JPH0128605B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は目詰り除去装置が備えつけられたろ過
器に関する。

従来の技術 目詰りを除去する装置が設けられたろ過器、特
にエンジンオイル又は燃料のためのろ過器はすで
に公知である。

このようなろ過器は、少なくとも１つの円筒状
側面を備えた１つの環状スリーブを形成するよう
共に組立てられた別々のろ過要素の積層からな
り、各ろ過要素は相互に隔離された数個の部分か
らなり、そして第１に、各ろ過要素は各内側と外
側の周囲にオリフイスが設けられてその各部分が
前記周囲と連通できるようにし、第２に、回転遮
断弁が前記円筒状側面と共軸上に取付けられまた
この回転遮断弁にはろ過要素のうちの任意の１つ
の第１の部分をこのろ過要素の他の部分と隔離す
ることのできる遮断室が設けられ、この弁に切ら
れた遮断室の口と前記第１の部分の連通オリフイ
スとによつて、この与えられた瞬間においてのみ
第１の部分と連通するものである。

このろ過器において、この目詰り除去装置は、
他の部分を通過してすでにろ過されしたがつてこ
の部分の中に沈殿された汚物とこの部分を遊離で
きる流体が、逆流方式で、第１の部分のろ過膜を
横切ることのできるようにした、弁口に連通する
ろ過要素のオリフイスの結合よりなるものであ
る。

この弁はそれゆえに、各回転ごとに各ろ過要素
の少なくとも１つの部分そして時には１つ以上の
部分を遮断するものである。しかも、このように
遮断された部分はそれ自体が目詰りを除去する部
分であり、その結果、清浄されつつある流体のろ
過作用に関与しない部分であるということに注目
しなければならない。

発明が解決すべき問題点 本発明は、上記のようなそして同様の目詰り除
去の原則を保持するろ過器において、このろ過器
がいかなる与えられた瞬間においても目詰りが除
去されている部分の数を減少しその結果ろ過作用
に関与する部分の数を相関的に増加し、ろ過器全
体の効率を向上させるようにすることを意図する
ものである。

問題点を解決するための手段 この目的のために、本発明によれば、前記口の
形式とこれに同じように対向している連通オリフ
イスの配置とは、ろ過要素のほんの一部にすぎな
い第１の部分が、ろ過器の積層に対する弁の与え
られた関係位置において前記遮断室と連通するよ
うなものである。

以下に説明する３つの構造上の変更はそのうち
のどれかを選択することにより有利なものとな
る。

―その弁口はらせん溝からなり、これに対し連
続ろ過要素の第１の部分の連通オリフイスは、弁
に対向して配置されたスリーブの円筒状側面の母
線に沿つて整列されている。

―弁口は弁に対向して配置されたスリーブの前
記円筒状側面の母線に平行に延びる真つ直ぐの溝
からなり、そして第１部分の前記連通オリフイス
は別々の群に分割され、各群のオリフイスはスリ
ーブの円筒状側面の１つの同様の母線に沿つて整
列され、種々の群のオリフイスに整列している母
線を含む直径面は、１つの群のオリフイスのうち
のオリフイスを、任意の与えられた瞬間にだけ前
記弁口にのみ連通できるようにするようにするた
めに、相互に角度をもつてずらされている。

―弁口は、互いに別々の、この弁に対向して配
置されたスリーブの前記円筒状の側面の母線に平
行に延びかつろ過要素の積層の高さの１つの部分
にだけ沿つている数個の真つ直ぐな溝からなり、
そして第１に、これらの溝を含む直径面は相互に
角度をもつてずらされており、第２に、連続ろ過
要素の第１の部分の連通オリフイスはスリーブの
前記円筒状側面の母線に沿つて整列され、それに
より任意の与えられた瞬間に前記溝の１つだけが
前記オリフイスのうちのあるものだけに連通する
ものである。

発明の効果 本発明によるろ過器の主要な利点は、目詰り除
去の段階中にろ過要素の多数の部分を無力化する
ことが従来必要とされたよりも明確に少ないとい
うことである。言い換えれば、本発明の装置を適
用することにより全体の寸法を小さくしても従来
よりも効率の良いものを作りあげることができ、
又は従来のろ過器によつてろ過される量よりも多
い流量をろ過することができるということであ
る。

さらに、各ろ過要素が従来と同様に目詰りが除
去されそのため正しいろ過作用の性能を維持する
ので、この効率の増進により、ろ過作用の性能を
損うことがないということに注目すべきである。
第１の節約は、目詰りを除去する流体の量をより
少なくしてより少ない数のろ過要素を目詰り除去
するようにすることによつてのみ達成された。

さらに、目詰り除去をする流体が通常すでにろ
過された流体から取り去られるという事実を考慮
するならば、より少ない量のすでにろ過された流
体の目詰り除去を行うことのみからなる第２の節
約が得られる。

以下に実例として示す装置を説明することによ
り、本発明はより一層理解されまたその第２の特
徴とその利点とは明らかになるであろう。

この説明と図面とは単に説明の目的のためのも
のであつてこれが全てではないことが理解される
ものである。

実施例 添付図面により実施例を説明する 第１図及び第２図のろ過器は、 ―ろ過される流体のための導入ユニオン（結合
管）２と、ろ過要素５の主積層４を通るろ過され
た流体のための排出ユニオン３と、ろ過要素８の
第２の積層７によつてろ過された後のろ過要素５
の目詰りを除去する流体のための排出ユニオン６
とが設けられたろ過本体１、 ―ろ過本体１に設けられた肩部１０に載つてい
る中間片９によつて分離された前記主積層４と第
２の積層７であつて、この中間片９はシール１３
によつて分離された２つの主室１１と第２室１２
とを前記本体内部に提供し、この主室１１は排出
ユニオン３に連通している、前記主積層４及び第
２積層７、 ―２つの積層４及び７に共通な穴１４であつ
て、この穴に内部リング１５が嵌め込まれこのリ
ングの内側に回転弁１６が取付けられている、前
記２つの積層４及び７、 ―弁１６に段階的動作（ステツプ動作）を与え
る油圧モーター１７であつて、本体１に取付けら
れ駆動ヘツド１８により弁１６の一端１９に連結
されている前記油圧モーター１７、 ―弁１６の中に切られた周辺溝２０であつて、
それ自体が導入ユニオン２に連通するろ過される
べき流体の導入室２１と連通している前記周辺溝
２０、 ―弁１６中に切られかつ同じろ過要素５の中の
他の角度部分２４から、主積層４のろ過要素５
（全部でないが以下に説明する）の２、３個だけ
の角度部分２３を隔離することのできる３重溝２
２ａ，２２ｂ及び２２ｃ、 ―各溝２２ａ，２２ｂ及び２２ｃと連通しかつ
第２の室１２で終つている弁１６内部の導管２
５、 ―弁１６中に切られかつ第１の第２積層７の各
ろ過要素８の１つの角度部分２７とだけに連通し
第２に中間片９の中に切られた導管２８を通つて
主室１１と連通する溝２６、 ―弁１６中に切られかつ弁１６内部の導管３０
により本体１に設けられた上部室３１と連通する
周辺溝２９、 ―上部室３１に連通するモーター１７の供給用
切抜き通路３２、 ―排出ユニオン６に連通するモーター１７の排
出導管３３、 ―上部室３１を排出ユニオン６に連結する目盛
付き導管３４（特別の圧力損失を持つ）、 を具備している。

第３図において、対向する弁１６の側面図上に
重ねられた展開図が示されているリング１５は従
来から、第１図から第５図においてリング１５の
母線上に整列されかつ主積層４の内周部のオリフ
イスと一致する横断孔３５を具備している。積層
４はまたその外周部に切られたオリフイスを具備
し、この内側及び外側周面オリフイスはろ過要素
のスクリーンによつて分離されている。

第２積層７の構造は同様に、ろ過用スクリーン
によつて分離された内側及び外側周面のオリフイ
スを持つものである。

ろ過されることが必要な流体は導入室２１内に
導入され、弁の溝２０に達し、この溝２０の反対
側にあるろ過要素５の部分２４の内周部のオリフ
イスを通過し、次いでリング１５の対応孔３５を
通り、スクリーンを横断し、また同じ部分の外周
部のオリフイスを通り、ろ過されて、さらに主室
１１に入り、次いで排出ユニオン３を通つて排出
されることが知られている。

それにもかかわらず、主室１１内に収容された
ろ過ずみの流体の一部は、積層４の外周部から内
周部へと逆方向に、溝２１ａ，２２ｂ又は２２ｃ
のうちの１つ（実際には第３図に示すように２２
ａ）に対向して配置されているろ過要素５の部分
２３を横断する。

このろ過された流体の小さな量は部分２３の前
記スクリーンの汚物を清掃するために用いられし
たがつてこのスクリーンが再び有効なろ過作用を
持つことができるようにする。部分２３のスクリ
ーンを通つて横断するこの流体の部分はこれらの
部分（第３図の２２ａ）に対向する溝によつて集
められ導管２５を通つて第２室１２へ導かれる。

第２室１２内の汚物を担つている流体は、弁１
６の溝２９に対向する積層ろ過要素の部分の外周
部から内周部へと横断し前記部分のスクリーンに
よりろ過され、再び用いられるように導管３０、
室３１及び導管３４を通つて排出ユニオン６に導
かれる。また、上部室３１内のろ過された流体の
一部はモーター１７（導管３２）のための供給流
体として用いられることが知られていることに注
目されたい。

この新規な特徴は、主積層４のろ過要素５のス
クリーンの目詰り除去中に１つの縦列の部分２３
だけがその汚物を清掃され、そしてそのために、
１つの縦列の部分２３について“清掃”流体が、
その孔３５が溝２２ａ，２２ｂ又は２２ｃに連通
しているろ過要素の部分を通つて横断するだけで
あるという事実に存するものである。しかも第４
図に明らかなように、これらの溝の各々は真つ直
ぐであり（対向して配置されたリング１５の母線
に平行）、部分２３又は２４の１つの縦列の孔３
５に整列する母線３６に平行であり、そして隣接
する溝に対して角度“Ａ”だけ、弁１６の回転軸
線３７に対して角度をもつてずらされており、そ
のため３つの別々の溝２２ａ，２２ｂ又は２２ｃ
を持つた１つの弁１６により、第１図から第５図
に示されているように、孔３５の３分の１だけ
が、清掃／目詰り除去の作業中に前記溝に対向す
ることになる。したがつて、清掃流体は、いかな
る与えられた瞬間においても１つの縦列の部分２
３の３分の１を通つて横断するだけである。勿
論、弁が次に回転した時溝２２ｂと連通するのは
ろ過要素の次の３分の１の部分２３である。そし
て、溝２２ｂの後に、弁１６の新しい回転を伴う
関連部分２３の目詰りを除去することができるよ
うにするのは溝２２ｃである。１つの縦列の部分
の３分の１だけが与えられた瞬間に目詰りの除去
をすることができる。

勿論、この新しい推奨される装置により、ろ過
要素の１つの縦列の全ての部分が目詰りを除去さ
れた時に、目詰り除去の流体の流速は、従来必要
とされた流速の３分の１である。したがつて、こ
の流速は、従来の流速のわずか３分の１にすぎ
ず、これが主室１１から取り去られるために、排
出ユニオン３を通つて排出することのできる効果
的に利用可能なろ過された流体の流れから、この
流速を差引かなければならない。このことは目詰
り除去に用いられる流体が、ある方法で、ろ過さ
れた流体の損失を構成するという事実に通じる。
この新しい装置においては、この損失は３つに分
割されるが、これは注目に値することである。

さらに、与えられた瞬間に、主積層４の全ろ過
要素５の全ての部分が、目詰りの除去されている
２、３の部分２３を除いて、ろ過されるべき流体
を清浄するに当つて活性を有している。本発明
は、目詰りの除去されている部分２３の数を減少
することにより、ろ過作用に利用できる他の部分
の全てを残す。したがつて、この新しい推奨され
る構成により、与えられた大きさのろ過器全体が
従来のろ過器全体がろ過することのできる流速よ
りも高い流速の流れをろ過することができる。こ
の点はまた効果的な働きを得ることに通じるもの
である。

ろ過要素部分の１つの縦列のわずかに２、３の
部分を同時に目詰り除去するというこの同じ原理
は、第１図から第５図に示されている装置より他
の装置に適用される。２つのこのような装置は第
１に第６図及び第７図に示され、第２に第８図及
び第９図に示されている。各装置において、孔３
５と孔溝２２は相互に対してずらされている。

第６図及び第７図の装置においては、このずれ
は、弁溝２２に与えられたらせん形状によつても
たらされ、前記溝は１つの縦列の孔３５の最高の
１つの部分において、母線３６を覆つて整列され
ている前記孔を覆う。

第８図及び第９図の装置においては、このずれ
は、真つ直ぐの溝２２（母線３６に平行）の組合
せと３つの別々の群に分割されている１つの縦列
の孔３５に整列する母線３９ａ，３９ｂ及び３９
ｃの角度のずれ“Ｂ”とによつて得られる。与え
られた瞬間において、溝２２は、重なつた部分の
縦列の３つの群３８ａ，３８ｂ及び３８ｃのうち
の１つの群の孔３５だけに連通する。

この２つの装置の各々において、作動の原理及
び利点は第１図から第５図の装置について説明し
たのと同様である。

本発明は、また、図示された装置には限定され
ずその原理又は精神のいずれかを捨て去ることな
しに適用し得る全ての変形に及ぶものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるろ過器の軸方向断面図、
第２図は第１図の―線に沿う断面図、第３図
は弁とこれに対向するろ過要素の積層の円筒状表
面の展開図、第４図は第１図及び第２図に示され
ている弁の詳細の部分断面図、第５図は第１図及
び第２図に示されている弁の斜面図、第６図は本
発明の第２の装置の弁に対向する円筒状表面とろ
過要素の積層との展開図、第７図は第６図に示さ
れている装置の弁の詳細の部分断面図、第８図は
本発明の第３の装置の弁の円筒状表面とろ過要素
の積層の展開図、第９図は第８図に示されている
装置の弁の詳細の部分断面図である。 １……ろ過器本体、４……主積層、５……ろ過
要素、７……第２積層、８……ろ過要素、１５…
…内部リング、１６……回転弁、２２，２２ａ，
２２ｂ，２２ｃ……溝、２３……第１角度部分、
２４……他の角度部分、２５……導管、３５……
連通オリフイス、３６……母線、３８ａ，３８
ｂ，３８ｃ……オリフイス群、３９ａ，３９ｂ，
３９ｃ……母線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １つの環状スリーブ４，１５を形成するよう
   共に組立てられた数個の別々のろ過要素５の積層
   ４を含んでなるろ過器であつて、前記環状スリー
   ブ４，１５は少なくとも１つの円筒状側面１５を
   具備し各ろ過要素は一方が他方から隔離された数
   個の部分２３，２４よりなり、第１に各ろ過要素
   は、その外側及び内側の半径方向周面にその各々
   の部分を前記周面に連通させ得るオリフイスが設
   けられ、第２に各ろ過要素には、前記円筒状側面
   と同軸に回転するよう回転遮断弁１６が嵌め込め
   られ、この弁１６は任意のろ過要素５の第１の部
   分２３を前記要素の他の部分から遮断することの
   できる遮断室を具備し、かつまた任意の与えられ
   た瞬間に、弁１６に切られた前記遮断室の口２
   ２；２２ａ，２２ｂ，２２ｃと第１の部分２３の
   連通オリフイス３５とによつて前記第１の部分２
   ３にのみ連通するろ過器において、前記口２２；
   ２２ａ，２２ｂ，２２ｃの形状とこの口に同じ様
   に対向されている連通オリフイス３５の配列と
   は、ろ過要素５のただ１つの部分の第１部分２３
   がろ過要素の積層に対する弁の与えられた関係位
   置において前記遮断室と連通するようになつてい
   ることを特徴とするろ過器。 ２ 弁口がらせん溝（２２、第６，７図）からな
   り、連続するろ過要素５の第１の部分２３の連通
   オリフイス３５が弁に対向して配置されたスリー
   ブの円筒状側面の母線３６に沿つて整列されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   ろ過器。 ３ 弁口が、弁に対向して配置されたスリーブの
   前記円筒状側面の母線３６に平行に延びている真
   つ直ぐな溝（２２、第８，９図）からなり、第１
   部分２３の前記連通オリフイス３５が別々の群３
   ８ａ，３８ｂ，３８ｃに分割され、各群のオリフ
   イス３５がスリーブの円筒状側面の同様の母線３
   ９ａ，３９ｂ，３９ｃに沿つて整列され、種々の
   群のオリフイスに整列する母線を含む直径面が、
   オリフイスの１つの群のオリフイス３５の間で、
   与えられた瞬間に前記弁口２２にだけ連通するよ
   うに相互に対して角度Ｂをもつてずらされている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のろ
   過器。 ４ 弁口が、相互に別々でありかつ弁体に対向し
   て配置されたスリーブの前記円筒状の側面の母線
   ３６に平行に延びる数個の真つ直ぐな溝（２２
   ａ，２２ｂ，２２ｃ、第１〜５図）からなり、各
   溝がろ過要素の積層の高さの１つの部分にだけ沿
   つており、第１にこれらの溝を含む直径面が相互
   に角度Ａをもつてずらされており、第２に連通す
   るろ過要素５の第１部分２３の連通オリフイス３
   ５がスリーブの前記円筒状側面の母線３６に沿つ
   て整列され、それにより任意の与えられた瞬間に
   前記溝のうちの１つだけ２２ａか２２ｂか又は２
   ２ｃが前記オリフイス３５のうちのあるものだけ
   に連通するようになつていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のろ過器。