JPH049399Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、埋込み式及び据置式のいずれにも兼
用できるようにしたシヤワーブースに関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来にあつて、シヤワーブースの設置方式に
は、次の二方式がある。その一つは、壁面へ埋込
む方式であり、他の一つは建物躯体の室内へその
まま据え置く方式である。埋込み方式は、シヤワ
ーブース本体を壁面へ埋込み、入口を建物躯体の
室内へ臨ませるように設置し、建物躯体とシヤワ
ーブース本体との間にモール等の化粧材を配置し
ている。この埋込み方式では、シヤワーブース本
体の入口側を除いてその殆どが壁面へ埋め込まれ
るため、外観形状について考慮する必要がなく、
シヤワーブース本体の外面は骨組み枠体等が剥き
出しになつている。これに対して、据置式の場合
はシヤワーブース本体の外面が建物躯体の室内へ
露出するため外観形状を考慮する必要があり、表
面材が取り付けられている。そのため、通常は天
井パネル及び床パンと、側壁パネルとの連結部等
において凹凸が形成されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述の如く、従来のシヤワーブースは、設置方
式によりシヤワーブース本体の外観形状が異な
り、両者間において互換性がない。例えば、埋込
み式のシヤワーブースを据置式で設置した場合
は、シヤワーブース本体の外面に剥き出しになつ
ている骨組み等が建物躯体の室内へ露出して見苦
しい。また据置式のシヤワーブースを埋込み式で
設置した場合は、前述した凹凸により壁面の開口
部とシヤワーブース本体との間に間〓が形成され
るという欠点があつた。そのため、従来にあつて
は、二種類のシヤワーブースを製作準備し、需要
者のニーズに応える必要があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、従来の前記問題点に鑑みてこれを改
良除去したものであつて、一部の部材を取り替え
る等により容易に埋込み式と据置式のいずれにも
兼用することのできるシヤワーブースを提供せん
とするものである。

而して、前記問題点を解決するために本考案が
採用した手段は、天井パネル及び床パンと、該天
井パネル及び床パンの間に配設された側壁パネル
及び入口パネルとでシヤワーブース本体を形成し
て成り、前記側壁パネルは前面側から所定寸法だ
け後面側へ寄つた左右の一部がそれぞれ脱着自在
であり、前記天井パネル及び床パンの前面側から
所定寸法だけ後面側へ寄つた位置には、板状のモ
ールが脱着自在に立設されており、前記脱着自在
な一部の側壁パネルは、その前面側から所定寸法
だけ後面側へ寄つた位置に、板状のモールが形成
されているものと、板状のモールが形成されてい
ないものとを有していることを特徴とする埋込み
及び据置兼用のシヤワーブースである。

〔作用〕

本考案のシヤワーブース本体を据置式で設置す
る場合は、両側壁面の一部にモールの取り付けら
れていない側壁パネルを取り付け、また天井パネ
ル及び床パンの外面に脱着自在に取り付けられる
モールを取り外し、この状態で建物躯体の室内へ
据え置けばよい。また埋込み式で設置する場合
は、両側壁面の一部にモールの取り付けられた側
壁パネルを取り付け、天井パネル及び床パンの外
面に脱着自在に取り付けられるモールをそのまま
取り付けた状態にする。そして、この状態でシヤ
ワーブース本体を建物躯体壁へ埋め込めば、前記
各モールが壁面の開口とシヤワーブース本体との
間の間〓を覆い、見栄え良く設置することが可能
である。

〔実施例〕

以下に、本考案の構成を図面に示す実施例に基
づいて説明すると次の通りである。

第１図は、据置式で設置する場合のシヤワーブ
ース１の全体を示す斜視図である。同図に示す如
く、このシヤワーブース１は、床パン２と、側壁
パネル３と、天井パネル４及び入口パネル５とで
シヤワーブース本体６が形成され、シヤワーブー
ス本体６の全外周側面は各側面においてそれぞれ
同一平面となるようになされている。而して、こ
の据置式で設置する場合は、シヤワーブース本体
６の入口パネル５寄りの両側壁面一部に、モール
７（第２図及び第５図参照）の取り付けられてい
ない側壁パネル８を取り付けるようにしている。
また床パン２及び天井パネル４の入口パネル５寄
りの一部には、モール９，１０（第２図及び第５
図参照）を取り付けるための溝１１，１２が穿設
されている。このようなシヤワーブース本体６で
あれば、その外観は床パン２と、側壁パネル３
と、天井パネル４及び入口パネル５とで形成さ
れ、見栄えの良いものとなる。従つて、例えば第
１図に示すように、シヤワーブース１を建物躯体
の室内へそのまま据え置いて設置することが可能
である。

第２図乃至第３図は、シヤワーブース１を建物
躯体壁１３へ半埋込み式で設置する場合を示すも
のである。この場合は、前記据置式で設置する場
合に取り付けた側壁パネル８を取り外し、代わり
にモール７の取り付けられた側壁パネル１４を取
り付ける。そして、前記天井パネル４と床パン２
との溝１１，１２にモール９，１０をそれぞれビ
ス等で取り付けてシヤワーブース本体６を形成す
る。もちろん、取付後の前記各モール７，９，１
０が、シヤワーブース本体６の外周側面において
連続状になつていることは当然である。シヤワー
ブース本体６の建物躯体壁１３への埋込みは、第
３図及び第４図に示すように、各モール７，９，
１０が建物躯体壁１３の表面側に位置するまでシ
ヤワーブース本体６を建物躯体壁１３の空洞部１
５内へ押し込み、前記各モール７，９，１０を建
物躯体壁１３の表面側へ固定すればよい。これに
より、建物躯体の室内へシヤワーブース本体６の
一部が突出した状態となり、半埋込み式でシヤワ
ーブース１を設置することが可能である。

第５図乃至第７図は、シヤワーブース本体６の
全部を建物躯体壁１３へ埋込んで設置する場合を
示すものである。この場合は、第２図に示す要領
で組み立てたシヤワーブース１を、建物躯体壁１
３に形成した空洞部１５へ押し込み、入口パネル
５の表面を建物躯体壁１３と面一にする。そし
て、枠組み形成した化粧枠１６の内面側平坦部１
７を前記各モール７，９，１０へ当接させてビス
等で連結し、また化粧枠１６の外面側平坦部１８
を建物躯体壁１３の表面側へ固定すればよい。

このように、シヤワーブース１は、側壁パネル
８及び１４を取り替えるか又はモール９，１０を
脱着することにより、埋込み式及び据置式のいず
れにも兼用することが可能であるが、本考案は上
述の実施例に限定されるものではない。例えば、
モール７，９，１０の形状及びシヤワーブース本
体６の形状等は適宜の変更が可能であり、シヤワ
ーブース本体６はモール取付用の溝を設けないも
のであつてもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案にあつては、シヤワ
ーブース本体の側壁パネルの一部を取り替えると
共に、天井パネル及び床パンのモールを脱着する
だけで、埋込み式及び据置式のいずれにも兼用で
きるので、従来のようにそれぞれの方式の専用の
シヤワーブースを製作準備する必要がない。従つ
て、汎用性に優れたシヤワーブースの提供が可能
である。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案の一実施例を示すもので
あり、第１図は据置式に利用する場合のシヤワー
ブースの全体斜視図、第２図は半埋込み式に利用
する場合のシヤワーブースの一部を分解した斜視
図、第３図は半埋込み式で設置した後の建物躯体
壁とシヤワーブース本体との関係を示す横断面平
面図、第４図は半埋込み式で設置した後のシヤワ
ーブースの斜視図、第５図は埋込み式に利用する
場合のシヤワーブースの斜視図、第６図は埋込み
式で設置した後の建物躯体壁とシヤワーブース本
体との関係を示す横断面平面図、第７図は埋込み
式で設置した後のシヤワーブースの斜視図であ
る。 １……シヤワーブース、６……シヤワーブース
本体、５……入口パネル、７……モール、８……
モール付きでない側壁パネル、１４……モール付
きの側壁パネル、４……天井パネル、２……床パ
ネル、９，１０……モール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井パネル及び床パンと、該天井パネル及び床
   パンの間に配設された側壁パネル及び入口パネル
   とでシヤワーブース本体を形成して成り、前記側
   壁パネルは前面側から所定寸法だけ後面側へ寄つ
   た左右の一部がそれぞれ脱着自在であり、前記天
   井パネル及び床パンの前面側から所定寸法だけ後
   面側へ寄つた位置には、板状のモールが脱着自在
   に立設されており、前記脱着自在な一部の側壁パ
   ネルは、その前面側から所定寸法だけ後面側へ寄
   つた位置に、板状のモールが形成されているもの
   と、板状のモールが形成されていないものとを有
   していることを特徴とする埋込み及び据置兼用の
   シヤワーブース。