JPH04103115A - 静止誘導電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は変圧器やりアクドルのような静止誘導電気機器
に関する。

（従来の技術） 一般に、変圧器の巻線は第４図に示すように、鉄心１の
回りに低圧巻線２を配設し、この低圧巻線２の外側に主
間隔を構成する絶縁バリア３を介して高圧巻線４が配置
されている。巻線は絶縁被覆された導体５を外側から内
側または内側から外側に巻回してセフショク６をそれぞ
れ形成し、セクション間の間隙は周方向に等配に配置さ
れたスペーサ（図示せず）によりその間隙が保持される
ように構成されている。巻線は油またはＳＦ６ガス等の
絶縁媒体ｌＯとともにタンク内に収納される。

巻線４に高電圧が印加されると鉄心ヨーク１と対向する
巻線端部に電界が集中するので、その部分に電界緩和用
の静電シールドリング８を取付けるとともに巻線部内周
から端面に至る部分を覆うように１個ないし複数個のプ
レスポード製り型バリア９を設けた構造になっている。

このような絶縁構造においては、電圧が高くなるほど高
低圧巻線間の絶縁距離Ｓを大きくする必要があるが、輸
送制限から要求される条件のために極力切りつめて縮小
した構造になる。そのため、高低圧巻線間にかかる電圧
によりＬ型バリア９に電界が集中し過大なストレスがか
かる。特に、Ｌ型バリア９は高圧巻線の端部を覆うよう
に、また自らの電界を極力押さえるため、大きな曲率を
もった断面円弧状の形状をとっているため、Ｌ型バリア
９とそれを取り付けるための絶縁バリヤ３の間には、断
面のギャップ長が連続的に変化するようなくさび状のギ
ャップｇがＬ型バリア９の外周面全体にわたって形成さ
れる。このようなギャップｇには油あるいは絶縁製ガス
の、ような絶縁媒体１０が存在する。絶縁媒体１０の比
誘電率は一般に絶縁バリヤ３やＬ型バリア９の比誘電率
に比べ小さいため、比誘電率の小さな絶縁媒体のギャッ
プ２部分に電界が集中し、高電圧となって絶縁破壊に至
るため絶縁信頼性が乏しい。従って、このような絶縁破
壊を避けるためにはセクション間の距離や巻線間の各部
分の絶縁距離を大きくとる必要があり、機器の大型化を
招いていた。

さらに、従来のＬ型バリア９はプレスポード成形物であ
るため製作上その折曲げ部９ａの密度がどうしても粗に
なってし凄い電気的弱点になる。

すなわち、Ｌ型バリア折曲げ部９ａの密度が粗になると
、上記電界集中によって高圧巻線４あるいは静電シール
ド８の端部から発生する部分放電またはストリーマがＬ
型バリア９の弱点を求めて徘徊し、ついには折曲げ部９
ａを貫通し絶縁破壊に発展することがある。

また、巻線の導体角部にプレスホード成型物や絶縁物を
重ねて加工した絶縁物７を密着して取付は巻線導体角部
からの放電を阻止する方法も用いられるが、コイル角部
にうま（密着せず、巻線にガタが生じたり間隙がおいて
絶縁効果か損なわれる欠点を有していた。しかも、これ
らの成型絶縁物は製作工数が非常に多くかかり高価なも
のとなっていた。

本発明は上記のような従来技術の持つ問題点を解決する
ためになされたもので、その目的は巻線の絶縁信頼性を
高め、絶縁距離を極力小さくして巻線全体の寸法の縮小
化をはかり、かつ経済的な端部絶縁構造を有する静止誘
導電気機器を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を達成するために、鉄心の回りに導
体を巻回して巻線を形成する静止誘導電機機器において
、巻線の端部に巻線の端面を含む部分を覆うように弾性
体からなる絶縁物を取付けたことを特徴とする。

（作　用） 本発明によると、弾性体からなる絶縁物がこれを支持す
る絶縁バリアあるいは導体と密着し、巻線の絶縁信頼性
が高くなるとともに巻線の機械的強度が向上する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例の断面図である。なお、既に
説明した従来例と同一部分には同一符号を付して説明す
る。

第１図に示すように、鉄心１の回りに低圧巻線２を配置
し、低圧巻線２の外側に主間隔を構成する絶縁バリヤ３
を介して高圧巻線−４が配置されている。巻線は絶縁被
覆された導体５を外側から内側または内側から外側に巻
回してセフショク６をそれぞれ形成し、セクション間の
間隙は周方向に等配に配置されたスペーサ（図示せず）
によりその間隙が保持されるように構成されている。巻
線は油またはＳＦ６ガス等の絶縁媒体１０とともにタン
ク内に収納される。巻線４に高電圧が印加されると鉄心
ヨーク１と対向する巻線端部に電界が集中するので、そ
の部分に電界緩和用の静電シールドリング８を取付ける
とともに絶縁バリア３に沿わせて絶縁バリア３との間に
くさび状のギャップが生じないように、接触する側が直
線１巻線側が円弧状となるような図示の如く断面り形状
の弾性を有する成型絶縁物１１を取付ける。

このような成型絶縁物１１を取付けた静止誘導・電機機
器においては、弾性を有する絶縁物としてエラストマー
等の弾性を有する熱可塑製樹脂によるゴム弾性体あるい
はシリコンゴム等のゴムを用いることにより絶縁バリア
との間にくさび状ギャップが生じないような形状に容易
に加工でき、まだ各部の厚さが異なってもその製作は容
易である。

従って、このような弾性体からなる成型絶縁物１１を用
いた場合、油あるいはＳＦ６ガスなどの絶縁媒体が充填
された際に絶縁バリアと成型絶縁物の間に絶縁上の弱点
となるくさび状のギャップが形成されないため電界が集
中することなく、絶縁信頼性が大幅に向上する。また、
本実施例のような形状に成型絶縁物１１を成型すると、
巻線の導体角部から発生した部分放電を阻止する角部の
部分の絶縁厚さが最も厚くなり、放電の阻止効果が最も
大きくなるので、絶縁信頼性が大幅に向上する。

また、巻線は上下方向から絶縁物を介在して締め付けら
れるが、この際、途中に介在する絶縁物が弾性を有して
いるため軸方向の力により圧縮され、巻線の乾燥工程や
長期にわたる運転に対する合成紙でできた絶縁物の収縮
や枯れに対しても弾性体の成型絶縁物がその縮小分を吸
収し、運転時やさらには輸送時においてもずれ等が生じ
ることなく機械的強度が向上する。また、通電時の振動
をも吸収するので、振動低減ひいては騒音低減の効果も
有する。

第２図は本発明の他の実施例の要部断面図である。なお
、上記実施例と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。

第１図に示すように、弾性を有する成型絶縁物１２を巻
線の導体に直接密着するように形状を合わせて整形し、
巻線の各セクションごとにすべてのセクションあるいは
一部のセクションに取付けるように構成してもよい。こ
の成型絶縁物１２は巻線の内周側の導体角部に取付ける
のみでなく、巻線の外周側にも弾性を有する絶縁物１２
を取付けるのもよい。このように構成にすると、弾性を
有する成型絶縁物は導体に密着して取り付き導体角部を
保護するので、絶縁信頼性が大幅に向上する。

第３図は本発明さらにの他の実施例の要部断面図である
。なお、上記実施例と同一部分には同一符号を付してそ
の説明は省略する。

第３図に示すように、導体角部に断面がＵ字型をした弾
性を有する成型絶縁物１３を１つのセクションごとにま
たは複数個のセクションを纏めて取付けるようにしても
よい。取付けるのは円周方向全周にわたってもあるいは
また周方向に部分的に例えば、セクションを支持するス
ペーサ部分にのみ用いてもよい。このように構成すると
、導体角部を完全に絶縁物によりしかも密着して被覆絶
縁することができ巻線の絶縁信頼性が大幅に向上する。

成型絶縁物１３は弾性を有しているため、巻線の締付力
により完全に導体に密着するとともに振動等によっても
巻線にガタが生じることなく、また成型絶縁物Ｉ３が導
体から離れることなく密着して取付られ、電気的・機械
的信頼性が向上する。

弾性を有する絶縁物は巻線全体の各セクションに取付け
てもよく、また例えば、線路端近傍のみのセクションに
取付けるなど巻線の一部分にのみ取り付けてもよい。さ
らに、巻線のセクションの内周側あるいは外周側のどち
らかのみに取付けてもまた両側に取付けてもよい。。

［発明の効果コ 以上説明したように、本発明によれば弾性を有する絶縁
物により巻線の端部を含む部分を覆うように取付けたの
で、絶縁物が巻線の導体あるいは弾性を有する絶縁物を
取付ける構成絶縁物に密着して取り付き、巻線の絶縁信
頼性が高くなるとともに機械的強度を高め、振動・騒音
を低減した静止誘導電気機器を安価に提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図および第３
図はいずれも本発明のさらに他の実施例の要部断面図、
第４図は従来の巻線の端部絶縁構造を示す断面図である １・・・鉄心　　　　　　　２・・・低圧巻線３・・・
絶縁バリヤ　　　　４・・・高圧巻線５・・・導体　　
　　　　　６・・・セクション７・・・絶縁物　　　　
　　８・・・静止シールドリング９・・・Ｌ型バリア　
　　　１０・・・絶縁媒体１１、１２．１３・・・成型
絶縁物 （８７３３）代理人・弁理士　猪　股 祥晃 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　鉄心の回りに導体を巻回して巻線を形成する静止誘導
   電機機器において、巻線の端部に巻線の端面を含む部分
   を覆うように弾性体からなる絶縁物を取付けたことを特
   徴とする静止誘導電気機器。