JP4569723B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソリッドゴルフボールや糸巻きゴルフボールのソリッドコア、ソリッドセンター(以下、総称してセンターコアという)及びワンピースゴルフボールの生産性に優れ、高い反発性を付与できる組成物及び該組成物にて得られる反発性の高いゴルフボールに関し、更に詳述すると、加圧成形に適している上、適度な硬度を有し、優れた初速性能が付与された成形物を得ることができるゴルフボール用ゴム組成物及び該ゴルフボール用ゴム組成物を使用して形成された反発性の高いゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、ゴルフボール用ゴム組成物は、ソリッドゴルフボールや糸巻きゴルフボールに使用するセンターコア、ワンピースゴルフボールの成形材料として使用されている。
【0003】
ゴルフボール用ゴム組成物に対しては、種々提案がなされており、例えば、特開平11−262544号公報には、基材ゴム・共架橋剤等の組成物中に、ジフェニルジスルフィド、ジドデシルスルフィドなどの芳香族基や炭素数が12以上のアルキル基を有する有機硫黄化合物を配合したゴム組成物が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記提案における有機硫黄化合物は、ゴム組成物を射出成形に適した加硫速度とするために、加硫速度を遅らせる目的で配合されており、上記ゴム組成物をゴルフボール用ゴム組成物の成形方法として通常採用される加圧成形に使用すると、加硫時間が長く生産性が悪くなる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ソリッドゴルフボール、糸巻きゴルフボールのセンターコア及びワンピースゴルフボールの加圧成形に好適に使用できるゴルフボール用ゴム組成物であって、生産性を低下させることなく、適度な硬度を有し、初速の向上した成形物を得ることができるゴルフボール用ゴム組成物、及び該ゴルフボール用ゴム組成物にて形成され、適度な硬度を有し、反発性の高いゴルフボールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)基材ゴムと、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛と、(C)有機過酸化物とを配合してなるゴルフボール用ゴム組成物において、上記基材ゴム100質量部に対して、(D)下記一般式で示されるジアルキルジスルフィドを0.1〜4質量部配合してなることを特徴とするゴルフボール用ゴム組成物は、有機硫黄化合物であるジアルキルジスルフィドを配合するものであるが、加硫速度が低下することがなく、加圧成形に非常に適しているものであること、この特定のジアルキルジスルフィドを配合することにより、従来とほぼ同じ成形条件で成形可能で、生産性を低下させることなく、適度な硬度と優れた初速度性能が付与された成形物を確実に製造できることを知見した。
1−S−S−R2
〔式中R1及びR2はそれぞれCn2n+1(nは炭素数3〜10の整数である。)で示されるアルキル基を示し、R1とR2は互いに同一でも異なっていてもよい。

【0007】
そして、本発明者が更に検討を行ったところ、上記ゴルフボール用ゴム組成物で形成したセンターコアを有するゴルフボールや上記組成物にて形成されたワンピースゴルフボールは、適度な硬度を有し、反発性が高いボール構造を有する優れたゴルフボールであることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、下記のゴルフボールを提供する。
請求項1:(A)基材ゴムと、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛と、(C)有機過酸化物とを配合してなり、更に上記基材ゴム100質量部に対して、(D)下記一般式
1−S−S−R2
〔式中R1及びR2はそれぞれCn2n+1(nは炭素数4〜7の整数である。)で示されるアルキル基を示し、R1とR2は互いに同一でも異なっていてもよい。〕
で示されるジアルキルジスルフィドを0.1〜4質量部配合してなるゴム組成物にて形成されたセンターコアと、少なくとも1層のカバーとを具備してなることを特徴とするゴルフボール。
請求項2:カバーが2層以上に多層化されたものである請求項1記載のゴルフボール。
請求項3:上記ジアルキルジスルフィドが、ジ−n−ブチルジスルフィド,ジ−t−ブチルジスルフィド,ジ−t−アミルジスルフィド,ジ−t−ヘプチルジスルフィドの群から選ばれるものである請求項1又は2記載のゴルフボール。
請求項4:(A)基材ゴムと、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛と、(C)有機過酸化物とを配合してなり、更に上記基材ゴム100質量部に対して、(D)下記一般式
1 −S−S−R 2
〔式中R 1 及びR 2 はそれぞれC n 2n+1 (nは炭素数4〜7の整数である。)で示されるアルキル基を示し、R 1 とR 2 は互いに同一でも異なっていてもよい。〕
で示されるジアルキルジスルフィドを0.1〜4質量部配合してなるゴム組成物にて形成されるワンピースのゴルフボールであることを特徴とするゴルフボール。
請求項5上記ジアルキルジスルフィドが、ジ−n−ブチルジスルフィド,ジ−t−ブチルジスルフィド,ジ−t−アミルジスルフィド,ジ−t−ヘプチルジスルフィドの群から選ばれるものである請求項4記載のゴルフボール。
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明のゴルフボール用ゴム組成物は、(A)基材ゴム、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛、(C)有機過酸化物、(D)特定のジアルキルジスルフィドを必須成分として配合するものであり、ワンピースゴルフボール材、ソリッドコア材及びソリッドセンター材のいずれの場合にも好適に使用することができるものである。
【0010】
ここで、(A)成分の基材ゴムは、公知のゴルフボール用ゴム基材として使用されているポリブタジエンを好適に使用することができ、具体的には、1,4−シスポリブタジエン、特にシス構造を少なくとも40%以上有する1,4−シスポリブタジエンを好適に使用することができる。なお、この基材ゴム中には、所望により上述したポリブタジエンと共に天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴムなどを併用配合することもできる。
【0011】
本発明の組成物は、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛を必須成分として配合するが、この(B)成分は、本発明のゴルフボール用組成物により製造される成形物によって配合が選択される成分で、例えば、本発明のゴルフボール用組成物をソリッドセンター材、ソリッドコア材に使用する場合は、不飽和カルボン酸の金属塩を、ワンピースゴルフボール材として使用する場合には、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛をそれぞれ必須成分として配合するものである。
【0012】
ここで、不飽和カルボン酸の金属塩として、具体的には、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等を好適に配合し得るが、特に反発性の高さからアクリル酸亜鉛を好適に使用し得る。これら不飽和カルボン酸の金属塩の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し5質量部以上、特に15質量部以上、上限として45質量部以下、特に30質量部以下とすることが好ましい。
【0013】
また、不飽和カルボン酸として、具体的には、メタクリル酸、アクリル酸等を好適に配合し得るが、特に耐久性の高さからメタクリル酸を好適に使用し得る。
これら不飽和カルボン酸の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し5質量部以上、特に15質量部以上、上限として45質量部以下、特に30質量部以下とすることが好ましい。
【0014】
上記不飽和カルボン酸の配合に際して、酸化亜鉛を併用配合することが必須である。酸化亜鉛の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し5質量部以上、特に15質量部以上、上限として45質量部以下、特に30質量部以下とすることが好ましい。
【0015】
なお、上記ソリッドコア材、ソリッドセンター材及びワンピースゴルフボール材中には、上記必須成分に加え、更に、任意成分として、ソリッドコア材、ソリッドセンター材には不飽和カルボン酸、酸化亜鉛、ワンピースゴルフボール材には不飽和カルボン酸の金属塩をそれぞれ配合することができる。不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の金属塩としては、上述したものを好適に挙げることができる。上記任意成分の配合量は必須成分に影響を与えない範囲で適宜選択し得る。
【0016】
本発明の(C)成分の有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)−メタ−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン等が挙げられる。その配合量は、基材ゴム100質量部に対し0.2質量部以上、特に0.5質量部以上、上限として5質量部以下、特に2質量部以下とすることができる。有機過酸化物は1種を単独又は2種以上を混合して使用するいずれの場合であってもよい。
【0017】
本発明のゴルフボールに用いられるゴム組成物は、(D)成分として下記一般式で示されるジアルキルジスルフィドを必須成分として配合するものである。
1−S−S−R2
ここで、式中R1及びR2はそれぞれCn2n+1で示されるアルキル基を示し、R1とR2は互いに同一でも異なっていてもよい。このようなアルキル基としては、炭素数nが4〜7のものを使用でき、具体的には、直鎖又は分岐鎖状のブチル基、アミル(ペンチル)基、ヘキシル基、ヘプチル基である。これらアルキル基は一分子中に2個存在するものであるが、同一でも異なっていてもよい。
【0018】
本発明の上記一般式で示されるジアルキルジスルフィドとして、具体的には、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ−t−ブチルジスルフィド、ジ−t−アミルジスルフィド、ジ−t−ヘプチルジスルフィド等が挙げられ、特にジ−t−ブチルジスルフィド、ジ−t−ヘプチルジスルフィドの使用が好適である。
【0019】
本発明のジアルキルジスルフィドの配合量は、上記基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、特に0.5質量部以上、上限として4質量部以下、特に2質量部以下にすることが必要で、これら範囲内の使用とすることにより、上記必須成分と相俟って加硫速度の低下と成形物自体の硬度の低下が抑制されると共に成形物に対し優れた初速性能、反発性が付与される。配合量が少ないと、成形物の初速向上が図れず、配合量が多いと、加硫速度が低下して生産性が低下する上、得られた成形物の硬度及び反発性が大きく低下してしまう。
【0020】
本発明の組成物は、上記(A)基材ゴム、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛、(C)有機過酸化物、(D)特定のジアルキルジスルフィドを必須成分として配合するものであるが、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。ここで、充填剤を使用する場合、例えば、比重調整のために、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を配合することができ、これら充填剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対し、通常5〜50質量部の範囲内で使用することができる。
【0021】
本発明のゴルフボール用ゴム組成物を得るには、上述した材料を常法に従って混練すればよく、例えば、上記各材料をバンバリーミキサー、ニーダーなどで混練する方法を採用できる。
【0022】
また、上記ゴルフボール用ゴム組成物を成形物とする場合には、公知のセンターコア、ワンピースゴルフボールの製造と同様にして加圧成形で製造することができ、上記混練された組成物でスラグを作成し、作成したスラグを所定の金型に入れ、140℃以上、特に150℃以上、上限として180℃以下、特に165℃以下で10分以上、特に15分以上、上限として60分以内、特に30分以内で加硫させて加圧成形する方法を採用することができる。本発明の組成物は、従来からのゴム組成物使用時と同様の加硫時間を採用することができる。従って、後述する適度な硬度を有する反発性の高い成形物を加硫成形にて生産性を低下させることなく製造することができる。
【0023】
次に、本発明のゴルフボールは、上記本発明のゴルフボール用組成物を使用して形成されたものであれば、その態様に制限はなく、具体的には、上記本発明のゴルフボール用組成物のみで形成されたワンピースゴルフボール、本発明のゴルフボール用組成物で形成されたソリッドコアにカバーを被覆形成してなるツーピースゴルフボール及びスリーピース以上のマルチピースゴルフボール、本発明のゴルフボール用組成物にて形成されたソリッドセンターを有する糸巻きゴルフボール等の種々のゴルフボールを例示できる。
【0024】
本発明のゴルフボールを、ソリッドコアと、1層のカバーとを具備してなるツーピースソリッドゴルフボールとする場合、ソリッドコアを(B)成分として不飽和カルボン酸の金属塩を含む本発明のゴルフボール用ゴム組成物を用いて製造する。この場合、上記組成物の加圧成形方法を採用して製造することができる。
【0025】
本発明のソリッドコアの直径は、通常30mm以上、特に35mm以上、上限として41mm以下、特に39mm以下にすることができ、重量は通常20g以上、特に30g以上、上限として40g以下、特に37g以下にすることができる。
【0026】
本発明の組成物で形成されたソリッドコアは、反発性が非常に高く、通常のゴルフボール用ゴム組成物にて形成されたソリッドコアに対して、比較的硬度が低いものであるが、高い初速度を有する。上記ソリッドコアの硬度は、特に制限されるものではないが、100kg重荷重負荷時の変形量として、通常2.0mm以上、特に2.5mm以上、上限として5.0mm以下、特に4.0mm以下にすることができる。変形量が少ないと打感が悪くなり、多いと反発性が低下する場合がある。
【0027】
本発明のソリッドゴルフボールは、上記ソリッドコアにカバーが被覆形成されたものであり、このカバーは、公知のカバー材料を使用して形成できる。カバー材として、具体的には、アイオノマー樹脂、バラタゴム、ポリウレタン系,ポリアミド系,ポリエステル系などの熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。
【0028】
上記ソリッドコアにカバーを被覆形成する方法には、公知のカバー形成方法を採用でき、射出成形やコンプレッション成形等を挙げることができる。例えば、射出成形を行なう場合、予め作成したソリッドコアを所定の金型内に配備し、常法に従ってカバー材を射出する方法、コンプレッション成形を行なう場合、カバー材にて作成された一対のハーフカップでソリッドコアを被包し、所定の金型内で加圧する方法をそれぞれ採用できる。
【0029】
本発明のカバーの厚さは、通常0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、上限として4mm以下、好ましくは2.5mm以下であることが推奨される。カバーの厚さが薄いと耐久性が低下するおそれがあり、厚いと反発性が低下するおそれがある。
【0030】
本発明のゴルフボールは、ソリッドゴルフボールとする場合、上述したツーピースソリッドゴルフボール以外に、コアやカバーを2層以上に多層化したスリーピース以上のマルチピースゴルフボールにしてもよく、このように多層化されたゴルフボールを得る場合も、上述したコア材、カバー材を使用し、公知の方法に従って製造することができる。
【0031】
本発明のゴルフボールをソリッドセンターを有する糸巻きゴルフボールとする場合は、上記ソリッドコアと同様にして(B)成分として不飽和カルボン酸の金属塩を含む本発明のゴルフボール用ゴム組成物にてソリッドセンターを作成する。
【0032】
本発明のソリッドセンターの直径は、通常25mm以上、特に28mm以上、上限として38mm以下、特に33mm以下にすることができる。また、重量は15g以上、特に20g以上、上限として30g以下、特に25g以下にすることができ、ソリッドセンターの重量が少ないと飛距離が低下し、多いとゴルフ規則における規格オーバーになる場合がある。
【0033】
上記ソリッドセンターの硬度は、特に制限されるものではないが、100kg重荷重負荷時の変形量として、通常1mm以上、特に1.5mm以上、上限として10mm以下、特に6mm以下にすることができる。変形量が少ないと打感が低下し、多いと糸巻きボールの生産性を低下させる場合がある。
【0034】
上記ソリッドセンターを糸巻きコアとするには、公知の方法を採用でき、例えば、ポリイソプレンで形成された糸ゴムを所定のランダム巻きで巻き付ける方法を採用できる。また、カバーの形成には、上記ソリッドゴルフボールのカバー形成方法と同様の材料及び方法を採用できる。
【0035】
本発明のゴルフボールをワンピースゴルフボールとする場合、(B)成分として不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛を含む本発明のゴルフボール用ゴム組成物を調製し、上記組成物の加圧成形の条件に従い、所定のワンピースゴルフボール用金型内で成形する加圧成形方法を採用して製造することができる。
【0036】
なお、本発明のゴルフボールは、その直径、重さはゴルフ規則に従い、直径42.67mm以上、42.75mm以下、重量は45.2g以上、45.93g以下に形成することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のゴルフボール用ゴム組成物は、加圧成形に適し、加硫速度が低下することなく生産性に優れ、適度な硬度を有し、反発性の高い成形物を得ることができるものであり、本発明のゴルフボールは上記組成物にて形成され、適度な硬度と、優れた反発性を有するものである。
【0038】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0039】
〔実施例1〜11,比較例1〜4〕
表1に示した組成のゴム用材料をニーダーにて混練し、所定のスラグを得た後、155℃の条件にて金型内で、加圧成形を行ない、直径39.2mmのソリッドコアを得た。
得られたソリッドコアについて、下記の通り諸性能を調べた。結果を表1に示す。
コア硬度
100kg重荷重負荷時のソリッドコアのたわみ変形量。数値が大きいほど軟らかいことを示す。
コア初速
公認機関USGAと同タイプの初速度計にて測定した。
加硫時間
JSRキュラストメータにて155℃で30分間測定し、下記式のトルク値Aまでの時間を加硫時間とした。
〔(最大トルク値−最小トルク値)×0.9〕+最小トルク値=A
【0040】
【表1】
Figure 0004569723
【0041】
表1の結果より、本発明のゴルフボール用ゴム組成物にて形成されたソリッドコアは、いずれも加圧成形が採用できる加硫時間で成形でき、適度な硬度と、優れた初速性能を有するものであった。
【0042】
これに対して、比較例1,2は、いずれも初速性能が実施例よりも劣るものであった。
特に、実施例と比較例1とを比較すると、ジアルキルジスルフィドの配合の有無以外は同一組成であり、実施例のコアの硬度(変形量)は若干比較例1より低いが、いずれも比較例1よりもコアの初速性能に優れていることが確認された。
【0043】
また、比較例3,4のコア材中には、芳香族硫黄化合物が少量配合されているが、いずれも長い加硫時間を要し、加圧成形に向かないものであり、硬度もやわらかすぎるものであった。
【0044】
〔実施例12,比較例5〕
表2に示した組成のゴム用材料をニーダーにて混練し、所定のスラグを得た後、165℃の条件にて金型内で、加圧成形を行ない、直径42.7mmのワンピースゴルフボールを得た。
得られたワンピースゴルフボールについて、下記方法で加硫時間を測定した以外は上記ソリッドコアと同様にして初速と硬度を調べた。結果を表2に併記する。
加硫時間
JSRキュラストメータにて165℃で45分間測定し、下記式のトルク値Aまでの時間を加硫時間とした。
〔(最大トルク値−最小トルク値)×0.9〕+最小トルク値=A
【0045】
【表2】
Figure 0004569723

Claims (5)

  1. (A)基材ゴムと、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛と、(C)有機過酸化物とを配合してなり、更に上記基材ゴム100質量部に対して、(D)下記一般式
    1−S−S−R2
    〔式中R1及びR2はそれぞれCn2n+1(nは炭素数4〜7の整数である。)で示されるアルキル基を示し、R1とR2は互いに同一でも異なっていてもよい。〕
    で示されるジアルキルジスルフィドを0.1〜4質量部配合してなるゴム組成物にて形成されたセンターコアと、少なくとも1層のカバーとを具備してなることを特徴とするゴルフボール。
  2. カバーが2層以上に多層化されたものである請求項1記載のゴルフボール。
  3. 上記ジアルキルジスルフィドが、ジ−n−ブチルジスルフィド,ジ−t−ブチルジスルフィド,ジ−t−アミルジスルフィド,ジ−t−ヘプチルジスルフィドの群から選ばれるものである請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. (A)基材ゴムと、(B)不飽和カルボン酸の金属塩、及び/又は、不飽和カルボン酸及び酸化亜鉛と、(C)有機過酸化物とを配合してなり、更に上記基材ゴム100質量部に対して、(D)下記一般式
    1 −S−S−R 2
    〔式中R 1 及びR 2 はそれぞれC n 2n+1 (nは炭素数4〜7の整数である。)で示されるアルキル基を示し、R 1 とR 2 は互いに同一でも異なっていてもよい。〕
    で示されるジアルキルジスルフィドを0.1〜4質量部配合してなるゴム組成物にて形成されるワンピースのゴルフボールであることを特徴とするゴルフボール。
  5. 上記ジアルキルジスルフィドが、ジ−n−ブチルジスルフィド,ジ−t−ブチルジスルフィド,ジ−t−アミルジスルフィド,ジ−t−ヘプチルジスルフィドの群から選ばれるものである請求項4記載のゴルフボール。
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