JP2007268261A - ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明は、(a)ジエン系ゴム、(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、(c)有機過酸化物及び(d)無機酸化物を含有してなるゴルフボール用ゴム組成物を加硫成型して得られる成型物において、上記(d)無機酸化物はプラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造され、その平均粒径が200nm以下であり、かつその配合量が上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上添加することを特徴とするゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法、及びゴルフボール用ゴム成型物をコアに用いたゴルフボールを提供する。
【効果】本発明によれば、硬度が高く、耐久性に優れたゴルフボール用ゴム成型物を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ワンピースゴルフボールの材料、ツーピースゴルフボール及びスリーピースゴルフボール等のソリッドゴルフボールのコア材料として用いられる球状ゴム成型物に関するものであり、更に詳述すると、高硬度、高反発性と高耐久性なゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボールに関する。
一般に、架橋成型物のゴム組成物には、ポリブタジエン、アクリル酸亜鉛及び有機過酸化物のほかに、充填剤として又は加硫剤や加硫促進助剤として、酸化亜鉛を用いることが行われている。もし、ゴム組成物に酸化亜鉛を配合しないと、成型物が軟化し、耐久性能が低下する不利がある。したがって、ゴルフボールを製造するに際し、ソリッドコア等のゴム架橋成型物に酸化亜鉛を配合することは多く行われている。特に、酸化亜鉛は、ゴム分子間の架橋反応に大きな影響を及ぼす活性剤として機能することが知られており、この酸化亜鉛の品質や配合割合がゴム架橋成型物の物理的性質に大きな影響を及ぼすことが予想される。酸化亜鉛はその粒径によって活性度が異なる。例えば、酸化亜鉛微粒子を用いると、その活性度が高くなり、高い硬度が容易に得られると共に耐久性能が向上する。
その一例として、日本の特開2003−126300号公報には、平均粒度が200nm以下の酸化亜鉛をゴルフボール用ゴム組成物に用いることにより、反発性及び耐久性を改善した提案がある。
しかしながら、上記提案では、酸化亜鉛の均一分散が困難であり、均一分散を向上させて更に反発性と耐久性を改良する余地がある。
また、微粒子酸化亜鉛の製造法としては、従来から、乾式法、湿式法及び粉砕法等の各種の方法が知られている。例えば、フランス法による乾式法では、化学気相析出法の中で電気炉法に分類されており、1500℃以下の低温で金属亜鉛を溶融気化させ、空気による酸化の後、冷却して酸化亜鉛を得るものである。また、湿式法では、可溶性亜鉛塩類の溶液とアルカリ溶液との反応によって酸化亜鉛を得るものである。更に、粉砕法では、粒径の大きな酸化亜鉛をジェットミル等の物理的粉砕法によって微粒子化するものである。
そして、微粒子状の酸化亜鉛に表面処理剤を適用して分散性を向上させた技術が日本の特開2000−191489号公報に記載されている。
しかしながら、上記の技術では、表面処理により酸化亜鉛の活性度が低下してしまい、微粒子の高活性に由来する物理的改善効果が得られなくなる。
特開2003−126300号公報 特開2000−191489号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硬度が高く、耐久性に優れたゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、従来提案されている種々のゴム組成物において配合される酸化亜鉛等の無機酸化物において、プラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造し、その平均粒径が200nm以下である無機酸化物を用い、その配合量を適正化することにより、高活性を維持したまま均一分散性に優れた微粒子状の酸化亜鉛等の無機酸化物に由来して、ゴム成型物が高硬度となり、高反発、高耐久性のある成型物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記のゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボールを提供する。
〔1〕(a)ジエン系ゴム、(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、(c)有機過酸化物及び(d)無機酸化物を含有してなるゴルフボール用ゴム組成物を加硫成型して得られる成型物において、上記(d)無機酸化物はプラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造され、その平均粒径が200nm以下であり、かつその配合量が上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上添加することを特徴とするゴルフボール用ゴム成型物。
〔2〕上記(d)無機酸化物がプラズマ法により製造され、そのプラズマ法が,アークプラズマ法,プラズマジェット法及び高周波誘導加熱プラズマ法の群から選ばれる方法により選択される〔1〕記載のゴルフボール用ゴム成型物。
〔3〕上記プラズマ法がアークプラズマ法である〔2〕記載のゴルフボール用ゴム成型物。
〔4〕上記(d)無機酸化物が酸化亜鉛である〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
〔5〕上記ゴルフボール用ゴム組成物に有機硫黄化合物を配合した〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
〔6〕上記ゴルフボール用ゴム組成物に更に平均粒径200nm以上の無機酸化物を添加した〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
〔7〕ソリッドコアとこれを包囲する1層又は2層以上からなるカバーとを有するゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアとして上記のゴム成型物を用いることを特徴とするゴルフボール。
〔8〕(a)ジエン系ゴム、(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、(c)有機過酸化物及び(d)無機酸化物を含有してなるゴルフボール用ゴム組成物を加硫成型することによりゴム成型物を得る製造方法において、上記(d)無機酸化物として、プラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造されものを用い、その平均粒径が200nm以下であり、かつその配合量が上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上となるように上記(d)無機酸化物を調整することを特徴とするゴルフボール用ゴム成型物の製造方法。
本発明のゴルフボール用ゴム成型物は、高硬度で反発性が良好であり、優れた耐久性を有するものである。これをワンピースゴルフボールの材料又は多層ソリッドゴルフボールにおけるソリッドコア材に適用することにより、初速度が大きく飛距離が増大し、かつ繰り返し打撃を行なっても割れを可及的に防止し、耐久性を飛躍的に向上させることができる有利なゴルフボールを得ることができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボール用ゴム成型物の配合物であるゴム組成物においては、下記の(a)〜(d)成分を必須成分として配合する。
上記(a)ジエン系ゴムは、ゴム組成物の基材となるものであり、特に制限はないが、ポリブタジエンを主材としたものを好適に採用することができる。
なお、上記(a)ジエン系ゴムとしては、ポリブタジエンに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を配合したものを用いてもよい。
なお、ここでいう「主材」とは、基材ゴムに占めるポリブタジエンの割合が50質量%以上、好ましくは70質量%以上、最も好ましくは100質量%であることを意味する。
上記のポリブタジエンは、シス1,4結合が60%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上有するものであると共に、1,2ビニル結合が2%以下、好ましくは1.7%以下、更に好ましくは1.5%以下、最も好ましくは1.3%以下有するものであることが必要である。上記範囲を逸脱すると反発性が低下する。
上記のポリブタジエンは、Nd触媒の希土類元素系触媒、コバルト触媒及びニッケル触媒等の金属触媒により合成することができる。
上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩は、共架橋剤としての役割を果たすものであり、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸及び/又はこれらの亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などが挙げられる。特に、アクリル酸亜鉛が好適に用いられる。
上記α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩は、上記基材ゴム100質量部に対し、通常10質量部以上、好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上、上限として通常60質量部以下、好ましくは50質量部以下、更に好ましくは45質量部以下、最も好ましくは40質量部以下配合する。配合量が多すぎると、硬くなりすぎて耐え難い打感になる場合があり、配合量が少なすぎると、反発性が低下してしまう場合がある。
上記(c)有機過酸化物はゴム分子間の架橋剤又は架橋助剤(開始剤)として用いられるものであり、具体的には、ジクミルパーオキサイドや1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどが好適に用いられる。例えば、商品名「パークミルD」(日本油脂(株)製)、「パーヘキサ3M」(日本油脂(株)製)、「パーヘキサC−40」(日本油脂(株)製)、「Luperco 231XL」(アトケム社製)等を好適に用いることができる。これらは1種を単独であるいは2種以上を併用してもよい。
上記有機過酸化物は、上記(a)ジエン系ゴム100質量部に対し、通常0.1質量部以上、好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、最も好ましくは0.7質量部以上、上限として通常5質量部以下、好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは2質量部以下配合する。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると好適な打感、耐久性及び反発性を得ることができない場合がある。
上記(d)無機酸化物としては、上述したように、通常用いられる無機酸化物とは異なり、本発明では、プラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造され、その平均粒径が200nm以下の無機酸化物を用いる。即ち、化学気相析出法において、従来から使用されている電気炉法での加熱温度は1500℃以下であるのに対して、プラズマ法,レーザー法及び化学炎法による加熱温度は数千℃となり、高温なプロセスにより流動性,分散性に優れた微粒子の無機酸化物を得ることができ、電気炉法により得られた無機酸化物よりも高活性を維持したまま分散性が改善され、その結果、高硬度、高反発性、高耐久性のあるゴム成型物を得ることができる。
上記の無機酸化物としては、特に制限はないが、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化セレン、酸化イットリウム、酸化スズ、酸化銅、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化鉄、酸化マンガン及び酸化ホルミウム等が挙げられ、より好ましくは酸化亜鉛を用いることが本発明において効果的である。
また、上記のプラズマ法としては、アークプラズマ法,プラズマジェット法及び高周波誘導加熱プラズマ法から選択することができ、特に、分散性の点から、アークプラズマ法を採用することが好適である。また、上記無機酸化物は、その平均粒径が200nm以下であることが必要であり、好ましくは100nm以下、特に好ましくは50nm以下である。
上記の無機酸化物として、具体的には、アークプラズマ法により得られた平均一次粒子径30nmの微粒子酸化亜鉛、商品名「NanoTek」(ZnO)シーアイ化成(株)製を好適に用いることができる。
上記(d)無機酸化物の配合量は、上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上添加するものであり、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。一方、配合量の上限値は、特に制限はないが、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。これらの範囲を逸脱すると、成型物の比重が大きくなりすぎ、ゴルフボール用コアとして適当な質量領域を逸脱することがある。
本発明におけるゴム組成物において、必要に応じて老化防止剤を配合することができ、例えば、市販品としてはノクラックNS−6、同NS−30(大内新興化学工業(株)製)、ヨシノックス425(吉富製薬(株)製)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の老化防止剤の配合量は上記(a)ジエン系ゴム100質量部に対し、通常0質量部以上、好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、最も好ましくは0.2質量部以上、上限として通常3質量部以下、好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下、最も好ましくは0.5質量部以下とする。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると好適な反発性、耐久性を得ることができない場合がある。
また、上記ゴム組成物には、ゴム架橋成型物の反発性を向上させ、ボール初速度を向上させる目的で、有機硫黄化合物を配合することも可能である。このような有機硫黄化合物としては、特に制限されないが、例えば、チオフェノール類,チオナフトール類,ハロゲン化チオフェノール類又はそれらの金属塩及び硫黄数が2〜4のポリスルフィド類等が挙げられる。より具体的には、ペンタクロロチオフェノール,ペンタフルオロチオフェノール,ペンタブロモチオフェノール,パラクロロチオフェノール,ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩,ペンタフルオロチオフェノールの亜鉛塩,ペンタブロモチオフェノールの亜鉛塩,パラクロロチオフェノールの亜鉛塩,硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィド,ジベンジルポリスルフィド,ジベンゾイルポリスルフィド,ジベンゾチアゾイルポリスルフィド,ジチオベンゾイルポリスルフィド等が挙げられ、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩,ジフェニルジスルフィドが好適に用いられる。
このような有機硫黄化合物の配合量は、上記(a)ジエン系ゴム100質量部に対し、通常0.05質量部以上、好ましくは0.1質量部以上、上限として通常5質量部以下、好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは2.5質量部以下であることが推奨される。配合量が多すぎると効果が頭打ちとなり、それ以上の効果が見られなくなる場合があり、配合量が少なすぎると、その配合効果が十分達成されない場合がある。
そのほか、上記ゴム組成物には、硫酸バリウム,炭酸カルシウム,シリカ等の無機充填材を本発明を損なわない範囲で適宜配合することができる。その配合量については、特に制限はないが、上記(a)ジエン系ゴム100質量部に対し、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、上限として好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると適正な質量、及び好適な反発性を得ることができない場合がある。
また、本発明では、上記(d)成分とは異なり、平均粒径200nm以上の無機酸化物を充てん材として配合することもできる。
本発明では、上記ゴム組成物をロール,ニーダー,バンバリーミキサーなどの適宜な混練機で上記ゴム組成物を混練し、金型を用いて加熱加圧成型することにより架橋成型物を得、この架橋成型物をワンピースゴルフボールや、ソリッドコアとこれを包囲する1層又は2層以上からなるカバーとを有するソリッドゴルフボールにおけるソリッドコアとして用いるものである。この場合、その成型条件は通常の条件を採用することができる。例えば、加硫温度100〜200℃、加硫時間10〜40分にて実施することができる。なお、ツーピースボール等の多層構造ソリッドゴルフボールとする場合は、上記ゴム組成物で形成したソリッドコアに1層又は2層以上のカバーが形成されることになるが、このカバー材料としては、アイオノマー樹脂,ポリエステルエラストマー,ポリアミドエラストマー、ポリウレタン樹脂,ナイロン等の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを適宜選択することができる。
上記ゴム成型物をソリッドコアとして用いた場合、ソリッドコアの直径、比重、たわみ変形量については、目的とするゴルフボールの種類に応じて適宜選定される。例えば、ツーピースソリッドゴルフボールとする場合には、上記ソリッドコアの直径は、好ましくは38.2mm以上、更に好ましくは38.8mm以上、上限として好ましくは42.0mm以下、更に好ましくは41.5mm以下とすることができる。また、スリーピースソリッドゴルフボールとする場合、ソリッドコアの直径は、好ましくは36.0mm以上、更に好ましくは37.7mm以上、上限として、好ましくは41.5mm以下、更に好ましくは41.0mm以下とすることができる。
上記ソリッドコアの比重は、通常0.9以上、好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.1以上、上限として1.4以下、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.2以下であることが推奨される。
上記ソリッドコアの初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量については、特に制限はないが、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは2.5mm以上であり、上限として好ましくは7.0mm以下、より好ましくは6.0mm以下である。このソリッドコアの変形量が少なすぎると、大変形が生じるロングショット時にスピンが増えすぎて飛ばなくなるおそれがある。また、変形量が大きすぎると、反発が十分でなくなり飛ばなくなる上、耐久性が悪くなる場合がある。なお、たわみ変形量と硬度とは同じ指標であるが、たわみ変形量が大きくなると硬度は小さくなり、たわみ変形量が小さくなると硬度は大きくなると言える。
本発明のゴルフボールは、上述したゴム組成物の加熱成形物を構成要素として具備するものであり、ボールの態様は特に制限されるものではなく、上記加熱成形物が直接適用されるワンピースソリッドゴルフボール、加熱成形物をソリッドコアとし、かつその表面にカバーが形成されたツーピースソリッドゴルフボール、加熱成形物をソリッドコアとし、かつその外側に2層以上のカバーが形成された3ピース以上のマルチピースソリッドゴルフボール等の種々の態様を採ることができる。
本発明のゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則に従うものとすることができ、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。直径の上限として好ましくは44.0mm以下、更に好ましくは43.5mm以下、最も好ましくは43.0mm以下、重量の下限として好ましくは44.5g以上、特に好ましくは45.0g以上、更に好ましくは45.1g以上、最も好ましくは45.2g以上であることが推奨される。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜4,比較例1〜4〕
下記表1の物性を示すゴム組成物を調製し、ニーダー又はロールにて混練りした後、球状金型内で160℃、20分間の加硫条件にてゴム組成物を加熱成形して外径37.7mmの球状ゴム架橋成型物を得た。
なお、表中に記載した主な材料の商品名等は以下の通りである。
・ポリブタジエン:「BR730」JSR社製
・アクリル酸亜鉛:「ZN−DA 85S」日本蒸留工業(株)製
・酸化亜鉛I:商品名「NanoTek ZnO」シーアイ化成(株)製、アークプラズマ法によ
り得られた平均一次粒子径30nmの超微粒子酸化亜鉛
・酸化亜鉛II:商品名「FINEX-50」堺化学工業(株)製、電気亜鉛地金を蒸発酸化し
て得られた平均一次粒子径20nmの超微粒子酸化亜鉛
・酸化亜鉛III:堺化学工業(株)製、3種酸化亜鉛、平均粒径600nmの汎用酸化
亜鉛
・老化防止剤:商品名「ノクラックNS−6」“2,2−メチレンビス(4−メチル−6
−ブチルフェノール)”、大内新興化学工業(株)製
・有機硫黄化合物:ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩
・有機過酸化物(1):ジクミルパーオキサイド、商品名「パークミルD」日本油脂(
株)製
・有機過酸化物(2):1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン純度40%
品、商品名「パーヘキサC−40」日本油脂(株)製
得られた球状ゴム成型物の硬度(たわみの変形量)を下記の通り調べた。また、耐久性について下記の基準に従って評価した。その結果を表2に示した。
荷重硬度(たわみ変形量)
成型物に対し、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量(mm)を計測した。
耐久指数
米国AUTOMATED DESIGN CORPORATION製のADC BALL COR DURABILITY TESTERにより成型物の耐久性(Durability)を評価した。この試験機は、球状成型物を空気圧で発射させた後、平行に設置した2枚の金属板に連続的に衝突させる機能を有する。成型物が割れるまでに要した発射回数の平均値を耐久性とした。金属板への入射速度は30m/sであった。この場合、比較例1の耐久性の数値を「100」として実施例の値を指数で表わす。
初速指数
公認機関USGAと同タイプの初速時計で初速度を測定し、実施例1〜4、比較例2〜4について、比較例1を基準にした時の初速度の比を表した。
表2の結果から、本発明(実施例1〜4)のゴム成型物では、比較例1〜4に対して相対的に硬度が高く、耐久性に優れていることが分かる。特に、平均粒子径0.02μmの超微粒子酸化亜鉛を用いた比較例2〜4に対しても、本発明は、硬度が高く、かつ耐久性及び初速の両面において優れている。
〔実施例5,比較例5〕
下記表3の物性を示すゴム組成物を調製し、ニーダー又はロールにて混練りした後、球状金型内で160℃、20分間の加硫条件にてゴム組成物を加熱成形して外径37.7mmの球状ゴム架橋成型物を得た。得られた球状ゴム成型物の硬度(たわみの変形量)及び耐久性については上記の基準に従って評価した。その結果を表4に記した。
表4の結果から、本発明(実施例5)のゴム成型物では、比較例5に対してコア硬度が高く、耐久性に優れていることが分かる。
また、上記の実験結果から、成型物の荷重硬度,耐久指数及び初速指数について、酸化亜鉛としてアークプラズマ法(本発明)を用いたものと酸化亜鉛として電気炉法(従来例)を用いたものとを比較すると、図1〜3の関係図が得られる。
実施例及び比較例における酸化亜鉛の添加率と荷重硬度との関係図である。 実施例及び比較例における荷重硬度と衝撃耐久指数との関係図である。 実施例及び比較例における荷重硬度と初速指数との関係図である。

Claims (8)

  1. (a)ジエン系ゴム、(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、(c)有機過酸化物及び(d)無機酸化物を含有してなるゴルフボール用ゴム組成物を加硫成型して得られる成型物において、上記(d)無機酸化物はプラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造され、その平均粒径が200nm以下であり、かつその配合量が上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上添加することを特徴とするゴルフボール用ゴム成型物。
  2. 上記(d)無機酸化物がプラズマ法により製造され、そのプラズマ法が,アークプラズマ法,プラズマジェット法及び高周波誘導加熱プラズマ法の群から選ばれる方法により選択される請求項1記載のゴルフボール用ゴム成型物。
  3. 上記プラズマ法がアークプラズマ法である請求項2記載のゴルフボール用ゴム成型物。
  4. 上記(d)無機酸化物が酸化亜鉛である請求項1〜3のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
  5. 上記ゴルフボール用ゴム組成物に有機硫黄化合物を配合した請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
  6. 上記ゴルフボール用ゴム組成物に更に平均粒径200nm以上の無機酸化物を添加した請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール用ゴム成型物。
  7. ソリッドコアとこれを包囲する1層又は2層以上からなるカバーとを有するゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアとして請求項1〜6のいずれか1項記載のゴム成型物を用いることを特徴とするゴルフボール。
  8. (a)ジエン系ゴム、(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、(c)有機過酸化物及び(d)無機酸化物を含有してなるゴルフボール用ゴム組成物を加硫成型することによりゴム成型物を得る製造方法において、上記(d)無機酸化物として、プラズマ法,レーザー法又は化学炎法によって製造されものを用い、その平均粒径が200nm以下であり、かつその配合量が上記(b)α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩に対して1質量%以上となるように上記(d)無機酸化物を調整することを特徴とするゴルフボール用ゴム成型物の製造方法。
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