４
０はオリフイス３８を経て中心孔１４と連通して
いる。

主積層部４の領域内に設けられたリング１５内
の孔はフイルタエレメント５の重なつた区域２３
又は２４の各柱に対して三つの別々のオリフイス
群３５ａ，３５ｂ，３５ｃに分割されている。

各群のオリフイスは夫々リング１５の中心孔１
５ａの円筒面の母線に平行な直線４１ａ，４１
ｂ，４１ｃ上に並んでおり、これらの直線４１
ａ，４１ｂ，４１ｃは更に相互に若干補完し合つ
て、凹溝２２が実質的に一定のオリフイス３５
ａ，３５ｂ及び３５ｃの全部ではなくオリフイス
３５ａ又はオリフイス３５ｂ又はオリフイス３５
ｃの全区域に等しいオリフイス３５ａ及び／又は
３５ｂ及び／又は３５ｃ及び／又はの全区域と恒
久的に連通するようになされている。

溝２２はそれ自身リング１５の中心孔１５ａの
円筒面の母線に平行である。

フイルタエレメント８の同じ柱内の重畳された
区域のオリフイス３８に対応するリング１５のオ
リフイス３６はリング１５の孔１５ａの円筒面の
母線に平行に直線４２上に並んでいる。

リング１５に対する分配バルブ１６の相対位置
に応じて、凹溝２２は孔３６から独立して（第
１，３，４図）オリフイス２８ａの一つと連通す
るか又は凹溝２２はオリフイス３６の一つの列
（第５，６，７図）と連通してオリフイス２８ａ
から孤立しているかのいずれかである。

主積層部４のフイルタエレメント５のフイルタ
スクリーンは夫々オリフイス４６を経て主チヤン
バ１１と連通する側面４５と、オリフイス４８を
経てリング１５内のオリフイス３５ａ，３５ｂ又
は３５ｃと連通する側面４７とを具えている。

ダクト３０の軸は回転軸４４と一致している。

第１図、第５図において、バルブ５１はダクト
４９，５０を閉鎖し、一方第８図においてはこの
バルブ５１は区域４９と５０とを自由に連通して
いる。

出口部ユニオン６は流体をリターンさせ、流体
はこれを通つて無加圧の（又は非常に低圧の）流
体容器へ戻される。

入口部チヤンバ２１内へ導入された被過流体
は分配バルブの溝２０に達し、溝２０に対面する
フイルタエレメント５の区域２４の内周のオリフ
イスを通過し、次いでリング１５の対応するオリ
フイス３５ａ及び／又は３５ｂ及び／又は３５ｃ
を通り、更にスクリーン及び同じ区域の外周のオ
リフイスを通つて主チヤンバ１１内に過されて
出現し、その後出口部ユニオン３を経て排出され
る。

しかし主チヤンバ１１内に含まれた過流体の
一部は先行する流体とは逆方向に積層部４の外周
から内周に向つて、凹溝２２に対面して配置され
たフイルタエレメント５の区域２３を通つて、流
れる（第２図）。この過流体の一部は区域２３
のスクリーンからそこに堆積された不純物を清掃
することができ、これによつて再び効果的な過
ができるようになす。区域２３のスクリーンを通
過するこの流体の一部は凹溝２２によつて集めら
れ、オリフイス２８ａと孔３６に対応してリング
１５の一部に対向して設けられたフイルタエレメ
ント５の区域２３のスクリーンから剥離された不
純物を含んだまま搬送される。

第１，３，４図において、この不純物を含んだ
流体は補助チヤンバ１２内に注入される。流体は
このチヤンバから分配バルブ１６の溝２９に対面
している補助積層部７のフイルタエレメントの区
域の外周から内周へ向つて通過し、該区域のスク
リーンによつて過され、更に溝２９からダクト
３０、チヤンバ３１及びダクト３４によつて出口
部ユニオン６へ向かい次の使用に供される。

第５，６，７図において、溝２０内の不純物を
含んだ流体は孔３６、オリフイス３８を通り、不
純物をフイルタエレメント８の区域２７のスクリ
ーンの側面４０上に堆積せしめ、オリフイス３７
を経てチヤンバ１２に達する。前述の回路によつ
てチヤンバ１２の流体は過され、出口部ユニオ
ン６に搬送される。

第１図と第５図の両方において、補完ダクト４
９−５０を閉鎖するバルブ５１と、上部チヤンバ
３１と出口部ユニオン６との間の圧力損失を生ぜ
しめるダクト３４の一定口径部のために排出チヤ
ンバ３１内の流体はユニオン６内の流体よりも高
圧となつている。この排出チヤンバ３１内の流体
の圧力はこれによつてモータ１７を回転せしめる
のに充分である。

これに加えて排出チヤンバ３１内の圧力によつ
て、洗浄流体が主チヤンバから主積層部４のフイ
ルタエレメント５を通つて凹溝２２へ向うこと及
び溝２２から補助積層部７のフイルタエレメント
８を通つて補助チヤンバ１２へ向うことが妨げら
れる。この妨害は部分的なものに過ぎないが洗浄
に必要な流体の流速の制限をもたらす。もしこう
した制限がない場合には主チヤンバ１１内の過
流体の全体がスクリーンの洗浄に使用されてしま
い、この流体をフイルタ自身以外の回路に使用す
る部分がなくなつてしまうのでこの制限は必要で
ある。

規則的な時間々隔で（第１図、第５図による）
通常の操作時よりも強力なスクリーンの洗浄を行
なうことが好ましい場合には、使用者は補完ダク
ト４９，５０を連通させるように第８図の二方向
バルブ５１を操作すればよい。この新しい態様に
おいては排出チヤンバ３１と出口部ユニオン６と
の間の圧力低下は第１図及び第５図の態様の場合
のそれよりも低い。同様に排出チヤンバ３１内の
圧力もまたその以前の値よりも小さく、その結
果、洗浄流体の流れが生じる。後に必要になる更
に強力な洗浄、即ち“超洗浄”は単にバルブ５１
を操作して、フイルタで清浄化された同じ流体を
流すことによつて行なわれる。

一つの指標として挙げれば、第１図及び第５図
に示す通常の操作において洗浄に使用される流量
は主積層部４によつて過される流量の約５％に
等しく、又“超洗浄”の際には20％に等しく、即
ち通常値の４倍に当る。実際のフイルタについて
のこれらの数字によつて“超洗浄”がスクリーン
上に過去に堆積された不純物を完全に有効に除去
し得ることを理解することができよう。

最後に“超洗浄”の態様（第８図）におけるバ
ルブ５１の位置の操作は使用者によつて制御され
る代りにフイルタ積層部のスクリーンの目詰りを
検出する検出器の採用又は使用時間を計量するカ
ウンタの採用によつて自動的に行なうこともでき
ることを銘記すべきである。

本発明はその請求の範囲又は精神から逸脱しな
い限り、例示の実施例に限定されるものではなく
すべての変形をもカバーするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるフイルタの軸方向断面
図であつて、操作の第１態様を示し、第２図及び
第３図は夫々第１図の−線及び−線に沿
う断面図、第４図は第１図のフイルタの分配バル
ブの円筒状側面とフイルタエレメントの積層部に
対面する側面との展開図、第５図は第１図と同じ
フイルタの軸方向断面図であるが操作の第２態様
を示し、第６図は第５図の−線に沿う断面
図、第７図は第５図の態様に対応する第４図と同
様の展開図、及び第８図は第１図、第５図と同様
の部分側断面図であり、フイルタの操作の第３態
様を示す。 １……フイルタ本体、４……主積層部、７……
補助積層部、５，８……フイルタエレメント、１
４……孔、１５……リング、１７……水圧モー
タ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 互いに独立した複数のチヤンバ１１，１２，
   １３を具えたフイルタ本体と；中空中心孔１４と
   円筒状側面を具えた複数のフイルタエレメント５
   を積層して構成され、相互に独立した複数の区域
   ２３，２４を有し、半径方向の内外周面に各区域
   ２３，２４とその内外の空間とを連通するオリフ
   イスを具えて、前記チヤンバの一つである主チヤ
   ンバ１１内に収容された主積層部４と；前記フイ
   ルタエレメント５の内周面１５ａに接して該内周
   面の軸４４を中心に回転可能に取付けられ、その
   第１位置において、主積層部４のいずれか一つの
   フイルタエレメント５の第１の区域２３を該フイ
   ルタエレメントの他の区域２４から孤立させ、オ
   リフイス３５ａ，３５ｂ，３５ｃを通じて前記第
   １区域２３と連通させることが可能な凹溝２２を
   有する分配バルブ１６と；一方では前記分配バル
   ブ１６の内部のダクト２５，３０によつて前記凹
   溝２２に接続され、他方では一定の口径を有する
   ダクト３４を有する出口部ユニオン６に接続され
   た排出チヤンバ３１と； によつて構成されたフイルタであつて、 前記排出チヤンバ３１と無加圧空間である前記
   出口部ユニオン６との間は二つの区域４９，５０
   からなる補完ダクトによつて接続され、該ダクト
   内に設置された二方向バルブ５１が第１位置にあ
   るときには前記補完ダクトを閉鎖し、第２位置に
   あるときには両区域４９，５０を連通させるよう
   に構成されたことを特徴とするフイルタ。 ２ 前記分配バルブ１６が、前記排出チヤンバ３
   １と連通している少なくとも一つの液体供給ダク
   ト３２を具えた回転駆動用の水圧モータ１７に接
   続されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載されたフイルタ。 ３ 前記フイルタが、更に、中空中心孔１４と円
   筒状側面を具えた複数のフイルタエレメント５を
   積層して構成され、相互に独立した複数の区域２
   ７，４３を有し、半径方向の内外周面に各区域２
   ７，４３とその内外の空間とを連通するオリフイ
   スを具えて、前記チヤンバの一つである補助チヤ
   ンバ１２内に収容された補助積層部７を有し、一
   方、前記分配バルブ１６が、その第２位置におい
   て、補助積層部４のいずれか一つのフイルタエレ
   メント８の第１の区域２７を該フイルタエレメン
   トの他の区域４３から孤立させ、オリフイス３
   ６，３８を通じて前記第１区域２７と連通させる
   ことが可能な補助凹溝２２を有し、これによつ
   て、前記排出チヤンバ３１は補助チヤンバ１２と
   前記内部ダクト２５，３０を通じて前記主チヤン
   バ領域の前記凹溝２２と接続され、同時に補助チ
   ヤンバ１２を通じて前記補助凹溝２２にも接続さ
   れることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は
   第２項に記載されたフイルタ。 ４ 前記無加圧空間が前記出口部ユニオン６自体
   によつて構成されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項から第３項までのいずれか１項に
   記載されたフイルタ。