JPH05100702A - プロセス制御システム - Google Patents

プロセス制御システム

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JPH05100702A
JPH05100702A JP3258837A JP25883791A JPH05100702A JP H05100702 A JPH05100702 A JP H05100702A JP 3258837 A JP3258837 A JP 3258837A JP 25883791 A JP25883791 A JP 25883791A JP H05100702 A JPH05100702 A JP H05100702A
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Michiyo Kouno
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロセスコントローラがダウンしてもプロセ
スのPID制御がI/O装置側で継続できるようにす
る。 【構成】 入出力装置側に設けたPIDシミュレート手
段によって、コントローラの正常な時に周期的にプロセ
ス機器からプロセス値(PV)を読み込むと共に、コン
トローラから設定値(SV)と操作値(MV)を受け、
これらのSV,PV,MVの値よりPID演算をシミュ
レートしてPIDパラメータを算出し、このPIDパラ
メータをコントローラ側からのSVの値と共に記憶手段
に記憶する。そして、コントローラに何等かの異常が発
生し入出力装置との通信が行なえなくなった時には、入
出力装置側のローカルPID制御手段によって、記憶手
段に記憶しているSVの値およびPIDパラメータの最
新のデータを読出し、PID演算を行なうことによって
MVを求め、これをプロセス機器に出力することによ
り、入出力装置側でPID制御を継続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プロセス制御機器の
うち、コントロール機能を有するコントローラと、プロ
セス機器に対する信号の入出力処理(I/O処理)を行
なう入出力装置から構成されるプロセス制御システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、プロセス制御機器のうち、
コントロール機能を有するコントローラと、I/O処理
を行なう入出力装置から構成されるプロセス制御システ
ムとして図3に示す構成のものが知られている。すなわ
ち、プロセス機器の制御を行なうための制御プログラム
を実行したり、プロセス機器の制御に必要な演算処理を
行ない、システム全体の制御管理を行なうコントローラ
1と、各プロセス機器ごとにそのプロセス機器に対する
信号の入出力制御を行なう入出力(I/O)装置2,
2,…との間を入出力(I/O)バス3によって接続し
た構成としている。そして、コントローラ1はI/Oバ
ス3を経由して各I/O装置2の入力データを収集し、
制御演算を行ない、出力値を決定する。そしてその出力
値は逆に、I/Oバス3を経由してI/O装置2に送ら
れ、そのI/O装置2から該当するプロセス機器に出力
するようにしている。
【0003】そしてこのような従来のプロセス制御シス
テムにおいては、コントローラ1に故障が発生してプロ
セスの制御が不能になった場合、あるいはI/Oバス3
に異常が発生してコントローラ1と各I/O装置2,
2,…との間の通信ができなくなった場合、各I/O装
置2,2,…はその出力値を更新することができなくな
り、制御が停止されるために、オペレータの緊急操作が
必要とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のプロセス制御システムでは、上述のようにコント
ローラに故障が発生し、あるいはI/Oバスに故障が生
じてコントローラと各I/O装置との間の通信が不通と
なり、コントロールできなくなった場合には、制御が停
止し、オペレータの緊急介入が必要となり、このために
プロセス制御システムの監視のためのオペレータの人的
労力の負担が大きい問題点があった。
【0005】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みてなされたものであって、コントローラに故障が発生
したり、I/Oバスが故障するなどの原因によってコン
トローラによる入出力装置(I/O装置)の制御ができ
なくなった場合、制御が停止してオペレータの緊急介入
が必要となるのを防ぐために、I/O装置側でプロセス
機器の制御を続行できるようにし、オペレータの負担を
軽減することができるプロセス制御システムを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、プロセス制
御演算を行なうコントローラと、このコントローラに接
続され、プロセス機器との間で信号の入出力制御を行な
う入出力装置とから構成されるプロセス制御システムに
おいて、前記入出力装置に、前記コントローラの正常時
に周期的にプロセス機器からプロセス値(PV)を読み
込むと共にコントローラから設定値(SV)と操作値
(MV)を受け、これらのSV,PV,MVの値よりP
ID演算をシミュレートしてPIDパラメータを算出す
るPIDシミュレート手段と、前記SVの値を記憶する
と共に、PIDシミュレート手段の算出したPIDパラ
メータを記憶する記憶手段と、前記コントローラの異常
時に前記記憶手段の記憶しているSVおよびPIDパラ
メータを読み出してPID演算を行ない、MVを求めて
プロセス機器に出力するローカルPID制御手段を設け
たものである。
【0007】またこの発明は、プロセス制御演算を行な
うコントローラと、このコントローラに接続され、プロ
セス機器との間で信号の入出力制御を行なう入出力装置
とから構成されるプロセス制御システムにおいて、前記
入出力装置に、前記コントローラの正常時にコントロー
ラから設定値(SV)とPIDパラメータを周期的に読
み込んで記憶する記憶手段と、前記コントローラの異常
時に前記記憶手段の記憶しているSVおよびPIDパラ
メータを読み出してPID演算を行ない、MVを求めて
プロセス機器に出力するローカルPID制御手段を設け
て成るプロセス制御システムとすることができる。
【0008】
【作用】この発明のプロセス制御システムでは、入出力
装置側に設けたPIDシミュレート手段によって、コン
トローラの正常な時に周期的にプロセス機器からプロセ
ス値(PV)を読み込むと共に、コントローラから設定
値(SV)と操作値(MV)を受け、これらのSV,P
V,MVの値よりPID演算をシミュレートしてPIT
パラメータを算出し、このPITパラメータをコントロ
ーラ側からのSVの値と共に記憶手段に記憶する。そし
てこのPIDシミュレート演算とそのPIDパラメータ
およびSVの値の記憶は、一定周期ごとに更新される。
【0009】そして、コントローラに何等かの異常が発
生し入出力装置との通信が行なえなくなった時には、入
出力装置側のローカルPID制御手段によって、記憶手
段に記憶されているSVの値およびPIDパラメータの
最新のデータを読出し、PID演算を行なうことによっ
てMVを求め、これをプロセス機器に出力することによ
り、入出力装置側でPID制御を継続する。
【0010】こうして、コントローラ側に異常が発生し
ても、直ちに制御を停止することがなく、オペレータの
緊急操作の必要性を少なくする。
【0011】またこの発明のプロセス制御システムで
は、コントローラが正常な時に入出力装置側の記憶手段
に周期的に最新のPIDパラメータおよび設定値SVを
記憶させておき、コントローラの異常が発生したときに
は、ローカルPID制御手段によって記憶手段に記憶さ
れているSVおよびPIDパラメータを読出してPID
演算を行ない、MVを求めてプロセス機器に出力し、P
ID制御を継続するようにすることもできる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。
【0013】図1はこの発明の一実施例の機能ブロック
図を示しており、従来一般に用いられているコントロー
ラ1と、このコントローラ1に入出力バス(I/Oバ
ス)3を介して接続される入出力装置(I/O装置)2
とから構成され、入出力装置2は、プロセス機器から入
力信号やプロセス値PVを取り込む入力部21と、操作
値MVやその他の出力信号をプロセス機器に対して出力
する出力部22と、コントローラ1に対してI/Oバス
3を介してデータの授受を行なう伝送部23と、装置自
体のコントロールや制御演算処理、入出力処理を行なう
演算処理装置(CPU)24と、このCPU24の行な
う制御演算処理、入出力処理などのプログラムやその他
の固定データを記憶するROM25と、コントローラ1
側から送られてくるSV,MVなどのデータ、入力部2
1を介して入力されるPVや、CPU24によって得ら
れたPIDパラメータデータなどを記憶するRAM26
を備えている。
【0014】つぎに、上記の構成のプロセス制御システ
ムの動作について説明する。
【0015】図2はCPU24が行なう動作手順のフロ
ーチャートを示している。この動作手順に従う処理は、
CPU24がROM25に格納されているプログラムに
従って行なうものである。
【0016】まず入力部21より入力信号を取り込み、
PVを算出し、これをRAM26上のファイルに格納す
る。同時にこのPVデータは伝送部23を介してI/O
バス3に与えられ、コントローラ1に転送される(ステ
ップS1)。
【0017】続いて、コントローラ1が正常であるかど
うか判断し、正常である場合には、コントローラ1はI
/O装置2から受信したプロセス値PVより操作量MV
を算出し、これをI/Oバス3および伝送部23を通し
てI/O装置2に送信する。この時、同時に設定値SV
もI/O装置2に送られる。I/O装置2のCPU24
は、コントローラ1から送られてきたMVとSVをRA
M26上のファイルに登録し、同時にMVを出力部22
を介してプロセス機器に出力する(ステップS2,S
3)。
【0018】その後、SV,PV,MVより、ROM2
5に格納されている制御演算プログラムによってPID
シミュレーション演算が実行され、入力SV,PVに対
して出力MVを与えるようなPIDパラメータを求め、
これをRAM26上のファイルに登録する。
【0019】このようにして、コントローラ1が正常で
あって、各I/O装置2との間でI/Oバス3を介して
正常にデータ伝送が行なわれている場合に、I/O装置
2側ではコントローラ1が与えるMVを得られるような
PIDシミュレーション演算を行ない、そのパラメータ
データを最新の設定値SV、プロセス値PVおよび操作
値MVとともに記憶し、このRAM26のデータを常に
最新のものに更新する(ステップS4)。
【0020】コントローラ1に異常が発生し、あるいは
I/Oバス3に異常が発生したことによりコントローラ
1とI/O装置2との間のデータの授受が行なえなくな
った場合には、CPU24はコントローラ1の異常と判
定し(ステップS1,S2)、CPU24はその異常を
検知し、自らのファイブファイルであるROM25とR
AM26に格納されているPIDパラメータ、SV値よ
り制御演算プログラムに従うPID演算を行ない、操作
量MVを算出し(ステップS5)、この求めたMVを出
力部22より外部に出力し、プロセス機器の制御を継続
する(ステップS6)。
【0021】なおI/O装置2によってRAM26に格
納されるPIDパラメータは演算処理ごとにオートチュ
ーニング機能によって調整され、常に最新のものに設定
される。
【0022】以上のようにして、この実施例のプロセス
制御システムでは、一般に上位のコントローラ1は単純
なPID制御演算に較べて複雑な演算をしている場合が
多く、SVと同時にPIDパラメータをI/O装置2側
に送信してもらうことが難しいのであるが、上位のコン
トローラ1が正常な場合にオートチューニング機能によ
ってPIDパラメータのシミレーション演算を行ない、
その結果として、コントローラ1が求める操作量PVに
近似するMVを出力するようなPIDパラメータを求
め、これをRAM26に格納する。
【0023】また、コントローラ1が正常な場合には、
制御演算のシミレーション機能によりPIDパラメータ
の値を常時微調整するようにしているために、コントロ
ーラ1がダウンしても、自カード側の制御演算、つまり
ローカルPID制御演算への移行がスムーズに行なえ
る。
【0024】また、コントローラ1に故障が発生した場
合に、従来のシステムでは出力値は固定されてしまう
が、この発明の方法では内部に組み込まれた制御演算機
能によりループコントロールを継続するようにし、MV
値が固定されてしまうというような危険な事態を防ぐこ
とができる。
【0025】さらに、ローカル制御実行中もオートチュ
ーニング機能を動作させることができるために、パラメ
ータの微調整が行なえ、より安全なバックアップ機能と
することができる。
【0026】なお、この発明は上記の実施例に限定され
るものではなく、コントローラがダウンした場合に制御
を続行させるよりもMVの固定値出力を実行したい場合
もあり、このような要望に答えるため、ローカル制御を
実行するか固定値出力を行なうかの選択機能を付加する
ことができる。さらに、制御演算に必要な全てのパラメ
ータをI/O装置に定期的にローディングすることによ
り、I/O装置のバックアップのためのローカルPID
制御を実行することが可能になる。
【0027】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、コント
ローラの正常な時にコントローラ側が行なうPID制御
演算の結果として得られる操作量MVを入出力されるプ
ロセス値PVやコントローラ側で設定される設定値SV
と共に記憶し、シミュレーション演算によってこれらの
SV,PV,MVを与えるPIDパラメータを算出して
記憶しておき、コントローラに異常が発生した場合に
は、このPIDパラメータを読み出してきて、プロセス
入力値PVに対する操作量MVを求め、これをプロセス
機器に出力することにより、PID制御を継続すること
ができるようになり、コントローラに故障が発生した場
合にもオペレータの緊急操作を不要とし、オペレータに
過度の負担をかけることがない。
【0028】また、コントローラが用いるPIDパラメ
ータをI/O装置側にも格納しておき、パラメータの決
定はオートチューニング機能により行なうならば、コン
トローラが行なっていた制御に近い制御をローカルなI
/O装置側で行なうことができ、同じようにコントロー
ラに異常が発生した場合にも、直ちに制御を停止するの
ではなく、PID制御を必要に応じて継続することがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のブロック図。
【図2】上記実施例の動作を示すフローチャート。
【図3】一般的なプロセス制御システムのブロック図。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 入出力装置(I/O装置) 3 入出力バス(I/Oバス) 21 入力部 22 出力部 23 伝送部 24 演算処理装置(CPU) 25 ROM 26 RAM

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセス制御演算を行なうコントローラ
    と、このコントローラに接続され、プロセス機器との間
    で信号の入出力制御を行なう入出力装置とから構成され
    るプロセス制御システムにおいて、 前記入出力装置に、前記コントローラの正常時に周期的
    にプロセス機器からプロセス値(PV)を読み込むと共
    にコントローラから設定値(SV)と操作値(MV)を
    受け、これらのSV,PV,MVの値よりPID演算を
    シミュレートしてPIDパラメータを算出するPIDシ
    ミュレート手段と、前記SVの値を記憶すると共に、P
    IDシミュレート手段の算出したPIDパラメータを記
    憶する記憶手段と、前記コントローラの異常時に前記記
    憶手段の記憶しているSVおよびPIDパラメータを読
    み出してPID演算を行ない、MVを求めてプロセス機
    器に出力するローカルPID制御手段を設けて成るプロ
    セス制御システム。
  2. 【請求項2】 プロセス制御演算を行なうコントローラ
    と、このコントローラに接続され、プロセス機器との間
    で信号の入出力制御を行なう入出力装置とから構成され
    るプロセス制御システムにおいて、 前記入出力装置に、前記コントローラの正常時にコント
    ローラから設定値(SV)とPIDパラメータを周期的
    に読み込んで記憶する記憶手段と、前記コントローラの
    異常時に前記記憶手段の記憶しているSVおよびPID
    パラメータを読み出してPID演算を行ない、MVを求
    めてプロセス機器に出力するローカルPID制御手段を
    設けて成るプロセス制御システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017162319A (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 株式会社明電舎 ワンループコントローラ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017162319A (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 株式会社明電舎 ワンループコントローラ

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