JPH05100528A - 磁性感光性トナー及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents
磁性感光性トナー及びそれを用いた画像形成方法Info
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- JPH05100528A JPH05100528A JP3290738A JP29073891A JPH05100528A JP H05100528 A JPH05100528 A JP H05100528A JP 3290738 A JP3290738 A JP 3290738A JP 29073891 A JP29073891 A JP 29073891A JP H05100528 A JPH05100528 A JP H05100528A
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- Japan
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- toner
- magnetic
- photosensitive toner
- thin layer
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- Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】装置の簡素化が可能で、薄層形成時トナーの帯
電量の制御を考慮しなくてもよい、トナー及び画像形成
方法を提供する。 【構成】従来から使用されている感光性トナーに、粒径
0.1μm以下のFe−Ni等の強磁性金属超微粒子
を、結着剤樹脂100重量部に対して20〜100重量
部付加して作製した磁性感光性トナーを用いて、画像形
成を行なう。磁性感光性トナーを使用すると、トナーの
薄層形成は、マグネットスリーブ23内に設けられた磁石
22の磁力によって引きつけられたトナーを規制板24で穂
切りすることで行なわれ、トナーの帯電は不要となり、
従って、従来のような導電性基体も不要となるので、装
置の小型化が図れる。
電量の制御を考慮しなくてもよい、トナー及び画像形成
方法を提供する。 【構成】従来から使用されている感光性トナーに、粒径
0.1μm以下のFe−Ni等の強磁性金属超微粒子
を、結着剤樹脂100重量部に対して20〜100重量
部付加して作製した磁性感光性トナーを用いて、画像形
成を行なう。磁性感光性トナーを使用すると、トナーの
薄層形成は、マグネットスリーブ23内に設けられた磁石
22の磁力によって引きつけられたトナーを規制板24で穂
切りすることで行なわれ、トナーの帯電は不要となり、
従って、従来のような導電性基体も不要となるので、装
置の小型化が図れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性感光性トナー及び
それを用いた画像形成方法に関するものである。
それを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真法として、光導電性
感光体を使用して感光体上に静電潜像を形成し、この静
電潜像をトナーで現像する方法がある。これとは別に、
光導電性トナーを用いて、帯電及び露光を行ない、帯電
トナー群と非帯電トナー群とを形成後、どちらかの群の
トナーを転写して画像形成を行なう方法がある。後者の
方式に用いる感光性トナーとしては、電気絶縁性の結着
剤樹脂中に光導電性顔料を分散させた組成物の粒子が広
く使用されている。前記光導電性顔料としては、露光さ
れたときのメモリー効果が比較的長いという利点を持つ
酸化亜鉛が使用されることが多い。公知の酸化亜鉛系の
感光性トナーは、光導電性酸化亜鉛、結着剤樹脂、酸化
亜鉛の感度を可視域から赤外域に移行させるための増感
色素、さらにトナーを着色するための着色剤から成る組
成物を、スプレードライ法等によって、一定の粒度に造
粒したものが用いられている。この感光性トナーを用い
た方法においては、通常、導電性基体上に帯電したトナ
ーの薄い層を形成し、この感光性トナーの薄層を画像露
光してトナー薄層に帯電像を形成した後、この非帯電ト
ナー群を複写紙等の転写媒体に静電転写させるようにし
ている。
感光体を使用して感光体上に静電潜像を形成し、この静
電潜像をトナーで現像する方法がある。これとは別に、
光導電性トナーを用いて、帯電及び露光を行ない、帯電
トナー群と非帯電トナー群とを形成後、どちらかの群の
トナーを転写して画像形成を行なう方法がある。後者の
方式に用いる感光性トナーとしては、電気絶縁性の結着
剤樹脂中に光導電性顔料を分散させた組成物の粒子が広
く使用されている。前記光導電性顔料としては、露光さ
れたときのメモリー効果が比較的長いという利点を持つ
酸化亜鉛が使用されることが多い。公知の酸化亜鉛系の
感光性トナーは、光導電性酸化亜鉛、結着剤樹脂、酸化
亜鉛の感度を可視域から赤外域に移行させるための増感
色素、さらにトナーを着色するための着色剤から成る組
成物を、スプレードライ法等によって、一定の粒度に造
粒したものが用いられている。この感光性トナーを用い
た方法においては、通常、導電性基体上に帯電したトナ
ーの薄い層を形成し、この感光性トナーの薄層を画像露
光してトナー薄層に帯電像を形成した後、この非帯電ト
ナー群を複写紙等の転写媒体に静電転写させるようにし
ている。
【0003】図2に、感光性トナーを用いた画像形成の
際に使用される従来の装置の概略図を示す。同図の装置
において、感光性トナーは、トナー収容器10内にフェラ
イト等の磁性キャリアとともに収容されている。感光性
トナーは、トナー収容器10内で撹拌パドル(不図示)で
キャリアと撹拌されることによって帯電する。帯電した
トナーは、磁石12が固定的に配置されたマグネットスリ
ーブ11上で、磁石12によって磁気ブラシを形成する。こ
のマグネットスリーブ11は、トナーの帯電の極性(ここ
では−極性)と同じ−極性の電圧が印加されており、接
地されたドラム状の導電性基体13と対向した状態で設置
されている。そして、マグネットスリーブ11はA方向
へ、導電性基体13はB方向へ回転するようになってい
る。前記磁気ブラシが、導電性基体13と摺接して、−極
性に帯電したトナーが導電性基体13上に薄層を形成す
る。このようにして形成されたトナーの薄層は、導電性
基体13の回転に伴なって回転し、所定の位置で露光装置
14によって露光され、これにより、トナー薄層上に静電
潜像が形成される。同図において、光が照射されたトナ
ーをL、照射されていないトナーをDで示している。こ
こで、光が照射された−極性のトナーは、電気抵抗が低
下した導電性になり、接地された導電性基体13を通して
その電荷の一部を消失する。静電潜像が形成されたトナ
ー薄層は、転写ローラ15の対向領域に搬送される。転写
ローラ15には−極性の電圧が印加されている。ここで、
導電性基体13と転写ローラ15の間に転写シート16が搬送
され、このとき、光が照射され、電荷を消失したトナー
(L)は、導電性基体13から+電荷を注入されて転写シ
ート16に転写され、光が照射されていないトナー(D)
は転写されない。
際に使用される従来の装置の概略図を示す。同図の装置
において、感光性トナーは、トナー収容器10内にフェラ
イト等の磁性キャリアとともに収容されている。感光性
トナーは、トナー収容器10内で撹拌パドル(不図示)で
キャリアと撹拌されることによって帯電する。帯電した
トナーは、磁石12が固定的に配置されたマグネットスリ
ーブ11上で、磁石12によって磁気ブラシを形成する。こ
のマグネットスリーブ11は、トナーの帯電の極性(ここ
では−極性)と同じ−極性の電圧が印加されており、接
地されたドラム状の導電性基体13と対向した状態で設置
されている。そして、マグネットスリーブ11はA方向
へ、導電性基体13はB方向へ回転するようになってい
る。前記磁気ブラシが、導電性基体13と摺接して、−極
性に帯電したトナーが導電性基体13上に薄層を形成す
る。このようにして形成されたトナーの薄層は、導電性
基体13の回転に伴なって回転し、所定の位置で露光装置
14によって露光され、これにより、トナー薄層上に静電
潜像が形成される。同図において、光が照射されたトナ
ーをL、照射されていないトナーをDで示している。こ
こで、光が照射された−極性のトナーは、電気抵抗が低
下した導電性になり、接地された導電性基体13を通して
その電荷の一部を消失する。静電潜像が形成されたトナ
ー薄層は、転写ローラ15の対向領域に搬送される。転写
ローラ15には−極性の電圧が印加されている。ここで、
導電性基体13と転写ローラ15の間に転写シート16が搬送
され、このとき、光が照射され、電荷を消失したトナー
(L)は、導電性基体13から+電荷を注入されて転写シ
ート16に転写され、光が照射されていないトナー(D)
は転写されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような、感光性
トナーを用いた画像形成方法においては、トナーとキャ
リアを用いた2成分による摩擦帯電を行なわなければな
らないため、2成分を撹拌するためのパドル等が必要と
なり、さらに、前記導電性基体13としてアルミ素管も必
要であるため、装置が大型になってしまうという問題が
あった。また、良好な画像を形成するためには、トナー
の帯電量が所定の値以上で、かつ均一であることが要求
されるが、2成分帯電の場合、この帯電量の制御が非常
に難しいという問題もあった。本発明は、このような問
題を解決し、装置の簡素化が可能で、トナーの帯電量の
制御について考慮しなくてもよい、トナー及び画像形成
方法を提供することを目的とする。
トナーを用いた画像形成方法においては、トナーとキャ
リアを用いた2成分による摩擦帯電を行なわなければな
らないため、2成分を撹拌するためのパドル等が必要と
なり、さらに、前記導電性基体13としてアルミ素管も必
要であるため、装置が大型になってしまうという問題が
あった。また、良好な画像を形成するためには、トナー
の帯電量が所定の値以上で、かつ均一であることが要求
されるが、2成分帯電の場合、この帯電量の制御が非常
に難しいという問題もあった。本発明は、このような問
題を解決し、装置の簡素化が可能で、トナーの帯電量の
制御について考慮しなくてもよい、トナー及び画像形成
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁性感光性トナーは、光導電性酸化亜鉛、
結着剤樹脂、増感色素及び着色剤を含有する組成物から
成る感光性トナーに、Fe−NiまたはFe−Si等の
強磁性金属超微粒子が付加されている。このとき、前記
強磁性金属超微粒子を、結着剤樹脂100重量部に対し
て、20乃至100重量部含有しており、また、前記強
磁性金属超微粒子は軟質磁性材料で、その粒径は 0.1
μm以下である。また、本発明の画像形成方法は、磁性
感光性トナーを用いた画像形成方法であって、磁石を内
包したマグネットスリーブ上に、磁力によって、前記磁
性感光性トナーの薄層を形成する工程と、前記マグネッ
トスリーブ上の、前記磁性感光性トナーの薄層を露光し
て静電潜像を形成する工程と、光が照射された部分の前
記磁性感光性トナー層を転写シートに転写する工程と、
を有している。
め、本発明の磁性感光性トナーは、光導電性酸化亜鉛、
結着剤樹脂、増感色素及び着色剤を含有する組成物から
成る感光性トナーに、Fe−NiまたはFe−Si等の
強磁性金属超微粒子が付加されている。このとき、前記
強磁性金属超微粒子を、結着剤樹脂100重量部に対し
て、20乃至100重量部含有しており、また、前記強
磁性金属超微粒子は軟質磁性材料で、その粒径は 0.1
μm以下である。また、本発明の画像形成方法は、磁性
感光性トナーを用いた画像形成方法であって、磁石を内
包したマグネットスリーブ上に、磁力によって、前記磁
性感光性トナーの薄層を形成する工程と、前記マグネッ
トスリーブ上の、前記磁性感光性トナーの薄層を露光し
て静電潜像を形成する工程と、光が照射された部分の前
記磁性感光性トナー層を転写シートに転写する工程と、
を有している。
【0006】
【作用】このようにすると、磁性感光性トナーは、薄層
を形成する際、帯電を付与する必要がないため、それだ
けで(1成分で)使用することができ、2成分の場合の
ように撹拌のための手段が不要となる。また、トナーの
薄層形成は、電気力によらず磁力で行なうので、従来の
ような導電性基体も不要であり、従って、画像形成装置
の小型化が可能となる。さらに、トナーは薄層形成時、
帯電を施されていないので、露光時、露光されたトナー
のみが初めて帯電するので、従来のように未露光にも関
わらず、薄層形成時に帯電したトナーがかぶりの原因に
なるようなことがないので、形成された画像は良好とな
る。
を形成する際、帯電を付与する必要がないため、それだ
けで(1成分で)使用することができ、2成分の場合の
ように撹拌のための手段が不要となる。また、トナーの
薄層形成は、電気力によらず磁力で行なうので、従来の
ような導電性基体も不要であり、従って、画像形成装置
の小型化が可能となる。さらに、トナーは薄層形成時、
帯電を施されていないので、露光時、露光されたトナー
のみが初めて帯電するので、従来のように未露光にも関
わらず、薄層形成時に帯電したトナーがかぶりの原因に
なるようなことがないので、形成された画像は良好とな
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ、
説明する。まず、本発明の磁性感光性トナーの組成につ
いて説明する。本発明の磁性感光性トナーは、従来から
使用されている酸化亜鉛系の感光性トナーに、強磁性の
金属超微粒子を含有させたものである。前記金属超微粒
子は、Fe−Ni系の合金を活性プラズマアーク蒸発法
(活性水素−金属反応法)によって、超微粒子化して得
られる。この活性プラズマアーク蒸発法は、大気下で、
H2 −Ar混合ガスを導入し、タングステン電極と金属
の間に、アークを発生させ溶融するもので、多電極とす
ることで合金超微粒子の作製も可能である。この方法に
より、生成される微粒子の粒径は、0.02〜0.1μm
である。超微粒子の製造法は、アルコキシド法やガス中
蒸発法など他にも多く知られており、製造法として活性
プラズマアーク蒸発法に限る必要はない。
説明する。まず、本発明の磁性感光性トナーの組成につ
いて説明する。本発明の磁性感光性トナーは、従来から
使用されている酸化亜鉛系の感光性トナーに、強磁性の
金属超微粒子を含有させたものである。前記金属超微粒
子は、Fe−Ni系の合金を活性プラズマアーク蒸発法
(活性水素−金属反応法)によって、超微粒子化して得
られる。この活性プラズマアーク蒸発法は、大気下で、
H2 −Ar混合ガスを導入し、タングステン電極と金属
の間に、アークを発生させ溶融するもので、多電極とす
ることで合金超微粒子の作製も可能である。この方法に
より、生成される微粒子の粒径は、0.02〜0.1μm
である。超微粒子の製造法は、アルコキシド法やガス中
蒸発法など他にも多く知られており、製造法として活性
プラズマアーク蒸発法に限る必要はない。
【0008】本発明に使用した磁性超微粒子の特性は、
強磁性材料であって、かつ、軟質磁性材料、即ち、保磁
力が低いもので、Fe−Si系やFe−Ni系の合金が
知られている。Fe−Ni系は、特にNi含有率30%
以上で有用な軟質磁性材料である。本実施例では、Fe
−Ni系でNi含有率46%の超微粒子を用いた。この
組成での合金は、飽和磁化が常温で 1.6T(テスラ)
である。実際の処方は、 結着剤樹脂:スチレン−アクリル系共重合体 100重量部 酸化亜鉛:電子写真用亜鉛華 300重量部 増感色素:日本感光色素社製、商品名NK-125 0.3重量部 着色剤: 5重量部 金属超微粒子:Fe−Ni合金 50重量部 である。本実施例のトナーにおける感光性の付与は、酸
化亜鉛と増感色素の組み合わせによって行なっている。
充分な光感度を得るために、本実施例における酸化亜鉛
は、電子写真用グレードのものから厳選し、結着剤樹脂
100重量部に対して250〜400重量部添加して、
使用するようにしている。また、本発明の画像形成方法
においては、光学系に汎用の半導体レーザーを用いてお
り、これは波長が780nmの近赤外発光のものであ
る。この波長域に感度を持たせるため、増感色素として
シアニン色素を添加し、酸化亜鉛の感度域を近赤外まで
拡張するようにしている。前記シアニン色素の添加量
は、酸化亜鉛100重量部に対して、 0.02〜 0.5
重量部、より好ましくは 0.05〜 0.2重量部の範囲
である。着色剤は、近赤外域に吸収を有しない黒着色染
料を用いている。結着剤樹脂に対する含有量は、2〜2
0重量部が望ましい。尚、通常、磁性トナーを作製する
場合によく使用されるフェライト微粒子は、近赤外域に
吸収を有するため、本発明の磁性感光性トナーには使用
できない。また、添加量の面からみても、本発明におい
て有効な磁性を得るためには、結着剤樹脂に対して非常
に多量の添加量(本実施例の5倍程度)が必要であり、
酸化亜鉛の含有率から考えても、実用的ではない。
強磁性材料であって、かつ、軟質磁性材料、即ち、保磁
力が低いもので、Fe−Si系やFe−Ni系の合金が
知られている。Fe−Ni系は、特にNi含有率30%
以上で有用な軟質磁性材料である。本実施例では、Fe
−Ni系でNi含有率46%の超微粒子を用いた。この
組成での合金は、飽和磁化が常温で 1.6T(テスラ)
である。実際の処方は、 結着剤樹脂:スチレン−アクリル系共重合体 100重量部 酸化亜鉛:電子写真用亜鉛華 300重量部 増感色素:日本感光色素社製、商品名NK-125 0.3重量部 着色剤: 5重量部 金属超微粒子:Fe−Ni合金 50重量部 である。本実施例のトナーにおける感光性の付与は、酸
化亜鉛と増感色素の組み合わせによって行なっている。
充分な光感度を得るために、本実施例における酸化亜鉛
は、電子写真用グレードのものから厳選し、結着剤樹脂
100重量部に対して250〜400重量部添加して、
使用するようにしている。また、本発明の画像形成方法
においては、光学系に汎用の半導体レーザーを用いてお
り、これは波長が780nmの近赤外発光のものであ
る。この波長域に感度を持たせるため、増感色素として
シアニン色素を添加し、酸化亜鉛の感度域を近赤外まで
拡張するようにしている。前記シアニン色素の添加量
は、酸化亜鉛100重量部に対して、 0.02〜 0.5
重量部、より好ましくは 0.05〜 0.2重量部の範囲
である。着色剤は、近赤外域に吸収を有しない黒着色染
料を用いている。結着剤樹脂に対する含有量は、2〜2
0重量部が望ましい。尚、通常、磁性トナーを作製する
場合によく使用されるフェライト微粒子は、近赤外域に
吸収を有するため、本発明の磁性感光性トナーには使用
できない。また、添加量の面からみても、本発明におい
て有効な磁性を得るためには、結着剤樹脂に対して非常
に多量の添加量(本実施例の5倍程度)が必要であり、
酸化亜鉛の含有率から考えても、実用的ではない。
【0009】実際の製法は、以下のようである。シアニ
ン色素をメタノール中に溶解し、トルエンで混合した
後、酸化亜鉛を加えて超音波分散を行なう。続いて、結
着剤樹脂のトルエン溶液、着色剤、金属超微粒子を順次
加えて超音波分散し、固形分100g当たり800ミリ
リットルの溶液として粘度を調整後、スプレードライ装
置で噴霧乾燥させ、中心粒径 9.5μm近辺の生成物を
得ることができる。さらに、ボルテックス理論を応用し
た気流分級機を用いて風力分級することにより、体積中
心粒径10μmで、5μm以下の粒径を有するトナー粒
子が5体積%以下、20μm以上の粒径を有するトナー
粒子が3体積%以下の、磁性感光性トナーが得られる。
尚、スプレードライ装置は大川原化工機社製のCL−8
型、分級機は日本ニューマチック工業社製のMDS−C
P1を用いた。
ン色素をメタノール中に溶解し、トルエンで混合した
後、酸化亜鉛を加えて超音波分散を行なう。続いて、結
着剤樹脂のトルエン溶液、着色剤、金属超微粒子を順次
加えて超音波分散し、固形分100g当たり800ミリ
リットルの溶液として粘度を調整後、スプレードライ装
置で噴霧乾燥させ、中心粒径 9.5μm近辺の生成物を
得ることができる。さらに、ボルテックス理論を応用し
た気流分級機を用いて風力分級することにより、体積中
心粒径10μmで、5μm以下の粒径を有するトナー粒
子が5体積%以下、20μm以上の粒径を有するトナー
粒子が3体積%以下の、磁性感光性トナーが得られる。
尚、スプレードライ装置は大川原化工機社製のCL−8
型、分級機は日本ニューマチック工業社製のMDS−C
P1を用いた。
【0010】図1に、本発明を実施した画像形成装置の
概略図を示す。磁性感光性トナー20はトナー収納器21内
に収納されており、このトナー収納器21には、内部に磁
石21が固定され、接地されているマグネットスリーブ23
と、層厚規制板24が設けられている。マグネットスリー
ブ23はC方向に回転しており、磁性感光性トナー20は磁
石22によって、該マグネットスリーブ23上に引きつけら
れる。このとき、トナー20は帯電していない。規制板24
の位置で、該規制板24によって穂切りが施され、一定の
層厚のトナー薄層が形成される。従来の方法と違い、ト
ナー20を帯電することなく、磁力のみで薄層形成が行な
えるため、層形成が簡単になる。このようにして、形成
されたトナー薄層は、露光装置14によって露光され、静
電潜像が形成される。光が照射された−極性のトナー
は、電気抵抗が低下した導電性になり、接地されたマグ
ネットスリーブ23を通してその電荷の一部を消失する。
静電潜像が形成されたトナー薄層は、−極性の電圧が印
加されている転写ローラ15の対向領域に搬送される。こ
こで、マグネットスリーブ23と転写ローラ15の間に転写
シート16が搬送され、このとき、光が照射され、電荷を
消失したトナーは、マグネットスリーブ23から+電荷を
注入されて転写シート16に転写され、光が照射されてい
ないトナーは転写されない。
概略図を示す。磁性感光性トナー20はトナー収納器21内
に収納されており、このトナー収納器21には、内部に磁
石21が固定され、接地されているマグネットスリーブ23
と、層厚規制板24が設けられている。マグネットスリー
ブ23はC方向に回転しており、磁性感光性トナー20は磁
石22によって、該マグネットスリーブ23上に引きつけら
れる。このとき、トナー20は帯電していない。規制板24
の位置で、該規制板24によって穂切りが施され、一定の
層厚のトナー薄層が形成される。従来の方法と違い、ト
ナー20を帯電することなく、磁力のみで薄層形成が行な
えるため、層形成が簡単になる。このようにして、形成
されたトナー薄層は、露光装置14によって露光され、静
電潜像が形成される。光が照射された−極性のトナー
は、電気抵抗が低下した導電性になり、接地されたマグ
ネットスリーブ23を通してその電荷の一部を消失する。
静電潜像が形成されたトナー薄層は、−極性の電圧が印
加されている転写ローラ15の対向領域に搬送される。こ
こで、マグネットスリーブ23と転写ローラ15の間に転写
シート16が搬送され、このとき、光が照射され、電荷を
消失したトナーは、マグネットスリーブ23から+電荷を
注入されて転写シート16に転写され、光が照射されてい
ないトナーは転写されない。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁性感光性トナーを使用することで、トナー薄層形成時
に、トナーとキャリアを摩擦帯電させる必要がなく、従
って、撹拌手段や導電性基体が不要となるので、画像形
成装置が非常にコンパクトになる。また、従来のよう
に、トナー薄層の帯電の均一性や維持性を考慮しなくて
もよくなる。さらに、薄層を形成するトナーは露光され
て初めて帯電するので、従来のように未露光トナーによ
ってかぶり等が生じるというようなことがなく、転写効
率もよくなることから、形成された画像は、非常に良好
なものとなる。
磁性感光性トナーを使用することで、トナー薄層形成時
に、トナーとキャリアを摩擦帯電させる必要がなく、従
って、撹拌手段や導電性基体が不要となるので、画像形
成装置が非常にコンパクトになる。また、従来のよう
に、トナー薄層の帯電の均一性や維持性を考慮しなくて
もよくなる。さらに、薄層を形成するトナーは露光され
て初めて帯電するので、従来のように未露光トナーによ
ってかぶり等が生じるというようなことがなく、転写効
率もよくなることから、形成された画像は、非常に良好
なものとなる。
【図1】 本発明を実施した画像形成方法の概略図。
【図2】 従来の画像形成方法を説明するための図。
10 トナー収納器 11 マグネットスリーブ 12 磁石 13 導電性基体 14 露光装置 15 転写ローラ 16 転写シート 20 磁性感光性トナー 21 トナー収納器 22 磁石 23 マグネットスリーブ 24 層厚規制板
Claims (4)
- 【請求項1】 光導電性酸化亜鉛、結着剤樹脂、増感色
素及び着色剤を含有する組成物から成る感光性トナー
に、 Fe−NiまたはFe−Si等の強磁性金属超微粒子が
付加されていることを特徴とする磁性感光性トナー。 - 【請求項2】 前記強磁性金属超微粒子を、結着剤樹脂
100重量部に対して、20乃至100重量部含有して
いることを特徴とする請求項1に記載の磁性感光性トナ
ー。 - 【請求項3】 前記強磁性金属超微粒子は、軟質磁性材
料で、その粒径は 0.1μm以下であることを特徴とす
る請求項1に記載の磁性感光性トナー。 - 【請求項4】 磁性感光性トナーを用いた画像形成方法
であって、 磁石を内包したマグネットスリーブ上に、磁力によっ
て、前記磁性感光性トナーの薄層を形成する工程と、 前記マグネットスリーブ上の、前記磁性感光性トナーの
薄層を露光して静電潜像を形成する工程と、 光が照射された部分の前記磁性感光性トナー層を転写シ
ートに転写する工程と、を有することを特徴とする画像
形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3290738A JPH05100528A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 磁性感光性トナー及びそれを用いた画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3290738A JPH05100528A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 磁性感光性トナー及びそれを用いた画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05100528A true JPH05100528A (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=17759888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3290738A Pending JPH05100528A (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 磁性感光性トナー及びそれを用いた画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05100528A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268261A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール |
JP2009011437A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Bridgestone Sports Co Ltd | ポリマー組成物及びこれを用いたゴルフボール |
-
1991
- 1991-10-08 JP JP3290738A patent/JPH05100528A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268261A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール |
JP2009011437A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Bridgestone Sports Co Ltd | ポリマー組成物及びこれを用いたゴルフボール |
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