JPH0492406A - ガス絶縁変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明はガス絶縁変圧器に係り、特に巻線間の絶縁耐力
を高めたガス絶縁変圧器に関する。

（従来の技術） 近年、防災上の理由から、絶縁媒体として油を使用した
油入変圧器に代る変圧器として、ガスを絶縁媒体とした
ガス絶縁変圧器が注目されている。

このようなガス絶縁変圧器としては、巻線の構成の異な
る各種のタイプの変圧器が存在しており、例えば、シー
ト状巻線を使用してなるシート巻変圧器が存在している
。このシート巻変圧器の巻線は、金属シートと絶縁シー
トとを重ねて巻回して構成されている。

第３図に、以上のようなシート状巻線を使用してなるガ
ス絶縁変圧器の一例を示す。第３図において、１．２は
、金属シートと絶縁シートとを重ねて巻回してなるシー
ト状巻線であり、その長さ方向の端部、すなわち上下端
部は、上部及び下部の共通の絶縁物３によってそれぞれ
支持されている。また、これらの巻線１，２の上下端部
には、金属シートの端部の電界緩和を図るために、静電
シールド４．５が取付けられている。この場合、巻線１
，２は、例えば、高圧巻線及び低圧巻線であり、巻線間
には電位差がある。そのため、これらの巻線１，２の間
には、一定量上の絶縁距離が必要である。この絶縁距離
は、巻線１，２間に挿入された、通常ダクトピースと呼
ばれる絶縁片６によって確保されている。この絶縁片６
は、巻線１．２間の全周に渡って等間隔に複数本取付け
られ、巻線下部の絶縁物３などによって、巻線下部に落
下しないように支持されており、巻線間の絶縁距離を確
保すると同時に、振動やその他の機械力などに対して巻
線１．２を支持する機能をも有している。なお、図中７
は、巻線１を巻回するための絶縁筒であり、８は、巻線
２を絶縁するために設けられた絶縁筒である。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上述したような従来のガス絶縁変圧器には、
次のような問題点か存在していた。

すなわち、巻線１，２間には、等間隔で、絶縁片６が取
付けられているが、この絶縁片６としては、通常２以上
の高い比誘電率を有する絶縁材料が使用される。周知の
ように、絶縁物に加わる電圧は、その絶縁物の比誘電率
に反比例して分担される。従って、周囲の絶縁媒体が比
誘電率１のガスであるガス絶縁変圧器においては、絶縁
片６が存在する部分の実効絶縁距離は、その絶縁片６の
比誘電率比分だけ短い場合と等価となる。そのため、巻
線間の絶縁片６と、絶縁筒７との間に微小ギャップなど
が存在すると、その部分に電界が集中し、その電界によ
って、絶縁破壊を生じたり、また、部分放電が発生する
恐れがある。特に巻線１．２の上下端部においては、端
部による電界の集中とにより、極めて高電界となり易い
ため、微小ギャップの存在による絶縁破壊や部分放電発
生の危険性は極めて高い。

加えて、巻線１．２の上下端部においては、取付けられ
ている静電シールド４，５が、巻線の表面から突出して
いるため、この静電シールド４゜５間の絶縁距離は、静
電シールド４，５がない部分の絶縁距離よりも短くなっ
ている。従って、巻線１，２の上下端部においては、端
部による電界の集中と、このような静電シールド４，５
による電界集中との相乗効果により、電界の集中度が、
巻線の一般部分より極めて高くなっている。特に、静電
シールド４，５と絶縁片６とが重なり合う部分において
は、電界集中が大きく、絶縁破壊や部分放電の発生の恐
れがより高くなっている。

本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するため
に提案されたものであり、その目的は、電圧の異なる巻
線間における電界の集中を緩和し、信頼性が高く、絶縁
耐力の優れたガス絶縁変圧器を提供することである。

［発明の構成］ （課Ｊを解決するための手段） 請求項１の発明によるガス絶縁変圧器は、タンク内部に
、複数の巻線、鉄心、及び絶縁媒体として絶縁性ガスを
収納し、巻線の長さ方向端部に静電シールドを取付ける
と共に、巻線間に絶縁片を取付けてなるガス絶縁変圧器
において、巻線間に取付けられる絶縁片は、その巻線長
さ方向の寸法として、巻線長さ寸法よりも小さい寸法を
有するものとされ、且つ巻線長さ方向中央部分のみに存
在し、巻線長さ方向端部の静電シールドに対向する部分
には存在しないように配置されていることを特徴として
いる。

請求項２の発明によるガス絶縁変圧器は、タンク内部に
、複数の巻線、鉄心、及び絶縁媒体として絶縁性ガスを
収納し、巻線の長さ方向端部に静電シールドを取付ける
と共に、巻線間に絶縁片を取付けてなるガス絶縁変圧器
において、巻線間に取付けられる絶縁片は、その巻線長
さ方向中央部分の厚さが厚く、巻線長さ方向端部の静電
シールド１こ対向する部分の厚さが薄くなるように形成
されていることを特徴としている。

（作用） 請求項１に記載の発明においては、静電シールドの存在
によって絶縁距離の短くなった巻線の長さ方向端部に、
比誘電率の高い絶縁片が配置されないことにより、その
部分の絶縁距離は、ガスだけで保持され、実効ガス絶縁
距離が長くなるため、高耐圧化が果される。なお、絶縁
片は、巻線の絶縁筒」二に取付けた絶縁片留めによって
支持することが可能である。

請求項２に記載の発明においては、静電シールドを有す
る巻線の長さ方向端部に配置される絶縁片が中央部分に
比べて薄くされていることにより、その分だけ、巻線の
長さ方向端部の実効ガス絶縁距離が長くなるため、高耐
圧化が果される。なお、この場合には、絶縁片を支持す
る手段は不要である。

（実施例） 以下に、本発明によるガス絶縁変圧器を、シト巻変圧器
に適用してなる実施例について、図面を参照して具体的
に説明する。

まず、第１図は、請求項１の発明を適用してなる一実施
例を示す図である。なお、第１図において、第３図に示
した従来技術と同一部分には同一符号を付し、説明を省
略する。

第１図において、１１は、絶縁片である。この絶縁片１
１は、第１図に示すように、巻線１，２の長さ（高さ）
より短くされ、巻線１，２の高さ方向における中央部分
にのみ配置され、巻線の」二下方向端部の静電シールド
４．５に対向する部分には存在しないように配置されて
いる。また、この絶縁片１１の支持は、巻線２の絶縁筒
８上に取付けられた絶縁片留め１２によって行なわれて
おり、絶縁片１１が巻線下部側に落下しないようになっ
ている。さらに、絶縁片１１は、接着剤または絶縁テー
プなどによって、絶縁筒８に固定されている。

以上のように構成された第１図の実施例の作用効果は次
の通りである。

すなわち、静電シールド４．５の存在によって絶縁距離
の短くなった巻線１，２の上下端部には、比誘電率の高
い絶縁片１１が配置されていないため、従来に比べてこ
の巻線１．２の上下端部の実効ガス絶縁距離が長くなり
、高耐圧化が果されている。また、このように、巻線１
，２の上下端部に絶縁片１１が存在していないことから
、従来、この上下端部における、絶縁片６と絶縁筒７と
の間に存在していた微小ギャップがなくなるため、微小
ギャップによる絶縁破壊や部分放電を防止可能となり、
この点でも高耐圧化が果されている。

なお、巻線１，２の他の一般部分、すなわち、高さ方向
中央部分においては、従来と同様に絶縁片］１が存在す
るが、この部分の電界集中は、端部に比べて格段に低い
ため、絶縁上の不都合はない。

さらに、第１図の実施例において、絶縁片１１は、絶縁
片留め１２によって巻線下部側から支持されているので
、絶縁片１１が巻線の下端部に落下するような不都合も
なく、信頼性が高くなっている。

一方、第１図の構成において、絶縁片１１及び絶縁片留
め１２を、第２図に示すような絶縁片２１に置換えるこ
とにより、請求項２の発明に従う実施例を構成できる。

すなわち、第２図に示すように、絶縁片２１は、その長
さ（高さ）方向における中央部分２１ａのの厚さが厚く
され、上下端部２１ｂの静電シールド４，５に対向する
部分の厚さが薄くなるように形成されている。この絶縁
片２１を使用した場合、巻線１，２間の上部端部におい
ては、絶縁片２１の厚さを薄くした分だけ、実効ガス絶
縁距離が長くなるため、高耐圧化が果される。また、前
記の実施例で使用した絶縁片留め１２が不要となる利点
もある。この場合、この絶縁片２１の固定は、厚さの薄
いその上下端部２１ｂにて、絶縁筒８に取付けるなどの
方法により、容易に行うことができる。さらに、絶縁片
２１と絶縁筒７との間に微小ギャップを生ずることがな
いため、この点からも高耐圧化が果され、信頼性が向上
している。

なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく
、各種の変形が可能である。例えば、前記実施例におい
ては、シート状変圧器を例に取り説明したが、本発明は
、シート巻変圧器に拘らず、例えば、平角銅線などを使
用した巻線を有するガス絶縁変圧器にも同様に適用可能
であり、同様に優れた作用効果を得られるものである。

［発明の効果］ 以上説明した通り、本発明においては、電界が集中する
巻線の長さ方向端部に絶縁片を配置しないように構成す
るか、或いはまた絶縁片の端部を薄くすることにより、
電界の異なる巻線間における巻線端部の実効絶縁距離を
延長し、且つ絶縁片と巻線の絶縁筒間に生ずる微小ギャ
ップをなくして、電界の集中を充分に緩和できるため、
信頼性が高く、絶縁耐力の優れたガス絶縁変圧器を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるガス絶縁変圧器の一実施例を示
す模式的概要図、第２図は、本発明による他の実施例に
使用する絶縁片を示す斜視図、第３図は、従来のガス絶
縁変圧器の一例を示す模式的概要図である。 １．２・・・巻線、３・・・絶縁物、４，５・・・静電
ンールド、６・・・絶縁片、７，８・・・絶縁筒、１１
・・・絶縁片、１２・・・絶縁片留め、２１・・・絶縁
片。 第２図 第１図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）タンク内部に、複数の巻線、鉄心、及び絶縁媒体
   として絶縁性ガスを収納し、巻線の長さ方向端部に静電
   シールドを取付けると共に、巻線間に絶縁片を取付けて
   なるガス絶縁変圧器において、前記巻線間に取付けられ
   る絶縁片は、その巻線長さ方向の寸法として、巻線長さ
   寸法よりも小さい寸法を有するものとされ、且つ巻線長
   さ方向中央部分のみに存在し、巻線長さ方向端部の静電
   シールドに対向する部分には存在しないように配置され
   ていることを特徴とするガス絶縁変圧器。
2. （２）タンク内部に、複数の巻線、鉄心、及び絶縁媒体
   として絶縁性ガスを収納し、巻線の長さ方向端部に静電
   シールドを取付けると共に、巻線間に絶縁片を取付けて
   なるガス絶縁変圧器において、前記巻線間に取付けられ
   る絶縁片は、その巻線長さ方向中央部分の厚さが厚く、
   巻線長さ方向端部の静電シールドに対向する部分の厚さ
   が薄くなるように形成されていることを特徴とするガス
   絶縁変圧器。